72スレ/私のまどか

Last-modified: 2014-05-29 (木) 20:23:32
491 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/28(月) 21:26:35.09 ID:p/flIZi+0
長文スマソ 思いの丈を綴ってみる

「ほむらちゃん…わたしね、時々すーっと気が遠くなるような、どこかにふわっと
 消えちゃいそうな感覚がする時があるの」

昼休みに一緒に屋上で食事をしている(もちろん邪魔が入らないように部下が人払いを済ませてある)
と、まどかがポツリと呟いた。

ほむら「…病気かしら。お医者様を紹介してあげましょうか?」

優しく、身を案じるように尋ねるとまどかはかぶりを振った。

「ううん、そんなんじゃないの…ただ…最近ね…」

「最近…どうなの…?」

もしや円環の理の干渉が強まっているのか。そうとなれば由々しき事態だ。注意深く問いただそうとして、
―――まどかの目尻に光るものを見つけて思考は霧散した。

「最近ね……怖いの…はじめはね、行かなきゃ、行かなきゃ、って焦り?みたいなのがあったんだけど…」

まどかは訥々と語る

「何か…行ったらわたしがわたしじゃなくなっちゃうみたいな気がして…そう思ったら……
パパやママ、タツヤ、ほむらちゃんと離れ離れになっちゃうってそんな気がしてね、最近
どんどん酷くなってきて、不安なの…怖い…!」

まどかは自分の体を強く、強く、をかき抱く。まるで内より生じる獣を圧しとどめるかのように。

「ほむらちゃん…どこにも行かないよね…?傍にいてくれるよね…?いなくなっちゃ、やだ…!!」

まどかの悲痛な叫びと共に、周囲の空間が変質し、まどかの瞳が金に染まる。

「!……あ……わたし、…」

この世ならざる風が吹き荒れ、私たちの周囲に渦巻く。世界が歪む。

ふと、あの時の渡り廊下で私を見る怯えた顔のまどかが脳裏に浮かんだ。明確な拒絶。
でも、今、まどかは私を求めている。私の助けを欲している!
以前の私なら泡を食って慌ててまどかを干渉から引き止めていただろう。
だが、今の私にもう恐れるものは何も無い。私の決断は正しかった。


「……大丈夫よ」

まどかをそっと抱きしめる。あれほど強く渦巻いていた円環の理の干渉はすっかり消え失せていた。

「私はどこにもいかないわ。約束する。貴女が家族と離れ離れになる事も無い。ずっと、ずーっと一緒…」

「…ほむらちゃん…ほむらちゃん…!」

「まどか…」

胸元で声を殺して泣くまどか。思わず声に出しそうになった愛の言葉を慌ててしまいこむ。
流石に時期尚早だった。まあ、時間はたっぷりある。これからゆっくりと私の想いを伝えていけばいい。
きっとまどかは受け入れてくれるだろう。
腕の中で震えるまどかを眺めながら、私の中の昏い悦びが頭をもたげてくる。
私の願い、私の想い、私の力、私の愛、私のまどか、まどか、まどか、まどか。
誰にも邪魔はさせない。ずっと、ずっと一緒……ね、私のまどか……

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