75スレ/いともたやすく行われるえげつない行為の果て Ⅱ

Last-modified: 2014-06-03 (火) 02:04:53
314 名前:202[sage] 投稿日:2013/11/06(水) 05:15:06.41 ID:nh/j9cqA0
眠れんから続き書いた、展開はちょい前のアクションアニメそのまんまだけど
この2人が殺し愛やるならこんな感じかなって思ったので

http://ux.getuploader.com/homumado/download/345/%E3%81%84%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%9F%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%8F%E8%A1%8C%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%82
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>>313
あれはまどかを永遠に閉じ込めて見つめていたいって言う
偏愛の唄だと解釈したけど
そこまで堕ちたのかって泣きそうになった
でも堕落の闇の悦びに身を委ねて身体をくねらせて微笑むほむらも好き

http://hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1383572817/314

txtファイルはこちら


Dirty Deeds Done Dirt Cheap

いともたやすく行われるえげつない行為の果て Ⅱ



(マミさん…少し遅れるね、ああカップは5つ用意しといてよ)

戦いは続いていた。

その源が光であろうが闇であろうが
宇宙を統べる概念の一つとなるに相応しい2つの魂が火花を散らしている。
いまや単なる殺し合いに過ぎないとしてもだ。
その見届け人たる、さやかはようやく理解していた、ああ…この2人は合わせ鏡に映る互いの像だったのだ。
正反対でそれでいて全く同じの己の半身だったのだ。
思わず声を上げそうになったが止めた、そんなことは2人とも先刻承知だろう。

「そうだね!」
矢を放つまどか
「互いによかれと思った我侭で多くの運命を狂わせてしまったよね!」
トリガーを引くほむら
「ええ!そして多くの願いを踏み躙ってしまったわ!」
そのために失われた全てに責任を取る!思いを貫いたが故に崩れ去った全てに償う!
せめてその為に
(己の半身を己の手で殺すしかない!)

まどかの放った矢が中空で無数に分裂する。
それをあらかじめ予測し、設置していたほむらの弾丸が次々と相殺していく。
爆音と閃光が轟いたその刹那。

2人の眼前に広がった光景…それは。

それはかつてありえた、いや確実に存在した光景。
まどかがほむらが椅子に座り、誰よりも愛しい人の温もりを感じ
愛し合う光景…。


”呼んだ希望辿って止めた世界を超えた
諦めない想いいつしか心繋げた”


一瞬、血みどろの女神の姿で起き上がるまどか。
「もう…こんなのは…やめてよぉ…もう夢でしかないんだよ…もう取り戻せはしないんだよ…てぇひひ…ははは」
一瞬、翼をもがれた魔王の姿で立ち上がるほむら
「こんな…こんなささやかな…ほんの少しの勇気があればすぐに手に入ったもののために…私は…こんな…
あははははははは!」
2人は改めて認識する、正しさを明るさを求めるが故に一番欲していたものを、
求めさえすればすぐにでも手に入る筈だった物を永遠に喪ってしまっていたことに。

「不器用だね!ほむらちゃん!私たちホントにっ…不器用だね!」
「だから…だからこうするしか…なかったのよ!」

そして2人の魔力が急速に縮んでいき、そこに立っていたのは。
血塗れの見滝原中学の制服に身を包んだだけの無力な2人の少女だった。
もう魔法は使えない…この段階でもはや概念でも女神でも魔王でもましてや魔法少女ですらなくなった2人だが…
それでもふらつきながら。
「失われた…全ての未来のために!」
「踏み…躙った…全ての願いのために!」
嘘だ、ああ私たちは嘘をついている…。

「らあああああっ!」
まどかがほむらの顔面に砂をなげつける、が届かない。 
「があああっ」
ほむらがまどかの髪をつかんで引っ張とうとするがもう掴む力もないのかすり抜ける。
「だあっ!…ぐっ」
互いの大量の吐血が2人の顔を紅に染める、もうとうに死に達している筈の傷を得て尚
2人は未だ己の存在を誇示するように屹立している。

だが…さやかは魔力の流れがまた2人に集中しつつあることを感じていた。
これが最後の一撃になる。
そう、まどかの傷が見る見る癒え、純白のドレスが蘇り慈愛の弓がその手に握られる。
「ほむらちゃんの…負けだよ」
「違うわ…私の勝ちよ」
まどかと同じようにほむらの背中の翼が再生し、欲望の弓が握られる。
距離はもう外しようが無い…互いに。
もはや生き残る生き残らないの話ではない、どちらかの心臓が先に止まるか止まらないかの勝負だった。

そして閃光、女神と魔王のフルパワーの一撃が炸裂した。
光が晴れたときにあった光景、それは
下半身を吹き飛ばされたまどかと
全身を貫かれ岩盤に串刺しにされたほむらの姿だった。

そして最後の力が切れ、これまでに受けた2人の傷が全て開き
血の雨が荒野を塗らした。