75スレ/宇宙の果て

Last-modified: 2014-06-03 (火) 01:32:28
407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/11/06(水) 18:23:41.93 ID:0OLOTZNR0
妄想が追いかけてくる・・・・・・うぇへへ


「ほむらちゃんごめんね、お布団ひとつしかなくて」
まどかは電気のスイッチに手をかけながら、先にベッドに入っている私に声をかけた。
「ううん、平気よ。寒い日は一緒の方が暖かいわ」
「じゃあ消すね」パチッ
明かりを消し、まどかもモソモソと布団にもぐり込んでくる。
一つのベッドに二人は、やっぱり少し狭い。
体をずらして場所を空けようとしたが、まどかは気にせず体を押し付けてきて私の腕を抱えた。
「えへへー、ホントだ。ほむらちゃんあったかーい」
「あ・・・、うん、まどかも暖かいわ」
声が近い、首筋に息がかかる。顔が赤くなるのが自分でもわかった。よかった、真っ暗で。
「初めてだね、ほむらちゃんがお泊りに来てくれたの。とっても嬉しいよ」
「ううん。私の方こそ、誘ってくれてありがとう・・・。ねえ、まどか?」
声を掛けながらまどかの手を握る。
「なあに?ほむらちゃん」
「まどかは今、幸せ?」
「うん、幸せだよ。ほむらちゃんもいるし、さやかちゃんやマミさんや、お母さんもタツヤもみんないてくれるし。ほむらちゃんは?」
「幸せよ、とっても幸せ。幸せすぎて怖いくらい」
「あはは、大袈裟だなあ」
「時々考えちゃうの。この幸せがいつまで続くのかなあって。ある日突然この幸せな宇宙が壊れてしまうんじゃないかなって」
「宇宙・・・、なんかすごいね」
私は答えず、繋いだ手に力を込める。だめ、我慢して・・・。
「ほむらちゃん、震えてる・・・。泣いてるの?」
「怖いの・・・。いつか、まどかがいなくなってしまうんじゃないかって・・・」
言っちゃった。馬鹿だわ、私。
まどかが私を優しく抱き寄せる。甘い香りに頭の芯まで痺れそうだ。


408 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/11/06(水) 18:25:19.67 ID:0OLOTZNR0
「ほむらちゃん、目つぶって」
「え?」
「目をつぶって・・・、何が見える?」
「何も・・・見えないよ」
「何が聞こえる?」
「まどかの・・・声だけ」
「何が感じられる?」
「まどかの・・・ぬくもり」
「他には?」
「何も・・・」
「そう、私も感じられるのはほむらちゃんだけ」
「うん・・・」
「あのね、これが宇宙だよ」
「え?」
「宇宙の果てなんて誰にもわからないでしょ?だから私、自分の目で見て感じられる所までが宇宙だって思うんだ。
 だからね、今、ほむらちゃんの宇宙は私の腕の中。この宇宙には私達二人だけしかいないの」
「うん」
私もまどかの背中に手を回す。二人だけの宇宙・・・ああそうだ、あの時もこんな風に・・・
「ねえ、ほむらちゃん。前にもこんなことあったよね」
突然の言葉に心臓が凍りつく。まさか、まどか!
「あれ?おかしいな、そんな訳ないよね。変だな、夢で見たのかな」
震えが止まらない、恐怖で顔をあげることもできない。
「きっと夢だよね。でも、その夢はっきり覚えてるんだ。こんな風にほむらちゃんを抱きしめて、でも手放してしまうの。
 そしてその後ずっと後悔してるの。なんであの時、手を離しちゃったのかなって」
えっ、今なんて?
私は思わずまどかの顔を見上げた。
「後悔・・・してるの?」
「うん。だからね、今度は離さない。ずっとこうやってほむらちゃんを抱きしめているんだあ」
そう言ってまどかは私を抱く手に力を込めた。
「だから安心して、もう怖がらなくていいんだよ」
「お願いまどか、もっと強く抱きしめて。私をずっと離さないでいて、お願い」
「うん」
まどか・・・大好き・・・

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