77スレ/秋の夜長にポッキーゲーム

Last-modified: 2014-06-03 (火) 02:00:05
60 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/11/11(月) 23:12:51.16 ID:zz9IHEm30
ポッキーゲームという単語を見てついカッとなって書いた
ポッキーゲームってこんなのだったっけ(錯乱

ttp://ux.getuploader.com/homumado/download/363/%E7%A7%8B%E3%81%AE%E5%A4%9C%E9%95%B7%E3%81%AB%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0.txt

http://hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1384169584/60

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「ねえほむらちゃん、ポッキーゲームやってみない?」
鹿目さんから突然のお誘い。
でも……。

「その、ごめんなさい、鹿目さん。 どういう遊びなのか、私知らなくて……」
「謝らなくていいよー。 じゃあ、教えてあげるから一緒にやろ?」
鹿目さんは気を悪くした様子もない。
むしろ、なんだか嬉しそう……?

「じゃあほむらちゃん、ポッキーを一本くわえて、目を閉じてじっとしてね」
「う、うん」
「……そのまま、動かないでね」
両肩に感じる鹿目さんの手のぬくもり。
お菓子をかじる音。
お菓子から伝わるわずかな振動。
……唇にそっと触れる、やわらかな感触。
はっとして目を開けると、目の前に照れた顔の鹿目さん。

「ほんとはね、目を閉じなくてもいいんだけどね、恥ずかしくって」
えっと、じゃあ、さっきのは、やっぱり……!

「今度は、ほむらちゃんから、お願いしたいな」
そう言うと、鹿目さんはポッキーを一本くわえて目を閉じた。
えっと、これは、私が、鹿目さんに……!
き、きき、キ……!
……

――

「なんてこともあったよね」
「もう……恥ずかしいわ」
ポッキーを食べながら、まどかが思い出を語る。
今日はポッキーの日、なのだとか。

「あの後、ほむらちゃんいきなり気を失っちゃったからびっくりしちゃった」
「だって仕方ないじゃない……初めてだったんだもの」
思わず声が小さくなってしまう。
我ながら、ちょっと情けない。

「ねえほむらちゃん、ポッキーゲームやろっか」
「あら、神をも篭絡せんとする悪魔に、そんなことを言って大丈夫かしら?」
「ふふふ。 悪魔さえも魅了しちゃう神様だって、いるかもしれないよ?」
「まあ、それは怖いわね」
などと言いつつ、まどかが少しずつ距離をつめてくる。
どうやら本気のようね。

「はい、ほむらちゃん」
まどかがポッキーをくわえて目を閉じる。
私はまどかの肩にそっと手を置いて。
少しずつ、お菓子をかじりながら。
今度はちゃんと、まどかに口付ける。
あの時できなかった分まで。

「えへへ……ほむらちゃん、ありがと」
心残りだったのは、私だけじゃなかったのかもしれない。
まどかが私にきゅっと抱きつき、優しく唇を重ねてくる。
どうやら、今夜は簡単には寝かせてくれそうもない。
でも、秋の夜長にはちょうどいいかな。