592 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/02/03(月) 14:49:23.88 ID:cRUr1cy+0
「はっ、はっ」
会いたい
早く会いたい
今すぐあなたに
全てを思い出した私が最初に起こした行動は
衝動のままに突き動からされ、走る事だった
「はぁっ……はあっ……」
きっと、そこにいる
それは確証もないのに、確信めいていて
その場所と向かう心に、なんの迷いも生まれなかった
「ほむらちゃん!」
あぁ、やっぱりここにいた
その姿を見つけても、今の私には何のブレーキにもならなくて
「え…………ぁ、ま、まどか、どうしてここっ、きゃっ?!」
それどころか、アクセルを踏んだかのように
一目散に駆け寄り、ほむらちゃんに飛びついちゃった
593 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/02/03(月) 14:50:00.70 ID:cRUr1cy+0
「ほむらちゃん、ほむらちゃん」
あぁ……やっと会えた
正真正銘ほむらちゃんだ
「ほむらちゃん」
「っん……あなた、いきなり……」
言いたいことも
聞きたいことも
考えたいことも
知りたいことも
話したい、話してもらいたい、って色んな想いが
こんなにも、あるはずなのに
「ほむらちゃん」
いざとなったら言葉になってくれなくて
それどころか
こうして、ほむらちゃんの存在を
確かめられるなら
感じられるなら
それでいいとさえ思っちゃう
594 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/02/03(月) 14:51:00.65 ID:cRUr1cy+0
「ほむらちゃん」
ほむらちゃんのことをこんなにも
求めてしまっていたなんて
自分でも驚いちゃう
「やっと、私で、あなたに会えた」
「あなた、まさか」
ほむらちゃんも気付いたみたい
「うん、そうだよ」
「思い出したの、思い出して、ほむらちゃんに会いたくなったの」
隠そうともできたのかもしれない
でもそれよりも、この気持ちが大切だと思ったから
「…………そう」
不意に感じる魔力の波動
「あ、ぅ……」
意識が、落ちていく
抗えない睡魔に沈められる感覚
「眠りなさい」
「目を覚ます頃には、またいつものあなたに戻っているわ」
595 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/02/03(月) 14:51:54.83 ID:cRUr1cy+0
そう、だよね、そうする、よね
きっと、わたしはまた、忘れちゃうんだろう
そうして、ほむらちゃんもまた、独りになっちゃうんだろう
やっぱり、ほんの少しでも、どんな些細でも、話しておくんだった
こんな、だから、わたしは
「待っ、て」
ああ、そうだ
たったひとつだけ
それだけでいいから
これだけは、伝えたいの
「ほむら、ちゃ……」
こんなにも、私の事を
想ってくれて、愛してくれて
「あり、が……と、ぅ……」
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――
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「なに、よ、それ」
「ありがとう、って、そんな」
「あなたは優しすぎる……そして本当に、残酷よ……」
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きらマギの叛逆キャストインタで悠木さんのインタが一番印象的だったので。
と言ってもそれとはやや異なる方向性になってるけど。
それにしても、遅筆&遅筆過ぎて筆の早い人たちが羨ましい。
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1391053134/592-595