テキストバグ

Last-modified: 2024-04-08 (月) 11:14:13

テキストバグとは、ゲーム内のメッセージやセリフがチートバグによって異常をきたす現象をいう。

概要

チートバグにおいてよく見られるバグの1つ。テキストバグを起こすと、

  • あるキャラクターのセリフが別のキャラクターのセリフと置き換わる
  • 表示されるテキストの一部が欠けたり(例: 「やって ろ。」「うが いいんじゃないかな。」)、おかしな文となる(例:「がんじろうね!」「優美ちきん」)
  • 表示されるテキストに他のキャラクターの台詞が割り込んでカオスな文章となる
  • 文字の色やサイズ、グラ、フォントが変化する
  • テキストが表示される部分に文字以外のグラフィックが表示され、読めなくなる

などといった現象が発生する。

テキストバグの度合いも、全て変化、最初を除いて変化(最初のみ正常な値で読み込んでいる)、最初のみが変化(テキスト読み込み位置の補正)など様々である。
FC、SFC等は文字を表示させる際にテキストをメモリ上に読み込むが、最近のゲームハードはマップロードの時点でテキストを読み込む場合が多い。
バグらせることは不可能ではないと思われるが、データが正常にロードされない場合はフリーズする可能性が高い上、従来の方法ではサーチが困難となっている。
また、ゲームによっては値を補正した瞬間に読み込むため、コードが効かない場合がある。

テキストバグの分類

以下の分類は手法と現象から便宜的に分けたものである。
ゲームによってバグり方が異なるうえ、場合によっては複数の手法を使用する場合もあるため、動画を視聴する際にどの手法でバグらせているかを判断するのは難しい。

テキストの制御が可能で意図的な要素が強いもの

通常のテキストバグ(テキスト挿し換え)

テキスト読み出す際の位置などを不正な値に変更してテキストバグを発生させる。
割り込みというよりは挿し替えと呼ぶべきかもしれないが、テキストすべてを差し替えることができず部分的に変更された場合はむしろ割り込みという表現が適切であり正確な分類はかなり曖昧である。
なお、テキストバグにならずにイベントの不具合やフリーズを起こてしまうことがある。

FC、SFCは00-FFの領域内に入っていることが多いようだ。FCでは複数の語句が複合したテキストバグが見られるが他のハードでは少ない。
FCは単語単位で保存されている可能性が高く、コードの固定により単語が正常に組み合わせられず特殊な文章になっている模様。
エミュレータによっては加算コードや減算コードにより現象の悪化や、強制的なテキストバグが可能。

応用として、本来またはコードによって出された台詞の台詞の途中でコードオン、外部ツールを使うなどの手法で変なタイミングで呼び出し、ネタ的な文章になるよう強引に変更してつなげるタイプのものがある。
どちらかと言うとこちらの方がより自然なバグ感が出るが、思い通りのテキストバグにする難易度は高くなる。主にシリーズ物で使われている場合が多い。

ヒテッマン氏の動画の再現を完全に行う場合はコード変更が必須である模様。
また、ゲームによってはコードを入れるタイミングやボタンを押すタイミングで結果が若干変わることがあるようだ。

高性能なゲームハードは特定のタイミングでテキストを一括して読み込むこともあり、この場合同様のバグを起こすことは困難。
仮にテキストの位置を突き止めてもテキストバグにならずフリーズしてしまうことが多い。

この原因として

  • グラフィック等の情報の読み込みを妨害してしまう
  • イベントと組み合わさっている

等が考えられる。

テキスト割り込み(文字置き換え)

ウィンドウ(ない場合もある)に表示される文字の位置に不正な情報を入力しておき、ネタ的な文章になるよう調整する。
コードオンのままだと次の文章にも影響が出るので要注意。表示される前のテキストを書き換える場合もある。かなり露骨な方法である。
その為「露骨バグ」や「露骨チートバグ」と言われることもある。

高性能なゲームハードの中にはUnicode(SJIS)で探すことができるものもあるが、効かない場合もある。
ちなみに、ドラゴンクエスト系の販売アイテム名変更の際使われることが多い模様。
なお、一部のゲームは座標指定となることがあるほか、ゲームによってはフリーズすることもある。

テキスト書き換え

メモリ(RAM)上に保管されているテキストを見つけ、書き換える。Unicode(SJIS)を利用して探す場合が多い。
割り込みと異なり、画面上に文字が表示されていない際でも検索可能。
FC等はROM上にデータが有る場合が多いようでこの手法を使うことはまずない(ROM解析するユーザー自体稀なため)。
ウィンドウ上には自然に表示される上、別のテキストが表示されている際もコードオンのまま使用可能なので、割り込みより見た目は良い。
のだが、バグ感がやや出にくいのが難点。

PSやDSでは割り込み若しくは書き換えが使われている場合が多いが、ゲームによって構造が違うため動画を見るだけではどちらを使っているか判断できない。

テキストなどが制御しきれないもの

テキストグラフィック変更

テキストのグラフィック読み出しを不正なものにして、バグらせる。文字の代わりに図形が表示されたりする。
高性能なハードでは通常のテキストバグは困難なものの、こちらは比較的やりやすく、文字位置がずれて読めなくなったりする。

unicode(SJIS)非対応のゲームで漢字と平仮名が併用されている場合は漢字と平仮名の処理が分離しているようで、その際に漢字をバグらせる際もこの方法が使われる。

テキストの部分欠落

テキストの表示が断片的だったり、一部がかけたりするバグ。
基本的には意味不明になることが多いが、稀に全く別の意味の文章や面白い文章になることもある。

テキストのグラフィックは例外のPC等以外は基本的にはROM内に格納されている。

その他

テキストの文字色、位置、大きさがバグることもある。ゲームによって発現する組み合わせは違う。また、稀に移動することもある。

イベント

テキストバグなら何でもありのイベントである、カオステキスト大賞(仮)が2017年に実施されている。司会はもかちゃんさん氏。