381mm／50 三連装砲

No.133
	381mm/50 三連装砲*1		大口径主砲
	装備ステータス
	火力	+20	雷装
	爆装		対空	+2
	対潜		索敵
	命中	-3	回避	-1
	射程	超長
	装備可能艦種
	駆逐艦	軽巡洋艦	重巡洋艦	戦艦
	軽空母	正規空母	水上機母艦	航空戦艦
	備考
	開発不可、改修可 Littorio、Romaの初期装備 2015年3月作戦報酬
改修更新
381mm/50 三連装砲 → 381mm/50 三連装砲改★+3
パスタの国が生んだ三連装型の戦艦主砲です。 高射速の50口径、中近距離戦闘での火力は同クラス最強です。 また、射程も大和型46cm砲と同等以上のカタログスペックを誇ります。 ただし、砲の耐久性に難点があります。また散布界が広く、その命中率にも課題を残していました。

ゲームにおいて

• 2015年4月17日に2015年3月作戦報酬として配信された大口径主砲。最上級ランカーには2つ配信された。
  • 2015/4/28アップデートで登場したLittorioとRomaの初期装備。
    • パスタの国＝イタリア。本装備の配信によって、既に実装が予告されていたイタリア艦娘は戦艦(ヴィットリオ･ヴェネト級)の可能性が高まっていた中での登場だった。
  • 艦娘登場と同時に、本装備の改良型である381mm/50 三連装砲改が登場し、本装備の改修と更新が可能になった。資材に余裕があれば命中改善の為に改修しておきたい。
    • 35.6cm連装砲を初期から1つずつ、★+6以降は2つずつ消費するが、更新時には主砲ではなく25mm連装機銃が必要。
      機銃を要求する理由は381mm／50 三連装砲改の画像や解説ページを見ればだいたいわかる。
    • どちらかと言えば、本装備を改修して性能を補ったり更新するよりも、
      本装備を持参するイタリア戦艦を改造して持参する改良型を直接改修したほうが良いと言える。改装設計図は必要だが。

• 性能は中途半端というべきか、火力は+20と41cm連装砲と同一ながら、対空は+2と低め。
  • 装備説明にあるように命中率が悪いということで命中-3。可能であれば、命中-1の改良型381mm/50 三連装砲改に載せ換えたい。
    • 戦艦のテンプレ装備組み合わせの「主砲×2、徹甲弾、水上機」などであれば、弾着観測射撃による命中補正を期待できる。徹甲弾自体にも命中補正がある。
    • 命中値がプラスの主砲と併用しマイナスを相殺するのであれば、命中+3の38cm連装砲改で±0になる。他は+2の試製41cm三連装砲や試製35.6cm三連装砲、+4の16inch三連装砲 Mk.7が候補か。
    • 命中のみを補うのであれば電探が入手し易く命中値も高い。開発可能で最も命中値が高いのは+8の32号対水上電探。
  • 射程は46cm三連装砲と同じく超長。フィット補正の設定によっては有用となる場面も出てくるだろう。
    • フィット砲の設定基準は依然不明だが、参考までに砲塔重量を主要な砲と比較すると、
      本装備：約1600トン、41cm連装砲と38cm連装砲：1000トン強、35.6cm連装砲：700トン弱　…と重量級。三連装だしね
    • 口径で考えると381mmは38.1cm(15インチ)。国内での標準的戦艦主砲である35.6cm連装砲よりは大きく、科学の国や紅茶の国から来たものと同等にあたる。
  • 試製51cm連装砲と同様に回避-1が付くが、バルジよりも軽いマイナスなので気にしなくともよいだろう。

• イタリア戦艦姉妹の登場前、本装備のみ登場していた時点で、いくつかの通称が登場している。
  • 妖精さんの食べているパスタにひっかけて「パスタ砲」。
  • その他、頼りない命中から381の語呂あわせで「産廃砲」。誰がうまいことを言えと

小ネタ

• 元ネタはイタリア海軍の「OTO/Ansaldo 381/50」である。ヴィットリオ・ヴェネト級(リットリオ級)戦艦の主砲で、同国海軍最大の艦載砲。
  • 正式な名称は「cannone da 381/50 Modello 1934」。和訳すると「1934年式50口径38.1cm砲」となる。
  • 口径38.1cm(=15インチ)は日米ではなじみがないが、欧州では標準的な大きさである。
    • この小々段落での「口径」は、砲身の内径≒砲弾の直径を差している。のだが、このクラスの大砲について「口径」という言葉は、砲身の長さを表す単位と2つの意味があるので注意されたし。上段落「50口径」という単位はこちらで、「50口径砲」とは、「砲身の長さが、その内径の50倍」ということになる。本Wikiでもよく用いられる単位だ。例:50口径38.1cm砲→バレル長さは、381mmの50倍→19m超、となる。
• 設計・製造はイタリアのアンサルド社（装甲巡洋艦日進と春日を建造した会社。フィンメッカニカ社を経て現在はレオナルド社。）とOTO社(オート・メラーラ社を経て現在はレオナルド社防衛部門)。
  • このオート・メラーラ社は、現在ではレオナルド社の一部門となったが兵器製造の名門であり艦載砲は米海軍や自衛隊を始めとして世界40ヶ国以上の艦に採用されている。
    海上自衛隊ではこんごう型を始めとして10種以上の護衛艦の主砲としてオート・メラーラ社の砲が採用されている。
    護衛艦だけではなく、自衛艦の砲としても76mm砲（コンパクト砲）が多く採用されている。（実装組だと天龍等）
    YouTubeにて、DD-101むらさめ（村雨）の76mm砲の射撃の動画があるので興味のある提督はこちら。（ちょっと余計なものも混じってるが気にせず。）
    砲塔は、日本製鋼所*2がライセンス生産し、砲弾はダスキン、じゃなかったダイキン工業が製造している。エアコンだけのメーカーではないのだ
    ちなみにダイキンは軍需部門だと、砲弾の他に潜水艦用の空調システムも製造している。本業はやはりエアコンである。
    • 余談になるが、砲弾の製造メーカーでダイキンとよく間違えられるダスキンは意外なことに、夕立のドーナッツ事件でお馴染みのミスタードーナツを運営していたりする。
• 砲データの比較は、こちらの小ネタ参照。
  • 徹甲弾の弾頭重量は884.8kg、初速は850m/s、重量はフランス（885kg)とほぼ同等でトップ、初速では単独1位である。
    • 当初の計画では870m/sとさらに高初速となる予定だったが、さすがに無茶だったので現在の値に落ち着いた。
    • 弾頭は15インチ最軽量のドイツSK C/34と比較した場合、弾頭の全長は独：167.2cm 伊：166.93cm、こちらのほうが僅かに短い。
      それでも重量が重いのは僅かに大きな口径、砲弾の構造の違いの他、炸薬量が独：18.8kgに対して伊：10.6kgと6割程度の量であるためである。ここからも貫徹力を重視した設計が窺える。*3
    • 同じ重量弾、高初速を目指したフランスが装薬量を増やしたのに対してイタリアはライフリングの溝を浅く、長砲身にすることで速度を稼ぐ設計である。*4
    • その他、設計上の特徴としては装填時の俯角が15°という中途半端にも思える角度であることが挙げられる。
      これは発射速度が遅めの本砲が、想定された最大交戦距離付近(仰角14.5°で25,000m)で装填を行うことにより仰角の移動量を少なくして少しでも発射速度上げようという努力の結果である。
  • 16インチ砲に匹敵する高い貫徹力と最大仰角35度で44,640mという46cm三連装砲以上の最大射程距離を持つ。なお、第二次世界大戦でこれを超える射程の艦砲は存在しない。
    • もっとも、この高初速は長所だけではなく、様々な欠点も招いている。まず、発砲時に砲口のブレが大きかったようで散布界が広くなり、遠距離での命中率は非常に悪かった（これについては、そもそも砲弾の質が悪く均一の性能でなかったことも一因らしい）。また、ライフリングがガリガリ削られるため砲身寿命がかなり短くなり、他国の同クラスの砲と比べて半分程の砲身命数しかない。
    • ただ、イタリア海軍は日本海軍のようなアウトレンジ砲戦を考えていたのではなく、その高い貫徹力と高初速による弾道の低伸性によって中～近距離砲戦で優位に立つことを狙っていたことを鑑みれば、用途に見合った砲ということもできる。
    • ゲームで超長の引き替え？に命中-3が付いているのは、そう考えると正しい。予定していないアウトレンジで使うから悪い
  • イアキーノ提督の記述などでは命中率の悪い砲とされている一方、30,000ヤードで射撃を始めたスパルティヴェント岬沖海戦や、32,000ヤードから発射したシルテ湾海戦では、撃たれたイギリス側が大遠距離射撃における射撃精度と集弾性の良さを報告しており、水柱に囲まれた英艦は慌てて煙幕を張って逃げる羽目になっている。

• この砲の装填から発射に至るまでのシークエンスを記録した映画が撮影されており、現在も動画サイトで見ることができる。

• 砲の上に居るのはパスタの国の妖精さんとペンギン。ペンギン出演装備は零式艦戦52型、15.2cm連装砲、91式高射装置に続く4例目。
  砲に傾斜があるので、皿が斜めにならないように段差埋めに使われている模様。本当お前何者だよ

この装備についてのコメント