おすすめの1/700キット-空母系-

Last-modified: 2021-07-09 (金) 21:02:18

『水上機母艦』

日本海軍では様々な水上機母艦を運用していました。
どちらかというとマイナーな艦種になりますが、1/700ではきっちり発売されています。

千歳型・準千歳型

千歳型及び準千歳型水上機母艦のキットはアオシマのみが発売しています。

  • 千歳型
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    アオシマ千歳5511941年~1942年2013年
    千代田5491941年頃2013年特殊潜航艇母艦時
  • 準千歳型
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    アオシマ瑞穂5501940年頃2013年ハインマット装備時
  • 概要
    • 千歳型・準千歳型水上機母艦は古くから発売されていましたが、共にリニューアルされ近年の標準的なモールドのキットに生まれ変わりました。
    • 大型で特徴的な船体の艦で多くの水上機を搭載すると非常に見栄えが良いのですが、空母同様難易度は高めです。
    • 瑞穂は千歳の金型を一部流用し、瑞穂として新規部品を追加したバリエーションキットになります。
    • 艦尾にハインマットの巻き取り装置を装備。特徴的な艦尾形状になっています。
秋津洲

秋津洲のキットはピットロードが発売しています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様発売年備考
    ピットロード秋津洲W501942年~1999年
  • 概要
    • 秋津洲は艦尾に飛行艇を引き揚げ、補給・整備をするための艦で、飛行艇用の明石とも言える性格の船です。
      水上機母艦に分類される物の他の艦とは違い、航行中に航空機の発艦は不可能で、また飛行艇を搭載しての航行も出来なかったようです。
    • プラキットはピットロード製がおそらく唯一の物で、少なめの部品で特徴ある艦型が再現されています。
    • キットには二式大艇と九七式大艇が付属しています。

『空母』

実は空母は艦船模型最難関だったりします。
なんと言っても飛行甲板や艦載機の製作が非常に面倒です。初心者の方は最初のうちは手を出さない方がいいでしょう。
おススメのキットを挙げるとするならば、アオシマの蒼龍、飛龍、龍驤、千歳型、ハセガワの赤城(No.227)、祥鳳でしょうか。
タミヤの隼鷹は古いキットでディティールもあっさりしていますが、部品数も抑えられており、パーツの合いも良いので作りやすいです。
タミヤの翔鶴型も作りやすいですが、かなりあっさりしている印象です。
他のウォーターラインの空母キットは古いものが多いですね。
特にハセガワの加賀は初心者は手を出さない方がいいです。
鳳翔、加賀はある程度慣れてからフジミのキットを作ることをおススメします。
※戦争後期の空母には複雑な迷彩が施されていました。初心者の方は十分気を付けてください。

各キットの簡単な解説

鳳翔

鳳翔のキットはフジミのみが発売しています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    フジミ鳳翔特-511939年九五式艦戦・九二式艦攻2011年
    特-571942年九六式艦攻2011年
    特-631944年
    練習空母時
    天山2012年エッチングパーツ付属
  • 概要
    • 鳳翔1944(特-63)のキットには、延長された甲板とその裏の桁、さらには外舷電路などがエッチングパーツとして標準で付属します。内容的には超上級者向きの構成ですので初心者は注意しましょう。
赤城

赤城のキットはハセガワとフジミが発売しています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    ハセガワ赤城2271941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2014年
    2201927年~1935年三段甲板時九〇式艦戦・一三式艦攻2008年
    フジミ特-351941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2010年
    赤城・加賀セット特SP-201941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2013年木甲板デカール付属
    大和/赤城旗艦セット特SP-121942年
    ミッドウェー海戦時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2012年日の丸デカール
    木甲板デカール付属
    赤城NX-42016年6月予定多色成形
    スナップフィットキット
  • 概要
    ハセガワのNo.227赤城は2014年に発売されたリニューアル版で、最新の考証に基づいた設計と、パーツ数を抑えた組み立てやすさ両立させたキットです。
    これにより従来のNo.201は絶版となりました(アオシマの艦これパッケージ版はNo.201のキットなので注意)。
    No.220は赤城の特徴であった三段甲板時の姿の唯一のキットです。
    一方のフジミは最新考証をもとに開戦時の赤城を見事に再現していますが、パーツが多い上細かく上級者向きです。
    2016年に多色成形&スナップフィット仕様の赤城の発売されます。
加賀

加賀のキットはハセガワとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    ハセガワ加賀2021941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻1973年
    フジミ特-481941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2011年
    特-86三段甲板時三式艦戦・一三式艦攻・一〇式艦偵2014年
    赤城・加賀セット特SP-201941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2013年木甲板デカール付属
  • 概要
    ハセガワの加賀は最古参のキットで、相方の赤城が2014年にリニューアルされただけにこちらもリニューアルが望まれます。
    資料不足の頃に発売されたため考証が進んだ現在では間違いが多く、また成型不良も目立ちます。
    フジミのキットは最新考証をもとにしているためその点は正確ですが、細かいパーツが多く上級者向けです。
    またフジミからは三段甲板時のキットも発売されました。
    ※フジミ特-48加賀は箱絵が2種類ありますが中身は同じです。
龍驤

龍驤のキットはフジミが発売しています。
また、アオシマからも発売が予定されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    フジミ龍驤特-31第一次改装後九〇式艦戦・一三式艦攻2009年着艦標識・滑走制止装置・艦橋窓枠
    エッチングパーツ付属
    特-34第二次改装時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻・天山2010年着艦標識・滑走制止装置・艦橋窓枠
    エッチングパーツ付属
    アオシマ第二次改装後九六式艦戦、九六式艦爆、九六式艦攻2016年限定品
    艦載機用エッチングパーツ付属
  • 概要
    フジミの最新キットなだけあって旧キットと比べると考証はそれなりに正確で、ディティールも細かいです。
    ですが実艦と異なる部分も多くこだわるなら修正が必要です。
    細かい部品が多くエッチングパーツも付属するため難易度は高いです。
    また、アオシマからは二次改装後の龍驤が発売予定です。
蒼龍

蒼龍のキットはアオシマとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    アオシマ蒼龍2221941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2009年
    1942年
    ミッドウェー海戦時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2010年
    1938年
    就役時
    九六式艦戦・九六式艦爆・九六式艦攻2010年
    1942年
    インド洋海戦時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2013年格納庫再現
    翼を折りたたんだ状態の艦載機も付属
    フジミ特-761941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2013年
    特-821938年
    就役時
    九六式艦戦・九六式艦爆・九六式艦攻2013年
  • 概要
    アオシマとフジミどちらもとても良いキットです。
    両社の違いを挙げるならばフジミはよりディティールが細かく、アオシマはより組みやすくなっています。
    様々なバリエーションがあるため各海戦時の違いを見比べてもおもしろいでしょう。
飛龍

飛龍のキットはアオシマとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    アオシマ飛龍2191942年
    ミッドウェー海戦時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2003年
    フジミ特-561941年真珠湾攻撃時

    1942年ミッドウェー海戦時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2011年
  • 概要
    アオシマの飛龍はリニューアル期中期に発売されたものです。
    作りやすく初心者の方にもおススメですが、精密キットが主流となった現在ではディティールが物足りなく感じるかもしれません。    
    一方のフジミの飛龍はモールドも細かく考証的にもアオシマより正しいです。
祥鳳型

祥鳳型空母のキットはハセガワとフジミから発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    ハセガワ祥鳳2171942年零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻・彗星1999年
    瑞鳳2161944年
    レイテ沖海戦時
    零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲1999年
    1942年
    ミッドウェー海戦時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻・彗星2005年限定版
    エッチングパーツ付属
    フジミ瑞鳳特-871944年零戦52型・天山2014年12月
    翔鳳特-881942年96艦戦・零戦21型・97艦攻2015年3月
  • 概要
    • リニューアル期初期のキットなため現在の目から見るとモールドは甘めです。
      ですが軽空母ということもありパーツ数は少なく、初心者の方にも組みやすいと思われます。
      ただしNo.216瑞鳳は迷彩塗装が必要です。
    • フジミより瑞鳳が新規金型で2014年末に発売されました。
      大戦末期の迷彩仕様で難易度は高めですが、飛行甲板迷彩塗装の原寸大見本が付属しています。
      なお翌年には翔鳳も発売されています。
翔鶴型

翔鶴型空母のキットはタミヤとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    タミヤ翔鶴2131941年真珠湾攻撃時

    1942年
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻1993年
    瑞鶴2141944年
    レイテ沖海戦時
    零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲1994年
    2231941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2011年
    フジミ翔鶴特-411941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2010年
    特-521942年零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2011年
    翔鶴 Ver.1.1特-52南太平洋開戦
    マリアナ沖海戦時
    零戦52型・零戦21型・彗星12型・九九式艦爆・九七式艦攻・天山2016年マスト部分と格納状態の係船桁の新規パーツ付属
    瑞鶴特-621941年
    真珠湾攻撃時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2012年
    特-501944年
    レイテ沖海戦時
    零戦21型・零戦52型・九七式艦攻・天山2011年
    瑞鶴 Ver.1.2特-621941年零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2016年メインマスト・起倒式無線アンテナのパーツの新規パーツ追加
    翔鶴・瑞鶴
    セット
    特SP-111941年~1942年零戦52型・九九式艦爆・九七式艦攻・天山2012年
  • 概要
    タミヤのキットは作りやすいですが精密キットが主流となった現在ではかなりあっさりした印象を受けるかもしれません。
    また考証的にも間違った部分があります。
    一方のフジミのキットはタミヤの後発なだけあり、考証がより正確です。
    フジミらしい超絶ディティールとパーツ数の上級者向けのキットとなっています。
飛鷹型

飛鷹型空母のキットは隼鷹がタミヤより発売されています。フジミから飛鷹が発売予定となっています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    タミヤ隼鷹212最終時零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲1973年
    フジミ飛鷹特-941944年零戦52型・零戦21型・九九艦爆・天山2016年8月予定完全新規金型
  • 概要
    タミヤ隼鷹は古参キットでありながら、当時としては珍しい格納庫が再現されているなど、現在でも全く見劣りしない優良キットです。
    ですがさすがに成型不良が目立ちはじめ、モールドも少々あっさりして感じるかもしれません。
    飛鷹は隼鷹からの改造でしか入手手段がありませんでしたが、2016年にフジミから完全新規でのキット化が決定しました。
龍鳳

龍鳳のキットはフジミとピットロードより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    フジミ龍鳳特-641942年
    就役時
    零戦52型・九七式艦攻・彗星・天山2012年
    特-771944年零戦21型・零戦52型・九九式艦爆・天山2013年
    特-651945年
    最終時
    零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲2012年
    ピットロードW1461942年
    就役時
    零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻2012年洋上/フルハル選択可
    W1471945年
    最終時
    零戦52型・彗星・天山2012年洋上/フルハル選択可
  • 概要
    大鯨実装で艦これにも登場した龍鳳は、プラモ界ではフジミ、ピットロードが競合し高レベルなキットが発売されています。
    両社とも最新考証を取り入れた精密指向のキットです。
    両キットの大きな違いとしてフジミは低価格、ピットはカラーでの詳細な塗装説明付きとなっています。
    軽空母ですがどちらのキットも上級者向けです。
    ちなみにピットロードからは空母改装前の大鯨のレジンキットも発売されていますが、
    マストや一部の甲板を真鍮線やプラ板から自作する必要があり、超上級者向けです。
千歳型

千歳型空母のキットはアオシマ及びピットロードが発売しています。
また、アオシマから千歳が2014年9月に艦これパッケージ版で発売されてます。
成形色と付属デカールで、最終時の迷彩塗装も再現できるとのこと。
後日WLシリーズで空母千歳、千代田が販売されました。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    ピットロード千歳W731944年2004年
    千代田W721944年2004年
    アオシマ千歳No.2281944年2015年
    千代田No.229マリアナ沖海戦及び
    レイテ沖海戦時が再現可
    2015年迷彩仕様の甲板デカール付き
  • 概要
     ピットロードの千歳型は2004年に販売された物で現在のキットと比べるとモールドがあっさりしています。
     アオシマの千歳型は2015年に販売された物で精密に出来ており、格納庫も再現されています。
大鳳

大鳳のキットはタミヤとフジミより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    タミヤ大鳳2111944年
    マリアナ沖海戦時
    零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲1972年ラテックス甲板仕様
    フジミ特-42零戦52型・彗星・天山2010年木甲板仕様
    特-49烈風・流星・彩雲2011年ラテックス甲板仕様
  • 概要
    タミヤ大鳳は特徴を良く捉え発売当時は評価が高かったものの、現在ではモールドがあっさり気味で成型不良も目立ちます。
    一方のフジミは近年の最新考証を取り入れた精密指向のキットです。
    飛行甲板の素材が依然として分かっていない事を踏まえ、従来の説のラテックス甲板仕様と新説の木甲板仕様の2種類を発売しています。     
    初心者の方はタミヤを選ぶと良いでしょう。
    ※フジミ特-42大鳳は箱絵が2種類ありますが中身は同じです。
雲龍型

雲龍型空母のキットはアオシマ、フジミ、ピットロードより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    アオシマ雲龍226最終時零戦52型・彗星12型・天山・流星改
    彩雲・桜花
    2013年格納庫再現
    翼を折りたたんだ状態の艦載機も付属
    2012年初回限定生産版
    クリヤ-甲板・エッチングパーツ付属
    他はNo.226と同じ
    天城225最終時零戦52型・紫電改・彗星・天山・流星改・彩雲2012年格納庫再現
    翼を折りたたんだ状態の艦載機も付属
    葛城224最終時零戦52型・烈風・彗星・天山・流星改・彩雲2012年
    フジミ雲龍特-69就工時烈風・天山・流星・彩雲2012年
    特-70最終時烈風・天山・流星・彩雲・桜花2012年
    ピットロード雲龍W141最終時零戦52型・彗星12型・彗星33型・天山・彩雲2011年格納庫再現
    エッチングパーツ付属
    天城、葛城用のパーツも付属
    天城
    葛城
  • 概要
    2014年夏イベントより順次実装された雲龍型のキットは3社が競合する状態となっています。
    アオシマ、フジミ版は最新キットなので考証的な差異はほとんどありません。
    ピットロード版は2003~2004年にかけて各艦ごとに発売された物を統合し、2011年に雲龍として再発売したものです。
    天城と葛城のパーツも含まれており、どれか一艦を選んで作ることが可能です。
    後発の二社に比べると若干の考証の不備がありますが、修正は可能です。
    キットの内容や各メーカーの特徴などを踏まえ、好みのメーカーのキットを選ぶと良いでしょう。
信濃

信濃のキットはタミヤより発売されています。

  • 主なキット
    メーカー艦名キットNo.キット仕様付属艦載機発売年備考
    タミヤ信濃2151945年零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲1999年格納庫一部再現
  • 概要
    タミヤ信濃はウォーターラインにおける精密キットの先駆けともいえるキットです。
    戦艦大和とのわずかな船体形状の違いも再現され、現在最も正確な空母信濃のプラモデルとなっています。
    艦自体が巨大な上、細かなパーツが多く迷彩塗装が必要であるなど上級者向けキットです。