147 新年あけましておめでとうございますです

Last-modified: 2010-06-28 (月) 14:57:46

147 :それも名無しだ :2009/01/03(土) 14:25:15 ID:DceQ1uvt
プルルルル…プルルルル…
カチャッ。
ツィーネ「…何よあんた」
セツコ『新年一発目の挨拶が"何よあんた"とはあんまりな仕打ちではないでしょうか』
ツィーネ「知らないわよ。何か用?」
セツコ『ツィーネさん、明けましておめでとうございます』
ツィーネ「…ああ、おめでとさんセツコ」
セツコ『お年玉ください』
ブツッ。
 
プルルルル…プルルルル…
カチャッ。
 
セツコ『新年一発目のウィットに富んだジョークに対して今のはあんまりな仕打ちなのではないでしょうか』
ツィーネ「黙れ社会人」
セツコ『ツィーネさん、明けましておめでとうございます』
ツィーネ「あーもう、わかったから本題いきなさいよ本題。新年早々鬱陶しいわねぇ」
セツコ『では、こほん。ツィーネさんは、日本のお正月を体験したくはありませんか?』
ツィーネ「あーもう、いっとくけどハツモウデとかならお断りよ?
  窓の外の表通りに人がウジャウジャごった返しててもううんざりなのよこっちは。
  もうなんなのこのヤーパン」
セツコ『ちっちっち。初詣だけが日本のお正月ではありませんよツィーネさん』
ツィーネ「…何よ、もったいぶるわねあんた」
セツコ『まあとりあえず、今から私の家に遊びに来てください。準備して待ってますから』
ツィーネ「家…って、あのおんぼろアパートに!?」
セツコ『新年早々人の仮住まいをおんぼろ呼ばわりとはあんまりではないでしょうか』
ツィーネ「うえー、行きたくない」
セツコ『まあまあ。きっと楽しいですよ? 自宅でひとりぼっちでくぴくぴ呑んでるより、ええ、ずっと。マジオススメです』
ツィーネ「よ、余計なお世話だ!」
セツコ『じゃあ、お待ちしてますから。必ず来てくださいね』
ツィーネ「あーもう、面倒くさい…」
セツコ『あ、あとお年玉をお忘れなきよう』
ブツッ。
 
ツィーネ「ほんっとあのガキんちょだけは…#」イライラ
ツィーネ「しかし、そういやあの子、一応日本人だったわね…」
ツィーネ「日本の正月、ねぇ…」
ツィーネ「うーん…」
 
 
148 :それも名無しだ :2009/01/03(土) 14:45:11 ID:DceQ1uvt
~セツコの住んでるおんぼろアパート~
 
セツコ「日本のお正月と言えばー!」
琉菜「おこたにみかんー!」ジャーン
エィナ「どてらにストーブー!」バーン
琉菜「そしてぇ、人生ゲームぅ!!」パンパカパーン
セツコ「いえーい!」パーン
琉菜「いえーい!」パーン
エィナ「いえーいですぅ♪」パーン
 
セツコ「…うん。実に完璧なセッティングです」ムフー///
琉菜「だね♪ あのはらぺこおっぱいもきっと喜ぶよコレ」
エィナ「ツィーネ様もせっかく日本にいるんですから、この日本文化の最強の癒し空間を満喫させちゃいましょう!」ムフー///
琉菜「そだね。あ、じゃあエィナと何か料理でも作っておくね。セツコさん、おせちと雑煮でいい?」
セツコ「カレーがいいです!」
エィナ「了解ですー!」
琉菜「まだ飽きてないのにねー♪」
セツコ「ねー」ニコニコ
琉菜「じゃあお台所借りるねー」
 
セツコ「さーて、ツィーネさん早くこないかなー」
 
ピンポーン。
 
セツコ「お、きたきた。まるでさんまのまんまのようなタイミング」トタトタ
ガチャッ。
 
セツコ「いらっしゃー…い」
ツィーネ「あ、明けましておめでとうございま…は…?」
セツコ「…ツィーネ、さん?」←部屋着にどてら
ツィーネ「…え、え? 日本のお正月って、これなんじゃ…」←晴れ着でガッチリ決めて来ちゃった人
セツコ「………」
ツィーネ「………」
セツコ「………」
ツィーネ「………」
セツコ「…あー」
ツィーネ「…何よ」
 
セツコ「…露出、減りましたね。GJ!」←サムズアップ
 
パチーン
 
イヤァァァー
 
 
149 :それも名無しだ :2009/01/03(土) 19:32:11 ID:DceQ1uvt
琉菜「わー、晴れ着の襟のとこ、ふかふかだー///」フカフカ
セツコ「ツィーネさん、粗茶です」ヒリヒリ…
ツィーネ「ふん!」
エィナ「ま、まあまあ、とりあえずカレーが煮えるまで、皆様人生ゲームでもいたしましょう!」
ツィーネ「異議あり」
エィナ「は、はいツィーネ様?」
ツィーネ「そんなの日本の正月じゃないから、却下」
琉菜「えー!?」ガーン
セツコ「そんな!? せっかくバザーで多元世紀元年バージョンを買ってきたのに!」
ツィーネ「却下よ却下。どうせあんたが借金まみれになって悲惨な結果になるってオチが見え見えなのよ」
セツコ「ひ、非道い!!」ガガーン
琉菜「えー、じゃあもう後はエイジの部屋からちょろまかしてきたこのタツカプしか…」
エィナ「ゴールドライッターン♪」トアーッ
ツィーネ「却下ぁーっ!」ポイスッ
エィナ「ライタァーン?!」ガガーン
セツコ「ほらほらツィーネさん、ちゃんとピンクの車の左側にピンクのピン刺しましたから。わーきっとこれ外車ですよスッゴーイ。ゴイスー」
ツィーネ「だぁかぁらぁ! そんなの日本の正月じゃないって言ってるのよこっちはさぁ!!」
琉菜「あーもう! じゃあ何だったら正月らしいのよ! このわがままおっぱい!!」ムキー!!
ツィーネ「何さ、殺ろうってのかい? 上等だよ小娘!! ピーピー子豚のような悲鳴をあげな!!」キシャーッ!!
セツコ「あの…人生ゲームは…」
GEN「正月とは!!」ズシャアッ!!
エィナ「わ! ビックリ!」
ツィーネ「何さ! お呼びじゃないのよなんちゃら魔術師!」
琉菜「何しにきたのよなんちゃら魔術師!」
GEN「ふ…正月の何たるかをすらわからぬ馬鹿どもに、届け物を、な」ニタリ
一同『届け物?』
 
~隣の部屋~
スレイ「…壁薄すぎるな、このアパート…#」イライライライラ…
 
 
150 :それも名無しだ :2009/01/03(土) 22:52:17 ID:DceQ1uvt
どっさり。
 
琉菜「…たこに、かるたに、百人一首?」
セツコ「…こま、だるま落とし、福笑い…あ、すごろく発見しました」
ツィーネ「おぉー///」
エィナ「わお! イッツアヤーパンフィギュア! ファンタスティーック! イヤーです!」
琉菜「や、無理に外人っぽくしなくていいから」
エィナ「…はい///」
セツコ「と言うより、日本人でもこれらの遊びはあんまりやらない気が…」
GEN「過去に心を置かずして今はない。古き良き玩具にこそこめられたものが確かにある。古きを知りて、お前達は何を得る?」テヲパンッ
琉菜「や、意味わかんないし;」
エィナ「わぁ、さすがなんちゃらの錬金術師様ですね」
ツィーネ「まあまあ、やっぱりお正月なんだから、お正月らしい遊びをしなきゃ駄目よ」ルンルン♪
セツコ「…ツィーネさぁん、すごろくするぐらいだったら、人生ゲームしましょうよぉ…」
ツィーネ「うるさい! …ってわけでそこのガキ! いざこれで勝負!」ズイッ
琉菜「…あ、それって…」
 
~おんぼろアパート・中庭~
 
かこーん、かこっ、かっ、こっ…
 
セツコ「なるほど、羽子板対決か…」
 
ツィーネ「ハ! ガキんちょのくせになかなかやるわ…ねっ!」カコッ
琉菜「そっちこそ、そんなおっぱいしててよく動けるわ…ねっと!」カッ
ツィーネ「余計なお世話…よっ!」カキッ
琉菜「たあっ!!」カコッ
ツィーネ「甘い!!」コカッ
  
セツコ「…凄い。あの二人、あれだけ打ち合ってまだ一回もミスしてない…」
エィナ「お顔にぬりぬりするためのせっかくの墨汁が乾いちゃいますねー」
 
かっ、こっ、かこっ、ぱきっ…
 
琉菜「…クッ、確かにこのままじゃ埒があかない…エィナ!」
エィナ「…ふぁい? 琉菜様、交代ですか~?」ムニャムニャ
琉菜「違ーう! 羽子板持って加わるの!」
ツィーネ「…なるほど、ダブルスってわけね、ならばこっちも、セツコ!!」
セツコ「…あ、ちょっと待ってください。もう少しで福笑いが…」
シロ「そそ、もうちょっと右ニャ」
クロ「これは傑作の予感ですニャ」
セツコ「よし出来た。どれどれ…わ、酔った時のツィーネさんそっくり!」ガガーン
 
 
 
パチーン
 
キャー
 
 
151 :それも名無しだ :2009/01/04(日) 08:19:37 ID:am7aN10N
琉菜「うふふ、さーあ! ダブルドリラーの力、見せてあげるわ!」
エィナ「が、頑張りますです!」
ツィーネ「いい? 足引っ張ったら酷いからね?」
セツコ「サー、イエッサー」ヒリヒリ…
シロ「オイラの手も借りちゃうってことで、試合開始だニャ!」
クロ「ニャーン」←ホイッスル代わり
 
琉菜「そーれっ!」カコッ
ツィーネ「ふんっ!」カコッ
エィナ「わわっ、えいっ!」カコッ
ツィーネ「いったわよ、セツコ!」
セツコ「トビーが教えてくれたタイミングでッ…!」
ぶんっ、すかっ。
ツィーネ「だぁぁっ!」バターンッ
セツコ「…そういえば、トビーは羽子板教えてくれませんでした…」シューン
琉菜「わーい! まずは1ポイント!」
エィナ「墨汁が役に立つ日が来ましたー♪」ヌリヌリ
琉菜「美人にしてあげるからねー♪」ヌリヌリ
ツィーネ「く、屈辱だわ…」
セツコ「ふ、ふふ、くすぐったいですよぉ」クスクス
 
 
セツコ「鉄也さんとの特訓の成果をっ!」スカッ
 
 
セツコ「一気に、踏み込むッ!!」スカッ
 
 
セツコ「この一発に、私の全てをかけてぇーっ!!」スカッ
 
 
………
 
 
琉菜「あは、あははははwwwおもしろーいっwww」
エィナ「ご、ごめんなさい、もう塗る場所が;」
セツコ「…手も足も出ないとはこういうことなんでしょうね、まさに無限獄」ムフー
ツィーネ「せぇー、つぅー、こぉおー……!!」んゴゴゴゴゴゴ…
パンッ。
GEN「古きを知り、新しきを加えること、それが人の進化。どうやら得たようだな」
ツィーネ「屈辱しか得てないわよっ!! あぁーーーもうっ!!」
GEN「騒ぐな。カレーが煮えた」
琉菜「はぁー、笑った笑ったw じゃ、皆でカレー食べて、お部屋で遊ぼ!」
ツィーネ「くそ、覚えてなさいよ、この顔の屈辱は必ず晴らすからね」フキフキ…
セツコ「人生ゲーム!」キラーン☆
エィナ「ネコちゃん様たちも食べます?」
シロ「お呼ばれするニャ♪」
 
まあ、そんなこんなで、正月遊びを堪能してみました。
その後ふてくされたツィーネさんが晴れ着姿であぐらをかいたまま人生ゲームに興じてたのは、また別のお話ということで…
 
~END~