国家

Last-modified: 2012-11-18 (日) 02:06:38

アラニア王国

首都アラン、王城はストーン・ウェブ。ロードス島北東部に位置する。現存するロードス国家中では最古の歴史を誇り、千年王国(ミレニアム)と称せられる大国。
北西部でヴァリスとフレイム、南部でカノンと国境を接し、北部にマーファ大神殿やドワーフの「鉄の王国」がある。南西部国境には、近年まで通行不可能だった「帰らずの森」が広がっている。
精強な鉄網騎士団を擁し、更に騎士団以上と噂されるレンジャーで構成された遊撃隊と魔法戦士隊(銀蹄騎士団)を有する軍事大国でもある。
ロードス島唯一の魔術師ギルドである「賢者の学院」があり、安定した国情を背景に古くから古代語魔法の研究が盛んであったが、英雄戦争時の混乱の中で学院から破門されていたバグナードによって滅ぼされてしまった。
魔神戦争では神出鬼没の魔神に対して無為無策に終始し、逆に民衆を守るためにマーファ神官を中核に自然発生した自衛団と感情的に対立、大国病の深刻さを露呈した。

ヴァリス王国

王都ロイド、至高神ファリスを奉じる神聖王国で、国民の大半がファリス信者。南部でカノン王国、東部でアラニア王国、北部でフレイム王国、西部でモスに接しており、文字通りロードス島の中心に位置している強国。
君主制ではあるが世襲は否定し、代々の国王は聖騎士団から選ばれることが慣例となっている(選出する際も、過去に王を輩出していない血統が好まれる)。「正義と秩序」の名の下に聖騎士団とファリス教団による果断(ある意味では独善的)な政策を取ることが多い。魔神戦争時には当時のワーレン王が狂気と病に倒れ、後継者が決まらない王不在という異常事態であり、ついに聖騎士団もファリス教団も有効な対策を取り得なかった。魔神戦争後は「六英雄」の一人で、聖騎士団を抜けて単独で「百の勇者」に加わった「白き騎士」ファーンが即位した。

フレイム王国

首都ブレード、王城はアーク・ロード。英雄戦争の4年前にロードス島北部の砂漠地帯に建国された新興国。古代魔法王国時代から長年に渡って風の部族と炎の部族が対立を続けていた一帯で、フレイム王国は風の部族の支持を受けた傭兵出身のカシューが建国した。

モス公国

統一国家ではなく、選帝会議で各国の国王の中から公王が選ばれモスの諸国家を代表する形式の公国。ロードス島南西部を占める山岳地帯にハイランドやハーケーン、ヴェノンなど大小の国家が割拠し、各国の国王は「太守」とも呼ばれる。滅亡した南のドワーフ国「石の王国」は、モス地方南東部にある山岳地帯に存在していた(モス公国には含まれない)。
古くから諸国間の小競り合いが頻繁に起き、戦いが絶えない事から戦神マイリーの信徒が多いのが特徴で、“戦神の王国”とも言われる。他に、竜が多く住むことから“竜の王国”とも言われる。
現在のモス公国は凡そ250年前に、当時のライデン王国の脅威に対抗して結ばれた対外相互防衛協定とも言うべき「竜の盟約」(加盟国は竜に因んだ二つ名を持つ)に基づいて誕生、モス外部からの侵略に対してはモス公王を中心に堅い連合体を形成して対抗し、その連合騎士団を相手にモス侵略に成功した国家は未だない。しかし国外での行動では「竜の盟約」は効力を持たず、利害関係による足並みの乱れが起こり易い傾向にある。実際に英雄戦争時にはマーモ帝国による工作によって、対マーモ連合軍から脱落している。
魔神戦争までには国家の淘汰が進んでおり、北部のハイランド、南部のハーケーン、南東のヴェノンなどの少数の有力国による寡頭体制と言って良い状態で、魔神との戦いの中でモス統一への機運が盛り上がるが、竜騎士ナシェルの失踪により統一は成らなかった。

カノン王国

同名の首都カノンにある王城はシャイニング・ヒル、ロードス島東南の王国。北部でヴァリス・アラニアと国境を接する。西部には海を挟んでモス地方があり、南部沖合いに暗黒の島マーモがある。
アラニアの王家とは縁戚関係であり、またアラニアに次ぐ歴史を誇り、伝統的に武力より文化を重んじる国柄であったが、新興マーモ帝国の急襲の前に脆くも崩壊する。

自由都市ライデン

ロードス北西部にある商人たちによる自由都市。かつてはロードス島北西部全体を版図としたライデン王国の王都でもあった。王国滅亡後は有力な豪商たちで評議会を作り、自由都市国家として統治していた。魔神戦争期に魔神の首に賞金をかけ、「百の勇者」を集めるという役割を担った。

マーモ帝国

ロードス島の南部に位置する島、もしくは島を領土とする国家。アレクラスト大陸からは「呪われた島」と呼ばれるロードス島においても、格段に闇の力が強く「暗黒の島」と呼ばれる。ロードス本島との交易や人の交流は断続的に続けられており、完全に孤立した島と言う訳ではなく、北部にある港町「影の街(シャドーシティ)」サルバドがロードス本島との海の玄関口となっている。闇に属する生物などが多く棲息している。マーモ島の面積は愛媛県程度。
神話の時代に、邪神カーディスの呪いを最小限に食い止めるため、大地母神マーファによりロードス島本島から切り離されたとされる。その為か沿岸部は切り立った崖が多い。中央部にあるマーモ王城地下の大空洞には石化したカーディスの亡骸であるといわれる巨大なカーディス像が存在している。南部は「闇の森」と呼ばれる原生林が広がる。闇の森にはダークエルフ、蛮族、妖魔、魔獣が棲息しているが、それ以外の場所にも様々な魔獣や妖魔が棲息する。また暗黒神ファラリス大神殿の地下には黒翼の邪竜ナースが眠っていて、長い休眠期と短い活動期のスパンで、ときおりマーモの住人を襲撃していた。このような土地であるため、追われる身になったものや流刑になって来る悪人も多く、邪悪でなければ生き抜くことができない土地柄になっていた。
街に住む人間達、闇の森の蛮族、闇の森のダークエルフ、その他にも多数の闇の眷属、などの大小の諸勢力が割拠しており、統一国家が誕生することも歴史上に幾度かあったが、そのほとんどが極めて短命のうちに滅亡している。約500年前に勢力をふるった蛮族のカーディス教団がカーディスの亡骸がある地下カーディス神殿の上に増築した砦が、約200年前にマーモを統一したブルネイ王国によって王城コンクァラーへと増築され、ブルネイ王国滅亡以降も支配者が変わるとともに改築されていきつつも城下の城塞都市「翳りの街(ダークタウン)」ペルセイと共に蛮族以外の人間の中心的な活動地になっている。マーモ帝国による統一の前は、暗黒神ファラリス教団や暗殺者を擁する盗賊ギルド、武装商船団、多数の奴隷を支配する大地主などの有力者で構成された評議会が人間の領域の支配者になっていた。
魔神戦争後、六英雄の一人「赤髪の傭兵」ベルドがマーモ帝国を建国し、短期間で極めて強固な支配体制を構築することに成功する。