「マスターどうしよう…」
ラプターに猫とウサギ達の散歩を任せたらピッピを狩ってきた。
ウサギの頭に着地したのを猫達が押さえつけたらしい。外傷はないから気絶してるだけか?
「ピ……ピ?(う……どこだここは?)」
お、目を覚ましたな。死んでたら明日翔に詫びようがないから良かった。
「ピッピ大丈夫?」
「ピピッ(小さなお嬢ちゃん、撫でるならもっと激しく撫でな)」
うぅん?何か邪な気配を感じたような……気のせいか?
とりあえず明日翔に迎えに来てもらうか。
「あはは、くすぐったい」
「ピッピッピ(小さくても胸は柔らけーんだな)」
……娘達よ、ピッピも元気になったようだから死なない程度に構ってあげなさい。
「にゃ!」「に!」「にゅ!」
「ピッ!?(何をするだー!)」
明日翔が迎えに来るまでピッピは猫達のおもちゃになった。
「ジーーーーーーー」「マスター助けてぇぇぇ」
美里江がラプターを掴んでじっと見つめている。ロボットダンスの参考にでもしたいんだろうか。
「隊長サン、この子は境界福祉法に引っかからないのデスか?」
ああ、AIの開発禁止ってやつか。あの法律はきっちり禁止スペック決められてるからな。
地球脱出前から作られてたメガミデバイスは問題ないんだ。
「……では、どういうAIはダメなんデス?」
ALICEみたいに未来予測できるレベルが一つの目安だな。
対ヴァイスで纏まってた時代ならともかく一つのシャードがそんなの持ったら酷いことになるだろう。
「なるほど……」「潰れる!美里江、潰れる!!」
そろそろラプター放してやってくれないか。おっぱいがひしゃげている。
「これは失礼しました」「うぅ…お尻からケーブル出ちゃいそう」
猫達が床に倒れたラプターのお尻を舐めて慰めている。可愛い……。
しかし境界福祉法なんてよく知ってたな。
「AIは身近にいたんで調べたんデス」
最近は冷蔵庫にも入ってるからなAI……。
リタとすぐみと安里がソファーに座っている。頼みたいことがあったので休日に家に来てもらった。
「それで隊長、何で私たちを集めたっス?」
それはな、小さくなりたいんだ。
「……」「……」「……」 「ラプターキック!」「にゃー!」
頭のおかしい奴を見たような顔をするんじゃない。
俺はただラプターと同じサイズの体を手に入れて猫達を体全体でモフりたいだけだ。
「つまりメガミデバイスと隊長の感覚を同調させろってこと?」
「私たちは男性素体を作れって事っスね!」
「深海対応メガミとか作ったら私も深海で泳げるかしら……」
安里、先に俺の願いを叶えてくれ。それで、やってくれるか3人とも。
「面白そうだし私はいいよ」「オッケーっス」「耐圧……」
それから数週間、男性素体にちんこを付けるかで議論になったり意識を同調させたら元に戻れなくなったりしたが何とか完成にこぎつけた。
これから実際に動かして猫達に埋もれに行く……前に、これは絶景だな。
「どうしたの隊長?」「不具合っス?」「動けないの?」
みんなパンツ見えて…やめろ、踏むな!死ぬ!
「びえぇぇぇん!!」
ラプターの泣き声が聞こえる。一体どうしたラプ……首から下はどうしたラプター。
「獲られた……」
部屋の隅を見ると三女のファルコがラプターのおっぱいをぷにぷにして遊んでいる。
取り上げると頭との接続部分が壊れてしまっている。すぐに修理するのは無理だな。
「マスター、仕返しするからハイドストームにくっ付けて!」
あいにくハイドストームはラプターカラーに塗装中ですぐには使えない。
そうだな……俺の体を使ってみるか?
「マスターの体?」
この前作ったメガミサイズの男性素体、あれならすぐに用意できるが。
「うーん、動けないの不便だしそれでいい……かな」
パパッと男性素体から頭部を取り外してラプターヘッドをくっ付ける。具合はどうだ?
「……おちんちん」
そこは意識するんじゃない。
「ねえマスター」
猫に髪の毛を咥えられてぶら下がっているラプターが語りかけてきた。
「私強くなったのに妹達が尊敬してくれない……」
まあ、メガミバトルで強くなっても物理的にラプター本体が強くなってるわけじゃないからな。
それに甘えてるだけだと思うぞ、それ。
「でも奏は文嘉に咥えられたりしないよ?」
人間と猫の愛情表現は違うから。
奏の首に文嘉が噛み付いてたりしたら俺はビビる……いや、エロくていいかも?
「……つまり今の私たちはエッチ?」
残念ながら捕食されかかってるようにしか見えん。
せめてメガミデバイス同士ならエロく見えるかもしれんが。
「今度安里のところのラプターに噛みついてみるね!」
姉妹百合いい……。
結局エッチな話題にかっさらわれてラプターの威厳の話は何処かに行ってしまった。
「おうまさんぶそくですわ」
急に家に来て第一声がそれか地衛理。
「いそがしくておうまさんするひまがありませんの」
おうまさんって濁しても未成年が競馬はいかんぞ地衛理。
「馬券を買うのはこのコンドーム・チェリーなので問題ありません」
制服姿で馬仮面被っても意味無いぞ地衛理……。
「今まで馬券を買うのを止められたことはありませんわ」
大丈夫かJRA。それで、愚痴を言いに来ただけじゃないんだろう?
「だんすかいしですわ」
北条を落とすの手伝えって?俺もまな板パパラッチの相手で忙しいんだが。
「Oh……uma……sun……death」
ごめん地衛理もう一回頼む。
「マスター、何をしゃべってるの?」
ラプターと猫達がUMAの第一発見者感を出してこっちを見ている。
ちがうから、おれはまだおうまさんじゃないですわ!
事務所のルンバに猫が乗り、首輪に繋がったリードの先にはラプターが掴まって引き摺られていた。
「止まってーーーーー!!」
拐われた訳じゃないんだからリードを放せばいいだけなんだが。
「隊長サン、助けなくていいんデス?」
ライオンが千尋の谷に我が子を落とすようにこれもラプターの為なんだ美里江。俺はあの子にたくましく育って欲しい。
「育つ前に壊れそうデス」
壊れたら壊れたで物理的に強くなった体に乗り換えるから大丈夫だ。
「……隊長、体を乗り換えてもメガミは同じメガミと言えるのデスか?」
コアをそのまま移動させるからな。これが記憶のコピーをするとかだったら俺も悩むが。
「……アンドロイドのワタシをワタシ足らしめるモノは何なのでしょう」
そりゃおっぱいだな。
「はい?」
おっぱいには愛がつまってるんだ。
「……本当デスか?」
この後滅茶苦茶おっぱいの愛を確かめた。
作戦指示所で事務作業をしている時はドローンは基本的にクレイドルで待機しているが、
最近はラプターがドローンの無線操作アプリをインストールして事務所の中を飛びまわることが増えた。
猫達がジャンプで捕まえられないぎりぎりを攻めるのが楽しいようだ。
「私の空中機動にはついてこれないよ!」「にゃー!」「にー!」「にゅー!」「……!」
ラプターがドローンで猫達を煽っているとドアが開いてリタが入ってきた。
リタに気づかなかったラプターがドローンでリタのおっぱいに突っ込む。
「びえっ!?」
ドローンがおっぱいに跳ね返されて上に乗っていたラプターが落っこちた。
あっという間に猫達に捕まり体中を舐めまわされている。
「……隊長、ドローン操作は周りに気を付けるように教えておかないと駄目だよ」
すまんなリタ、おっぱい大丈夫か?痛いなら揉んでやるぞ。
「痛くないから大丈夫。何言いに来たんだったかな……隊長が変なこと言うから忘れちゃったよ」
つまりおっぱいより大事なことじゃなかったってことだ。やっぱり揉んでおこう。
「そんなに揉みたいの?……まあいいけど」
この後滅茶苦茶おっぱい揉んだ。
ラプターを刷毛でくすぐっているところに椎奈がやってきた。
「隊長さん、助けてください!」
宇宙ゴリラを倒すのは俺でも無理だ。一緒に逃げよう椎奈。
「宇宙ゴリラなら自分で倒します!そうじゃなくて地衛理が!」
なんだ、馬肉を禁止するために熊本シャードでデモでもやりに行ったか。
「競馬場で馬と一緒に走ったんです……」
いつかはやると思ってたがとうとうやったか。それで順位は?
「クビ差で二位でした。……じゃなくって、捕まっちゃったから助けて欲しいんです!」
捕まる前ならともかく捕まってしまったらどうにもならないんじゃないか。
「ねえマスター、ヴァイスのせいにしたらどうかな?」
ラプター、いくらヴァイスでも馬とは関係……いや、いけるか?
「隊長さん、何か思いついたんですか?なんでもしますから地衛理をお願いします!」
後で添い寝して耳元で子守唄を歌ってくれればそれでいいぞ。それじゃあ競馬場に行くか。
――アキ作戦の時に新種のヴァイスから精神攻撃を受けたとの説明で地衛理は解放された。
普通の人間なら馬と一緒に走ろうとは思わないと判断されたようだ。
美里江が所属した後に保護者に挨拶に行ったのだが、どうも頭のネジが緩んでいるようだった。
先日、美里江の首に刃物で切り付けられた跡が見つかったので安全が確認出来るまで家に引き取ることにした。
「あの、隊長サン。特訓ってなにをするのデスか?」
まずはアンドロイドっぽさを無くすところからか。食事量も増やさないとな。
「……ワタシは今のままでも大丈夫デスよ?」
見ているこっちが大丈夫じゃないんだ。Alc005にでもなったら困るからな。
「っ!?……なんで知っているんデス!?」
AEGiSはそれなりに優秀なんだぞ。……深沙希さんが優秀ともいう。
それじゃあラプター、うちで生活するうえで必要なことを教えてやってくれ。
「1、猫達の餌やりは当番制だよ!月火はマスターで水は怜、木は深沙希で金は美里江!土日は私!」
「2、ご飯は皆で食べるよ!好き嫌いはダメ!私もピーマン食べれるようになったから!」
それからこまごまとルールを説明していく。
「結構多いデス……」
怜とお婆さんと深沙希さんも一緒に住んでるから仕方ないんだ。
――後日、強制入院させてサイボーグ部分のネジを絞めなおしたお爺さんの頭は正常になった。
椎奈に怒られるのでうちでこっそり競馬予想をしようと地衛理がやってきた。
居合わせた美里江と目を合わせてから何故か二人とも動こうとしない。
「ねえマスター、二人とも何やってるの?」
なんだろうな。年頃の女の子の考えることは分からん。
猫達がスカートにじゃれついても一向に動こうとしないし。
「……ないすおうまさんですわ」
「負けたデス」
!?今の見つめ合いで何を争っていたんだ。
「あくとれすはこころのうちにうまをかっていますわ」
「ワタシの馬がハナ差で負けたデス」
そんなの飼ってるのお前らだけだと思うぞ。というか美里江は馬が好きだったのか。
「お爺様が入院中にベッドで寝てる間は暇だからと競馬予想にハマったんデス」
頭まともになっても碌なことしないな!孫に競馬教えるなよ!
「「おうまさんはさいこうです(デス)わ」」
まあお前らが楽しいならいいよそれで……。
頭のネジを締め直して正常になった美里江のお爺さんが退院した。
もう実家に帰ってもいいんだが何故かうちに居座っている。
「居たいんならいいんじゃない?……どうでもいいけど」
「家族は多い方がいいですよね、隊長さん……」
「ロボットダンスまだ覚えてないから帰っちゃダメだよ!」
美里江と一緒にバトルドームで遊んでいる怜と深沙希さん、ラプターが言う。
猫とウサギ達は美里江よりもガガガっと弾かれるボールを目で追うのに忙しそうだ。
「お爺様はメカお馬を作るのに忙しくなりそうだから隊長サンにお世話になれと言っていました」
まあ怜達がいいなら俺が言っても仕方ないか。
だが居候するからにはちゃんと家事手伝いはしてもらうぞ?
「下のお世話デス?」
「それは私がするからいいよ……」
「いえ私が……」
まだ世話してもらうような年齢じゃねえ!
美里江とその頭の上にいるラプターがロボットダンスをしている。
猫とウサギ達が足元でじゃれついてるが美里江もラプターも微動だにしていない。
「練習の賜物デス」「頑張ったよー」
これなら誰に見せても凄いと言ってもらえそうだ。
……そういえばどこかで披露するつもりはあるのか?
「考えたことなかったデス」「マスターに褒めて貰ったからそれでいいかなー」
独り占めも嬉しいっちゃ嬉しいがせっかくだし真理にでも録ってもらって何処かに投稿するか。
「それはちょっと恥ずかしいデスね…」
まあホームビデオとして残しておくだけでもいいぞ。こういうのも大事な思い出だからなー。
「それじゃあ私との思い出も撮ろうか隊長……どうでもよくないから」
「私の糠漬け成長記録もよろしくお願いします……」
怜はこっそり俺の寝顔とか撮ってるだろ。それと糠漬けって外見変わるのか?
「ふふっ」
どうした美里江。頭の中に夜露が語りかけてきたか?
「いえ、楽しいなと思っただけデス」
窓際で昼寝をしていると美里江が腹を枕にして寝てしまった。これでは動けない。
「私もお昼寝するー」「にゃ」「に」「にゅ」「……」
頭の上にラプター、胸の上に猫が3匹、玉の上にウサギが1羽。もはやどうしようもない。
「隊長、寝るなら呼んでよね」「一人寝は侘しいものですから……」
意図してこうなったんじゃないんだが。
そう考えているうちに両手を枕にして怜と深沙希さんもあっという間に眠りにつく。
暑い、流石にこの季節に固まって寝ると暑い。
そんな気持ちを察したのかミミズク君がエアコンのスイッチを入れてくれる。
適度に涼しい部屋の中で温かい女の子達に囲まれてこれは…ぬくもるもす……。
……目を覚ますと2時間ほど寝ていたようだ。周りには誰もいない。
一人で暮らしていたときは何とも思わなかったのに家族ができると一人の時間が妙に寂しくなる。
「あ、マスター起きた」
ラプターみんなはどうした。
「地衛理から成子坂に豚が1頭届いたから炙って丸焼きにするって。マスターも早く行こ?」
豚の丸焼きか……まだ夢見てるんだろうか俺。
ジニーがお尻を上げてベッドでうつ伏せになっている。お尻を楽しめということか?
天に向かって屹立するお尻の上にウサギのライトニングを乗せる。
ジニーが動かないのでこれであってるいるようだ。さらにラプターを乗せる。
「……何も言わないからって何してもいいってわけじゃないよ隊長」
やっぱりお尻に顔をすりすりするのが正解だったか……。やり直していいか。
「やだ」
反抗期かジニー、お父さんは悲しいぞ。
「マスター泣かないで。私のお尻なら楽しんでいいよ!」
ラプターはいい子だな。それに比べてジニーときたら……。
「女の子ならお尻は大事にするでしょ!?」
でもお尻で楽しんでねといつも言ってるのはお前だぞ。
「それはニュアンスが違うと言うか……」
じゃあお前はどうして欲しいんだ!尻を差し出すか!差し出さないか!
「ええっ……じゃあ、どうぞ」
――10分ほどお尻の柔らかさを存分に楽しんだ。
ラプターがウサギのブラッシングをしているところをに杏奈がやってきた。
家に来るときは大体テレビ局で嫌なことがあった時なので今日もそうなんだろう。
「はあ、隊長さんはいつも気楽でいいですねー」
一週間俺と仕事代わって見ろ。アクトレスちゃん大好きとか言ってられなくなるぞ。
「そんなことないですよー。それに隊長、私の代わりとかできませんよね?」
エッチで鍛えたすらっとした体はお前のエッチな体より視聴者受けしないかな。
「しーまーせーんー。そもそも私はアナウンサーなので体を見せる仕事なんてしないんです!」
しょっちゅうエッチな写真撮られてる印象なんだが。
それにバニー服着て司会やってただろう。あれをエッチじゃないというのは。
「ウサギさんはエッチとかそういうんじゃないです。ラプターちゃんブラッシング代わってー」
万年発情期が何を言うか。ラプター、ブラシをこっちに渡すんだ。続きは俺がやる。
「あ、隊長さんずるい!」
ラプターからブラシを受け取ってブラッシングを続ける。
「いじわるする隊長さんにはこうです!」
杏奈が後ろから抱きついて首を絞めてきた。おっぱいが柔らかいけど意識がスーッと……。
事務所で椅子に座って書類の整理をしているとシタラが乳を頭に乗せてきた。
「隊長、疲れたから体変わって~」
曲がり角で頭ぶつければいいのか。かなり前傾姿勢で走ることになるぞ。
「あぅ~ん。痛そうだからやめとこう」
しかし今日は出撃も無かったから疲れようがないだろう。
「談話室でプラモ組んでたら肩こっちゃって。持たない者には分からないこの辛さ」
それに関して俺にできるのは下から持ち上げて支えてあげることくらいだな。
普段はジニーに頼めば乳持ちくらいやってくれるんじゃないか。
「おっぱい支えられながら学校に登校とかはしたくないんだなー」
わがままさんめ。猫でも抱き締めてベッドで横になってこい。今なら猫三匹にウサギ一羽、ラプターも付けてお値段驚きの4,649 円だ。
「うぬぬ~、足元を見おって~」
冗談は置いといて休めるときは休むのも仕事のうちだぞ。
「じゃあ隊長が運んで??」
手を広げているが本気じゃないな。だが俺はお姫様抱っこをさせたら東京シャード1の男だ。運ぶぞ。
ーー文嘉が来るまでベッドでにゃんにゃんした。
以前用意できなかったメガミ用お絵描きセットを手に入れたのでラプターが絵を描くことになった。
「脱いでマスター」
ラプター、お前の気持ちは嬉しいがお父さんとは結ばれない運命なんだ。
「?芸術家はヌードを描くってシタラが言ってたから早く!」
シタラは明日脱がすとしてヌードか。家族とはいえちょっとポーズとるのは恥ずかしいな。ベッドに乗ると猫達がよってきた。やめろ、そのボールはおもちゃじゃない。
「隊長、ラプターに甘すぎじゃない?」
そんなこと言いながら何故脱ぐ怜。
「私は隊長が脱いだから脱いだだけだよ」
裸=セックスみたいな考え方はやめろ。今は芸術の時間だ。
「どうでもいいから二人ともじっとしてよー」
怒られたので怜と絡み合って静止する。ラプターの見えないところで怜を撫でまわしながら時間を潰しているとラプターが絵を描き終えた。
「……ラプター、私たちは何処?」
RGB255色の0と1の集合体、これが人間のヌードか……。
「視覚情報にフィルターを掛けて0と1で表現したよ!」
……俺たちが脱ぐ意味あったのかなそれ。
早朝ラプター達と公園を散歩していると明日翔に出会った。
「隊長さんこんにちは~」
こんにちは。珍しくピッピが一緒じゃないな。
「それがはぐれてしまって~。先ほどから探してるんですけど見つからないんです~」
結構たくましいから大丈夫だと思うが俺も探してみるか。装備持って来てるからラプターも頼むぞ。
「マスター任せて!」
飛んでいくラプターに猫達もついて行った。さてじゃあこっちも探すか。
「ありがとうございます隊長さん~」
学校生活やアクトレスの仕事で困ったことなどないか話しながらピッピを探す。
「なんかデートみたいですね~」
美少女とデートできるんだから早起きは三文の徳……いや明日翔レベルだと三文じゃ足らんな。
学校でも男子に告白とかされてるんじゃないか。
「買い物に誘われることはありましたけど恋人になってとは言われたことないですね~」
それ彼女として付き合ってくれって言われたんじゃ……。
――ピッピはラプターが撃墜して猫達が咥えて連れてきてくれた。
ビールを飲みながら猫達のお腹をモフっていると風呂から上がった来弥が隣に座った。
「隊長さーん、私にもちょっと頂戴!」
薄手のタンクトップに包まれたおっぱいが押しつけられてむにゅっと変形する。
家に泊まるたびにビールおねだりされるがそんなに好きかビール。
「うーん、正直味は好きじゃないけど、なんかお酒を飲むって大人っぽくてカッコよくない?」
ああ、まあその気持ちは理解できんでもない。晩飯前だし一口だけだぞ。
「わーい。頂くでござるよ~」
……間接キッス。
「ブフーーーーーーッ。急に何言うかな隊長さん!」
もっとエッチなことしたのに初心だな来弥は。
「マスター、私も飲みたい!」
ラプター、さすがに年齢一桁にはお酒は早いぞ。
「体は大人だよ!」
エッチな言い方だな。まあ、メガミが酔っぱらうこともないか。
――その日AEGiSのサーバーに何者かが侵入して社員食堂のレシピが盗まれた。
おっぱい!……なんだ夢か。
掛け時計を見るとまだ夜の3時だ。
枕元にはラプターが、右隣には怜と美里江が猫達を囲んで丸まって寝ている。尊い……。
「いったい何の夢を見たんですか?隊長さん……」
左隣に寝ていた深沙希さんを起こしてしまったようだ。
今日はラプターの武装を作ったせいか体がメガミサイズになった夢を見てな。
事務所でアクトレス達に揉みくちゃにされた後にこけた文嘉が俺を放り投げてリタのおっぱいに弾かれて下に落ちたところで目が覚めた。
もうちょっと左にずれてれば谷間に挟まって助かったんだが。
「今から挟まりますか?」
深沙希さんがパジャマのボタンを外して胸を見せてくる。
断る理由が無いのでおっぱいに顔を埋める。
深沙希さんの手が頭を撫でてくる。これならすぐ眠れそうだ。
「隊長さんはおっぱいが好きですね……」
おっぱいが好きもす、でもお尻も好きもす……。
「隊長さん?おやすみなさいませ……」
「こうでござるよ~」「難しい……」
以前来弥に貰った光学円盤手裏剣をラプターに見せたら手裏剣を投げたいと言ってきたので来弥に講師を頼んだ。
メガミ用手裏剣セットを手に投げ方を教わっているがなかなか上手くいかないようだ。
「にゃー」「にー」「にゅー」「……」
猫達を抑えておくのもそろそろ限界が近い。
深沙希さん、怜、美里江が猫達をもふって気を反らしているが俺の手元にいるウサギのライトニング同様そろそろお姉ちゃんと遊びたいようだ。
「もうちょっと手のスナップを効かせて、こう!」
「ふっ!……あ、出来たよマスター!」
よくやったラプター。それじゃあ次は猫達の相手を頼む。
「ふぇ?………うわぁぁぁぁぁぁ!!」
ラプターが毛玉に飲み込まれた。頑張れお姉ちゃん。
「隊長さん、それで手裏剣のお代の事はどうなった?」
ちゃんと経費で落ちるように文嘉を説得しておいたぞ。ただし毎月200枚までだ。
「うぬぬ。全部は無理かー」
普通の専用ショットギアの方が明らかに便利だからな……。
美里江が馬を飼いたいと言いだした。
「通勤にも使えマス!一家に一頭お馬さんの時代デスよ隊長サン!」
確かに軽車両扱いだが成子坂はともかく家に停めるところはないぞ。
「もう一部屋ぶち抜いてそこを家畜小屋にしましょう!」
そこまでするならいっそ一戸建て建てた方がよくないか。
「巣作りなら任せて……」
小枝じゃ家は建たんぞどうでもイーグル。
「大きな檻を作りましょうか……」
べとべとしそうな家は嫌だぞ深沙希さん。
「超巨大変形ミミズク君ハウスを作ってマスター!」
MSGにそんな強度は無いぞラプター、まったくこの家に住んでいるまともな人間は俺だけか!
「分かりました妥協します。ミニチュアホースでいいデス!」
ふむ、なるほど……。これだけ小さければって流されたりしないから。
「残念デス。馬主になって凱旋門賞行きたかったのに……」
壮大な計画すぎるぞ美里江……。
「にゃー」「……」
次女のヴァルチャーがウサギのライトニングにマッサージしている。
母親の乳の出を良くするためにああいう動作をするらしいが見ているだけで可愛いのでありがたい。
「……えいえい」
どうしたラプター。俺のおっぱいを押しても乳は出ないぞ。
「こうやったら可愛がってもらえるかなって」
ラプターは可愛いなあ。可愛いげのないアクトレス連中に触覚を煎じて飲ませてやりたい。
「誰が可愛いげが無いって、隊長さん?」
ゆみか。お前は酔っぱらったら可愛くなるから対象外だぞ。
「ちょっと、私隊長さんの前で酔っぱらったこと……無い………わよね?」
記憶に無いなら無かったんだろう、お前の中ではな。
「無いって言い切りなさいよ!」
話を戻すがラプターは普段から可愛いから普通にしておけばいいんだ。
「普通?……普通………普通」
━━気にしすぎて動きがロボットっぽくなった。