2014-2-14
- 登壇
柏原満 (かしはばらみつる) 音響効果
杉井ギサブロー (すぎいぎさぶろー) アニメ演出家
- 会場
2014年2月14日 (金) 17:30~19:00
国立新美術館 3階 講堂
- メモ
- 杉井氏は「バラさん」と呼んでいるらしい。
- スライド笛によるコミック音しか無かった。
- 大野(松雄)さんが電子音による効果音をアニメに導入した。
- ジョンケージなどのミュージックコンクレートに着想
- シンセと云うものが無い時代
- オシレーターで矩形波などを発振、オープンリールで変調させて作る
- フィードバック、テープスクラッチが大野さんは得意
- 今は便利すぎる。不便だから考えて作るという手順を踏むのが良い。
- 映画「銀河鉄道の夜」一部分上映
- 作品によって音の色がある。それを掴む。
- しきりに「作る」を強調していたが、光のSEは使い回しだった。
- 杉井「実感は音、情感は音楽の役割。柏原さんは情感を音にこめる」
- 杉井「信頼しているので、四の五の云わない」
- 柏原「音響監督は作業途中に聞いてこないものだが、田代(敦巳)は社内音に関して聞きに来た」
- ポンポコは鳴き声に苦労した
- 動いているものに音をつけるだけなら、面白くともなんともない。
- 毎度作品に合わせて作りたい。
- 芸術ではない。多くの人に見てもらってナンボ。
- 芸術でなく職人。
- ヤマト上映。沈没シーン。
- 船の音を大事にしてほしい、と云うオーダー。
- エンジン音をミックスした。
- 冨田勲と同じミニムーグを田代さんがが購入。3日ほど遊びに行ってテープに録音していたところ、1ヶ月後ヤマトの発注があった。
- 田代さんから中古でミニムーグを購入。
- ミニムーグだけだと軽いので、生音を混ぜる。
- 宇宙イメージは大野さんの持つイメージが強い。
- 戦艦大和に憧れていた。砲塔の旋回音が好きだった。
- ミニムーグは1オシレータ。録っては混ぜるを繰り返す。
- ヤマトはパイロット版から担当している。レコード、オールナイトニッポンのラジオ含め全て。
- 2199は素材を渡してミックスに立ち会った。
- 風邪をひかない。健康第一。
- 杉井「風邪ひいたことないの?」柏原「風邪くらいひかせて下さいw」
- 健康も才能の1つ
- 杉井「最近なんでやってくれないの?」柏原「もう80ですし」
- サザエさんの音響監督、岡本氏が12年前に亡くなってから、選曲もノークレジットで担当。作業的にキツイ。
- 出演者の1人のつもり。
- アオイスタジオで録音技師をしていた。
- アトムの作業がキツく、チーフが鋼板。大野指名でミキサーとなる。
- Q&Aコーナー
- Q1:メーカーにこういう機材が欲しい、と云う希望はあるか。
- A1:ない。以下杉井。画で云うとデジタルだと中間色が出ない。馴染みが悪い。機械を不便に使ってやろうと思う。
- Q2:好きな音はあるか?自然の音、人口の音でそれぞれ。
- A2:高知生まれなので海の音。楽器は弾けないから分からない。人口の音で好きな音...出ている音はみんな好き(かなり困った様子)。杉井「風はどう録るの?」柏原「ライブラリーに風マシンの音を足して作る」
- Q3:こういう思いを乗せて作業をする、と云うことは有りますか?
- A3:どらえもんだったら、泥臭い作品なのでそれを入れた。大野曰くアニメは作られたものだから音も誇張/省略して作るべき。
- Q4:音を訊いて映像に結びつく体験はあるか?
- A4:?
- Q5:最近の作品についてどう思うか。笠松さんが「風立ちぬ」で口で効果音を作る、と云うことをやっていたが。
- A5:他人の作品をどうこう云えないが、口で効果音を作ると云うことに関しては50年前からやっている。アチチと火傷した音など。
- Q6:現在の使用機材
- A6:6mmで作業。プロツールスは使っていない。
? total view