銀河伝承

Last-modified: 2021-08-24 (火) 02:40:40
 

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  • M1 序曲 (作曲/編曲:宮本光雄)
    宮本はCM音楽を多数手がけるジャズピアニスト、と紹介されることが多い。歌謡曲仕事も残しているが、知られたヒット曲には縁がなかったようだ。今作ではオーケストラ楽曲を担当している為、生楽器専科の作家に思われるがコンピューターミュージックにいち早く接近した1人でもある。宮本は、冨田勲の会社「インターパック」に松武秀樹とほぼ同時期(1971?)に入社。1971年10月にモーグ・III-Pが冨田スタジオに導入され、冨田がスタジオを離れた時間を見つけては松武と2人で機材に向かってアレコレ実験を繰り返したと云う。1972年、日本テレビ「驚異の世界」のテーマ曲やジングル類を松武と共に制作。宮本が冨田門下であることを証明する数少ない音源で、松武秀樹のキャリア総括AL『ロジッククロニクル』で確認することが出来る。
  • M3 伝説の歌
    久保田麻琴は出生名を久保田誠といい、アングラフォークレーベル「URC」から出生名のままでソロデビューの後、アメリカを放浪。この時、カントリー、ブルース、ゴスペルなど様々なルーツミュージックと出会い、1973年に久保田麻琴と表記を変更。ソロアルバム「まちぼうけ」の制作と、アシッドロックバンド「裸のラリーズ」のベーシストとして活動を並行させた後、「久保田麻琴と夕焼け団」を結成。ハワイや沖縄など世界各地の民族音楽を取り入れた音楽に主軸を置くようになる。一方、「サンディ・愛」としてデビューした「サンディー・アイ」は1976年から「サンディー」と名乗るようになり、「夕焼け団」のAL「ディキシーフィーバー」(1977)にゲストボーカルとして初参加。細野晴臣Pの元でソロAL「Eating Pleasure」(1980)を、夕焼け団を「サンセッツ」名義に変更した(こちらも細野Pの)AL「HEAT SCALE」(1980/アルファレコード)を制作の後、「サンセッツ」を発展的に解消させた久保田の「サンディー&サンセッツ」(1982)にメインボーカルとなる。ハワイアンや沖縄音楽などを現代的な解釈で(具体的にはニューウェーブアプローチで、松武秀樹のシンセサイザープログラミングなども導入して)ポップス化したバンドで、日本より先に世界で評価を得る。また細野か、と思われるだろうが、久保田がハワイや沖縄に赴き、そこで出会った現地音楽の衝撃を東京に持ち帰った時、興味深く耳を傾けてくれたのが細野だけだったという。民族音楽を受け入れる土壌が日本にまだ芽吹いていなかったのだ。そういった事情からデビューアルバム「IMMIGRANTS」(1982)は細野のアルファレコード/YENレーベルからのリリースとなったが、ここに「オープンセサミ」なる曲がある。(作詞:久保田+サンディー/作曲:久保田+井ノ浦英雄/編曲:久保田)。邦訳すると「開けゴマ」の意味で、元は『千夜一夜物語』(アラビアンナイト)に出てくる呪文。今作の架空ユニット名「ザ・セサミ」に通じるワードだ。実際、アラビックな曲調にキャッチーなサビという構成は、両者非常によく似ており、久保田の念頭にも「オープンセサミ」があったのではないだろうか。なお、久保田は麻琴を「麻箏」との文字を変更することがある。
 

 

01 序曲
02 ロマンティック・オデッセイ
03 伝説の唄
04 宇宙のテーマ
05 リタに夢中
06 FANTASY-Love Theme From「銀河伝承」
07 洞窟のテーマ
08 SPACE LOVE
09 惑星のテーマ
10 ロマンティック・オデッセイ -Reprise-

 

 

型番:VDR-1305
発売:1986-10-5
録音:不詳(楽曲ごとに多数のレコスタを横断した為)
ディレクション:菅原裕(ダイエー S.V.Labo)
プロデュース:飯田祥一(イマジニア)

 

 

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