SNKゲームミュージック

SNKこと新日本企画初のゲームサントラ。一連の格闘ゲームサントラが何百枚束になってかかろうと、このアルバムとGSM SNK1の質には遠く及ばない。収録タイトルは怒号層園、アテナ、怒、ASO、TANK。怒号層園などは、ゲームをプレイしていても効果音の音が大きすぎるせいでBGMが殆ど聴き取れなかったので、大まかな雰囲気でしかこのゲームの音楽を把握できなかった人には有り難いアルバムではないだろうか。この頃のゲームサントラにしてはタイトルが少なめだが、一つのゲーム(というよりアテナ)にたくさんのBGMが収録されているので、このラインナップになったのであろう。

さて、このアルバムには意図してこのような内容にしたのか、音の重/軽、作りの難/易といった両極性をもっていて、例えば怒、怒号層園といった重厚な音楽とは対照的にアテナは羽が生えたような軽い曲調に加えアカデミックな作りになっていると思ったら、TANKでは楽譜すら読めないような音楽の素人が勢いで作った奇抜(いい意味で)な曲を展開させ、各作曲者の音楽的知識に相当な隔たりがあるにも関わらず、そのBGMの価値はさほど変わりがなくこれらを一度に楽しめるのは実に興味深い。ゲームミュージックを思い入れのみで評価している人種には「レアなゲームサントラ」といった程度の情けない認識しかされていないこのアルバムだが、もっとその音楽により良い評価を与えるべきではないだろうか？（文：鷹丸氏）

01 怒号層圏 作曲/田中敬一＋亜蘭里＋N氏(KENNY西田？)
02 アテナ 作曲/不詳(田中敬一でもO氏でもない）
03 TANK 作曲/OBA＋O氏＋Y氏(YOKO氏か？)
04 怒 作曲/ O氏＋？
05 ASO 作曲/O氏

型番：28XA-120
発売：1987-2-25
開発：SNK
機種：アーケード
補足：怒号層圏の3人は同期。うちは2人はデビュー作となる。

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