魚介類

Last-modified: 2019-01-26 (土) 00:46:22

魚介類をさす語彙をはじめ、魚の加工法、漁法および用具、それらを包括する魚文化に関する語彙を収集しました。魚介類の語彙については、トルコで一般に流通している食用魚介類、観賞魚、また世界的に有名な種を中心に収集しました。傾向として、魚介類の語彙は圧倒的にギリシャ語からの借用が多い一方、漁業に用いる道具や加工法にはイタリア語由来の語彙が多く、アナトリアの地の悠久の歴史を感じることができます。
ただしトルコの食生活を熟知しているわけでも、魚介類の専門家をやっているわけでもないので、同定の間違いや筋の悪い記述は多くあると思われます。辞書やネットのあいだで相互に食い違う場合も多く(特にOECDの出している某辞書はトルコ語に関して非常に出来が悪い)、できるだけ齟齬の少ない記述を心掛けましたが、専門家からのご指摘はぜひお願いいたします。
言語学が専門なので、そういう観点から気づいたことに加え、なんとなく語源についてもざっと調べて信ぴょう性の高そうなものを収録していますが、学問的な正確性はどうか求めないでください。


  • A
    abdalcatahta balığıに同じ.
    acıbalıkヨーロッパタナゴRhodeus sericeus amarus
    acı su汽水「苦い/辛い水」
    adi yunusマイルカDelphinus delphis delphis。En common dolphinに由来か
    afalinaハンドウイルカ(バンドウイルカ)Tursiops truncatus
    afangusカダヤシ目の魚Aphanius fasciatus
    agar寒天日本語以外の外国語ではたいだいagar
    ağırlık錘(おもり).
    ahtapotタコOctopoda。Grk okhtapodi(eight-feet)の借用。
    aile科(分類学)familia
    akarsu流水dere, nehir, çay, ırmakなどの総称。dere < çay < ırmak, nehirの順に大きくなる。akarsu sporları:川スポーツ。ラフティングなど
    akbalıkakyaに同じ「白い魚」
    ak balinaベルーガDelphinapterus leucas。直訳は「シロクジラ」
    akciğerli balıkハイギョ直訳もそのまんな「肺のある魚」
    akivadesハマグリに似た貝(マルスダレガイ科)Tapes decussatus? よく分からない
    akvaryumアクアリウム、水族館.
    akyaアジ科の巨大魚。LeerfishLichia amia。多くの別名を持つ。Lüferと似ているが、体側のラインが鰓蓋から尾までまっすぐ伸びることで区別可能
    akyem(釣り餌の一分類)身が白い魚(≒青魚)からつくる魚の餌。istavrit, izmarit, istrangilos, kolyoz, uskumru, zarganaなどの魚をとるのに使う
    alabalıkブラウントラウト(サケ科)Salmo trutta。直訳「まだら柄の魚」
    alabalıkgillerサケ科salmonidae
    alem界(分類学)regnum
    alg(ler)藻類.
    algarnaビームトロール、桁網トロール網の口に「桁」と呼ばれる枠を付けたもの
    aligator/aligatörワニ(アリゲーター).
    altıparmak66-70cmのハガツオ「6本指」
    alyanakçipuraの別称直訳「朱色の頬」
    ançuezアンチョビEn anchoviesの借用か
    anüs肛門.
    artık(魚類)廃棄物、ごみ.
    asıl haniセルラヌスの一種(スズキ目ハタ科)Serranus cabrilla
    aterinaトウゴロウイワシGrk atherinaの借用、atherosは「価値のない」の意
    av狩り、釣り.
    ay balığıマンボウMola mola。ayは「月」
    ayıklamak(魚)をさばく、余計な部分を取り除くtemizleme(掃除)とは少し違う感じ
    ayıklanmış balık魚の開き.
    ayıklanmış ringaニシンの開き.
    ayna (balığı)魚の一種ayna(鏡)のように平らで明るい黒色をした魚らしいが、よく分からない
  • B
    bakalorya=bakalyaro.
    bakalyaroヨーロピアンヘイク(タラ目メルルーサ科)Merlangius merlangus
    balıkçı gemisi漁船.
    balıkçılık漁業.
    balinaクジラIta balena < Lat balaenaの借用
    balina köpekbalığıジンベエザメRhincodon typus。直訳「クジラザメ」はEn whale sharkのカルクか
    balinalarクジラ目.
    balon balığıフグzehir:毒、panzehir:解毒剤
    barajダム
    barbunyaメダマヒメジの一種(スズキ目ヒメジ科)Mullus barbatus。直接的にはGrk barbuniaの借用だが、究極的にはラテン語のbarba(ひげ)に由来。実際ひげのある魚である。マメにもbarbunyaの名を持つものがあり、単にbarbunyaというとそちらが先に出てくる可能性がある
    batak(lık)泥沼、湿地帯
    bayağı levrekヨーロピアンシーバスDicentrarchus labrax
    beden釣糸、特にハリスハリスとは釣針に直接つなぐ釣糸のこと。Fırdöndüの項も参照。bedenはAr badanの借用で「胴体、からだ」の意
    berber balığıハタ科の一種Anthias anthias
    berlamヨーロピアンヘイク(タラ目メルルーサ科)Merluccius merluccius。ギリシャ語でbakaliarosと言うが、これはbakalyaroのことか?情報錯綜
    besinえさ、食料.
    beslenmek(-den)~を食べて育つ.
    betaベタ(観賞魚)Betta splendens
    beyaz köpekbalığıホホジロザメCarcharodon carcharias
    bıyıklı balıkバーベル(コイ科)など図鑑によりBarbus barbusであるとか、yayınbalığıと同じであるとか、いろいろ書いてある。結局「ヒゲのある魚」なのだろう
    boğaz海峡
    bone水泳帽、スイミングキャップFr bonnet
    boz camgözカグラザメ、エドアブラザメHexanchus griseus, Heptranchias perlo
    böcekヨーロッパロブスターPalinurus vulgaris/elephas。ふつうböcekは「虫」一般を指すが、特にロブスターのような甲殻類も指す、という話
    burun「鼻」
    buza koyma冷凍.
    buzul氷河
    büyük camgözウバザメCetorhinus maximus
  • C
    cam kedibalığıグラスキャット(観賞魚)Kryptopterus bicirrhis。ナマズ目で2本のひげを持っている。ガラス(cam)のように透明な体を持つ
    camgözサメの呼び名の一種直訳「ガラスの目」で、この名を冠するサメが多く存在する
    camgöz (köpekbalığı)イコクエイラクブカ(ドチザメ科)Galeorhinus galeus。「ガラスの目」
    cereyan流れ(海流、電流など)ceryanとも
    ciklet balığıシクリッド科の総称(ベラ亜目)熱帯魚。En cichlidを含めs-/k-あたりの音で始まるはずで、実際sihlitと呼ぶこともあるが、ciklet, çiklit, çikletなどと書き字面通りに発音することが多い
    cins属(分類学)genus
    cüce vatozブッシープレコ(観賞魚)Ancistrus dolichopterus
  • Ç
    çaçaスプラット(ニシン目ニシン科)Sprattus sprattus / Clupea sprattus
    çağanozヨーロッパミドリガニCarcinus maenas
    çağlayan滝、小さな滝
    çamukaトウゴロウイワシ科の一種Atherina hepseteus
    çapakブリ―ム(コイ科)Abramis brama
    çatalkuyrukオビレタチなど直訳「フォークのしっぽ」で、TDKの辞書にはオビレタチ(Lepidopus caudatus)とあるが、使用実態を見ると尾びれが2つに割れている魚(たとえばhamsi)を柔軟に指すことばと考えるべき
    çavlan
    çay小川学術用語としてはdereより大きくırmakより小さいものだが、割と大きな川も指す。→ırmak, nehir
    çekiç (kafa)シュモクザメ、ハンマーヘッドシャークSphyrnidae。çekiçは「ハンマー」
    çıplakakyaの別名直訳「ハダカ」だが、べつにハダカイワシみたいにウロコが剥げやすいわけでもなく不詳
    çırçırlapinaのこと.
    çiçunaトビエイの一種Myliobatis aquila, Pteromylaeus bovinus
    çimçim小エビかなり小さめのエビ。オキアミではない?
    çinekop11-13cmのオキスズキ.
    çingene palamutu21-30cmのハガツオçingeneはいわゆるジプシー、ロマのことで、小さいことを暗に意味しているらしい
    çingene pavuryasıチチュウカイミドリガニCarcinus aestuarii
    çipuraヨーロッパヘダイSparus aurata。Grk tsipuraと同源
    çipuragillerタイ科sparidae
    çirozチロズ(定訳不明)uskumruなどを塩漬けにして天日干ししたもの。Grk tsiros(乾燥した、油のない)由来
    çitariサレマ(タイ科)sarpan ile eşittir
    çizgili mercanmırmırの別名体表に縞模様が入っているから「シマダイ」
    çökertme ağı網の一種.
    çukamersin balığıに同じ.
    çupraçipuraに同じ.
    çütre balığıdomuz balığıに同じ.
  • D
    dağ alasıブラウントラウトの一種Salmo trutta macrostigma。「山のまだら柄」
    damacana su配達式の水
    değişkensıcaklı変温動物いまだにsoğukkanlı(冷血動物)と呼ばれることが多い
    deniz alasıブラウントラウトの一種Salmo trutta labrax。直訳「海のまだら柄」。漁獲禁止となっている
    deniz anasıクラゲRhopilema spp. 。直訳「海の母」。medüzに同じ
    deniz anemonuイソギンチャク「海のアネモネ」。こちらはEn sea anemoneのカルクか
    deniz aslanıアシカ「海のライオン」
    denizatıタツノオトシゴの一種(ヨウジウオ科)Hippocampus guttulatus。そのまま「海のウマ」
    denizatlarヨウジウオ科syngnathidae。ヨウジウオ自体はdeniz iğnesi
    deniz filiゾウアザラシ「海のゾウ」
    deniz hıyarıナマコHolothuroidae。En sea cucumberそのまま「海のキュウリ」
    deniz iğnesiヨウジウオSyngnathus。「海の糸」
    deniz ineğiジュゴンDugong spp.。「海のウシ」
    deniz kaplumbağasıウミカメ、タイマイChelonia spp.。そのまま「海のカメ」
    deniz kedibalığıハマギキ(ナマズ目)Ariidae。En sea catfish直訳か。
    deniz kestanesiウニEchinus spp.。「海のクリ」
    deniz kulağıアワビ、トコブシHaliotidae。「海の耳」はカルクか
    deniz lahanasıコンブLaminaria spp.。En sea cabbageそのまま「海のキャベツ」
    deniz şakayığıイソギンチャクdeniz anemonuに同じ。「海のボタン」
    deniz salyangozuクサウオ(カサゴ目)Liparidae。学名は希語liparos(脂肪)由来。salyangozは「カタツムリ」で、ゼリー状の皮膚を形容したものか
    deniz yılanıウミヘビ.
    deniz yıldızıヒトデAsteroidea。「海の星」
    deniz yosunu海藻yosun(藻類)だけでも通用
    dere渓流、谷、排水溝一番小さい「川」の言い方。→çay, ırmak, nehir
    dere pisisiヌマガレイの一種(Europian flounder)Pleuronectes flesus (Platichthys flesus)
    deri.
    dikburunsivriburun camgözに同じdik(立った)+burun(鼻)
    dikenceイトヨ(トゲウオ科)Gasterosteus aculeatus
    dikenli balıkiskorpitの別名dikenliは「トゲアリ」
    dikenli öksüzキホウボウ科の一種Peristedion cataphractum
    dil balığıダルマガレイ科の一種Arnoglossus laterna。dilは「舌」
    dil balığıヨーロッパソール(カレイ目)Solea solea
    dilbalığıgillerササウシノシタ科(カレイ目)Soleidae
    dilim切り身.
    dip(海)底.
    discus balığıディスカス(観賞魚)Symphysodon。これは綴りを借りているので、diskusのように発音する
    domuz balığıハギ系の魚domuzは「ブタ」
    dondurulmuş冷凍の直訳は「凍らされた」でdonmuş「凍った」とは少し違う
    dondurup kurutmaフリーズドライ.
    dönence熱帯(tropika).
    düğmeli kalkanbalığıイシビラメBothus maximus
    dülgerマトウダイ(マトウダイ目マトウダイ科)Zeus faber。Fa dor?dgarの借用、この語自体はdor?d(<dor?dan(切る、刈る))+garで「切られたもの」?
    dülger balığıgillerマトウダイ科zeidae
  • E
    eğrez balığıヴィムバブリーム(コイ科)Vimba vimba
    eklem bacaklılar節足動物Arthropoda
    eşeysel olgunluk性的成熟(状態).
    etçil肉食性の.
    etobur肉食性の.
  • F
    familya科(分類学)familia
    fangri (mercan)タイ科の一種Sparus pagrus / Pagrus pagrus。Grk fangri, Ita pagro/pagaro/fagari, Fr pagre, En porgyなどと同源で、OldGrk phagros(研ぎ石/鯛)由来
    fanyaファニヤ(定訳不明)目の細かい網に追加する、目の粗い外網
    fanyalı ağfanyaのついている網三重刺し網のようなやつ
    fanyasız ağfanyaのついていない網ふつうの網
    fener (balığı)ニシアンコウLophius piscatorius。fenerは「ランタン」
    fenerbalığıgillerアンコウ科(アンコウ目)lophiidae
    fin balinasıナガスクジラBalaenoptera physalus。En fin-whaleからか。
    fındık zokaピスタチオ型ルアー.
    fırdöndüサルカン(ヨリモドシ)サルカンとは、道糸とハリスを連結する、糸よれを防止するための金具。
    fokアザラシ.
    folasカモメガイPholas spp.。学名もしくはIta folade由来か
    folyafulyaに同じ.
    fulyaトビエイMyliobatidae。花(Narcissus jonquilla)の名前を借りており、この語自体は南イタリアの地名Pugliaに由来するという説がある
    füme燻製Fr fumeの借用
  • G
    galsamaエラAr ghals.amaの借用。ふつうはsolungaçと言う
    gambusyaカダヤシGambusia affinis
    gayzer間欠泉En. geyser
    gebe balık成熟魚.
    gelgit潮、潮汐gelmek(来る)とgitmek(行く)の語幹複合語。古い同義語にアラビア語からの借用med cezir/ meddücezir/ med ve cezirがある
    gelgit havuzu潮だまり、タイドプール.
    gelincikタラ目Lotidae科の一種Gaidropsarus mediterraneus
    gezici (bir balık)回遊魚(?).
    gırgır (ağı)引き網、巻き網?.
    -giller科名をつくる派生接辞母音調和しない。-gil単独では一種の複数接辞として機能する
    gobeneソウダガツオAuxis thazard
    göç回遊.
    gök balinaシロナガスクジラBalaenoptera musculus。En blue whale
    gökkuşağı alabalıkニジマスSalmo gairdneri。文字通り「青のベルト」をつけているかのような体表の光沢
    gölet小さい湖
    göl
    gölge balığıgillerニベ科Sciaenidae。gölgeは「影」
    gördekコイ科の一種Rutilus rubilio
    göz網の目よく使う形容詞はsık gözlü(網目の細かい), seyrek gözlu(網目の粗い)など
    granyözコルビナ(ニベ科)Argyrosomus regius。
    gridalahozに同じ.
    gümüşトウゴロウイワシ(トウゴロウイワシ目)Atherina hepsetus, boyeri。直訳「銀」
    güneş (balığı)カンムリベラの一種(スズキ目ベラ科)Coris julis。直訳「サンフィッシュ」
  • H
    hamsiカタクチイワシの一種Engraulis encrasicholus。Grk khampsiの借用
    hamsigillerカタクチイワシ科(ニシン目)Engraulidae
    haniセルラヌスの一種(スズキ目ハタ科)Serranus scriba
    hani balığıgillerハタ科(スズキ目)Serranidae
    haskefalボラMugil cephalus。hasは「純粋な」「適切な」のような形容詞で、日本語の「マ-」にあたるような要素と考えてよさそう
    hava kesesi浮き袋、鰾.
    havuzプール.
    havuz balığıヨーロッパブナCarrasius carrasius。ふつうのフナ
    havza水域
    havyarキャビアFa khaaye-vaar(卵持ちの)の借用との説がある
    hepçil雑食性の.
    horozbinaイソギンポ(スズキ目)Parablennius gattorugine, Blennius fluviatilis
  • I
    ığrıp底引き網Grk griposの借用
    ırmak(大きな)川dereやçayより大きい。ana ırmak:本流、kol ırmak:支流、ırmak ağzı:河口(estuary)、ırmak domuzuはカバではなくイノシシの一種
    ıstakoz(ヨーロッパ)ロブスターAstacus leptodactylusとかHomarus gammarusとか。Grk astakosの借用、語幹はosteo-(骨)に由来
  • İ
    iğne針、釣針.
    iğneli kelerサカタザメRhinobatidae。「針をもつkeler」の呼び名を持つが、分類上はkelerとは違う科に属する
    iğneli vatozアカエイの一種Dasyatis pastinaca
    iki yaşamlılar両生類amphibia
    ince midyeオオノガイMya arenaria
    inci (balığı)ブリーク(コイ科アルブルヌス属)Alburnus alburnus。Inci(真珠)はCh chen-chuの借用
    inci kefalVan湖の名産で、Van (Gölü) balığıとも
    iskandil錘、深度計測用の重りIta scandaglioの借用
    iskarmozカマスの一種(スズキ目サバ亜目カマス科)Sphyraena sphyraena。Grk skalmos由来
    iskatariシーブリ―ム系karagöz, sargozなどのことを指すらしい
    iskenderakyaの別名イスカンダル
    iskorpitフサカサゴ(カサゴ目)Scorpaena porcus, Scorpaena scrofa。学名もそうだが、英名もscorpionfishでトルコ語も同源だろう
    ispariisparozに同じ.
    isparozタイ科Diplodus属の一種Diplodus annularis。他にispari, ısparos, isparya, asparaなど音形の揺れ有
    ispendeklevrek(シーバス)の子供.
    istavritニシマアジなどTrachurus trachurus/mediterraneus。Grk savridiの借用
    istihsal採取、漁.
    istila(外来種等の)侵入
    istiridye牡蠣Grk. Stridiaの借用、OldGrk ostreionが変化した形で語幹*ost-(骨)
    istrongilosタイ科の一種Spicara smarisだがizmaritとは別種とする図鑑有、よく分からない。Grk strongylos(丸い/izmaritに似た魚)の借用
    işkineニベ科の一種(ミグレ、レッドドラムなど)Sciaena umbraなど。音形に揺れがあり、eşkine, işkinez, işkinez, işkin, eşkinなど。
    izmaritタイ科の一種Spicara smaris。Grk smaridaの借用、究極的にはアラム語zmarg?d?に由来。体形は紡錘形で日本語の「タイ」のイメージとは違うが、izmaritgiller「タイ科」を派生する
    izmaritgillerタイ科.
  • J
    japon balığı金魚観賞魚として人気
  • K
    kaba çinekop14-16cmのオキスズキ.
    kaba lüfer31-35cmのオキスズキ.
    kabuklular甲殻類.
    kadife balığıテンチ(コイ科)Tinca tinca。Kadifeは「ビロード生地」のことで、ウロコが小さいため独特の見た目で、観賞魚として人気がある
    kafesケージ養殖等に使うケージ
    kağıt balığıテンガイハダ(フリソデウオ科)Trachipetnis trachypetrus。リュウグウノツカイみたいなやつ
    kahverengi algler褐藻類そのままEn brown algae
    kahverengi karidesヨーロッパエビジャコCrangon crangon。そのままEn brown shrimp
    kalamarイカ、特にツツイカTeuthida。Grk kalamariの借用、kalamos(葦)+語尾ariからなる。ものの辞書によるとkalemaryaという語形もあるそうだが、kalamarしか聞かない
    kalinaryauskumruのかなり小さいもの.
    kalkan (balığı)ヒラメ、カレイPsetta maxima / Colistium nudipinnis。kalkanは「盾」
    kalkanbalığıgillerダルマガレイ科bothidae
    kambur balinaザトウクジラMegaptera novaeangliae。kamburは「こぶ、せむし」でEn humpback whaleの直訳かと思われる
    kamış釣竿もと「葦」の意の固有語
    kanal運河、水路Şüveys Kanalı:スエズ運河
    kaplan köpekbalığıイタチザメGaleocerdo cuvier。直訳は「トライヌウオ」ということになる
    kaplumbağaカメ語源的には固有語のkaplı(覆われた), bağa(カエル=kurbağa)に関連
    kara balıkコイ科の一種Abramis vimba
    karaburunオオバナウグイ(コイ科ウグイ亜科)Chondrostoma nasus。「黒い鼻」だが特にそのような形態的特徴はないはず
    karacaロシアチョウザメAcipenser gueldenstaedtii。ロシア語でosetr
    karagözアフリカチヌ(タイ科)Diplodus vulgaris。「黒い目」
    karakoza balığıeşkinaの別名.
    karakulakminekopの別名エラの端っこが黒いことから「黒い耳」
    karavidaヨーロッパアカザエビNephrops norvegius。Grk karavidaの借用< OldGrk k?rabos (ロブスター)の指小形
    karidesエビGrk garidaの複数形に由来
    karın yüzgeci腹ビレ.
    karkariasホホジロザメCarcharodon carcharias
    kaşalotマッコウクジラ?Kogia breviceps
    kaşıkスプーン(ルアー)食器のスプーンでもある
    kaya balığıハゼ科の魚Gobiidae
    kaya barbunyasıbarbunyaの一種.
    kayış (balığı)アシロ目の一種Ophidiidae。ウナギのような見た目。
    kedi balığıヨーロッパトラザメScyliorhinus stellaris, cacicula
    kefalボラ科の魚の総称Grk kephalosの借用、Grk kephalee(頭)からの派生(なお、音形は似ているがTr kafa < Ar qaf?')
    kefalgillerボラ科(ボラ目)mugilidae
    kelebek balıklarıキンチャクダイChaetodontidae。En butterflyfishそのまま。
    keler (balığı)コロザメ、カスザメSquatinidae。Kelerは「トカゲ」の意
    keman (balığı/vatozu)サカタザメRhinobatidae、特にトルコにいるのはRhinobatos cemiculus/rhinobatos
    kemikli balıklar硬骨魚綱osteichthyes
    kepçe玉網、タモ網.
    kerevitザリガニ、ヨーロッパアカザエビkaravidaがトルコ語化した音形。「ザリガニ」と載せる辞書もあるが、ヨーロッパアカザエビ(ノルウェイロブスター)を指すほか、どう見てもカニのような生物までkerevitの名を冠するものがある
    kestane palamutu41-50cmのハガツオkestaneは「栗」でGrk kastanon < OldGrk kastana
    kıkırdaklı balıklar軟骨魚綱chondricthyes
    kılçık魚の骨固有語kıl(毛)の派生
    kılıç balığıメカジキXiphias gladius。kılıçは剣の一種で、つまりswordfish
    kılıçbalığıgillerメカジキ科Xiphiidae
    kılkuyrukタチウオTrichiuridae。「毛のような尾」
    kırlangıç (balığı)ホウボウTriglia lucerna/hirundo。kırlangıçは「ツバメ」で固有語(OT karlıgaç/kargılaç)
    kırlangıç balığıgillerホウボウ科triglidae
    kırmaタイ科の一種Pagellus acarne。「混血の、雑種の」の意のkırmaだろうか?
    kırmızı algler紅藻類そのままred algae
    kırmızı havuzbalığı金魚直訳「赤いフナ」
    kıstak地峡.
    kıyıkıyıya vurmak:岸に漂着する
    kızıl kanatラッド(コイ科)Scardinius erythrophthalmus
    kızılgözローチ(コイ科)Rutilus rutilus。その名の通り「赤い目」をしている
    kidonyaマルスダレガイVenus verrucosa
    kiklaベラ科の一種Labrus bergylta
    kirpibalığıハリセンボンの一種Diodon hystrix。kirpiは「ヤマアラシ」で固有語
    kirpibalığıgillerハリセンボン科(フグ目)diodontidae
    kofana35cm以上のオキスズキGrk goufenaの借用。OldGrk gomphos(kefal veya lüfer)由来
    kolyozマサバScomber japonicus。Grk kolios/koliasの借用。
    koy.
    kömürcü balığıブラックゴビー(ハゼ科)Gobius niger
    kömüşミシマオコゼの一種Uranoscopus scaber。En atlantic stargazer
    köpek balığıサメköpekは「犬」。ふつうbalığıは省略しないが、サメ用の網をköpek ağıと言うなどの例がある
    körfez補足:湾岸戦争はKörfez Savaşı
    köstekbükenmezgitの別名köstekは「鎖、足枷」、bükenは「曲げる者、折る者」
    kötekminekopの別名「こん棒」、Fa kootangの借用
    kraçaistavritの小さいもの.
    krilオキアミ英語も含めほとんどの言語でkrillなどと呼ぶ
    kum balığıイカナゴの一種Ammodytes marinus。kumは「砂」。En sandeel
    kum barbunyasıbarbunyaの一種.
    kum midyesiガリアハマグリChamelea gallina。マルマラ、黒海地方でとれるが、特にçanakkale-?zmir-Enez近辺が有名
    kupesタイ科の一種Boops boops。Kupezとも
    kurbağa balığıミシマオコゼUranoscopidae。目玉が上によってついているので、英語ではstargazerと言うが、トルコ語では「カエルウオ」と悲しい
    kurdelaアシロ科の一種Ophidion rocheiなど。長い。kayışと同じ?
    kurşun鉛(の錘).
    kurtうじ、毛虫釣り餌用
    kuşlar鳥類aves
    kutu balığıハコフグ
    kuyruk.
    kuyruk altı釣り餌の一種肛門あたりで切断してその後ろだけ使う餌。ak yemの一種
    kuyruk yüzgeci尾ビレ.
    kuzuakyaの別名トルコ語でkuzuというと「羊(肉)」のことだが、関連不明。肉の味や見た目が似ているのだろうか
  • L
    lagoslahozに同じ.
    lagünラグーン.
    lahozホワイトグルーパー(マハタ属)Epinephelus aeneus
    lakerdaサバなどから作られる保存食品Grk lakerdaの借用、究極的にはラテン語のlacerta(サバ)に由来
    lapinククーラス(ベラ科)Labrus mixtus。lapinaの音形も
    lekaakyaの別名.
    lepistesグッピーPoecilia reticulata。ほとんどの言語と同じくgupiとも言う。語源は調べていないが、シノニムにLebistes reticulatusがあり、関連がありそう
    levrekヨーロピアンシーバスおよびその近縁種(スズキ目モロネ科)Dicentrarchus (labrax)。Grk lavrakiの借用。学名はOldGrk labraksで、おそらくlabros(凶暴な)由来の由
    levreksilerスズキ目.
    lidaki500gほどの小さいçipura.
    liman港、港湾
    liman yunusgilleriネズミイルカ科musurgillerに同じ
    lipsozフサカサゴの近縁種(カサゴ目)iskorpitに同じ
    livarかご(漁業用)kepçe(玉網), pinter(袋網)も参照
    lopaタイ科の一種kupesに同じ。Grk gopaと関連か?
    löp yem釣り餌の一種三枚おろしにして、さらに細切りにした餌
    lüferオキスズキ(オキスズキ科)Pomatomus saltator。Grk gouphariの借用 < OldGrk gomphos(くさび/ボラ)。出世魚で、yaprak, çinekop, kaba çinekop, sarıkanat, lüfer, kaba lüfer, kofanaと名前が変わる
    lüfer特に21-30cmのオキスズキ.
  • M
    madya小さい巻貝釣り餌に使う
    makaraボビン、リールAr bakara
    mamun小さいエビのような生物?学名不明。釣り用の餌としてよく用いられる。オキアミよりは大きめ
    marineマリネ.
    marmirウミヘビOphichithidae。Marはロマンス語の「海」だろうか?
    mavi kefalボラ科の一種Chelon labrosus。その名の通り体表が青めで、卵も食される
    mavruşニベ科の一種işkineに同じ
    mavruşgilニベ、グチなどişkineに同じ。語末gilはまさか複数接辞-gilでもなかろうし、「ブルーギル」のギルと同じ要素だろうか?
    mayo水着.
    mazakホウボウ科の一種Trigloporus lastoviza
    medüzクラゲ直接はFr meduseの借用だが、究極的にはGrk medousa(メデューサ)由来。イソギンチャクのほうがメデューサっぽいけどクラゲ
    melanur(ya)タイ科の一種Oblada melanura。Grk melanuriaの借用
    melek balığıエンゼルフィッシュPterophyllum scalare。melekは「天使」
    memeliler哺乳類mamalia
    menderes蛇行流蛇行する川
    mendikçipuraに同じ.
    mercanサンゴやイソギンチャクなど、花虫綱の動物Ar marj?nの借用。究極的にはアラム語のmagrun? 'inci istiridyesi'に由来
    mercan (balığı)タイ科の一種Sparus pagrus。暗礁に住むからmercanなのだろうか
    mercan adası環礁一語化してmercanadaとも。英語同様atolとも言う
    mercan resifiサンゴ礁.
    merinaウツボMuraenidae。同源語はGrk smerna, Ita morenaなど多数
    mersin balığıチョウザメAcipencer spp.。植物のギンバイカもmersinと言うが、語源は異なるとの説あり。不詳。トルコ周辺のものはトロール漁で一度死滅したので、現在は漁獲禁止。トラブゾンで稚魚の養殖、放流が行われている。Az n?r?
    mersin balığıgillerチョウザメ科Az n?r?l?r
    mersin balıklarıチョウザメ目Az n?r?y?b?nz?rl?r(n?r?kimil?r)
    mersin morinasıオオチョウザメHuso huso。Az ağ balıq
    mezgitホワイティング(タラ科)Merlangius euxmus。Ar maz?tの借用だが、これはzeytin(オリーブ)と同じ語根ZYTに由来する。脂ののったうまい魚ということ
    midyeイガイMytilus galloprovincialis。Grk mydiの複数形midiaの借用。
    mığrıヨーロッパアナゴConger conger
    mırlanberlamに同じ.
    mırmırタイ科の一種Uthognathus mormyrus。Grk murmuriの借用。Ita mormora/murmura/marmora, Fr marbreなども同源
    mızrak銛(もり)Ar mizraqの借用
    migri?ソデガイStrombus spp.
    minekopニベ科の一種Umbrina cirrosa。同じニベ科にはişkineやgranyözがおり、よく混同・同一視される
    misina釣糸、特に道糸misinaはシチリアの地名から。道糸とは、釣竿からのびる釣糸
    morinaタラ、マダラGrk murunaの借用、Lat morrhuaも同源
    morsセイウチスラヴ系の語源で多くの言語で共通
    musurgillerネズミイルカ科Phocoenidae
    mürekkep balığıイカ、特にコウイカSepiida。mürekkepは「墨」
  • N
    nefropsアカザエビNephrops norvegius。学名そのまま?
    nehir, -hri(大きな)川dereやçayより大きい。Fırat nehri:ユーフラテス川、Dicle nehri:ティグリス川
  • O
    olta釣り道具Ita voltaの借用。kamış(釣竿), misina(釣糸、道糸), fırdöndü(サルカン), beden(ハリス), zoka(釣針、鈎)など。
    olta makinesiリール(釣具).
    oltacılık釣り、釣り師職.
    orfozマハタ属の一種Epinephelus gigas
    orkinosタイセイヨウクロマグロThunnus thynnus。Grk orkinosの借用 < Lat orca
    ot barbunyasıbarbunyaの一種.
    otçul草食性の.
    otobur草食性の.
    oymak族または連(分類学)tribus
  • Ö
    öksüzホウボウ科の一種Trigla lyra。なぜöksüz「孤児」なのだろう。En piperも謎
    örnek標本、サンプル.
    örneklemeサンプリング.
  • P
    pala balığıタチウオの一種Lepidopus xantusi。palaは半月刀の一種。英名scabbard fishは「鞘の形をした魚」
    palamutハガツオSarda sarda。Grk palamidaの借用。植物のpalamut(コナラ)はGrk balanidionの借用で別源。出世魚で、palamut vanozu, çingene palamutu, palamut, kestane palamut, torik, sivri, altıparmak, zindan delenと名前が変わる
    palamut特に31-40cmのハガツオ.
    palamut vanozu20cmまでのハガツオ.
    pamuk balığıヨシキリザメPrionace glauca。pamukは「綿」
    papağan balığıブダイ科の一種Sparisoma cretense。papağan(オウム)は究極的にAr babagha'由来
    papalinaçaçaの別名、sardalyaの小さいもの特にEge地方での呼び名。Grk papalinaの借用。セルビア語でもpapalinaというらしい
    papazスズメダイの一種Chromis chromis
    paşa barbunubarbunyaの一種両側に黄色い帯が入っている。ところでなぜbarbunyasıではないのか
    pastırmaパストゥルマにんにく、塩、パプリカなどを混ぜたスパイスを牛肉の塊に塗ってつくる干し肉だが、サーモンなどでも作る
    pavuryaヨーロッパイチョウガニCancer pagrus。Grk paguriaの借用 < OldGrk pagos(固い)+oura(尾)
    pelajik遠洋En pelagicの借用
    perakende小売りのFa paraagandeの借用
    pervane balığıマンボウMola mola。pervaneはFa parv?neの借用で蛾の一種もしくは「プロペラ」を指す
    pervane balığıgillerマンボウ科(フグ目)molidae
    peygamber balığıdülgerの別名「預言者」。イズミル~アンタリヤでの呼び名
    pınar
    pinter袋網、置き網En fyke net
    piranaピラニア.
    pirzolaあばら肉Ita bresaola「焼いた(肉)」の借用
    pisiカレイ特にPleuronectes flesus (=dere pisisi)?
    plajビーチ、海水浴場Fr plage
    platikaçaçaの別名.
    pulウロコpulは切手や駒、スパンコールのような小さくて薄いものを指す。タタール語などでは貨幣やお金を指す
  • R
    resif暗礁Fr récif、究極的にはAr raṣīfの借用。En reef
    ringaニシン属Ita aringaの借用、究極的にはゲルマン語の hering-に由来するので、En herringと同源
    rumaイカナゴの一種Gymnammodytes cicerelus
  • S
    sahil岸、海岸、沿岸Ar saah.ilの借用。sahil boyu şehilleri:沿岸都市
    sahte (yem)疑似餌.
    salamura塩水ヴェネト語salamoraの借用、究極的にはLat sal(塩)+muria(スパイスの一種)
    salamura (turşu)ピクルスの一種ブドウの葉、白チーズ、オリーブの実を入れて発酵させるピクルス
    sapan balığıマオナガ(オナガザメ科)Alopias vulpinus。sapanは「投石器、ぱちんこ」
    sardalyaイワシの一種Sardina pilchardus。Grk sardelaの借用、もともとOldGrk/Lat sarda(塩漬け・燻製にした魚)からの派生
    sardalyagillerニシン科(ニシン目)clupeidae
    sargozホワイトシーブリーム、サルゴ(タイ科)Diplodus sargus
    sarıbalıksirazに同じ「黄色い魚」
    sarıgözブラックシーブリーム?Spondyliosoma cantharus。直訳「黄色い目」。Karagöz, isparozなどとよく似ている
    sarıkanat17-20cmのオキスズキ.
    sarıkuyrukakyaの別名/カンパチ?直訳「黄色い尾」。オキスズキ(lüfer)に似ているが、黄色いラインが体側を尻尾まで通っている点で区別される
    sarmısak zokaニンニク型ルアー.
    sarpanサレマ(タイ科)Sarpa salpa / Boops salpa。Grk salpa-sarpaと同源。体側に金色のラインが走り英名goldline
    sazanコイ(コイ科)Cyprinus carpio。固有語で、sazğan < ProtoTurkic s??i(ヘビ)-gAn
    sazangillerコイ科(コイ目)Cyprinidae
    sazansılarコイ目Cypriniformes
    sedef真珠貝、アコヤガイPinctada maxima。Ar s.adafの借用
    sepyaイカ究極的にはsübyeと同源だが、この音形はIta sepiaの借用
    serpme (ağı)投網serpmek(撒く)より
    sıçansılarギンザメ目Chimaeriformes。sıçanは「ネズミ」
    -sılar/-siler目名をつくる接尾辞学名の-formesに対応
    sınıf綱(分類学)classis
    sırt yüzgeci背ビレ.
    siğilli midyekidonyaの別名「いぼのある貝」
    sihlitcikletに同じ.
    sinagrit, sinağritsinaritに同じ.
    sinaritヨーロッパキダイ(タイ科キダイ属)Dentex dentex。Grk sinagridaの借用
    sinek-böcek larvalarıハエ類の幼生.
    sirazコイ科の一種Capoeta
    sivri61-65cmのハガツオ.
    sivriburun camgözアオザメIsurus oxyrinchus
    sivriburun karagözkaragözの近縁種Diplodus puntazzo。その名の通り鼻先がするどい
    sivriburun vatozガンギエイの一種Raja oxrinchusなど
    sivruşkaホシチョウザメAcipenser stellatus。かつては黒海でよく獲れていたが、今は皆無
    siyah tamburブラックドラムPogonias cromis。明らかにEn black drumのカルクであろう
    siyah yüzgeçカマストガリザメCarcharhinus limbatus
    soğukkanlı冷血動物değişkensıcaklı(変温動物)に同じ
    solucanミミズ、蠕虫ミミズであることを明確にするならtoprak solucanıなどと言う
    solungaçエラ.
    solungaç ağı刺し網魚の通り道にゆるい網目の網を仕掛け、通過する魚をひっかける。エラのあたりで引っかかるので「エラ網」と呼ぶ
    sombalığısomonのこと.
    somonサーモン.
    su birikintisi水たまり
    sudaklevrekのこと.
    sulak (alan/saha)湿地(wetland)
    su piresiミジンコDaphnia。「水の蚤」
    surimiすり身.
    su tuzluluğu(水中の)塩分濃度.
    su yosunları藻類(=alg).
    sübyeヨーロッパコウイカSepia officinalis。Grk supiaの借用
    sülük yem釣り餌の一種三枚おろしにしたのをさらに縦に二分した餌。ak yemの一種
    sülük zokaヒル型ルアー.
    sülünezミル貝よく釣り餌に使う
    süngerカイメンSpongia spp.。Grk sfungariの借用。Lat spongusもGrkからの借用なので、結局En spongeと同源
    sürüngenler爬虫類reptilia
    sürütme ağı引き網?.
  • Ş
    şakşak yem釣り餌の一種頭を残して背骨やヒレを取り去り、胴体を二又に残した餌。ak yemの一種。çatal kuyrukと言うこともある
    şamand(ı)ra浮き(釣り具).
    şelale滝、大きな滝
    şipmersin balığıに同じ.
    şonasivriburun karagözに同じ.
    şube門(分類学)phylum/divisio
  • T
    tahta balığıホワイトシーブリーム、サルゴ(タイ科)Diplodus sargus。tahtaは「(木の)板」
    takım目(分類学)ordo
    tarakホタテガイChlamys opercularisなど。tarakは「櫛」
    tatlı su淡水直訳は「甘い水」
    tatlısu yılanbalığıヨーロッパウナギAnguilla anguilla
    tatlısu yılanbalığıgillerウナギ科anguillidae
    tavuk balığıbakalyaroやmezgitの別名直訳「ニワトリウオ」だが、どのへんがニワトリなのかは不明
    teke小エビ釣り餌に使う。雄ヤギのこともtekeと言うが関連不明
    tek göz yem釣り餌の一種魚を縦に二分して、tek göz(隻眼)状態にした餌。ak yemの一種
    tekir (balığı)メダマヒメジの一種(スズキ目ヒメジ科)Mullus surmuletus。tekirはもともと「縞模様の猫」を指すのを転用
    tekne船、ボート.
    teraryumテラリウム、飼育用ケースEn. terrarium。水槽などを指す
    timsahワニ(クロコダイル)Ar timsaah.の借用
    tirsisardalyaの大きいものサイトによってはAlosa finta/fallax niloticaであると述べるものもある。結局イワシ系の魚
    tiryakikömüşに同じ.
    tokmakbaşçamukaの別名tokmakは「ドアノブ」や「バチ」「木槌」のような器具、başは「頭」
    tombikgobeneに同じ.
    tombolo陸繋島、陸繋砂州En tombolo。あまり使わない語彙
    ton (balığı)orkinosに同じ.
    tongabasinaritに同じ.
    toptan卸売りの.
    torik51-60cmのハガツオGrk tarikhiの借用 < OldGrk tarikhos(塩漬けされた)
    torpil balığıヤマトシビレエイ属のエイTorpedo marmorata/torpedo/nobiliana。torpilは当然ながらEn torpedo(魚雷)と同語
    trakonyaワニギス亜目の一種Trachinidae。Grk trakhinaの借用
    trançaタイ科の一種Pagrus ehrenbergi。Ita trancia(薄いひと切れ)の借用。そのような形式で食されることから
    trol (ağı)トロール(網)トロール漁はマルマラ海では禁止、トルコ海岸から3マイル離れると自由になるという
    trollemekトロール漁船で漁をする.
    turna balığıノーザンパイク(カワカマス科)Esox lucius。turnaは鳥の「クロヅル」を指す、OldTurkicから見られる古い語彙
    turnagillerカワカマス科(カワカマス目)esocidae
    tuzakわな.
    tuzlu su海水(deniz suyu)「塩水」
    tür種(分類学)species
  • U
    uçanbalığıトビウオ(トビウオ科)exocoetus。そのまま「飛ぶ魚」
    uçan balıklarトビウオ科(ダツ目)exocoetidae
    uskumruタイセイヨウサバ(サバ科)Scomber scombrus。Grk skumbriの借用
    uskumrugillerサバ科(スズキ目)scombridae。スズキ目というと魚類分類のなかでも最大のもの。
  • Ü
    üremek増える(=産卵する).
    üzgünシャレヌメリの近縁種Callionymus。「悲しい」という意味のüzgünと同語だろうか。背ビレの前半が大きく伸びていてドラゴンのよう。En dragonet
  • V
    vahaオアシス砂漠(çöl)にある水や植物のたまり場
    varsamワニギス亜目の一種Trachinidae。trakonyaに同じ。
    vatozカスベ、ガンギエイGrk vatos(とげのある低木>とげのあるエイ)の借用
  • Y
    yaladermaギンガメアジCaranx crysos
    yan yüzgeci胸ビレ.
    yanal çizgi側線.
    yaprak10cmまでのオキスズキ「葉っぱ」
    yaprak yem釣り餌の一種三枚おろしにしたのをそのまま使う餌。akyemの一種
    yassı balıklarカレイ目直訳「平らな魚」
    yayınbalığıヨーロッパオオナマズ(ナマズ科)silurus glanis
    yayınbalığıgillerナマズ科(ナマズ目)siluridae
    yazılı haniふつうhaniと同じ.
    yazılı orkinosカツオEuthynnus alletteratus
    yelkenli (gemi)帆船.
    yem(釣り用の)えさ、ルアー.
    yengeçカニOT yan-+gAçかと思われるが不詳
    yeşil algler緑藻類.
    yeşil sazanテンチ(コイ科)kadife balığı ile eşittir
    yetiştiricilik養殖(業).
    yılan balığıヨーロッパウナギAnguilla anguilla。直訳「ヘビウオ」
    yumurta.
    yumurtlamak産卵する.
    yumuşakçalar軟体動物.
    yunusイルカDelphinidae delphinapteridae。Yunusは旧約聖書のヨナということだが、それならむしろクジラでは
    yuvarlak ağızlılar円口類cylostomata
    yüzen kerevitカニの一種Portunus puber。泳ぐらしい。
    yüzgeçヒレ.
    yüzmek(皮)をはぐ.
  • Z
    zarganaガーフィッシュ(ダツ科)Belone belone。Grk zarganaの借用
    zebra midyesiカワホトトギスガイ黒海やカスピ海に自然分布しているが、有名な侵略的外来種。大発生によりダムや各種の取水管を詰まらせる
    zıpkın槍、銛(もり)語源不詳、モンゴル語sibegenと関連か
    zindan delen70cmを越えるハガツオzindan(牢獄)+delen(穴を穿つ者)
    zokaルアーGrk zokaの借用
    zurnaエソSynodontidae。ズルナはペルシア由来の木管楽器で、形がやや似ている

補足1.
 分かち書きをするかしないかは正書法の定めが無く、とんでもなく揺れるので、スペースの有無は無視してアルファベット順に並べてあります。


補足2.
 上でもさんざん触れていますが、魚類ではない動植物の名を転用している場合が結構あります。
  例:köpek(犬) - köpekbalığı(犬魚→サメ)
 このような場合、複合語後半のbalığıを省略できる場合とふつうしない場合があります。まず単に表現の通用度や多義の混同しやすさという指標が考えられます。たとえばgümüş(銀/トウゴロウイワシ)はとてもよく人口に膾炙した表現であり、また「銀」と「トウゴロウイワシ」は区別のつきやすいペアであるため、わざわざgümüş balığıと言うことはほとんどありません。また、kalkanbalığı(盾魚→カレイ)などはkalkanが十分魚の名称として定着している感があり、balığıがあるものとないものが両方よく見られます。一方、köpekbalığı(犬魚→サメ)をköpekと呼ぶことはまずありません。「犬」と「サメ」がいずれも動物であるということが大きいのではないかと思います。
 第二の指標として、さらに複合語の一部となる場合にbalığıが落ちることがあります。日本でもソウダガツオの一種をヒラソウダと言ってわざわざヒラソウダガツオと言わないのと同じような現象と思います。また別の例として、サメを獲るための網(ağ)のことはköpekbalığı ağı(サメ網)ではなくköpek ağı(犬網)と言うことがあります。
 結局のところ、語句全体を鑑みて「混同しそうだな」と思ったらbalığıを残すし、「この文脈では省略しても問題ないな」と思ったら省略してしまうということです。トルコ語はこのような複合語の要素の一部省略というのを非常に頻繁にやるので、ニュースを読むときにも注意しておきたいところです。
 逆に「単独では分かりにくいから、複合語にして後半に分類に役立つ要素を付け足してやろう」という決定詞的戦略もトルコ語では非常に柔軟です。たとえばiskarmoz(カマス)はギリシャ語からの借用語ですが、iskarmoz balığıのようにわざわざ複合語で表現することがあります。この場合は上で述べたような「混同の防止」というよりは、iskarmozだけだとよく分からないからbalıkの一種であることを明示するために付けているような印象を受けます。別の例として、kırlangıç(ツバメ/ホウボウ)を言い分けるためにkırlangıç kuşu(クルラングチという鳥/鳥のクルラングチ)、kırlangıç balığı(クルラングチという魚/魚のクルラングチ)のように表現します。日本語だと逆順の所有構造を使うことができるのが興味深いところです。
 ついでに言うと、よく文法書に挙げられるİstanbul şehri「イスタンブルの街」、Ş harfi「Şという文字」のような同格複合語も同じようなモチベーションがあると考えられるでしょう。


補足3.
 表中にも挙げてありますが、生物の分類学的単位の名称を派生させるときに使われる派生接辞がトルコ語にはあります。学名も含めて、科名はそこに含まれる基本種の名前からとるし、目名はそこに含まれる基本属の名前からとることが多いです。
 まず-gillerは科名を派生する接辞で、「~の仲間」のような意味を表す特殊な複数接辞-gilとふつうの複数接辞-lArを組み合わせたものです。-gilが母音調和をしないので-gillerという形しかありません。-sılar/-silerは目名を派生する接辞で、「~に似た」という意味の名詞類を派生する接辞-sIと複数接辞-lArを組み合わせたものです。複合語標識の外につく(ex. yayınbalığıgiller)ことも含めて、いかにもネオロジスムで人工的につくられた作法という感じがしますね。
 ただ、複数接辞-lArにも集団を指す役割はあるので、トビウオ科のことをuçanbalıkgillerと言っても通じるし、uçanbalıklarと言っても通じます。クジラ目はbalinasılarではなくbalinalarですが、これはそもそもbalinaが総称的にクジラを指すことと関連していそうです。
 また、sıçansılarはギンザメ目ですが、sıçangillerはネズミ科です。ややこしいのですが、以下の表のようになっています。つまり哺乳類のほうのネズミ目をトルコ語ではkemiricilerと呼ぶので、魚類のほうでわざわざsıçanbalığısılarのように言う必要がありません。

一般語彙科名目名
ネズミsıçanネズミ科sıçangillerネズミ目kemiriciler
ギンザメsıçan balığıギンザメ科sıçan balıklarıギンザメ目sıçansılar

 もっとも、生物分類のうち、とくに目あたりの上位分類は(特に時代を経ると)錯綜しますので、よく分かりません。以上のことは推測に過ぎません。