魚介類をさす語彙をはじめ、魚の加工法、漁法および用具、それらを包括する魚文化に関する語彙を収集しました。魚介類の語彙については、トルコで一般に流通している食用魚介類、観賞魚、また世界的に有名な種を中心に収集しました。傾向として、魚介類の語彙は圧倒的にギリシャ語からの借用が多い一方、漁業に用いる道具や加工法にはイタリア語由来の語彙が多く、アナトリアの地の悠久の歴史を感じることができます。
ただしトルコの食生活を熟知しているわけでも、魚介類の専門家をやっているわけでもないので、同定の間違いや筋の悪い記述は多くあると思われます。辞書やネットのあいだで相互に食い違う場合も多く(特にOECDの出している某辞書はトルコ語に関して非常に出来が悪い)、できるだけ齟齬の少ない記述を心掛けましたが、専門家からのご指摘はぜひお願いいたします。
言語学が専門なので、そういう観点から気づいたことに加え、なんとなく語源についてもざっと調べて信ぴょう性の高そうなものを収録していますが、学問的な正確性はどうか求めないでください。
- A
abdalca tahta balığıに同じ . acıbalık ヨーロッパタナゴ Rhodeus sericeus amarus acı su 汽水 「苦い/辛い水」 adi yunus マイルカ Delphinus delphis delphis。En common dolphinに由来か afalina ハンドウイルカ(バンドウイルカ) Tursiops truncatus afangus カダヤシ目の魚 Aphanius fasciatus agar 寒天 日本語以外の外国語ではたいだいagar ağırlık 錘(おもり) . ahtapot タコ Octopoda。Grk okhtapodi(eight-feet)の借用。 aile 科(分類学) familia akarsu 流水 dere, nehir, çay, ırmakなどの総称。dere < çay < ırmak, nehirの順に大きくなる。akarsu sporları:川スポーツ。ラフティングなど akbalık akyaに同じ 「白い魚」 ak balina ベルーガ Delphinapterus leucas。直訳は「シロクジラ」 akciğerli balık ハイギョ 直訳もそのまんな「肺のある魚」 akivades ハマグリに似た貝(マルスダレガイ科) Tapes decussatus? よく分からない akvaryum アクアリウム、水族館 . akya アジ科の巨大魚。Leerfish Lichia amia。多くの別名を持つ。Lüferと似ているが、体側のラインが鰓蓋から尾までまっすぐ伸びることで区別可能 akyem (釣り餌の一分類) 身が白い魚(≒青魚)からつくる魚の餌。istavrit, izmarit, istrangilos, kolyoz, uskumru, zarganaなどの魚をとるのに使う alabalık ブラウントラウト(サケ科) Salmo trutta。直訳「まだら柄の魚」 alabalıkgiller サケ科 salmonidae alem 界(分類学) regnum alg(ler) 藻類 . algarna ビームトロール、桁網 トロール網の口に「桁」と呼ばれる枠を付けたもの aligator/aligatör ワニ(アリゲーター) . altıparmak 66-70cmのハガツオ 「6本指」 alyanak çipuraの別称 直訳「朱色の頬」 ançuez アンチョビ En anchoviesの借用か anüs 肛門 . artık (魚類)廃棄物、ごみ . asıl hani セルラヌスの一種(スズキ目ハタ科) Serranus cabrilla aterina トウゴロウイワシ Grk atherinaの借用、atherosは「価値のない」の意 av 狩り、釣り . ay balığı マンボウ Mola mola。ayは「月」 ayıklamak (魚)をさばく、余計な部分を取り除く temizleme(掃除)とは少し違う感じ ayıklanmış balık 魚の開き . ayıklanmış ringa ニシンの開き . ayna (balığı) 魚の一種 ayna(鏡)のように平らで明るい黒色をした魚らしいが、よく分からない
- B
bakalorya =bakalyaro . bakalyaro ヨーロピアンヘイク(タラ目メルルーサ科) Merlangius merlangus balıkçı gemisi 漁船 . balıkçılık 漁業 . balina クジラ Ita balena < Lat balaenaの借用 balina köpekbalığı ジンベエザメ Rhincodon typus。直訳「クジラザメ」はEn whale sharkのカルクか balinalar クジラ目 . balon balığı フグ zehir:毒、panzehir:解毒剤 baraj ダム barbunya メダマヒメジの一種(スズキ目ヒメジ科) Mullus barbatus。直接的にはGrk barbuniaの借用だが、究極的にはラテン語のbarba(ひげ)に由来。実際ひげのある魚である。マメにもbarbunyaの名を持つものがあり、単にbarbunyaというとそちらが先に出てくる可能性がある batak(lık) 泥沼、湿地帯 bayağı levrek ヨーロピアンシーバス Dicentrarchus labrax beden 釣糸、特にハリス ハリスとは釣針に直接つなぐ釣糸のこと。Fırdöndüの項も参照。bedenはAr badanの借用で「胴体、からだ」の意 berber balığı ハタ科の一種 Anthias anthias berlam ヨーロピアンヘイク(タラ目メルルーサ科) Merluccius merluccius。ギリシャ語でbakaliarosと言うが、これはbakalyaroのことか?情報錯綜 besin えさ、食料 . beslenmek (-den)~を食べて育つ . beta ベタ(観賞魚) Betta splendens beyaz köpekbalığı ホホジロザメ Carcharodon carcharias bıyıklı balık バーベル(コイ科)など 図鑑によりBarbus barbusであるとか、yayınbalığıと同じであるとか、いろいろ書いてある。結局「ヒゲのある魚」なのだろう boğaz 海峡 bone 水泳帽、スイミングキャップ Fr bonnet boz camgöz カグラザメ、エドアブラザメ Hexanchus griseus, Heptranchias perlo böcek ヨーロッパロブスター Palinurus vulgaris/elephas。ふつうböcekは「虫」一般を指すが、特にロブスターのような甲殻類も指す、という話 burun 岬 「鼻」 buza koyma 冷凍 . buzul 氷河 büyük camgöz ウバザメ Cetorhinus maximus
- C
cam kedibalığı グラスキャット(観賞魚) Kryptopterus bicirrhis。ナマズ目で2本のひげを持っている。ガラス(cam)のように透明な体を持つ camgöz サメの呼び名の一種 直訳「ガラスの目」で、この名を冠するサメが多く存在する camgöz (köpekbalığı) イコクエイラクブカ(ドチザメ科) Galeorhinus galeus。「ガラスの目」 cereyan 流れ(海流、電流など) ceryanとも ciklet balığı シクリッド科の総称(ベラ亜目) 熱帯魚。En cichlidを含めs-/k-あたりの音で始まるはずで、実際sihlitと呼ぶこともあるが、ciklet, çiklit, çikletなどと書き字面通りに発音することが多い cins 属(分類学) genus cüce vatoz ブッシープレコ(観賞魚) Ancistrus dolichopterus
- Ç
çaça スプラット(ニシン目ニシン科) Sprattus sprattus / Clupea sprattus çağanoz ヨーロッパミドリガニ Carcinus maenas çağlayan 滝、小さな滝 çamuka トウゴロウイワシ科の一種 Atherina hepseteus çapak ブリ―ム(コイ科) Abramis brama çatalkuyruk オビレタチなど 直訳「フォークのしっぽ」で、TDKの辞書にはオビレタチ(Lepidopus caudatus)とあるが、使用実態を見ると尾びれが2つに割れている魚(たとえばhamsi)を柔軟に指すことばと考えるべき çavlan 滝 çay 小川 学術用語としてはdereより大きくırmakより小さいものだが、割と大きな川も指す。→ırmak, nehir çekiç (kafa) シュモクザメ、ハンマーヘッドシャーク Sphyrnidae。çekiçは「ハンマー」 çıplak akyaの別名 直訳「ハダカ」だが、べつにハダカイワシみたいにウロコが剥げやすいわけでもなく不詳 çırçır lapinaのこと . çiçuna トビエイの一種 Myliobatis aquila, Pteromylaeus bovinus çimçim 小エビ かなり小さめのエビ。オキアミではない? çinekop 11-13cmのオキスズキ . çingene palamutu 21-30cmのハガツオ çingeneはいわゆるジプシー、ロマのことで、小さいことを暗に意味しているらしい çingene pavuryası チチュウカイミドリガニ Carcinus aestuarii çipura ヨーロッパヘダイ Sparus aurata。Grk tsipuraと同源 çipuragiller タイ科 sparidae çiroz チロズ(定訳不明) uskumruなどを塩漬けにして天日干ししたもの。Grk tsiros(乾燥した、油のない)由来 çitari サレマ(タイ科) sarpan ile eşittir çizgili mercan mırmırの別名 体表に縞模様が入っているから「シマダイ」 çökertme ağı 網の一種 . çuka mersin balığıに同じ . çupra çipuraに同じ . çütre balığı domuz balığıに同じ .
- D
dağ alası ブラウントラウトの一種 Salmo trutta macrostigma。「山のまだら柄」 damacana su 配達式の水 değişkensıcaklı 変温動物 いまだにsoğukkanlı(冷血動物)と呼ばれることが多い deniz alası ブラウントラウトの一種 Salmo trutta labrax。直訳「海のまだら柄」。漁獲禁止となっている deniz anası クラゲ Rhopilema spp. 。直訳「海の母」。medüzに同じ deniz anemonu イソギンチャク 「海のアネモネ」。こちらはEn sea anemoneのカルクか deniz aslanı アシカ 「海のライオン」 denizatı タツノオトシゴの一種(ヨウジウオ科) Hippocampus guttulatus。そのまま「海のウマ」 denizatlar ヨウジウオ科 syngnathidae。ヨウジウオ自体はdeniz iğnesi deniz fili ゾウアザラシ 「海のゾウ」 deniz hıyarı ナマコ Holothuroidae。En sea cucumberそのまま「海のキュウリ」 deniz iğnesi ヨウジウオ Syngnathus。「海の糸」 deniz ineği ジュゴン Dugong spp.。「海のウシ」 deniz kaplumbağası ウミカメ、タイマイ Chelonia spp.。そのまま「海のカメ」 deniz kedibalığı ハマギキ(ナマズ目) Ariidae。En sea catfish直訳か。 deniz kestanesi ウニ Echinus spp.。「海のクリ」 deniz kulağı アワビ、トコブシ Haliotidae。「海の耳」はカルクか deniz lahanası コンブ Laminaria spp.。En sea cabbageそのまま「海のキャベツ」 deniz şakayığı イソギンチャク deniz anemonuに同じ。「海のボタン」 deniz salyangozu クサウオ(カサゴ目) Liparidae。学名は希語liparos(脂肪)由来。salyangozは「カタツムリ」で、ゼリー状の皮膚を形容したものか deniz yılanı ウミヘビ . deniz yıldızı ヒトデ Asteroidea。「海の星」 deniz yosunu 海藻 yosun(藻類)だけでも通用 dere 渓流、谷、排水溝 一番小さい「川」の言い方。→çay, ırmak, nehir dere pisisi ヌマガレイの一種(Europian flounder) Pleuronectes flesus (Platichthys flesus) deri 皮 . dikburun sivriburun camgözに同じ dik(立った)+burun(鼻) dikence イトヨ(トゲウオ科) Gasterosteus aculeatus dikenli balık iskorpitの別名 dikenliは「トゲアリ」 dikenli öksüz キホウボウ科の一種 Peristedion cataphractum dil balığı ダルマガレイ科の一種 Arnoglossus laterna。dilは「舌」 dil balığı ヨーロッパソール(カレイ目) Solea solea dilbalığıgiller ササウシノシタ科(カレイ目) Soleidae dilim 切り身 . dip (海)底 . discus balığı ディスカス(観賞魚) Symphysodon。これは綴りを借りているので、diskusのように発音する domuz balığı ハギ系の魚 domuzは「ブタ」 dondurulmuş 冷凍の 直訳は「凍らされた」でdonmuş「凍った」とは少し違う dondurup kurutma フリーズドライ . dönence 熱帯(tropika) . düğmeli kalkanbalığı イシビラメ Bothus maximus dülger マトウダイ(マトウダイ目マトウダイ科) Zeus faber。Fa dor?dgarの借用、この語自体はdor?d(<dor?dan(切る、刈る))+garで「切られたもの」? dülger balığıgiller マトウダイ科 zeidae
- E
eğrez balığı ヴィムバブリーム(コイ科) Vimba vimba eklem bacaklılar 節足動物 Arthropoda eşeysel olgunluk 性的成熟(状態) . etçil 肉食性の . etobur 肉食性の .
- F
familya 科(分類学) familia fangri (mercan) タイ科の一種 Sparus pagrus / Pagrus pagrus。Grk fangri, Ita pagro/pagaro/fagari, Fr pagre, En porgyなどと同源で、OldGrk phagros(研ぎ石/鯛)由来 fanya ファニヤ(定訳不明) 目の細かい網に追加する、目の粗い外網 fanyalı ağ fanyaのついている網 三重刺し網のようなやつ fanyasız ağ fanyaのついていない網 ふつうの網 fener (balığı) ニシアンコウ Lophius piscatorius。fenerは「ランタン」 fenerbalığıgiller アンコウ科(アンコウ目) lophiidae fin balinası ナガスクジラ Balaenoptera physalus。En fin-whaleからか。 fındık zoka ピスタチオ型ルアー . fırdöndü サルカン(ヨリモドシ) サルカンとは、道糸とハリスを連結する、糸よれを防止するための金具。 fok アザラシ . folas カモメガイ Pholas spp.。学名もしくはIta folade由来か folya fulyaに同じ . fulya トビエイ Myliobatidae。花(Narcissus jonquilla)の名前を借りており、この語自体は南イタリアの地名Pugliaに由来するという説がある füme 燻製 Fr fumeの借用
- G
galsama エラ Ar ghals.amaの借用。ふつうはsolungaçと言う gambusya カダヤシ Gambusia affinis gayzer 間欠泉 En. geyser gebe balık 成熟魚 . gelgit 潮、潮汐 gelmek(来る)とgitmek(行く)の語幹複合語。古い同義語にアラビア語からの借用med cezir/ meddücezir/ med ve cezirがある gelgit havuzu 潮だまり、タイドプール . gelincik タラ目Lotidae科の一種 Gaidropsarus mediterraneus gezici (bir balık) 回遊魚(?) . gırgır (ağı) 引き網、巻き網? . -giller 科名をつくる派生接辞 母音調和しない。-gil単独では一種の複数接辞として機能する gobene ソウダガツオ Auxis thazard göç 回遊 . gök balina シロナガスクジラ Balaenoptera musculus。En blue whale gökkuşağı alabalık ニジマス Salmo gairdneri。文字通り「青のベルト」をつけているかのような体表の光沢 gölet 小さい湖 göl 湖 gölge balığıgiller ニベ科 Sciaenidae。gölgeは「影」 gördek コイ科の一種 Rutilus rubilio göz 網の目 よく使う形容詞はsık gözlü(網目の細かい), seyrek gözlu(網目の粗い)など granyöz コルビナ(ニベ科) Argyrosomus regius。 grida lahozに同じ . gümüş トウゴロウイワシ(トウゴロウイワシ目) Atherina hepsetus, boyeri。直訳「銀」 güneş (balığı) カンムリベラの一種(スズキ目ベラ科) Coris julis。直訳「サンフィッシュ」
- H
hamsi カタクチイワシの一種 Engraulis encrasicholus。Grk khampsiの借用 hamsigiller カタクチイワシ科(ニシン目) Engraulidae hani セルラヌスの一種(スズキ目ハタ科) Serranus scriba hani balığıgiller ハタ科(スズキ目) Serranidae haskefal ボラ Mugil cephalus。hasは「純粋な」「適切な」のような形容詞で、日本語の「マ-」にあたるような要素と考えてよさそう hava kesesi 浮き袋、鰾 . havuz プール . havuz balığı ヨーロッパブナ Carrasius carrasius。ふつうのフナ havza 水域 havyar キャビア Fa khaaye-vaar(卵持ちの)の借用との説がある hepçil 雑食性の . horozbina イソギンポ(スズキ目) Parablennius gattorugine, Blennius fluviatilis
- I
ığrıp 底引き網 Grk griposの借用 ırmak (大きな)川 dereやçayより大きい。ana ırmak:本流、kol ırmak:支流、ırmak ağzı:河口(estuary)、ırmak domuzuはカバではなくイノシシの一種 ıstakoz (ヨーロッパ)ロブスター Astacus leptodactylusとかHomarus gammarusとか。Grk astakosの借用、語幹はosteo-(骨)に由来
- İ
iğne 針、釣針 . iğneli keler サカタザメ Rhinobatidae。「針をもつkeler」の呼び名を持つが、分類上はkelerとは違う科に属する iğneli vatoz アカエイの一種 Dasyatis pastinaca iki yaşamlılar 両生類 amphibia ince midye オオノガイ Mya arenaria inci (balığı) ブリーク(コイ科アルブルヌス属) Alburnus alburnus。Inci(真珠)はCh chen-chuの借用 inci kefal Van湖の名産で、Van (Gölü) balığıとも iskandil 錘、深度計測用の重り Ita scandaglioの借用 iskarmoz カマスの一種(スズキ目サバ亜目カマス科) Sphyraena sphyraena。Grk skalmos由来 iskatari シーブリ―ム系 karagöz, sargozなどのことを指すらしい iskender akyaの別名 イスカンダル iskorpit フサカサゴ(カサゴ目) Scorpaena porcus, Scorpaena scrofa。学名もそうだが、英名もscorpionfishでトルコ語も同源だろう ispari isparozに同じ . isparoz タイ科Diplodus属の一種 Diplodus annularis。他にispari, ısparos, isparya, asparaなど音形の揺れ有 ispendek levrek(シーバス)の子供 . istavrit ニシマアジなど Trachurus trachurus/mediterraneus。Grk savridiの借用 istihsal 採取、漁 . istila (外来種等の)侵入 istiridye 牡蠣 Grk. Stridiaの借用、OldGrk ostreionが変化した形で語幹*ost-(骨) istrongilos タイ科の一種 Spicara smarisだがizmaritとは別種とする図鑑有、よく分からない。Grk strongylos(丸い/izmaritに似た魚)の借用 işkine ニベ科の一種(ミグレ、レッドドラムなど) Sciaena umbraなど。音形に揺れがあり、eşkine, işkinez, işkinez, işkin, eşkinなど。 izmarit タイ科の一種 Spicara smaris。Grk smaridaの借用、究極的にはアラム語zmarg?d?に由来。体形は紡錘形で日本語の「タイ」のイメージとは違うが、izmaritgiller「タイ科」を派生する izmaritgiller タイ科 .
- J
japon balığı 金魚 観賞魚として人気
- K
kaba çinekop 14-16cmのオキスズキ . kaba lüfer 31-35cmのオキスズキ . kabuklular 甲殻類 . kadife balığı テンチ(コイ科) Tinca tinca。Kadifeは「ビロード生地」のことで、ウロコが小さいため独特の見た目で、観賞魚として人気がある kafes ケージ 養殖等に使うケージ kağıt balığı テンガイハダ(フリソデウオ科) Trachipetnis trachypetrus。リュウグウノツカイみたいなやつ kahverengi algler 褐藻類 そのままEn brown algae kahverengi karides ヨーロッパエビジャコ Crangon crangon。そのままEn brown shrimp kalamar イカ、特にツツイカ Teuthida。Grk kalamariの借用、kalamos(葦)+語尾ariからなる。ものの辞書によるとkalemaryaという語形もあるそうだが、kalamarしか聞かない kalinarya uskumruのかなり小さいもの . kalkan (balığı) ヒラメ、カレイ Psetta maxima / Colistium nudipinnis。kalkanは「盾」 kalkanbalığıgiller ダルマガレイ科 bothidae kambur balina ザトウクジラ Megaptera novaeangliae。kamburは「こぶ、せむし」でEn humpback whaleの直訳かと思われる kamış 釣竿 もと「葦」の意の固有語 kanal 運河、水路 Şüveys Kanalı:スエズ運河 kaplan köpekbalığı イタチザメ Galeocerdo cuvier。直訳は「トライヌウオ」ということになる kaplumbağa カメ 語源的には固有語のkaplı(覆われた), bağa(カエル=kurbağa)に関連 kara balık コイ科の一種 Abramis vimba karaburun オオバナウグイ(コイ科ウグイ亜科) Chondrostoma nasus。「黒い鼻」だが特にそのような形態的特徴はないはず karaca ロシアチョウザメ Acipenser gueldenstaedtii。ロシア語でosetr karagöz アフリカチヌ(タイ科) Diplodus vulgaris。「黒い目」 karakoza balığı eşkinaの別名 . karakulak minekopの別名 エラの端っこが黒いことから「黒い耳」 karavida ヨーロッパアカザエビ Nephrops norvegius。Grk karavidaの借用< OldGrk k?rabos (ロブスター)の指小形 karides エビ Grk garidaの複数形に由来 karın yüzgeci 腹ビレ . karkarias ホホジロザメ Carcharodon carcharias kaşalot マッコウクジラ? Kogia breviceps kaşık スプーン(ルアー) 食器のスプーンでもある kaya balığı ハゼ科の魚 Gobiidae kaya barbunyası barbunyaの一種 . kayış (balığı) アシロ目の一種 Ophidiidae。ウナギのような見た目。 kedi balığı ヨーロッパトラザメ Scyliorhinus stellaris, cacicula kefal ボラ科の魚の総称 Grk kephalosの借用、Grk kephalee(頭)からの派生(なお、音形は似ているがTr kafa < Ar qaf?') kefalgiller ボラ科(ボラ目) mugilidae kelebek balıkları キンチャクダイ Chaetodontidae。En butterflyfishそのまま。 keler (balığı) コロザメ、カスザメ Squatinidae。Kelerは「トカゲ」の意 keman (balığı/vatozu) サカタザメ Rhinobatidae、特にトルコにいるのはRhinobatos cemiculus/rhinobatos kemikli balıklar 硬骨魚綱 osteichthyes kepçe 玉網、タモ網 . kerevit ザリガニ、ヨーロッパアカザエビ karavidaがトルコ語化した音形。「ザリガニ」と載せる辞書もあるが、ヨーロッパアカザエビ(ノルウェイロブスター)を指すほか、どう見てもカニのような生物までkerevitの名を冠するものがある kestane palamutu 41-50cmのハガツオ kestaneは「栗」でGrk kastanon < OldGrk kastana kıkırdaklı balıklar 軟骨魚綱 chondricthyes kılçık 魚の骨 固有語kıl(毛)の派生 kılıç balığı メカジキ Xiphias gladius。kılıçは剣の一種で、つまりswordfish kılıçbalığıgiller メカジキ科 Xiphiidae kılkuyruk タチウオ Trichiuridae。「毛のような尾」 kırlangıç (balığı) ホウボウ Triglia lucerna/hirundo。kırlangıçは「ツバメ」で固有語(OT karlıgaç/kargılaç) kırlangıç balığıgiller ホウボウ科 triglidae kırma タイ科の一種 Pagellus acarne。「混血の、雑種の」の意のkırmaだろうか? kırmızı algler 紅藻類 そのままred algae kırmızı havuzbalığı 金魚 直訳「赤いフナ」 kıstak 地峡 . kıyı 岸 kıyıya vurmak:岸に漂着する kızıl kanat ラッド(コイ科) Scardinius erythrophthalmus kızılgöz ローチ(コイ科) Rutilus rutilus。その名の通り「赤い目」をしている kidonya マルスダレガイ Venus verrucosa kikla ベラ科の一種 Labrus bergylta kirpibalığı ハリセンボンの一種 Diodon hystrix。kirpiは「ヤマアラシ」で固有語 kirpibalığıgiller ハリセンボン科(フグ目) diodontidae kofana 35cm以上のオキスズキ Grk goufenaの借用。OldGrk gomphos(kefal veya lüfer)由来 kolyoz マサバ Scomber japonicus。Grk kolios/koliasの借用。 koy 湾 . kömürcü balığı ブラックゴビー(ハゼ科) Gobius niger kömüş ミシマオコゼの一種 Uranoscopus scaber。En atlantic stargazer köpek balığı サメ köpekは「犬」。ふつうbalığıは省略しないが、サメ用の網をköpek ağıと言うなどの例がある körfez 湾 補足:湾岸戦争はKörfez Savaşı köstekbüken mezgitの別名 köstekは「鎖、足枷」、bükenは「曲げる者、折る者」 kötek minekopの別名 「こん棒」、Fa kootangの借用 kraça istavritの小さいもの . kril オキアミ 英語も含めほとんどの言語でkrillなどと呼ぶ kum balığı イカナゴの一種 Ammodytes marinus。kumは「砂」。En sandeel kum barbunyası barbunyaの一種 . kum midyesi ガリアハマグリ Chamelea gallina。マルマラ、黒海地方でとれるが、特にçanakkale-?zmir-Enez近辺が有名 kupes タイ科の一種 Boops boops。Kupezとも kurbağa balığı ミシマオコゼ Uranoscopidae。目玉が上によってついているので、英語ではstargazerと言うが、トルコ語では「カエルウオ」と悲しい kurdela アシロ科の一種 Ophidion rocheiなど。長い。kayışと同じ? kurşun 鉛(の錘) . kurt うじ、毛虫 釣り餌用 kuşlar 鳥類 aves kutu balığı ハコフグ kuyruk 尾 . kuyruk altı 釣り餌の一種 肛門あたりで切断してその後ろだけ使う餌。ak yemの一種 kuyruk yüzgeci 尾ビレ . kuzu akyaの別名 トルコ語でkuzuというと「羊(肉)」のことだが、関連不明。肉の味や見た目が似ているのだろうか
- L
lagos lahozに同じ . lagün ラグーン . lahoz ホワイトグルーパー(マハタ属) Epinephelus aeneus lakerda サバなどから作られる保存食品 Grk lakerdaの借用、究極的にはラテン語のlacerta(サバ)に由来 lapin ククーラス(ベラ科) Labrus mixtus。lapinaの音形も leka akyaの別名 . lepistes グッピー Poecilia reticulata。ほとんどの言語と同じくgupiとも言う。語源は調べていないが、シノニムにLebistes reticulatusがあり、関連がありそう levrek ヨーロピアンシーバスおよびその近縁種(スズキ目モロネ科) Dicentrarchus (labrax)。Grk lavrakiの借用。学名はOldGrk labraksで、おそらくlabros(凶暴な)由来の由 levreksiler スズキ目 . lidaki 500gほどの小さいçipura . liman 港、港湾 liman yunusgilleri ネズミイルカ科 musurgillerに同じ lipsoz フサカサゴの近縁種(カサゴ目) iskorpitに同じ livar かご(漁業用) kepçe(玉網), pinter(袋網)も参照 lopa タイ科の一種 kupesに同じ。Grk gopaと関連か? löp yem 釣り餌の一種 三枚おろしにして、さらに細切りにした餌 lüfer オキスズキ(オキスズキ科) Pomatomus saltator。Grk gouphariの借用 < OldGrk gomphos(くさび/ボラ)。出世魚で、yaprak, çinekop, kaba çinekop, sarıkanat, lüfer, kaba lüfer, kofanaと名前が変わる lüfer 特に21-30cmのオキスズキ .
- M
madya 小さい巻貝 釣り餌に使う makara ボビン、リール Ar bakara mamun 小さいエビのような生物? 学名不明。釣り用の餌としてよく用いられる。オキアミよりは大きめ marine マリネ . marmir ウミヘビ Ophichithidae。Marはロマンス語の「海」だろうか? mavi kefal ボラ科の一種 Chelon labrosus。その名の通り体表が青めで、卵も食される mavruş ニベ科の一種 işkineに同じ mavruşgil ニベ、グチなど işkineに同じ。語末gilはまさか複数接辞-gilでもなかろうし、「ブルーギル」のギルと同じ要素だろうか? mayo 水着 . mazak ホウボウ科の一種 Trigloporus lastoviza medüz クラゲ 直接はFr meduseの借用だが、究極的にはGrk medousa(メデューサ)由来。イソギンチャクのほうがメデューサっぽいけどクラゲ melanur(ya) タイ科の一種 Oblada melanura。Grk melanuriaの借用 melek balığı エンゼルフィッシュ Pterophyllum scalare。melekは「天使」 memeliler 哺乳類 mamalia menderes 蛇行流 蛇行する川 mendik çipuraに同じ . mercan サンゴやイソギンチャクなど、花虫綱の動物 Ar marj?nの借用。究極的にはアラム語のmagrun? 'inci istiridyesi'に由来 mercan (balığı) タイ科の一種 Sparus pagrus。暗礁に住むからmercanなのだろうか mercan adası 環礁 一語化してmercanadaとも。英語同様atolとも言う mercan resifi サンゴ礁 . merina ウツボ Muraenidae。同源語はGrk smerna, Ita morenaなど多数 mersin balığı チョウザメ Acipencer spp.。植物のギンバイカもmersinと言うが、語源は異なるとの説あり。不詳。トルコ周辺のものはトロール漁で一度死滅したので、現在は漁獲禁止。トラブゾンで稚魚の養殖、放流が行われている。Az n?r? mersin balığıgiller チョウザメ科 Az n?r?l?r mersin balıkları チョウザメ目 Az n?r?y?b?nz?rl?r(n?r?kimil?r) mersin morinası オオチョウザメ Huso huso。Az ağ balıq mezgit ホワイティング(タラ科) Merlangius euxmus。Ar maz?tの借用だが、これはzeytin(オリーブ)と同じ語根ZYTに由来する。脂ののったうまい魚ということ midye イガイ Mytilus galloprovincialis。Grk mydiの複数形midiaの借用。 mığrı ヨーロッパアナゴ Conger conger mırlan berlamに同じ . mırmır タイ科の一種 Uthognathus mormyrus。Grk murmuriの借用。Ita mormora/murmura/marmora, Fr marbreなども同源 mızrak 銛(もり) Ar mizraqの借用 migri? ソデガイ Strombus spp. minekop ニベ科の一種 Umbrina cirrosa。同じニベ科にはişkineやgranyözがおり、よく混同・同一視される misina 釣糸、特に道糸 misinaはシチリアの地名から。道糸とは、釣竿からのびる釣糸 morina タラ、マダラ Grk murunaの借用、Lat morrhuaも同源 mors セイウチ スラヴ系の語源で多くの言語で共通 musurgiller ネズミイルカ科 Phocoenidae mürekkep balığı イカ、特にコウイカ Sepiida。mürekkepは「墨」
- N
nefrops アカザエビ Nephrops norvegius。学名そのまま? nehir, -hri (大きな)川 dereやçayより大きい。Fırat nehri:ユーフラテス川、Dicle nehri:ティグリス川
- O
olta 釣り道具 Ita voltaの借用。kamış(釣竿), misina(釣糸、道糸), fırdöndü(サルカン), beden(ハリス), zoka(釣針、鈎)など。 olta makinesi リール(釣具) . oltacılık 釣り、釣り師職 . orfoz マハタ属の一種 Epinephelus gigas orkinos タイセイヨウクロマグロ Thunnus thynnus。Grk orkinosの借用 < Lat orca ot barbunyası barbunyaの一種 . otçul 草食性の . otobur 草食性の . oymak 族または連(分類学) tribus
- Ö
öksüz ホウボウ科の一種 Trigla lyra。なぜöksüz「孤児」なのだろう。En piperも謎 örnek 標本、サンプル . örnekleme サンプリング .
- P
pala balığı タチウオの一種 Lepidopus xantusi。palaは半月刀の一種。英名scabbard fishは「鞘の形をした魚」 palamut ハガツオ Sarda sarda。Grk palamidaの借用。植物のpalamut(コナラ)はGrk balanidionの借用で別源。出世魚で、palamut vanozu, çingene palamutu, palamut, kestane palamut, torik, sivri, altıparmak, zindan delenと名前が変わる palamut 特に31-40cmのハガツオ . palamut vanozu 20cmまでのハガツオ . pamuk balığı ヨシキリザメ Prionace glauca。pamukは「綿」 papağan balığı ブダイ科の一種 Sparisoma cretense。papağan(オウム)は究極的にAr babagha'由来 papalina çaçaの別名、sardalyaの小さいもの 特にEge地方での呼び名。Grk papalinaの借用。セルビア語でもpapalinaというらしい papaz スズメダイの一種 Chromis chromis paşa barbunu barbunyaの一種 両側に黄色い帯が入っている。ところでなぜbarbunyasıではないのか pastırma パストゥルマ にんにく、塩、パプリカなどを混ぜたスパイスを牛肉の塊に塗ってつくる干し肉だが、サーモンなどでも作る pavurya ヨーロッパイチョウガニ Cancer pagrus。Grk paguriaの借用 < OldGrk pagos(固い)+oura(尾) pelajik 遠洋 En pelagicの借用 perakende 小売りの Fa paraagandeの借用 pervane balığı マンボウ Mola mola。pervaneはFa parv?neの借用で蛾の一種もしくは「プロペラ」を指す pervane balığıgiller マンボウ科(フグ目) molidae peygamber balığı dülgerの別名 「預言者」。イズミル~アンタリヤでの呼び名 pınar 泉 pinter 袋網、置き網 En fyke net pirana ピラニア . pirzola あばら肉 Ita bresaola「焼いた(肉)」の借用 pisi カレイ 特にPleuronectes flesus (=dere pisisi)? plaj ビーチ、海水浴場 Fr plage platika çaçaの別名 . pul ウロコ pulは切手や駒、スパンコールのような小さくて薄いものを指す。タタール語などでは貨幣やお金を指す
- R
resif 暗礁 Fr récif、究極的にはAr raṣīfの借用。En reef ringa ニシン属 Ita aringaの借用、究極的にはゲルマン語の hering-に由来するので、En herringと同源 ruma イカナゴの一種 Gymnammodytes cicerelus
- S
sahil 岸、海岸、沿岸 Ar saah.ilの借用。sahil boyu şehilleri:沿岸都市 sahte (yem) 疑似餌 . salamura 塩水 ヴェネト語salamoraの借用、究極的にはLat sal(塩)+muria(スパイスの一種) salamura (turşu) ピクルスの一種 ブドウの葉、白チーズ、オリーブの実を入れて発酵させるピクルス sapan balığı マオナガ(オナガザメ科) Alopias vulpinus。sapanは「投石器、ぱちんこ」 sardalya イワシの一種 Sardina pilchardus。Grk sardelaの借用、もともとOldGrk/Lat sarda(塩漬け・燻製にした魚)からの派生 sardalyagiller ニシン科(ニシン目) clupeidae sargoz ホワイトシーブリーム、サルゴ(タイ科) Diplodus sargus sarıbalık sirazに同じ 「黄色い魚」 sarıgöz ブラックシーブリーム? Spondyliosoma cantharus。直訳「黄色い目」。Karagöz, isparozなどとよく似ている sarıkanat 17-20cmのオキスズキ . sarıkuyruk akyaの別名/カンパチ? 直訳「黄色い尾」。オキスズキ(lüfer)に似ているが、黄色いラインが体側を尻尾まで通っている点で区別される sarmısak zoka ニンニク型ルアー . sarpan サレマ(タイ科) Sarpa salpa / Boops salpa。Grk salpa-sarpaと同源。体側に金色のラインが走り英名goldline sazan コイ(コイ科) Cyprinus carpio。固有語で、sazğan < ProtoTurkic s??i(ヘビ)-gAn sazangiller コイ科(コイ目) Cyprinidae sazansılar コイ目 Cypriniformes sedef 真珠貝、アコヤガイ Pinctada maxima。Ar s.adafの借用 sepya イカ 究極的にはsübyeと同源だが、この音形はIta sepiaの借用 serpme (ağı) 投網 serpmek(撒く)より sıçansılar ギンザメ目 Chimaeriformes。sıçanは「ネズミ」 -sılar/-siler 目名をつくる接尾辞 学名の-formesに対応 sınıf 綱(分類学) classis sırt yüzgeci 背ビレ . siğilli midye kidonyaの別名 「いぼのある貝」 sihlit cikletに同じ . sinagrit, sinağrit sinaritに同じ . sinarit ヨーロッパキダイ(タイ科キダイ属) Dentex dentex。Grk sinagridaの借用 sinek-böcek larvaları ハエ類の幼生 . siraz コイ科の一種 Capoeta sivri 61-65cmのハガツオ . sivriburun camgöz アオザメ Isurus oxyrinchus sivriburun karagöz karagözの近縁種 Diplodus puntazzo。その名の通り鼻先がするどい sivriburun vatoz ガンギエイの一種 Raja oxrinchusなど sivruşka ホシチョウザメ Acipenser stellatus。かつては黒海でよく獲れていたが、今は皆無 siyah tambur ブラックドラム Pogonias cromis。明らかにEn black drumのカルクであろう siyah yüzgeç カマストガリザメ Carcharhinus limbatus soğukkanlı 冷血動物 değişkensıcaklı(変温動物)に同じ solucan ミミズ、蠕虫 ミミズであることを明確にするならtoprak solucanıなどと言う solungaç エラ . solungaç ağı 刺し網 魚の通り道にゆるい網目の網を仕掛け、通過する魚をひっかける。エラのあたりで引っかかるので「エラ網」と呼ぶ sombalığı somonのこと . somon サーモン . su birikintisi 水たまり sudak levrekのこと . sulak (alan/saha) 湿地(wetland) su piresi ミジンコ Daphnia。「水の蚤」 surimi すり身 . su tuzluluğu (水中の)塩分濃度 . su yosunları 藻類(=alg) . sübye ヨーロッパコウイカ Sepia officinalis。Grk supiaの借用 sülük yem 釣り餌の一種 三枚おろしにしたのをさらに縦に二分した餌。ak yemの一種 sülük zoka ヒル型ルアー . sülünez ミル貝 よく釣り餌に使う sünger カイメン Spongia spp.。Grk sfungariの借用。Lat spongusもGrkからの借用なので、結局En spongeと同源 sürüngenler 爬虫類 reptilia sürütme ağı 引き網? .
- Ş
şakşak yem 釣り餌の一種 頭を残して背骨やヒレを取り去り、胴体を二又に残した餌。ak yemの一種。çatal kuyrukと言うこともある şamand(ı)ra 浮き(釣り具) . şelale 滝、大きな滝 şip mersin balığıに同じ . şona sivriburun karagözに同じ . şube 門(分類学) phylum/divisio
- T
tahta balığı ホワイトシーブリーム、サルゴ(タイ科) Diplodus sargus。tahtaは「(木の)板」 takım 目(分類学) ordo tarak ホタテガイ Chlamys opercularisなど。tarakは「櫛」 tatlı su 淡水 直訳は「甘い水」 tatlısu yılanbalığı ヨーロッパウナギ Anguilla anguilla tatlısu yılanbalığıgiller ウナギ科 anguillidae tavuk balığı bakalyaroやmezgitの別名 直訳「ニワトリウオ」だが、どのへんがニワトリなのかは不明 teke 小エビ 釣り餌に使う。雄ヤギのこともtekeと言うが関連不明 tek göz yem 釣り餌の一種 魚を縦に二分して、tek göz(隻眼)状態にした餌。ak yemの一種 tekir (balığı) メダマヒメジの一種(スズキ目ヒメジ科) Mullus surmuletus。tekirはもともと「縞模様の猫」を指すのを転用 tekne 船、ボート . teraryum テラリウム、飼育用ケース En. terrarium。水槽などを指す timsah ワニ(クロコダイル) Ar timsaah.の借用 tirsi sardalyaの大きいもの サイトによってはAlosa finta/fallax niloticaであると述べるものもある。結局イワシ系の魚 tiryaki kömüşに同じ . tokmakbaş çamukaの別名 tokmakは「ドアノブ」や「バチ」「木槌」のような器具、başは「頭」 tombik gobeneに同じ . tombolo 陸繋島、陸繋砂州 En tombolo。あまり使わない語彙 ton (balığı) orkinosに同じ . tongaba sinaritに同じ . toptan 卸売りの . torik 51-60cmのハガツオ Grk tarikhiの借用 < OldGrk tarikhos(塩漬けされた) torpil balığı ヤマトシビレエイ属のエイ Torpedo marmorata/torpedo/nobiliana。torpilは当然ながらEn torpedo(魚雷)と同語 trakonya ワニギス亜目の一種 Trachinidae。Grk trakhinaの借用 trança タイ科の一種 Pagrus ehrenbergi。Ita trancia(薄いひと切れ)の借用。そのような形式で食されることから trol (ağı) トロール(網) トロール漁はマルマラ海では禁止、トルコ海岸から3マイル離れると自由になるという trollemek トロール漁船で漁をする . turna balığı ノーザンパイク(カワカマス科) Esox lucius。turnaは鳥の「クロヅル」を指す、OldTurkicから見られる古い語彙 turnagiller カワカマス科(カワカマス目) esocidae tuzak わな . tuzlu su 海水(deniz suyu) 「塩水」 tür 種(分類学) species
- U
uçanbalığı トビウオ(トビウオ科) exocoetus。そのまま「飛ぶ魚」 uçan balıklar トビウオ科(ダツ目) exocoetidae uskumru タイセイヨウサバ(サバ科) Scomber scombrus。Grk skumbriの借用 uskumrugiller サバ科(スズキ目) scombridae。スズキ目というと魚類分類のなかでも最大のもの。
- Ü
üremek 増える(=産卵する) . üzgün シャレヌメリの近縁種 Callionymus。「悲しい」という意味のüzgünと同語だろうか。背ビレの前半が大きく伸びていてドラゴンのよう。En dragonet
- V
vaha オアシス 砂漠(çöl)にある水や植物のたまり場 varsam ワニギス亜目の一種 Trachinidae。trakonyaに同じ。 vatoz カスベ、ガンギエイ Grk vatos(とげのある低木>とげのあるエイ)の借用
- Y
yaladerma ギンガメアジ Caranx crysos yan yüzgeci 胸ビレ . yanal çizgi 側線 . yaprak 10cmまでのオキスズキ 「葉っぱ」 yaprak yem 釣り餌の一種 三枚おろしにしたのをそのまま使う餌。akyemの一種 yassı balıklar カレイ目 直訳「平らな魚」 yayınbalığı ヨーロッパオオナマズ(ナマズ科) silurus glanis yayınbalığıgiller ナマズ科(ナマズ目) siluridae yazılı hani ふつうhaniと同じ . yazılı orkinos カツオ Euthynnus alletteratus yelkenli (gemi) 帆船 . yem (釣り用の)えさ、ルアー . yengeç カニ OT yan-+gAçかと思われるが不詳 yeşil algler 緑藻類 . yeşil sazan テンチ(コイ科) kadife balığı ile eşittir yetiştiricilik 養殖(業) . yılan balığı ヨーロッパウナギ Anguilla anguilla。直訳「ヘビウオ」 yumurta 卵 . yumurtlamak 産卵する . yumuşakçalar 軟体動物 . yunus イルカ Delphinidae delphinapteridae。Yunusは旧約聖書のヨナということだが、それならむしろクジラでは yuvarlak ağızlılar 円口類 cylostomata yüzen kerevit カニの一種 Portunus puber。泳ぐらしい。 yüzgeç ヒレ . yüzmek (皮)をはぐ .
- Z
zargana ガーフィッシュ(ダツ科) Belone belone。Grk zarganaの借用 zebra midyesi カワホトトギスガイ 黒海やカスピ海に自然分布しているが、有名な侵略的外来種。大発生によりダムや各種の取水管を詰まらせる zıpkın 槍、銛(もり) 語源不詳、モンゴル語sibegenと関連か zindan delen 70cmを越えるハガツオ zindan(牢獄)+delen(穴を穿つ者) zoka ルアー Grk zokaの借用 zurna エソ Synodontidae。ズルナはペルシア由来の木管楽器で、形がやや似ている
補足1.
分かち書きをするかしないかは正書法の定めが無く、とんでもなく揺れるので、スペースの有無は無視してアルファベット順に並べてあります。
補足2.
上でもさんざん触れていますが、魚類ではない動植物の名を転用している場合が結構あります。
例:köpek(犬) - köpekbalığı(犬魚→サメ)
このような場合、複合語後半のbalığıを省略できる場合とふつうしない場合があります。まず単に表現の通用度や多義の混同しやすさという指標が考えられます。たとえばgümüş(銀/トウゴロウイワシ)はとてもよく人口に膾炙した表現であり、また「銀」と「トウゴロウイワシ」は区別のつきやすいペアであるため、わざわざgümüş balığıと言うことはほとんどありません。また、kalkanbalığı(盾魚→カレイ)などはkalkanが十分魚の名称として定着している感があり、balığıがあるものとないものが両方よく見られます。一方、köpekbalığı(犬魚→サメ)をköpekと呼ぶことはまずありません。「犬」と「サメ」がいずれも動物であるということが大きいのではないかと思います。
第二の指標として、さらに複合語の一部となる場合にbalığıが落ちることがあります。日本でもソウダガツオの一種をヒラソウダと言ってわざわざヒラソウダガツオと言わないのと同じような現象と思います。また別の例として、サメを獲るための網(ağ)のことはköpekbalığı ağı(サメ網)ではなくköpek ağı(犬網)と言うことがあります。
結局のところ、語句全体を鑑みて「混同しそうだな」と思ったらbalığıを残すし、「この文脈では省略しても問題ないな」と思ったら省略してしまうということです。トルコ語はこのような複合語の要素の一部省略というのを非常に頻繁にやるので、ニュースを読むときにも注意しておきたいところです。
逆に「単独では分かりにくいから、複合語にして後半に分類に役立つ要素を付け足してやろう」という決定詞的戦略もトルコ語では非常に柔軟です。たとえばiskarmoz(カマス)はギリシャ語からの借用語ですが、iskarmoz balığıのようにわざわざ複合語で表現することがあります。この場合は上で述べたような「混同の防止」というよりは、iskarmozだけだとよく分からないからbalıkの一種であることを明示するために付けているような印象を受けます。別の例として、kırlangıç(ツバメ/ホウボウ)を言い分けるためにkırlangıç kuşu(クルラングチという鳥/鳥のクルラングチ)、kırlangıç balığı(クルラングチという魚/魚のクルラングチ)のように表現します。日本語だと逆順の所有構造を使うことができるのが興味深いところです。
ついでに言うと、よく文法書に挙げられるİstanbul şehri「イスタンブルの街」、Ş harfi「Şという文字」のような同格複合語も同じようなモチベーションがあると考えられるでしょう。
補足3.
表中にも挙げてありますが、生物の分類学的単位の名称を派生させるときに使われる派生接辞がトルコ語にはあります。学名も含めて、科名はそこに含まれる基本種の名前からとるし、目名はそこに含まれる基本属の名前からとることが多いです。
まず-gillerは科名を派生する接辞で、「~の仲間」のような意味を表す特殊な複数接辞-gilとふつうの複数接辞-lArを組み合わせたものです。-gilが母音調和をしないので-gillerという形しかありません。-sılar/-silerは目名を派生する接辞で、「~に似た」という意味の名詞類を派生する接辞-sIと複数接辞-lArを組み合わせたものです。複合語標識の外につく(ex. yayınbalığıgiller)ことも含めて、いかにもネオロジスムで人工的につくられた作法という感じがしますね。
ただ、複数接辞-lArにも集団を指す役割はあるので、トビウオ科のことをuçanbalıkgillerと言っても通じるし、uçanbalıklarと言っても通じます。クジラ目はbalinasılarではなくbalinalarですが、これはそもそもbalinaが総称的にクジラを指すことと関連していそうです。
また、sıçansılarはギンザメ目ですが、sıçangillerはネズミ科です。ややこしいのですが、以下の表のようになっています。つまり哺乳類のほうのネズミ目をトルコ語ではkemiricilerと呼ぶので、魚類のほうでわざわざsıçanbalığısılarのように言う必要がありません。
一般語彙 | 科名 | 目名 |
ネズミsıçan | ネズミ科sıçangiller | ネズミ目kemiriciler |
ギンザメsıçan balığı | ギンザメ科sıçan balıkları | ギンザメ目sıçansılar |
もっとも、生物分類のうち、とくに目あたりの上位分類は(特に時代を経ると)錯綜しますので、よく分かりません。以上のことは推測に過ぎません。