ブラウザの JavaScript がオフ(ブロックまたは許可しない)に設定されているため、このページは正常に機能しません。
World of Tanks PS4版 Wiki*
[
ホーム
]
一覧
最終更新
バックアップ
ヘルプ
Top
>
Maus
>
複製
?
ms
Maus をテンプレートにして作成
これらのキーワードがハイライトされています:
開始行:
&attachref(./Maus.png,nolink,30%);
#contents
*Tier 10 ドイツ 重戦車 [#f9aa097b]
&attachref(./maus_e-100.jpg,100%);
Guten Tag!(こんにちは!)
車体が角ばっている左がMaus、丸みのある右が[[E 100]]
#br
&attachref(./繝槭え繧ケ豈碑シ・jpg.jpg,nolink,42%);
左から[[IS-3]]、[[IS-4]]、Maus、[[E 75]]。
車体が大きいだけに履帯と履帯間の弱点も広く大きい。
車高が高いため、車高の低い戦車に張り付かれると俯角が足りずに攻撃が当たらなくなるので孤立=撃破と思っておこう。
*スペック [#j4cdbc13]
''車体''
|CENTER:|CENTER:SIZE(11):|c
|~HP|3,000|
|~車体装甲厚(mm)|200/185/160|
|~最高速度(km/h)|20|
|~重量/最大積載量(t)|188.82/192.9|
//|~実用出力重量比(hp/t)||
|~本体価格(シルバー)||
|~修理費(シルバー)||
**戦車パッケージ [#Package]
|CENTER:|c
|BGCOLOR(#dddddd):Maus&br;&color(#00aa00){E:219,660};&br;&color(#ff8c00){S:6,100,000};|
&size(11){&color(#00aa00){E:必要経験値};&br;&color(#ff8c00){S:購入シルバー};};
***詳細 [#Detail]
|CENTER:SIZE(11):70|CENTER:SIZE(11):110|CENTER:SIZE(11):135|CENTER:SIZE(11):100|>|CENTER:SIZE(11):55|CENTER:SIZE(11):|CENTER:SIZE(11):60|c
|~パッケージ名|エンジン|主砲|履帯|>|砲塔|HP|通信機|h
|~|&tooltip(出力){単位:馬力};|[[下記参照>#MainGun]]|&tooltip(車体旋回速度){スペック値 / [実質値]。単位:°/秒};|>|&tooltip(砲塔装甲){単位:mm、全面/側面/後面};|~|&tooltip(通信範囲){単位:m};|h
|~|&tooltip(出力重量比){単位:馬力/t};|~|&tooltip(地形抵抗){固-通常-軟};|&tooltip(旋回速度){単位:°/秒};|&tooltip(視認範囲){単位:m};|~|~|h
|CENTER:SIZE(11):|>|>|CENTER:SIZE(11):|>|>|BGCOLOR(#eeffdd):CENTER:SIZE(11):|CENTER:SIZE(11):|c
//
|BGCOLOR(#dddddd):~Maus|BGCOLOR(#ddeeff):DB 603 A2|BGCOLOR(#ddeeff):12,8 cm Kw.K. 44 L/55|BGCOLOR(#ddeeff):Maus|>|BGCOLOR(#ddeeff):Maus|3,000|BGCOLOR(#ddeeff):10WSc|
|~|1,750|~|&color(gray){15}; / [12.69]|>|260/210/210|~|720|
|~|9.26|~|1.1/1.3/2.1|15|400|~|~|
&size(11){※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。};
#br
#hr
&aname(MainGun){};
|10|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|CENTER:SIZE(11):|c
|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|~主砲性能|h
|>|~名称|弾種|&tooltip(弾代){黒:シルバー 橙:ゴールド};|&tooltip(貫通){単位:mm};|ダメージ|&tooltip(発射速度){単位:発/分};|AP弾&br;DPM|&tooltip(照準時間){単位:秒};|&tooltip(精度){上から静止時、移動時、砲塔旋回時の値。単位:m};|総弾数|&toolt
|10|CENTER:SIZE(11):|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):30|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):35|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):40|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):45|CENTER:SIZE(11):60|CENTER:SIZE(11):|CENTER:SIZE(11):55|CENTER:SIZE(11):30|C
//
|BGCOLOR(#dddddd): |~12,8 cm Kw.K. 44 L/55|AP&br;&color(#ff8c00){APCR};&br;HE|1,070&br;&color(#ff8c00){12G};&br;935|246&br;&color(#ff8c00){311};&br;65|490&br;&color(#ff8c00){490};&br;630|4.14|2,029|2.3|0.38&br;&color(gray){0.36&br;1.71};|68
//
|BGCOLOR(#c0ffc0): |~75 mm Kw.K. 44 L/36(副砲)|AP&br;&color(#ff8c00){APCR};&br;HE|70&br;&color(#ff8c00){7G};&br;38|94&br;&color(#ff8c00){130};&br;38|110&br;&color(#ff8c00){110};&br;175|13.33|1,466|2.30|0.38|100|+24&br;-8|
&size(11){※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。};
//
*解説 [#r233ae9d]
-特徴
Tier10[[ドイツ]][[重戦車]]。
第二次大戦後期に試作された有名な超重戦車である。
#br
-''火力''
--''12.8cm KwK44 L/55''
Tier9の[[VK 45.02 (P) Ausf. B7]]から引き続きこの砲を使用することになる。
Tier10HT中で総合的な攻撃面は下位であるが、同じドイツHTの[[E 100]]とは異なり上位パッケージが無いため、使わざるを得ない。
AP、APCRの単発火力は490とTier10相応であり照準時間や精度がBuffにより[[PC版>http://wikiwiki.jp/wotanks/?Maus]]と同等になり弱点狙撃がしやすくなったものの、貫通力は[[Chieftain Mk. 6]]並みに低く、装填速度は相変わらず遅い。
Mausは足の遅さゆえに敵の正面しか攻撃できないことが殆どであり、特にハルダウンした[[IS-7]]や豚飯中の[[IS-4]]など正面や側面が硬い同格戦車相手だと通常弾はおろか課金弾でも貫通できない。
E 100の砲塔防盾脇の頬っぺたや[[Jagdpanzer E 100]]の戦闘室についてもカタログスペック上は辛うじて上回るものの、距離減衰や昼飯・余所見をされたりで容易に覆されてしまう。
よって下手に攻撃して砲塔の弱点を晒すよりは、消極的ではあるが防御に徹して味方の自走砲や側面に回り込んだMTやTDの攻撃を待つ方がいい。''特にHEAT弾持ちの同格HTやTDと200m以上の遠距離での撃ち合いは禁物である。''
軽装甲の格下がいれば、豚飯で装填時間を稼ぎつつ確実に貫通を狙いたい。
唯一の長所として総弾数が非常に多く、装填速度が遅いこともあり弾種の比率にあまり悩まずに済む。
仰俯角は並だが、Mausの攻撃時の欠点の一つとして砲装備位置が非常に高く、車高の低い敵に密着されると狙えるのが砲塔のみになったり、最悪どこも狙えない事態となる。
//(ページ上部画像のIS-3と比較すると分かりやすい。)
''障害物がない平野での接近戦は絶対に避けねばならない''。
--''75 mm Kw.K. 44 L/36''
主砲脇についている副砲。地味に専用の名前と性能。
Tire4相当の性能のため、出来る事は榴弾による履帯切りや主砲装填中の牽制ぐらい。
金弾貫通力が130mmあるので、軽・中戦車の側面くらいなら貫通することもある。
--''体当たり''
接近戦における最終攻撃手段。しかし低い機動力のせいでこちらから直接相手にぶつけるのは難しい。相手の進路を予測し割り込む形で「ぶつかられる」ように動くと幾分当てやすい。重量差の有る戦車が最高速でマウスにぶつかれば一撃爆散もあり得る。また、相手
-''装甲''
他国の重戦車とは一線を画す圧倒的な数値の装甲厚を持ち、格下重戦車の通常弾や150mm未満の榴弾程度ではほとんど損害を与えられないだろう。
自走砲の砲撃に対しても耐性を持っており、特にフランス等の口径150mm級の攻撃であれば、その殆どを3桁未満のダメージに抑えることが可能。
一方車体側面は傾斜が無く、カタログスペック通りの厚さしかない。
形状よりも単純な装甲厚で耐えるコンセプトであり、既存の車両と同じく昼飯・豚飯が必須なのは同じだ。
逆に敵車両に対する適切な角度を意識さえすれば、格下の通常弾をほぼ全て無効化することも難しくない。
耐久力は3,000と非常に豊満。一部同格重戦車に1,000近い差をつけており、単発750の貫通弾でも乱数次第では4発まで耐えることが出来る。
#br
#region(画像による解説)
&attachref(./maus_01.PNG,70%);
弱点を隠しつつ車体と砲塔を適正な角度に向けていれば課金弾をもってしても貫通は容易でない。
しかし、格下でさえ弱点狙撃と課金弾を併用すれば撃ち抜ける箇所があり、油断はできない。
また、Tier10駆逐戦車には貫通力375-420mmの課金弾を持つ車両もおり、昼飯の角度をとっても車体、砲塔ともに正面か側面のどちらかを抜かれてしまう危険がある。
30°に近い豚飯の側面(約370mm)でも一部の車両には抜かれる事があり、この戦車は重装甲であるがゆえに課金弾を撃たれる可能性が高いので過信は禁物である。
#endregion
#br
--''砲塔''
[[Mäuschen>../Mauschen]]と同じく、後部に砲塔が配置されているので豚飯の姿勢をとりやすい。
しかし、&color(Red){砲塔正面の防盾の左右には260mm程度しかない部分が広がっており、射撃時には必ず敵に曝け出す};事になる。
『''ほっぺ''』等と呼ばれているMausの有名な弱点であり、射撃時以外は砲塔を『''よそ見''』させて装甲厚を増やすテクニックが必須である。
砲塔側面は210mmという厚さに加え大半が傾斜しており、『よそ見』をした際に強固な防御力を発揮する。
砲塔後部は以前は150mmの弱点があったが、現在は210mmの一枚板となっている。
#br
--''車体''
正面上部は傾斜55°の200mmで実質320mm程、
正面下部は傾斜35°の200mmで実質250mm程となる。
上部はTier9までの戦車なら課金弾であっても殆ど弾いていけるが、下部は標準化も加味すれば通常弾でも抜かれる危険性がある。
これは上述の『ほっぺ』に並ぶ弱点であり、地形や障害物、豚飯などで車体下部を隠さなくてはならない。
側面装甲は185mmあり、30°の角度で370mm、25°で437mm、20°で540mmとなり、更に履帯部分はカバー105mm+履帯50mm+裏装甲140mmと異常なほどに強靭なため、豚飯が非常に有効。
おまけに本車は砲塔が車体後部にあるため弱点の下部を隠しながら射撃できる。
背面は160mm厚に緩い傾斜が付いている。少しでも角度が付くと重戦車以下の通常弾では確実な貫通は望めなくなるので、出来るだけ中段の垂直部を撃ち抜こう。
#br
-''機動力''
エンジンは1,750馬力という全戦車中ぶっちぎりでトップの大出力を誇るが総重量に対して非力であり、最高速度は20km/hと鈍足。
加速力はそこまで悪くないが、砲塔・車体の旋回速度は遅い。
味方の進軍に付いて行くことはほぼ不可能であり、戦闘には遅れて参加する事になる。
急な陣地転換はできず、他所から支援を要請されても間に合わなかったり、自陣の占領を阻止できなかったり、主戦場から置いていかれたりと足枷になる場面が少なくない。
事前に戦闘の展開を読んで動く必要がある。
ただし、後退速度は15km/hと他の重戦車と比べて悪くない数値であり、砲塔の位置的に飛び出し撃ちは難しいにしろ、後退が遅くて困るような場面は少ない。最高速度の壁は破れないのでオクタンガソリンの恩恵はほとんど無い。
#br
-''その他''
--''視界・隠蔽''
400mとTier10戦車として十分な視認範囲を有する。
ただし、その巨体ゆえに隠蔽性能は壊滅的であり、敵車両の視認範囲に入れば即発見される。
開けた場所で発見されると集中砲火で瞬殺されかねないので、移動ルートの選定は慎重に行おう。
#br
--''拡張パーツ''
自走砲に狙われやすい本車は、大口径榴弾は貫通しなくても数百のダメージを受ける危険があり、至近弾によるダメージも侮れない。
[[FV215b (183)>FV215b (183)]]のように強力なHESHを撃ってくる車両もいるため、スポール・ライナーは候補の一つ。
他にも照準拡散を抑制する砲安定装置や、DPMをさらに強化できる新型装填装置が有力な候補だろう。
なお新型装填装置は「装填時間短縮・弾種交換時間短縮」の2つがあり、基本的には装填時間短縮の方が優先されるが、装填時間の長さから弾種の切り替えがしづらいため、弾種交換の方も併用するのも悪くない。
敵の攻撃を最前線で受け止める本車はとにかく履帯を切られまくるため、改良型修理システムもアリ。
また、車長スキル「被弾径始」と合わせて新型兵装を付けて、更に耐久力を上げるのも良いだろう。
#br
-''総論''
この車両では、数々のジレンマに悩まされることとなる。チームの壁役として一刻も早く前線に到達しなければならないのに移動速度が遅いというジレンマ、少しでも最短ルートで前進したいのに自走砲を避け相対的に柔らかい正面装甲を隠すため障害物に足を止めて
Buffによりある程度は強化されたものの、相変わらずほかの同格車両に比べて活躍の幅が狭く窮屈なプレイを強いられ、前線に到達するころには先に到達した味方があらかた敵を片付けてしまう(もしくは逆に戦線が崩壊して孤立したところを袋叩きに遭う)こともあり
どうしてもこの車両に乗りたいというのであれば、以下の点に注意したい。
攻撃力は低く、孤立すれば張り付かれて何も出来なくなる危険性すらあるため、同行する(してくれる)味方の高火力車両をいかにして守りきるかが重要になってくる。上で述べたように攻撃時が最大の弱点であり、同格HTにハルダウンされたらこちらの攻撃は全く通じ
*史実 [#u9ba59db]
#region(VIII号戦車Maus)
1941年6月22日。独ソ不可侵条約を一方的に破棄したドイツによるソ連侵攻作戦「バルバロッサ作戦」が開始された。
3個軍集団300万の兵力でソ連へ侵攻。当時の主戦力はPz.Kpfw.35 (t)、Pz.Kpfw.38 (t)、Pz.Kpfw.III。
当時からドイツは自国の戦車こそが世界最強であると自負していたが、7月8日に遭遇したたった1両のソ連戦車T-34の前にPz.Kpfw.IIIの砲撃はおろか対戦車砲である3.7cm PaK 36も通用せず多大な犠牲を払いようやくカノン砲である10.5cm sK 18で仕留める有様であっ
報告を受けたヒトラーはこれらを凌駕するソ連が新型戦車を実戦投入させてくる事を危惧し、11月29日の総統官邸で行われた会議でフェルディナンド・ポルシェ博士に超重戦車開発の可能性について打診した。
翌年、1942年3月5~6日に行われた会議でヒトラーはクルップ社に100t級の超重戦車の開発を打診した。
以前よりヒトラーは二重開発を行っており(45t級重突破戦車の「Tiger program」が特に顕著である)両社が開発競争を行えば、より良い超重戦車が開発される事を目論んでの事だが、当時の軍需大臣であるアルベルト・シュペーアは再三ヒトラーに二重開発の禁止を
なおこの超重戦車については車体はポルシェとクルップ社の競作ではあるが、砲塔に関してはクルップ社のみの開発となった。
同年6月8日の会議においてポルシェ博士は100t級超重戦車にガソリン=電気駆動式ではなくディーゼル=電気駆動式を提案。ディーゼルエンジンの新規開発を求めたが、兵器局は貴重な銅を大量消費する事に反対し、アルベルト・シュペーア軍需大臣も新規開発に対し
6月23日にポルシェより社内呼称Porsche Typ 205の図面及び基本仕様書がヒトラーに提出された。この時の車体と砲塔デザインは後にMausと呼ばれる事になる同車両に良く似ており、この時点で基本コンセプトが変わっていない事がうかがえたと言う。
この時の仕様として
1.武装は、砲塔防盾に15cm戦車砲と7.5cm戦車砲を左右並列に同軸装備する。
2.パワープラントはディーゼル=電気モーターを用いたハイブリッド機関を採用する。
3.サスペンションは縦置きの外装式トーションバーを用いる。
これらの仕様はヒトラーに高く評価されたが、幾つかの仕様変更を与える。
1.地雷対策として車体下面の装甲厚を100mmに増加。
2.主砲を37口径15cm砲もしくは70口径10.5cm砲とする事。
この時点で100t級超重戦車はポルシェに事実上の内定を与える事になり、ポルシェ博士は1943年3月12日までにはPorsche Typ 205のモックアップ又はプロトタイプを完成させると約束した。
この頃から100t級超重戦車は「モイスヒェン」(Mauschen:ドイツ語で子ネズミの意味)という名称で呼ばれ始めた。
基本仕様書のパワープラントはディーゼル=電気モーターを用いたハイブリッド機関である為、ポルシェはダイムラー・ベンツ社にPorsche Typ 205に搭載するディーゼルエンジンの選定を打診するがポルシェの要求案を満たせるエンジンが無かった為、代わりに航空
この案は思いのほか功を奏し低オクタン化(元々航空機のエンジンのオクタン価は高い)する事が出来た上に出力も悪くない為にMB509の名称が与えられた。
1943年1月の会議でポルシェ博士はヒトラーにPorsche Typ 205の縮小模型を提示しヒトラーはその出来に満足したと言う。この会議の中でポルシェとクルップ社の100t級超重戦車の採用を巡って詳細に比較検討された結果、クルップ社案は退けられ、ポルシェ案が採用
同年2月13日に制式採用されたPorsche Typ 205は「VIII号戦車 (PanzerKampfwagen VIII)」の制式名称及び「Sd.Kfz 205」の制式番号が与えられ、「Maus」(ドイツ語でネズミの意味)の名称が与えられた。
100t級超重戦車に何故小さなネズミの名称が与えられるのは少々不思議な感じがあるが、当時はPanther(豹)、Löwe(ライオン)、Elefant(象)と言った最新鋭戦車や製作されなかった戦車は如何にもといった名前から情報が敵に漏れた場合、容易に大型の車
同じく名前とミスマッチしているのは全長1.5mの遠隔操作式の軽爆薬運搬車Sd.Kfz.302(電気モータータイプ)Sd.Kfz.303(ガソリンエンジンタイプ)には非公式であるが「Goliath」(旧約聖書に登場するダビデに石で殺される巨人ゴリアテ)と名付けている。
試作車体の試験はまずまずの結果が出ていたが、その頃になると超重戦車計画が中止され、1号車は試験状態で砲塔が外れたまま放置、1944年夏頃に完成していると思われる2号車は、艦艇用のディーゼルエンジンを車載用に改造して搭載予定だったが、結局断念してい
主砲は当初の予定通り55口径12.8cmKwK44 L/55(左、32発)と36口径7.5cmKwK44 L/36.5(右、200発)を同軸として並列に配置、砲架は独立して片方ずつ操作できるようにしており、砲塔に架装した後で車体に搭載されて完成としている。
引き続きテストを行い、その結果は課題もあるが、とりあえずの及第点を得ていたらしい。
1号車の砲塔も搭載して試験をしたらしいが、なんらかの不具合かトラブルがあった為に、砲塔が外されたと思われる。
その後、ドイツへ迫り来るソ連軍を迎撃する為に出動した2号車は、試験場を出て14kmの所で機関トラブルとガス欠になり、侵攻してくるソ連軍の手に渡るのを避ける為に爆破処理されたが、ソ連軍はこれを持ち帰り1号車の車体に2号車の砲塔を合わせて修復を行って
カタログデータは戦闘重量188t、全長10.09m、全幅3.67m、全高3.66m、最大装甲厚240mm、最大速度20km/h、行動距離186km、乗員5名となっている。
&attachref(./image.jpeg,nolink,150%);
ダミー砲搭を搭載しての走行試験の様子
マウスの性能と期待は大きなものであったのは確かだったが、巨大故に目立つ為、格好の標的とされかねず、大きく開口した通気弁は手榴弾や火炎瓶による脅威も見逃せない点となっていた。
運用面では橋の破壊を防ぐ為、シュノーケルによる渡渉で水深13.75mまで運行可能とされていたが、実証実験ではその半分も無理だったようである。
また、鉄道輸送も線路インフラを一から強化して橋を避けなければならない為、対費用効果の点で馬鹿げていると言われていた。
この事に、ハインツ・グデーリアン上級大将は回顧録にこう示している、
「密な論議が交わされ、参加者たちの間に「マウス」を賞賛する声が拡がっていった――――私を除いて。」
#endregion
#br
*コメント [#k51b5a37]
#pcomment(./コメント,reply,5)
終了行:
&attachref(./Maus.png,nolink,30%);
#contents
*Tier 10 ドイツ 重戦車 [#f9aa097b]
&attachref(./maus_e-100.jpg,100%);
Guten Tag!(こんにちは!)
車体が角ばっている左がMaus、丸みのある右が[[E 100]]
#br
&attachref(./繝槭え繧ケ豈碑シ・jpg.jpg,nolink,42%);
左から[[IS-3]]、[[IS-4]]、Maus、[[E 75]]。
車体が大きいだけに履帯と履帯間の弱点も広く大きい。
車高が高いため、車高の低い戦車に張り付かれると俯角が足りずに攻撃が当たらなくなるので孤立=撃破と思っておこう。
*スペック [#j4cdbc13]
''車体''
|CENTER:|CENTER:SIZE(11):|c
|~HP|3,000|
|~車体装甲厚(mm)|200/185/160|
|~最高速度(km/h)|20|
|~重量/最大積載量(t)|188.82/192.9|
//|~実用出力重量比(hp/t)||
|~本体価格(シルバー)||
|~修理費(シルバー)||
**戦車パッケージ [#Package]
|CENTER:|c
|BGCOLOR(#dddddd):Maus&br;&color(#00aa00){E:219,660};&br;&color(#ff8c00){S:6,100,000};|
&size(11){&color(#00aa00){E:必要経験値};&br;&color(#ff8c00){S:購入シルバー};};
***詳細 [#Detail]
|CENTER:SIZE(11):70|CENTER:SIZE(11):110|CENTER:SIZE(11):135|CENTER:SIZE(11):100|>|CENTER:SIZE(11):55|CENTER:SIZE(11):|CENTER:SIZE(11):60|c
|~パッケージ名|エンジン|主砲|履帯|>|砲塔|HP|通信機|h
|~|&tooltip(出力){単位:馬力};|[[下記参照>#MainGun]]|&tooltip(車体旋回速度){スペック値 / [実質値]。単位:°/秒};|>|&tooltip(砲塔装甲){単位:mm、全面/側面/後面};|~|&tooltip(通信範囲){単位:m};|h
|~|&tooltip(出力重量比){単位:馬力/t};|~|&tooltip(地形抵抗){固-通常-軟};|&tooltip(旋回速度){単位:°/秒};|&tooltip(視認範囲){単位:m};|~|~|h
|CENTER:SIZE(11):|>|>|CENTER:SIZE(11):|>|>|BGCOLOR(#eeffdd):CENTER:SIZE(11):|CENTER:SIZE(11):|c
//
|BGCOLOR(#dddddd):~Maus|BGCOLOR(#ddeeff):DB 603 A2|BGCOLOR(#ddeeff):12,8 cm Kw.K. 44 L/55|BGCOLOR(#ddeeff):Maus|>|BGCOLOR(#ddeeff):Maus|3,000|BGCOLOR(#ddeeff):10WSc|
|~|1,750|~|&color(gray){15}; / [12.69]|>|260/210/210|~|720|
|~|9.26|~|1.1/1.3/2.1|15|400|~|~|
&size(11){※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。};
#br
#hr
&aname(MainGun){};
|10|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|CENTER:SIZE(11):|c
|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|~主砲性能|h
|>|~名称|弾種|&tooltip(弾代){黒:シルバー 橙:ゴールド};|&tooltip(貫通){単位:mm};|ダメージ|&tooltip(発射速度){単位:発/分};|AP弾&br;DPM|&tooltip(照準時間){単位:秒};|&tooltip(精度){上から静止時、移動時、砲塔旋回時の値。単位:m};|総弾数|&toolt
|10|CENTER:SIZE(11):|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):30|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):35|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):40|BGCOLOR(#f0f8ff):CENTER:SIZE(11):45|CENTER:SIZE(11):60|CENTER:SIZE(11):|CENTER:SIZE(11):55|CENTER:SIZE(11):30|C
//
|BGCOLOR(#dddddd): |~12,8 cm Kw.K. 44 L/55|AP&br;&color(#ff8c00){APCR};&br;HE|1,070&br;&color(#ff8c00){12G};&br;935|246&br;&color(#ff8c00){311};&br;65|490&br;&color(#ff8c00){490};&br;630|4.14|2,029|2.3|0.38&br;&color(gray){0.36&br;1.71};|68
//
|BGCOLOR(#c0ffc0): |~75 mm Kw.K. 44 L/36(副砲)|AP&br;&color(#ff8c00){APCR};&br;HE|70&br;&color(#ff8c00){7G};&br;38|94&br;&color(#ff8c00){130};&br;38|110&br;&color(#ff8c00){110};&br;175|13.33|1,466|2.30|0.38|100|+24&br;-8|
&size(11){※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。};
//
*解説 [#r233ae9d]
-特徴
Tier10[[ドイツ]][[重戦車]]。
第二次大戦後期に試作された有名な超重戦車である。
#br
-''火力''
--''12.8cm KwK44 L/55''
Tier9の[[VK 45.02 (P) Ausf. B7]]から引き続きこの砲を使用することになる。
Tier10HT中で総合的な攻撃面は下位であるが、同じドイツHTの[[E 100]]とは異なり上位パッケージが無いため、使わざるを得ない。
AP、APCRの単発火力は490とTier10相応であり照準時間や精度がBuffにより[[PC版>http://wikiwiki.jp/wotanks/?Maus]]と同等になり弱点狙撃がしやすくなったものの、貫通力は[[Chieftain Mk. 6]]並みに低く、装填速度は相変わらず遅い。
Mausは足の遅さゆえに敵の正面しか攻撃できないことが殆どであり、特にハルダウンした[[IS-7]]や豚飯中の[[IS-4]]など正面や側面が硬い同格戦車相手だと通常弾はおろか課金弾でも貫通できない。
E 100の砲塔防盾脇の頬っぺたや[[Jagdpanzer E 100]]の戦闘室についてもカタログスペック上は辛うじて上回るものの、距離減衰や昼飯・余所見をされたりで容易に覆されてしまう。
よって下手に攻撃して砲塔の弱点を晒すよりは、消極的ではあるが防御に徹して味方の自走砲や側面に回り込んだMTやTDの攻撃を待つ方がいい。''特にHEAT弾持ちの同格HTやTDと200m以上の遠距離での撃ち合いは禁物である。''
軽装甲の格下がいれば、豚飯で装填時間を稼ぎつつ確実に貫通を狙いたい。
唯一の長所として総弾数が非常に多く、装填速度が遅いこともあり弾種の比率にあまり悩まずに済む。
仰俯角は並だが、Mausの攻撃時の欠点の一つとして砲装備位置が非常に高く、車高の低い敵に密着されると狙えるのが砲塔のみになったり、最悪どこも狙えない事態となる。
//(ページ上部画像のIS-3と比較すると分かりやすい。)
''障害物がない平野での接近戦は絶対に避けねばならない''。
--''75 mm Kw.K. 44 L/36''
主砲脇についている副砲。地味に専用の名前と性能。
Tire4相当の性能のため、出来る事は榴弾による履帯切りや主砲装填中の牽制ぐらい。
金弾貫通力が130mmあるので、軽・中戦車の側面くらいなら貫通することもある。
--''体当たり''
接近戦における最終攻撃手段。しかし低い機動力のせいでこちらから直接相手にぶつけるのは難しい。相手の進路を予測し割り込む形で「ぶつかられる」ように動くと幾分当てやすい。重量差の有る戦車が最高速でマウスにぶつかれば一撃爆散もあり得る。また、相手
-''装甲''
他国の重戦車とは一線を画す圧倒的な数値の装甲厚を持ち、格下重戦車の通常弾や150mm未満の榴弾程度ではほとんど損害を与えられないだろう。
自走砲の砲撃に対しても耐性を持っており、特にフランス等の口径150mm級の攻撃であれば、その殆どを3桁未満のダメージに抑えることが可能。
一方車体側面は傾斜が無く、カタログスペック通りの厚さしかない。
形状よりも単純な装甲厚で耐えるコンセプトであり、既存の車両と同じく昼飯・豚飯が必須なのは同じだ。
逆に敵車両に対する適切な角度を意識さえすれば、格下の通常弾をほぼ全て無効化することも難しくない。
耐久力は3,000と非常に豊満。一部同格重戦車に1,000近い差をつけており、単発750の貫通弾でも乱数次第では4発まで耐えることが出来る。
#br
#region(画像による解説)
&attachref(./maus_01.PNG,70%);
弱点を隠しつつ車体と砲塔を適正な角度に向けていれば課金弾をもってしても貫通は容易でない。
しかし、格下でさえ弱点狙撃と課金弾を併用すれば撃ち抜ける箇所があり、油断はできない。
また、Tier10駆逐戦車には貫通力375-420mmの課金弾を持つ車両もおり、昼飯の角度をとっても車体、砲塔ともに正面か側面のどちらかを抜かれてしまう危険がある。
30°に近い豚飯の側面(約370mm)でも一部の車両には抜かれる事があり、この戦車は重装甲であるがゆえに課金弾を撃たれる可能性が高いので過信は禁物である。
#endregion
#br
--''砲塔''
[[Mäuschen>../Mauschen]]と同じく、後部に砲塔が配置されているので豚飯の姿勢をとりやすい。
しかし、&color(Red){砲塔正面の防盾の左右には260mm程度しかない部分が広がっており、射撃時には必ず敵に曝け出す};事になる。
『''ほっぺ''』等と呼ばれているMausの有名な弱点であり、射撃時以外は砲塔を『''よそ見''』させて装甲厚を増やすテクニックが必須である。
砲塔側面は210mmという厚さに加え大半が傾斜しており、『よそ見』をした際に強固な防御力を発揮する。
砲塔後部は以前は150mmの弱点があったが、現在は210mmの一枚板となっている。
#br
--''車体''
正面上部は傾斜55°の200mmで実質320mm程、
正面下部は傾斜35°の200mmで実質250mm程となる。
上部はTier9までの戦車なら課金弾であっても殆ど弾いていけるが、下部は標準化も加味すれば通常弾でも抜かれる危険性がある。
これは上述の『ほっぺ』に並ぶ弱点であり、地形や障害物、豚飯などで車体下部を隠さなくてはならない。
側面装甲は185mmあり、30°の角度で370mm、25°で437mm、20°で540mmとなり、更に履帯部分はカバー105mm+履帯50mm+裏装甲140mmと異常なほどに強靭なため、豚飯が非常に有効。
おまけに本車は砲塔が車体後部にあるため弱点の下部を隠しながら射撃できる。
背面は160mm厚に緩い傾斜が付いている。少しでも角度が付くと重戦車以下の通常弾では確実な貫通は望めなくなるので、出来るだけ中段の垂直部を撃ち抜こう。
#br
-''機動力''
エンジンは1,750馬力という全戦車中ぶっちぎりでトップの大出力を誇るが総重量に対して非力であり、最高速度は20km/hと鈍足。
加速力はそこまで悪くないが、砲塔・車体の旋回速度は遅い。
味方の進軍に付いて行くことはほぼ不可能であり、戦闘には遅れて参加する事になる。
急な陣地転換はできず、他所から支援を要請されても間に合わなかったり、自陣の占領を阻止できなかったり、主戦場から置いていかれたりと足枷になる場面が少なくない。
事前に戦闘の展開を読んで動く必要がある。
ただし、後退速度は15km/hと他の重戦車と比べて悪くない数値であり、砲塔の位置的に飛び出し撃ちは難しいにしろ、後退が遅くて困るような場面は少ない。最高速度の壁は破れないのでオクタンガソリンの恩恵はほとんど無い。
#br
-''その他''
--''視界・隠蔽''
400mとTier10戦車として十分な視認範囲を有する。
ただし、その巨体ゆえに隠蔽性能は壊滅的であり、敵車両の視認範囲に入れば即発見される。
開けた場所で発見されると集中砲火で瞬殺されかねないので、移動ルートの選定は慎重に行おう。
#br
--''拡張パーツ''
自走砲に狙われやすい本車は、大口径榴弾は貫通しなくても数百のダメージを受ける危険があり、至近弾によるダメージも侮れない。
[[FV215b (183)>FV215b (183)]]のように強力なHESHを撃ってくる車両もいるため、スポール・ライナーは候補の一つ。
他にも照準拡散を抑制する砲安定装置や、DPMをさらに強化できる新型装填装置が有力な候補だろう。
なお新型装填装置は「装填時間短縮・弾種交換時間短縮」の2つがあり、基本的には装填時間短縮の方が優先されるが、装填時間の長さから弾種の切り替えがしづらいため、弾種交換の方も併用するのも悪くない。
敵の攻撃を最前線で受け止める本車はとにかく履帯を切られまくるため、改良型修理システムもアリ。
また、車長スキル「被弾径始」と合わせて新型兵装を付けて、更に耐久力を上げるのも良いだろう。
#br
-''総論''
この車両では、数々のジレンマに悩まされることとなる。チームの壁役として一刻も早く前線に到達しなければならないのに移動速度が遅いというジレンマ、少しでも最短ルートで前進したいのに自走砲を避け相対的に柔らかい正面装甲を隠すため障害物に足を止めて
Buffによりある程度は強化されたものの、相変わらずほかの同格車両に比べて活躍の幅が狭く窮屈なプレイを強いられ、前線に到達するころには先に到達した味方があらかた敵を片付けてしまう(もしくは逆に戦線が崩壊して孤立したところを袋叩きに遭う)こともあり
どうしてもこの車両に乗りたいというのであれば、以下の点に注意したい。
攻撃力は低く、孤立すれば張り付かれて何も出来なくなる危険性すらあるため、同行する(してくれる)味方の高火力車両をいかにして守りきるかが重要になってくる。上で述べたように攻撃時が最大の弱点であり、同格HTにハルダウンされたらこちらの攻撃は全く通じ
*史実 [#u9ba59db]
#region(VIII号戦車Maus)
1941年6月22日。独ソ不可侵条約を一方的に破棄したドイツによるソ連侵攻作戦「バルバロッサ作戦」が開始された。
3個軍集団300万の兵力でソ連へ侵攻。当時の主戦力はPz.Kpfw.35 (t)、Pz.Kpfw.38 (t)、Pz.Kpfw.III。
当時からドイツは自国の戦車こそが世界最強であると自負していたが、7月8日に遭遇したたった1両のソ連戦車T-34の前にPz.Kpfw.IIIの砲撃はおろか対戦車砲である3.7cm PaK 36も通用せず多大な犠牲を払いようやくカノン砲である10.5cm sK 18で仕留める有様であっ
報告を受けたヒトラーはこれらを凌駕するソ連が新型戦車を実戦投入させてくる事を危惧し、11月29日の総統官邸で行われた会議でフェルディナンド・ポルシェ博士に超重戦車開発の可能性について打診した。
翌年、1942年3月5~6日に行われた会議でヒトラーはクルップ社に100t級の超重戦車の開発を打診した。
以前よりヒトラーは二重開発を行っており(45t級重突破戦車の「Tiger program」が特に顕著である)両社が開発競争を行えば、より良い超重戦車が開発される事を目論んでの事だが、当時の軍需大臣であるアルベルト・シュペーアは再三ヒトラーに二重開発の禁止を
なおこの超重戦車については車体はポルシェとクルップ社の競作ではあるが、砲塔に関してはクルップ社のみの開発となった。
同年6月8日の会議においてポルシェ博士は100t級超重戦車にガソリン=電気駆動式ではなくディーゼル=電気駆動式を提案。ディーゼルエンジンの新規開発を求めたが、兵器局は貴重な銅を大量消費する事に反対し、アルベルト・シュペーア軍需大臣も新規開発に対し
6月23日にポルシェより社内呼称Porsche Typ 205の図面及び基本仕様書がヒトラーに提出された。この時の車体と砲塔デザインは後にMausと呼ばれる事になる同車両に良く似ており、この時点で基本コンセプトが変わっていない事がうかがえたと言う。
この時の仕様として
1.武装は、砲塔防盾に15cm戦車砲と7.5cm戦車砲を左右並列に同軸装備する。
2.パワープラントはディーゼル=電気モーターを用いたハイブリッド機関を採用する。
3.サスペンションは縦置きの外装式トーションバーを用いる。
これらの仕様はヒトラーに高く評価されたが、幾つかの仕様変更を与える。
1.地雷対策として車体下面の装甲厚を100mmに増加。
2.主砲を37口径15cm砲もしくは70口径10.5cm砲とする事。
この時点で100t級超重戦車はポルシェに事実上の内定を与える事になり、ポルシェ博士は1943年3月12日までにはPorsche Typ 205のモックアップ又はプロトタイプを完成させると約束した。
この頃から100t級超重戦車は「モイスヒェン」(Mauschen:ドイツ語で子ネズミの意味)という名称で呼ばれ始めた。
基本仕様書のパワープラントはディーゼル=電気モーターを用いたハイブリッド機関である為、ポルシェはダイムラー・ベンツ社にPorsche Typ 205に搭載するディーゼルエンジンの選定を打診するがポルシェの要求案を満たせるエンジンが無かった為、代わりに航空
この案は思いのほか功を奏し低オクタン化(元々航空機のエンジンのオクタン価は高い)する事が出来た上に出力も悪くない為にMB509の名称が与えられた。
1943年1月の会議でポルシェ博士はヒトラーにPorsche Typ 205の縮小模型を提示しヒトラーはその出来に満足したと言う。この会議の中でポルシェとクルップ社の100t級超重戦車の採用を巡って詳細に比較検討された結果、クルップ社案は退けられ、ポルシェ案が採用
同年2月13日に制式採用されたPorsche Typ 205は「VIII号戦車 (PanzerKampfwagen VIII)」の制式名称及び「Sd.Kfz 205」の制式番号が与えられ、「Maus」(ドイツ語でネズミの意味)の名称が与えられた。
100t級超重戦車に何故小さなネズミの名称が与えられるのは少々不思議な感じがあるが、当時はPanther(豹)、Löwe(ライオン)、Elefant(象)と言った最新鋭戦車や製作されなかった戦車は如何にもといった名前から情報が敵に漏れた場合、容易に大型の車
同じく名前とミスマッチしているのは全長1.5mの遠隔操作式の軽爆薬運搬車Sd.Kfz.302(電気モータータイプ)Sd.Kfz.303(ガソリンエンジンタイプ)には非公式であるが「Goliath」(旧約聖書に登場するダビデに石で殺される巨人ゴリアテ)と名付けている。
試作車体の試験はまずまずの結果が出ていたが、その頃になると超重戦車計画が中止され、1号車は試験状態で砲塔が外れたまま放置、1944年夏頃に完成していると思われる2号車は、艦艇用のディーゼルエンジンを車載用に改造して搭載予定だったが、結局断念してい
主砲は当初の予定通り55口径12.8cmKwK44 L/55(左、32発)と36口径7.5cmKwK44 L/36.5(右、200発)を同軸として並列に配置、砲架は独立して片方ずつ操作できるようにしており、砲塔に架装した後で車体に搭載されて完成としている。
引き続きテストを行い、その結果は課題もあるが、とりあえずの及第点を得ていたらしい。
1号車の砲塔も搭載して試験をしたらしいが、なんらかの不具合かトラブルがあった為に、砲塔が外されたと思われる。
その後、ドイツへ迫り来るソ連軍を迎撃する為に出動した2号車は、試験場を出て14kmの所で機関トラブルとガス欠になり、侵攻してくるソ連軍の手に渡るのを避ける為に爆破処理されたが、ソ連軍はこれを持ち帰り1号車の車体に2号車の砲塔を合わせて修復を行って
カタログデータは戦闘重量188t、全長10.09m、全幅3.67m、全高3.66m、最大装甲厚240mm、最大速度20km/h、行動距離186km、乗員5名となっている。
&attachref(./image.jpeg,nolink,150%);
ダミー砲搭を搭載しての走行試験の様子
マウスの性能と期待は大きなものであったのは確かだったが、巨大故に目立つ為、格好の標的とされかねず、大きく開口した通気弁は手榴弾や火炎瓶による脅威も見逃せない点となっていた。
運用面では橋の破壊を防ぐ為、シュノーケルによる渡渉で水深13.75mまで運行可能とされていたが、実証実験ではその半分も無理だったようである。
また、鉄道輸送も線路インフラを一から強化して橋を避けなければならない為、対費用効果の点で馬鹿げていると言われていた。
この事に、ハインツ・グデーリアン上級大将は回顧録にこう示している、
「密な論議が交わされ、参加者たちの間に「マウス」を賞賛する声が拡がっていった――――私を除いて。」
#endregion
#br
*コメント [#k51b5a37]
#pcomment(./コメント,reply,5)
ページ名: