旧アルマース公国北方ラグーナ山脈とラウト山岳地方および沿ドニエストフ川両岸アルコル並びにノヴィオストク自由市による連合大公国

Last-modified: 2016-07-11 (月) 07:35:50

旧アルマース公国北方ラグーナ山脈とラウト山岳地方および沿ドニエストフ川両岸アルコルならびにノヴィオストク自由市による連合大公国(Ancient Arlmarth Principality Northern Lagoona Mountains,Laut Mountain Region,Transnistf Strait Arcor and Noviovostok Burgh Union Grand Duchy)とは崩壊したアルマース公国の一部地域とドニエストフ川を挟んだ二つの自由都市による連合国家でアルマース公国大公一族の末裔たるナイーナ・アントーノヴァを形式的な元首としている。議会制民主主義を採用しているが国家資本主義を掲げる連合国民党による一党独裁性に限りなく近い。正式名称が長い為、一般的には首都の名前を取ってアントーノフ大公国、または英語名の短縮として"NLLAN"と呼称する事が多い。

  • 歴史
    大公国の歴史は主に二つないしは三つの地域に分けて説明されることが多い。それは旧アルマース公国の領域であった北方ラグーナ・ラウト山岳地方、スカシナヴィア半島とヤーディシア大陸中央を貫くドニエストフ川の上流を挟んだ二つの都市、アルコルとノヴィオストク(ノーヴィヴォストークとも)である。
    • 旧アルマース公国
       スカシナヴィア半島は古くはオーレア半島と呼称し、初期は北方山岳地帯に東方系の原住民が居住しているのみであったがイスティングの移住によりイスティングの土地となっていた。
       その為、同じイスティングの血を引くルーンラント公国がこの地を支配した。ルーンラント公国が現在もオーレアの呼称を用いるのはこの為で、同国の半島領有の根拠となっている。
      しかしながらルーンラント公国はリーゼンバウム侯国との戦争により衰退。同地は無法地帯と化した。それを平定したのがアルマース公国であり、アルケット人はオーレア系イスティングと北方山岳地帯の東方系原住民の混血であった。
       しかしながらアルケット人による支配は長くは続かなかった。名君、ブラト・アントーノフ大公が狂信的民主主義者により暗殺されたのである。この事件から始まった混乱を止めたのが子のヴィチェスラフ・アントーノフであり、その方法は全権を掌握し民主主義者を徹底的に弾圧する事であった。しかしこの手法は危険含みであり、彼の死後には再び混乱が始まり、民主主義者が大公一族の居住区域に侵入し一族の殆どを惨殺する事件が発生したのである。
       この惨劇から奇跡的にも逃れたのは僅かな人々であり、彼らは密かに半島と大陸を繋ぐ北方ラグーナ山脈を越えて険しい凍土の山岳地帯であるラウト山岳地方へ亡命し、アルマース公国は崩壊した。そして半島は民主主義者、共産主義者、アナーキストなどの過激な勢力が複数並び立つ永久に内戦が行われる血の半島へと変化した。
       一方、ラウト山岳地方に逃げ込んだ大公一族は隠れ潜むように山々の間の小さな盆地に集落を作って生活を始め、次第に大公の一族であると言う事実は口伝と大公の印が残るのみとなって薄らいでいった。事態が動いたのは二世紀程経った後であった。北方ラグーナ山脈とラウト山岳地方は内戦を逃れたアルケット人が細々と活動を行っていたが大公一族の末裔がラウト山岳地帯の奥の隠れ里で続いている事が知られるようになり、大公国を再び興さんと言う動きが活発化。遂には大公一族直系の末裔とされる一家(大公の印を所有していたことから)を大公一家と祭り上げ始めた。しかし、公国の復活に強く反発する一部の過激派により襲撃を受けてしまう。一家は惨殺されてしまうが寸前に襲撃に気付いた公国賛成派によって何とか娘一人を助け出す事に成功した。この事件により民衆の意見はほとんど公国復活に流れ、最後には過激派を内戦がいまだに続く半島へと追い出すまでに至った。そして再びアルケット人の国家を復活させ世に知らしめんと言う強い意志の下北方ラグーナ・ラウト山岳大公国として公国は復活したのである。
    • 沿ドニエストフ川両岸都市
      ヤーディシア大陸中央を貫くドニエストフ川。北方の清らかな雪解け水を中央部の肥沃な平原へと運ぶ川の上流には川を挟んだ両岸に二つの都市があった。エンヘリア(アルコル)とナスコー(ノヴィオストク)である。
      エンヘリアは小領主が各地に存在する群雄割拠の地域でナスコーは商人が集まる北の商人都市として著名であった。この二つの地を最初に手中に収めたのは立憲王政アーカルソン=リペルニアの女傑、アン5世であった。
      彼女はエンヘリアの小領主を力によって纏め上げて開拓し、ナスコーは商人たちを保護し、その発展に尽力した。しかしアン5世の崩御とそれに伴う王位継承の争いによって立憲王政が撤退するとエンヘリアは元の群雄割拠の地に、ナスコーは商人たちによる自由都市となった。
      それを再び制圧したのがアルマース公国であった。ヴィチェスラフ・アントーノフ大公の下南下を志し、エンヘリアの小領主たちを次々に征討。エンヘリア全域を手中に収め、都市を建設した。これをアルコルと名付けた。
      次に対岸のナスコーの存在を知ったヴィチェスラフ・アントーノフ大公はその経済力に着目し、商人たちを武力で恫喝し自らの支配下におさめた。この時彼はナスコーと言う名前を嫌い、ノーヴィヴォストークと改めさせ、恫喝で支配下に入れたもののアン5世に倣って従う商人たちは手厚く保護し、一定の自治を認めたのである。
      アルマース公国の崩壊後は両都市は次第に協力しあうようになり、周囲の脅威から互いに助け合えるようにと連合協定を結んだ。沿ドニエストフ川両岸自由都市の始まりである。
    • 連合大公国の成立
      周辺地域の戦乱を避けた沿ドニエストフ川両岸自由市の商人たちは交易先として比較的安定的であった北方ラグーナ・ラウト山岳大公国を選んだ。戦乱の悪化と共に両地域は急速に接近し、アルコルが古くはアルマース公国の一部であったと言う事実もあってか両地域は周辺国への備えとして大公を形式的な君主とする同君条約を結び、連合大公国が誕生した。
  • 民族
    スカシナヴィア半島を含めた旧アルマース公国の領域には大きく分けて四つの人種が居住している。
    • アルケット人(ネネフ系イスティング)
      スカシナヴィア半島北部からラウト山岳地方にかけて広く居住し、連合大公国の主要な民族である。
      元々はオーレア系イスティングと同系であったがネネフ族と混血し、東洋風の雰囲気も併せ持つようになった。
    • オーレア系イスティング
      イスティングの中でもより原種に近い系統とされる。スカシナヴィア半島南部を中心としている。
    • ネネフ族
      ラウト山岳地方に点在。イスティングと混血が進み、純粋なネネフは非常に少ないとされる。東洋系の民族でヤーディシア大陸の諸民族とは宗教や言語で大きく異なる。
    • 北ヤード人
      両岸自由都市における中心民族。
  • 地域
    大別するとスカシナヴィア半島と大陸の境目である北方ラグーナ山脈、それに続くラウト山岳地方と沿ドニエストフ川を挟んだアルコルとノヴィオストクの四つの地域に分けられる。
  • 政治
  • 外交