自治北域ヴァルシャウ

Last-modified: 2016-05-11 (水) 10:48:01

外交現況

  • ルーンラント植民地領・リーゼンバウム本国間対立
    • 関心度:C+
      • 備考:現在は沈静化。推移観察の要あり。
  • カナン王国とサフラヴィー朝ホーゼルフマーダにおける対立
    • 関心度:B
      • 備考:対立激化。戦火に繋がる恐れ有り。動静を注視。
  • ルーンラント公国
    • 関心度:A
      • 備考:旧宗主国。かの国が再び立ち上がることがあれば、ヴァルシャウの独立は危機的状況に陥るやもしれない。
  • サフラヴィー朝ホーゼルフマーダ
    • 関心度:A
      • 備考:南の大国。遠く離れてはいるが、自らの独立を列強諸国から守る点において協力し得る部分も多々あるだろう。
  • ブバスティ首長国
    • 関心度:B
      • 備考:海を隔てた東の隣国。猫教徒の国で、その影響かヴァルシャウにおいても若干の信徒はいるようだ。動物愛護は良いことだ。

概要

自治北域ヴァルシャウ(Northern Dominion Government Varshau:NDGV)はテトラルキア(四つの支配)国家。
四つの民族から選挙によって選出される四人の代表者間で開かれる会議が国家政策の決定機関。議会は持たない。

民族毎に代表する権能が異なりフォロノワ民族は行政を、ファラ民族は司法を、ヴィヤウィ民族は立法を、ジマ民族は三権の調整を司る。

歴史

  • 民族史
    ヴィヤウィ民族がヴァルシャウの最古の民族とされ、もっとも強い影響力を有する土地であったが
    フォロノワ系住民が混ざり、また南方での戦争で破れたファラ民族が加わり、三大民族を形成していたが
    大戦で東方から逃れたジマ民族も加わって現在の四大民族となった。
  • 国家史
    フォロノワ系住民が加わった後にやむなく列強の支配下に置かれたが、資源の豊富さもあって
    度々宗主国が入れ替わっていた経緯もあり、比較的自治が認められていた。
    大戦前はルーンラント公国を宗主国とし、ルーンラント公国プラガヴィア大陸植民地総督府ヴァルシャウ管区が置かれていた。

大戦後にルーンラント公国に対する独立戦争を展開。3年半に渡る戦争の末に
自治北域ヴァルシャウとして国家の名乗りをあげた。ルーンラント公国への配慮か、未だに自治の名称は国名に残っている。

四大民族

  • ヴィヤウィ民族
    • 「我らはヴァルシャウの始まりと終わりを見届ける者。ヤーディシアを追われた、プラガヴィアの俯瞰者ゆえに」
      • 民族代表 - アミーカ・ヴィシンスキー主席立法官
        立法を司る民族。人口の7%を占める。北域における最古の民族であり、人口の少なさに比して発言力が極めて強い。
        遥か古代に悪魔と契約したとして、悪魔狩りや魔女狩りの一環でヤーディシア大陸を追われた民族。
        ヤーディシアの古文書には断片的に記録が残るのみである。
        独立戦争の英雄である国境警備隊のラファウ・リトヴィノフ将軍はヴィヤウィの出身。
      • 民族特徴:低~中身長/ホワイトパールの髪/ヘテロクロミア/白膚
      • 男女比…男:女=3:7
  • フォロノワ民族
    • 「我らはヴァルシャウの航路を描く者。二度と道違えることなきように」
      • 民族代表 - イェジ・グンドラフ主席行政官
        行政を司る民族。人口の37%を占める。もっとも多い。入植者の末裔で、優れた行政組織の運用能力を持つ。
        独立戦争の英雄である国境警備隊のメナヘム・シンウェル参謀長はフォロノワ出身。
      • 民族特徴:中~高身長/ブロンド或いは黒髪/青目/白膚
      • 男女比…男:女=5:5
  • ファラ民族
    • 「我らはヴァルシャウの護りたらんとする者。二度と祖国を失わぬように」
      • 民族代表 - ヤン・シャミール主席審問官
        司法を司る民族。人口の31%を占める。戦争により滅亡した旧ファララトール王国の国民。
        厳格な性格のものが多く、また王国軍が精強であったこともあり軍事的手腕に優れた者が多い。
        独立戦争では優れた将校を多く輩出し、その下で率いられる勇猛果敢な部隊は、リトヴィノフ=シンウェル体制を強固に支えた。
      • 民族特徴:高身長/黒髪/赤目/褐色膚
    • -男女比…男:女=7:3
  • ジマ民族
    • 「我らはヴァルシャウの生命たらんとする者。我ら絶える時こそが、ヴァルシャウ滅亡の時である」
      • 民族代表 - ユゼフ・ナストゥラ主席調停官
        三権の調整者を担う民族。人口の25%を占める。大戦時に劣等民族として迫害され、海を渡って東方より逃れてきた。
        高い技術力を有し、ヴァルシャウの技術者の大半はジマ族の出身。
        独立戦争ではヴァルシャウの工業力を下支えし、錬度の高い工兵を国境警備隊に派遣することで貢献した。
      • 民族特徴:中~高身長/黒髪/黒目/黄色膚
      • 男女比…男:女=6:4

軍事

  • ヴァルシャウ国境警備隊
    ヴァルシャウが抱える国家軍事組織。陸空海軍が存在するが、いずれもWW1クラスの旧式装備となっている。
    数百人規模の5~10個大隊が各方面の国境に点在している程度で、規模としては小さい。

地理

プラガヴィア大陸北西部に位置する。

首都はヴィヤウィ族の拠点であるヴェリウシュ。他、フォロノワ民族の拠点である軍港都市クーバートや
ファラ族の拠点である湖畔都市カーテンベル、ジマ族の拠点である鉱山都市イェルジェフなどがある。

  • 首都ヴェリウシュ(都市48)
  • 第二首都アグリリート(都市51)
  • 湖畔都市カーテンベル(都市47)
  • 軍港都市クーバート(都市52)
  • 交易都市エルテロット(都市50)
  • 鉱山都市イェルジェフ(都市49)

文化


  • アプサンが人気で、酒類ではもっとも消費量が多い。輸出量の多いお酒No.1。

人物録

存命中

民族代表
  • アミーカ・ヴィシンスキー
     主席立法官。ヴェリウシュ自治大学文学部首席卒業後、ヴァルシャウ自治領府立法庁に入庁。
     独立戦争に際しては次席立法官として親友であるラファウ・リトヴィノフ将軍(当時警備隊大佐)を政治的に支援した事でリトヴィノフの盟友としての地位を政治的に確立。実際に公使ともに仲は良かったという。
     リトヴィノフが戦争終結後間もなく戦傷が元で亡くなると、その英雄の盟友としてヴィヤウィ民族における声望は高まり、第一回ヴィヤウィ代表選出選挙では圧倒的得票率で民族代表に当選。
     "英雄の盟友"という肩書き故に、北域全体での影響力は計り知れないものがあり、他の代表と比しても政治的発言力は大きい。
     私人としては質素で潔癖であるが、その言動の過激さと容貌が故に、敵対する政治勢力からは「瀕死の魔女」と揶揄されている。
  • イェジ・グンドラフ
     主席行政官。ヤーディシア大陸からのフォロノワ系移民四世。祖先はフォロノワの貴族だったが、時代の流れに乗ることが出来ず没落した。
     クーバート海上大学法学部を卒業後、ヴァルシャウ自治領府行政庁に入庁。姉がメナヘム・シンウェルに嫁いだことでシンウェルとは義弟の間柄であり、またアミーカ・ヴィシンスキーの政治的盟友であることからリトヴィノフ=シンウェル体制を支持。
     リトヴィノフが戦傷で亡くなり、シンウェルもまた暗殺されたことでヴィシンスキー同様、"英雄の義弟"として戦後にその影響力がフォロノワ民族の間で拡大。第一回フォロノワ代表選出選挙では圧倒的得票率で民族代表に当選した。
     私人としてはヴィシンスキー同様質素で潔癖であり、ヴィシンスキーがその言動で批判に晒されることも少なくない中、敵対勢力からも評判の高い人物。ヴィシンスキーと敵対勢力の間を取り持つ役割を果たしている。
  • ヤン・シャミール
     主席審問官。カーテンベル軍学校を卒業後、自治警備隊(国境警備隊の前身)に准尉任官。
    独立戦争勃発当時は少佐。以来武勲を重ね、独立戦争中盤では警備隊大佐としてリトヴィノフ=シンウェル体制において作戦部長・幕僚に名を連ねた。
     リトヴィノフ、シンウェルの両名が英雄として名高いが、警備隊内部においては現場指揮を実際にとったシャミールの声望も高く、また軍人の多いファラ族においてはシャミールを英雄視する者も多かったことから、第一回ファラ代表選出選挙においては事実上の信任投票としてシャミールが民族代表に選出された。
     政治的には影響力は限定的だが(当人が政治に口を出すことを好まないことから)リトヴィノフ=シンウェル体制を支持したヴィシンスキー・グンドラフ両名をシャミールが支持していることから現体制を支持するファラ族が多いことも事実で、仮にヴィシンスキー・グンドラフ両名に対する支持をシャミールが翻せば、ファラ族は現体制を支持しなくなるともいわれている。公人としては立場上公明正大かつ厳格に振舞うが、私人としては大変温厚な人物。
  • ユゼフ・ナストゥラ
     主席調停官。イェルジェフ技術大学を卒業した後、イェルジェフ兵器廠に勤務。イェルジェフ兵器廠IV式半自動小銃の開発や、ファランVI突撃戦車の設計に携わり戦争初期の塹壕戦に陥っていた戦局を打開する一助となった。
     ヴィシンスキーの信頼も厚く、リトヴィノフ=シンウェル体制において中佐待遇で技術部長となった。戦争終盤においては外国の技術を取り入れたファラン試作軽戦車を開発し、独立戦争においてリトヴィノフによる機動戦を実現させる等、作戦上の幅を広げる大きな貢献を果たした。
     戦後は暫く隠遁を続けたが、ジマ族の中でも有数の技術者でもあり、また各種兵器開発に携わったことでリトヴィノフ=シンウェルに次ぐ英雄として目されており軍の同僚であったシャミールの薦めもあって第一回ジマ代表選出選挙に出馬し、民族代表に当選。
     政治的な発言こそ滅多に行わないものの、彼もまた英雄の一人であることから決して無視し得る存在ではない。政治的対立の局面において、ナストゥラの助言は非常に重たいものとなる。
  • シャラ・レシェフスキー
     四人委員会直属の筆頭交渉官。ヴィヤウィ民族。幼くしてヤーディシアに留学したいわゆる留学組のエリートで
     その人脈、才能と周囲を惹きつけてやまない容貌が高く買われている。独立戦争後のルーンラント駐留軍撤退に際して、ルーンラント議会工作などで活躍した。
     現在もヤーディシア方面には一定の人脈を持つといわれている。アミーカ・ヴィシンスキーとは義姉妹の間柄。

故人

独立戦争の英雄
  • ラファウ・リトヴィノフ
    独立戦争最大の英雄。最終階級は大将。
    警備隊においてリトヴィノフ=シンウェル体制を築き、警備隊の司令官としてシンウェルと共に数々の戦いにおいて勝利を収めた。
    独立戦争終結間もなくして、戦傷が元で亡くなった。享年31歳。死後に元帥号授与。
  • メナヘム・シンウェル
    独立戦争最大の英雄。最終階級は大将。
    警備隊においてリトヴィノフ=シンウェル体制を築き、警備隊の参謀長としてリトヴィノフと共に数々の戦いにおいて勝利を収めた。
    独立戦争終結間もなくして、共産主義者の手によって暗殺された。享年37歳。死後に元帥号授与。

用語

  • リトヴィノフ=シンウェル体制
    • 解説:警備隊のラファウ・リトヴィノフ司令官とメナヘム・シンウェル参謀長による挙国一致の呼びかけにより、両者の政治的・軍事的立場が強化されたことで、リトヴィノフ・シンウェル両名の独立戦争当時の戦争遂行及び主導体制が確立された。以降、独立戦争終結までの期間におけるヴァルシャウの政財官を支配した権力体制を指す。リトヴィノフ・シンウェル両名のカリスマによる軍事的統率性、アミーカ・ヴィシンスキー立法官やイェジ・グンドラフ行政官の支援を受けたことによる政治的地位(発言力)の向上が、体制を磐石なものとした。現在でもヴァルシャウにおいては支持する者が多い一方で、知識人を中心として、あまりにも独裁的過ぎたと批判する向きも少なくない。
  • 独立戦争
    • 解説:大戦終了直後からの3年半行われたヴァルシャウとルーンラント公国の戦争を指す。ルーンラント公国のヴァルシャウ駐留軍は豊富な人員と、比較的最新の装備を有していたにも関らず、人員・装備の面で劣る警備隊の前に敗退した。戦後の研究で、警備隊の勝因はリトヴィノフ=シンウェル体制によるものが大きいとしながらも、大戦後のルーンラント公国の政治的混乱と、本国から遠く離れたヴァルシャウ駐留軍の士気低下も大きな影響があるとされている。
  • シンウェル暗殺事件
    • 解説:ラファウ・リトヴィノフの死から1ヶ月が経った日、参謀本部で執務中のメヘナム・シンウェル大将が共産主義者によって刺殺された事件。犯人は首謀者を自白しないまま自殺したため、真相は迷宮入りとなった。調査によると、当日の警備状況は前日に比して極めて手薄であったことが判明している。シンウェルを危険視する政財官からの刺客とする説もあり、陰謀論が絶えない。