822 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:13:01 ID:KWRb1mD20 「AA職人の憂鬱」 私の名前はしぃ。 2ちゃんねるでAA職人としての生活を送っている。 作品はそこそこ好評だが、生活はそう楽ではない。 ∧∧ (゚ぺ*) | ヽ UU_,,)~ 823 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:13:32 ID:KWRb1mD20 使い慣れた机に向かい、いつものとおり作品を作っているのだが、 ∧∧ ___(゚*,, )_ カリカリ... |\__φ ヽ旦\ \|_(,, ~,)__''| ∧∧ )) ___(#,, )_ グシャグシャッ |\((( )旦\ \|_(,, ~,)__''| 824 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:14:14 ID:KWRb1mD20 AAを書き付けた紙は、すぐに紙くずとなって 私の周りにたまってゆくのだ。 ∧∧⌒ρ _('(*,, )_ ポイッ |\__ヽ ヽ旦\ \|_(,, ~,)__''| ξ ζ ξ ζ ρ ξ ζ δ 825 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:15:02 ID:KWRb1mD20 私は今の状況に愕然とした。 ξ ∧∧ ζ ζ ε= (゙-゙*) ξ ρ __|__ヽ__ ξ /旦/三/./| η σ | ̄ ̄ ̄ ̄| | |____|/ 826 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:15:36 ID:KWRb1mD20 私は確か、机の前に向かったとき、 「何年も語り継がれる作品をつくる」といきごんでいたはずだ。 ~一時間前~ ∧∧ (゚ぺ*)φ カクゾッ __(⊃ ヽ_ /旦/三/ ./| | ̄ ̄ ̄ ̄| | |____|/ 827 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:16:45 ID:KWRb1mD20 しかし、今はこの有様である。 ξ ∧∧ ζ ζ (゚-゚*) ξ ρ __|__ヽ__ ξ /旦/三/./| η σ | ̄ ̄ ̄ ̄| | |____|/ 828 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:17:37 ID:KWRb1mD20 いや、もし自惚れからあのような考えが浮かんだならば、 この無残な状況の説明はつく。 職人と呼べるほどの技術を持ち合わせていないのかもしれぬ。 _____ |\__ヽ三ヽ旦\ \|____∧∧ ,'⌒`(*゙-゙) ハニャーン…… ζ ξ ~(,,_,, つと) ζ ρ ξ ζ δ 829 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:18:21 ID:KWRb1mD20 そもそも、なぜ私はAA職人、AAを描くことを選んだのだろう。 いや、こんなことを考えても、どうせ大層な答えなど 出てくることはないのだ。 _____ |\__ヽ三ヽ旦\ \|____∧∧ ,'⌒`(*゚-゚) ζ ξ ~(,,_,, つと) ζ ρ ξ ζ δ 830 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:18:53 ID:KWRb1mD20 そんな苦悩や痛みも、この声を聞くと一瞬で忘れてしまう。 _____ |\__ヽ三ヽ旦\ハニャ!? \|____∧∧ / \ ,'⌒`(*゚ワ゚) ― ζタダイマー ξ ~(,,_,, つと) ζ / ρ ξ ζ δ 831 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:19:42 ID:KWRb1mD20 子供が散歩から帰ってきた。 下の子は帰ってくるなりダッコをねだる。 子供達とのひとときは、私にとって かけがえのないものである。 _____ ママー!! ダッコー!! ウワ、スゴイヘヤ |\__ヽ∧∧旦\ ハ ハ \|_(*^ワ)__| c(0^*),、)ツ ∧∧ オカエリ!! と つ ξ ゙''ι'゙u )) (゚ー゚;) ξ ~(,,_,,) ζ (,,_)~ )) ρ ξ ζ δ 832 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:20:29 ID:KWRb1mD20 幼い我が子をダッコする。 心から安心に浸る我が子の姿、温もりを感じると、 私を縛っていた紐がほどけてゆくのである。 ヨシヨシ アニャー ∧∧ハ ハ (*゚ー(ー゙*) ∧∧ ヨカッタネー | つ,_,,)~ (゚ー゚*) ~(,,_,,) (,,_)~ 833 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:22:00 ID:KWRb1mD20 すると、先ほどの疑問に対し、 自然と「我が子のためにAAを作る」という 明るい理由が顔をのぞかせてきたのだ。 。+'・*゚+・*゚+ 。*' `*。 。+ ∧∧ +。 * ハ ハ (ー^*) + ・*~(,,(*^ー) (,,_)~ * ゚+ +゚ `'*+。*・+。・*゚ 834 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:22:38 ID:KWRb1mD20 再びペンを持つと、先ほどよりもペンが軽く感じることに気づいた。 子供達の顔を見ることができたからだろうか? ムコウデ ハーイ ∧∧ アソンデアゲテネ ∧∧ ハ ハ _ (,,*゚ー)_ (*゚ー゚(ー゙*) チィ |\__φ ヽ旦\ ~(,, つ,_,,)~ \|_(,, ~,)__''| ι'`J ξ ζ ξ ζ ρ ξ ζ δ 835 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:23:13 ID:KWRb1mD20 「子供達のために」…… 理想や自惚れ、プライドを超えた感情。 きっとそれが私にとっての、AAを描く最大の原動力なのだ。 ガンバルゾッ ξ ∧∧ ζ ζ (゚ー゚*)φ ξ ρ __(つ__ヽ__ ξ /旦/三/./.| η σ | ̄ ̄ ̄ ̄| | |____|/ 836 :ゲンバール ◆G7OR1CrDWo :2007/04/22(日) 00:23:50 ID:KWRb1mD20 ハイハイ ξ ∧∧ ζ ζ \ (;゚ー゚)φ ξ キチントカタヅケテネー ρ __(つ__ヽ__ ξ / /旦/三/./.| η σ | ̄ ̄ ̄ ̄| | |____|/ __ 逆転裁判4 |/玄| ∧∧ ヤリタイ… (*゚д) \ (゚ワ゚*) 異議アリ!! /つ[終]0 イギアリ!! 0 ̄]φ| ~(,,_,,) / と,,_0,,)~ ┌───────'`────── │いつぞや現代文の問題に載っていた │芥川龍之介の戯作三昧を参考にAA化。 │問題文だったため1パート程度の内容しか │しらない&うろ覚えなので再現度低し。 │続くかもしれません。 │少し使いまわしが多いけど気にしない。 └──────────────