サイコミュ試験用ザク

Last-modified: 2024-05-26 (日) 08:14:40

登録日:2012-07-16 (月) 18:53:40
更新日:2024-05-26 (日) 08:14:40
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Tag: ガンダム 試験機 サイコミュ MSV 富士急ハイランド タコ足 ジオン公国軍 MS ジオニック社 ザク 試作機 サイコミュ試験用ザク ビショップ キケロガ




「MSV」に登場する機体。
型番:MS-06Z

一年戦争末期、ニュータイプ?専用機を開発し続けていたジオン公国軍は、その研究成果を見込んで本格的に投入することを決定。
だがその大半はMAであったため、MSにサイコミュシステムを搭載するための試験機として開発されたのが本機である。
なおこの計画は「ビショップ計画」と呼ばれたため本機も「ビショップ」の愛称が名付けられている。

ザクⅡをベースにサイコミュシステムを搭載し、武装は両腕の有線制御式5連装メガ粒子砲のみ。
スラスターやプロペラント、Eキャップシステムが内蔵されたため、腕部端末部は大型化した。
手や指が太くなりすぎてしまったため、武器を持つことはできず、汎用性も無いに等しい。
また外観も「ザク」ではあるものの、ビーム兵器用のジェネレーターやサイコミュシステムなどまったく新しいものを搭載したため、頭部に面影を残すだけで完全に別物である。
わずかにザク系の面影を残す頭部ユニットもモノアイレールが頭頂部に延長され、後頭部に送受信アンテナが二本追加されるなどの大幅な改修が加えられた。

ぱっと見はジオングのような胴体に脚を付けたものだが、サイコミュの小型化が不十分だった関係上、手や二の腕がやけにデカいという異様なものになっている。
また脚は着地するための機能しかないが、増加した自重を支えるために原型機より補強されて大型化したため、胴体に比べて四肢が肥大化した異様な様態となった。
これでもサイコミュの機能を二基の有線ビーム砲のみの攻撃端末操作に限定し、機体制御は通常操縦を行うことでシステムそのものをコンパクト化させてザククラスMSのサイズに収めている。

試作機は3機ほど作られたようで、よく見る緑色の機体は3号機らしい。漫画「エコール・デュ・シエル」では一年戦争時にヤハギが乗っていた。

  • サイコミュ高機動試験用ザク
    型番:MSN-01

これも「MSV」に登場。
MAに積まれていたサイコミュシステムをMSに積むというコンセプトで作られた本機だったが、高機動時の使用、それこそMAに匹敵するようなスピードの中で運用できるのかという試験を行うことを忘れていた上に、
しかも既存の機体ではそれができないことに気付いた技術陣が2号機をベースに急遽改修した機体である。

脚は大推力の熱核ロケットエンジンに丸ごと換装され、高速機動時のサイコミュ試験や両腕の有線制御ビームが使えるのかという試験が行えるようにした。
撤去した脚部ユニットには高機動スラスター兼プロペラントスペースに充てることで、ビショップの弱点であったプロペラント不足と、機動力強化を行っている。
歩行機能は失われるが、地上や重力区内での運用は行わないため、あるいは歩行が必要な場合は通常のビショップ仕様に換装可能だったために問題にはされなかった。
外観はザクからもっとかけ離れており、両腕を伸ばせばまさにタコ怪獣である。
試験機でありながら機動性はかなり高かったが、実は燃料や冷却材を積み込むことを忘れており、稼働時間は短かった。
あくまで試験機だったのでその場では問題視されず、そのまま使われたらしい。
かといって実戦投入時はそうもいかないので、ジオングを作る際はこうしたデータから新たに設計されている。

外観は白色に赤い線があるのが特徴。だが実戦に現れた機体もいたらしく「ガンダムクライシス」では青紫色の機体がソロモンを襲撃するため現れたが、私達の手で無事機動できたガンダムにより倒されている。この時の機体が2号機を塗りなおしたのか、また別の機体だったのかは不明。

機動戦士ガンダム サンダーボルト?』ではビリー・ヒッカム少尉がア・バオア・クー?防衛戦で搭乗していたという回想描写が存在。
劇場版の『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』では、従来のアニメ版から追加された新作カットで登場するというサプライズがあった。

なお、MS-06Z設定初出のムック本『ガンダムセンチュリー』でAMBAC概念の解説イラストに描かれた宇宙用ザクの模式図(比較用の宇宙戦闘機に巨大な腕を付けたようなもの)
との関連を指摘されることもあるが、ザクとジオングの開発を繋ぐ説得力を増すためのデザインで偶然であるという。

[関連機体]

  • キケロガ
    型番:MSN-00/MSN-01
    ガンダムの初期案「トミノメモ」に設定されていた機体。
    ペズン計画で考案された機体らしく、外観は頭がゲルググ、胴体がジオングである。
    当然、腕は伸びるほか両肩に大型メガ粒子砲を備えておりかなりの火力を持つ。
    MS-06Zビショップのデータを取り寄せ、大容量のジェネレーターとビショップのテストで判明した欠点の解決を目指してペイロードそのものも出来るだけ攻撃端末の姿勢制御に割り振らせ、機体本体用のものについては場合によっては増加タンクをバックパックに装着させることで苦心している。
    元来、ペズン計画とは連邦軍MSの戦力化によって一気に旧式化した主力機MS-06シリーズを代替し、連邦軍MSに対抗しうる高性能量産機の開発をメインとしており、一部のニュータイプ・パイロットしか扱えない機体の開発は範疇外にあったが、
    本土決戦用にペズンでもNT専用機の研究が開始されていたらしい。結局、0079年末には試作機がロールアウトしたがすでにソロモンは陥落し、連邦軍はア・バオア・クー要塞へと迫っていた。
    ソロモンが陥ちた以上、ペズン基地が連邦軍に位置を特定されるのも時間の問題で、キケロガは18mクラスMSでのサイコミュ導入という課題に対し、攻撃端末をビショップに比べて倍に増加させるだけの改良に留まり充分なデータが取れないまま、戦争は終結した。
    「トミノメモ」によれば第1号にはシャア・アズナブル?が乗ってガンダムを一度は敗走させるがマグネット・コーティングされたガンダムに倒されるという
    本編で言うとブラウ・ブロ?的ポジションで(ちなみにシャリア・ブル?はその前にゲルググに乗ってガンダムに敗れている)、
    その後は量産されたようで(この間に「シャリア・ブルの部下には似た能力を持つ者が複数いる」というシャアとギレンの会話が挟まっている)
    ギレン・ザビ?の命を受けたタブローなる人物の指揮する部隊が、デギン?暗殺?するも自分もやられるという展開だったらしい。
    型番は当初はMSN-01だったが、開発陣がサイコミュ高機動試験用ザクの存在に気付かなかったため改めてMSN-00の番号が与えられた。
    ジオンがいかに混乱していたか、またはペズン計画が秘密中の秘密だったことを思わせる話である。
  • クラーケ・ズール
    型番:YAMS-130
    漫画「機動戦士ガンダムUC バンデシネ」に登場。
    サイコミュ高機動試験用ザクのコンセプトをU.C.0096年の技術で再現した機体であり、親衛隊用のギラ・ズール?をベースとして開発された。
    上半身はそのままに両肩には有線制御式ビームとなる巨大な腕を搭載し、下半身は8本の大型ブースターに換装。より「タコ」らしくなった。
    また通常の腕とサイコミュ制御の巨大な腕があるのは、ヘイズル・アウスラにあったギガンティック・アームユニットも彷彿とさせる。
    その機動性は伊達ではなくデルタプラスのWR形態に簡単に追いつけるほど。

作中ではパラオ戦でアンジェロ?が乗り、デルタプラスを追撃したがユニコーンガンダム?に阻まれた。
なお本機は試験機だったが、実はデータ収集=即実戦データだったのでむしろ実戦投入上等だったのである。
またアンジェロ・ザウパー?が乗っていたのはローゼン・ズール?に乗るための練習も兼ねていたらしい。

  • ガンダムバトルオペレーション2
    サイコミュ試験用ザクがビショップの名でコスト350の支援機、サイコミュ高機動試験用ザクがサイコミュ高機動試験機の名でコスト400の強襲機として実装されている。
    どちらも宇宙専用で地上では出撃できない。
    ビショップはプレイヤーが操作できる初のサイコミュ機。だがそれ以上にメガ粒子砲のチャージショットが非常に優秀で、これをオーバーヒートさせずに撃ち続けていればそれだけで活躍できる。
    コスト400~500帯でも機体Lvさえ適正であれば十分暴れる事が可能で、宇宙のコスト350~500支援はビショップがあればいいというほど。

タコザクは同コスト帯の中でもアーマー値が高く、スキルも優秀で中~近距離戦で敵支援機を追い詰めるのに向く。
ビショップはチャージショットが本体だったが、こっちはこっちでサイコミュ兵器以上に素手の格闘戦がやたらと強力。
ただし設定を反映させてスキルの高性能AMBAC*1を全機体で唯一持っておらず*2*3、また武器も癖が強いものが多いため非常にピーキーな機体。

  • ガンプラ?
    1/144でサイコミュ試験用ザク(商品名はZタイプザク)とサイコミュ高機動試験用ザク(商品名は高機動試験型ザク)が発売されている。

バンダイが2020年に株式会社NeU*4と共同開発した脳活動でコントロールできるザク*5の外見はグリーンのサイコミュ試験用ザクになっていた。

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*1 宇宙での戦闘のスキを減らす
*2 かつては特定機体のみが保持するスキルだったが、アップデートでタコザクとジ・O以外のすべての宇宙戦可能な機体に実装。なんとガンタンクすら持っている。
*3 厳密にはジ・Oも持っていないが、こちらは元々上位版スキルを持っていた。
*4 脳科学を専門とする東北大学と日立ハイテクの合資会社。
*5 一般販売の予定は無い、いわば試作機。