ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…

Last-modified: 2024-03-16 (土) 15:17:28

登録日:2011-06-25 (土) 15:13:14
更新日:2024-03-16 (土) 15:17:28
所要時間:約 18 分で読めます


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Tag: ドラゴンクエスト ドラクエ DQ3 伝説の勇者の伝説 FC SFC GBC 剣と魔法の世界 ファンタジー アプリ エニックス 社会現象 神ゲー 起源にして頂点 ロト三部作 伝説の始まり 伝説のソフト 3→1→2 ぱふぱふ ぱふぱふ… うわっ!! (冒険の書が消えた時の音) ゾーマ バラモス 大作ゲームが土曜日に発売される原因 女尊男卑 性格 1988年 勇者 ゲーム 堀井雄二 鳥山明 すぎやまこういち ファミコン スーパーファミコン チュンソフト ゲームボーイカラー Nintendo Switch 3DS スクウェア・エニックス PS4 Wii ニンテンドー3DS ファミリーコンピュータ セクシーギャル


ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』(DRAGON QUEST III: The Seeds of Salvation)とは、ドラゴンクエストシリーズ?第3作目である。

【概要】

ロト三部作の最終作であり、DQ1及び[[DQ2>ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々 ]]とも極めて関係の深い作品となっている。
両作をプレイしていなくても十二分に楽しめるよう配慮されているが、プレイしてからだとまた異なる感想を抱くだろう。
スタッフは前二作と同様、プロデューサー:堀井雄二、キャラクターデザイン:鳥山明、音楽:すぎやまこういち。

CM

※推奨BGM:序曲

さらば、母なるアリアハン




 謎、




暗黒の大魔王・バラモスの野望を打ち砕くため


ついに、4人の勇者が立ち上がった!!!!


全世界を揺さぶる、アレフガルドの謎とは何なのか!?




 勇 
 気。






触れたら最後。日本全土がハルマゲドン


DRAGON QUEST Ⅲ
ドラゴンクエストⅢ     そして伝説へ…

実写版CMのパーティー構成は男勇者・男魔法使い・女僧侶・男遊び人となっていた。

SFC版のキャッチコピーは「SFC究極のドラクエ」
GBC版は「一番愛されたドラゴンクエスト」

FC版の発売日である1988年2月10日に、ゲーム店に数キロメートルの長蛇の列ができたというのはかなり有名な社会現象。
本作からドラゴンクエストシリーズはナンバリングタイトルではDQ5?を除き常に300万本以上の売り上げを達成するキラータイトルとなった。
(DQ5のSFC版は280万本、ただしリメイクでは最も売れた部類)
しかし1988年2月10日は平日の水曜日だった為、子供はおろか大人まで学校や会社を休んでまで買いに行く姿が見られた。
これが社会的に問題視された為、これ以降のドラクエソフトの新作はダウンロード販売が主流になるまで土曜日発売に改められたほか、以降ドラクエに限らず注目度の高いゲームソフトやトレーディングカード等は基本的に土曜日発売になるなど多大な影響を与えた。

上記SFC版、GBC版の他ガラケー、スマートフォン、Wii、3DS、PS4、switchに移植されている。
そして、2021年にフルリメイクが決定した。開発はブレイブリーデフォルト・オクトパストラベラーのチームで、グラフィックもオクトラのHD-2Dが採用されている。
北米ではNESやGBで発売されたことがあるが、当時は大人の事情で英題がDRAGON WARRIOR IIIだった。スマホ版以降のグローバル展開では冒頭の通りの英題になっている。

【ストーリー】

アリアハンの勇者オルテガが、魔王バラモス?を倒す為にアリアハンに妻子を残して一人旅立った。
しかしそのまま消息を絶ってしまい、風の噂でオルテガは死んだとされた。

オルテガの子どもは、16歳の誕生日の日に父の遺志を継ぐ為、アリアハンを出て仲間達とともに打倒バラモスの旅に出る。
 

【主要人物】

  • 主人公?DQMB?スペシャルカードでは「伝説の勇者」と表記している]
    アリアハンの勇者オルテガの子でありプレイヤーの分身。
    16歳の誕生日の日に自分も勇者として旅立つことになる。
    「職業」というシステムが本作最大の特徴であるが、「勇者」という職業は父オルテガを除けば唯一無二でありダーマ神殿で転職は不可能。また通常はパーティから外すこともできない。
    ゲーム開始時に性別を男か女かに選択可能(FC版ではどちらを選んでもグラフィックは同じ)。
    ちなみに女勇者は「男として育てられた娘」という設定である。(メタ的に言うと男か女でNPCの台詞を変える容量の余裕がなかったため)
  • オルテガ
    アリアハンの勇者で主人公の父親。
    魔王バラモスを倒す旅に出て死んだと噂されているが……。
    リメイク版では単身で魔王討伐に向かい死亡したという話がアリアハンの王に伝わっており、彼の二の轍を踏まないようにと王が配慮してくれる台詞が追加されている。
    旅の途中で偽名を使っていたのか、一部の地域では変な仇名をつけられている。

FC版のグラフィックが有名だが決して変態ではない。
その性格や足跡からパパス?と並んで理想の父親によくあげられるが、残された妻子にとってはたまったものではないだろう。

  • カンダタ?
    カンダタ子分を従えた覆面ブーメランパンツ一丁の大盗賊。
    どこか憎めない奴。
    子分のほうが強そうとか言っちゃいけない。
    親分には防具なんて必要ないのだ。
    なんだかんだで長い付き合いになる。
  • イシスの女王
    貴重な女王様成分。
    といってもSな訳じゃない。
    なんと夜這いもかけることができるぞ。
  • ヒミコ
    女王様成分その2。ただしこちらはガイジン嫌い。
    実はその正体は…
  • バラモス様?
    世界を我が物にしようとする大魔王。

様々な御言葉からもわかるように、大物臭が漂う偉大な魔王様であります。
人々の絶望が好物らしく、恋仲の男女をそれぞれ昼夜にだけ馬と猫に変身させる呪いをかけ逢瀬をさせないというセコイ真似(町の人にそれを見せつけて絶望させるという意味もあるだろうが)もお得意でいらっしゃいます。

【特徴的なシステム】

[転職]

DQ6?DQ7?にも登場した転職システムは本作が初登場。
アリアハンで仲間を探す時に皆必ず何かしらの職業についているが、ある程度物語を進めてダーマ神殿に行けるようになればついている職業を変更できる。
ただしレベル20以上でなければ「未熟者の分際で職業を変えるな」と怒られる。

一度変えるとレベル1からやり直しなので正直面倒くさく感じるだろう。
しかし能力値は転職前の半分を引き継ぎそれまで覚えた呪文はすべて使え、転職後はレベルがサクサク上がる為、ある程度のレベルになったらさっさと転職した方が得な部分も(ただし魔法使いや僧侶は呪文習得前に迂闊に変えると後悔する)。
最終的には転職できない勇者涙目になる(尤も、専用装備や補正もあるので普通はやり込みの範囲内だが)。

……なのだが、実はこのシステムにはある落とし穴がある。
「レベルごとの成長限界」という仕様である。これはいわゆる「各レベルごとに○○という数値以下の場合ステータスが成長しますよ」、という仕様なのだが、
転職のステータスは半分引き継がれるのでその分は保持できても、成長限界は別に変らないのである。
つまり、転職後のレベルアップは暫くの間、ステータスの伸びの鈍化を引き起こすのだ。
その為能力値のカンストは転職だけでは不可能であり、事実上転職で引き継げるのは呪文ぐらいだったり。

よって基本的にメリットがあるのは魔法職→戦士系職、商人などの補助職→戦士/魔法職ぐらいで、戦士職から魔法職への転職はほぼ意味がない。
最初に組んだPTの職業バランスが悪い場合にそれを調整するのには(元のステータスを半分引き継ぐ分Lv1で雇用し直すよりは)使えるかもしれないが。

[性格]

SFC版から登場したシステム。レベルアップ時のステータスの伸びに性格に応じた補正がかかる。
素早い戦士や力のある魔法使いなんてのが可。逆に遅い武闘家や頭悪い僧侶も可。残念な子ちゅっちゅ。
ポケモンの性格とは逆で、その性格であること自体ではステータスは何も変わらない。

勇者はOPの性格診断?の行動で決まる。
仲間は酒場で登録する時にアリアハン王からのサービスでステータスアップの種を5つまで使う事ができ、この結果のステータスバランスによって性格が決まる。
目当ての性格で3人揃える為に何時間も使った人いるのでは。
当然ながら、職によって初期で作れない性格の組み合わせはある。

因みに性格は本や装飾品で変えることができる。頭脳明晰なあの子が一瞬でなまけものに……。
本は消耗品だが、一度変化したら永続。装飾品は装備している間しか効果が無く外すと元に戻るが、何度も使いまわせる。

そしてドラクエ3の性格と言えば、名実ともに最強と言われる性格「セクシーギャル」。
ガーターベルトを装備するだけでなれるし調整すれば初期性格でも(職にもよるが)なれるのにもかかわらず、大半のパラメーターの成長に+補正が掛かりマイナス一切無しというとんでもない物。
あまりの性能の高さにセクシーギャルな賢者や勇者・僧侶が乱立し、セクシーギャルだらけのパーティーが世界を救いに行くことになってしまった。
厳密には武器攻撃一本キャラ等にはもっと適した性格があったり完全な万能ではないが、特に確固たる目的が無いならとりあえずこれを選んでおけばハズレ無しと言っても過言ではない程度には万能。
更にいえば通常プレイの道中でガーターベルトは3本確保可能。

なお男性にはこれに該当する性格は無い*1ため、リメイク版ドラクエ3の露骨な女尊男卑の象徴の一つでもある。

【仲間達】

本作の仲間は最大3人(主人公含め4人PT)で、職業・性別・名前まで全て自分で決めることができる
仲間に友達や好きな子の名前を付けたという人も多かったのではないだろうか。
彼らには基本的には台詞は設けられていない(一部のイベントで喋ることはある)が、それ故にロールプレイを存分に楽しめる仕様となっている。
ちなみに「ルイーダの酒場」に預ける控えメンバーも何人か作ることができる他、面倒な人向けにデフォルトで戦士・僧侶・魔法使いが配置されている(FC版では唯一片仮名が振られる仲間キャラだったり)。

また特定の性別限定の装備もあるが、FC版では男性専用装備がなかった。
リメイク版では男性専用装備も追加されたものの、それ以上に追加された女性専用装備?に強力なものが多すぎるため格差が激しい。
リメイク版以降は多くの勇者のパーティーが女性の比率が高くなった事だろう。

その中でも最も顕著にやりすぎな最強装備が「ひかりのドレス」。
なんと女性であれば職業問わず誰でも装備可であるにもかかわらず、防御力・耐性ともに伝説装備である光の鎧と同等以上というトンデモ装備。
しかもSFC版に限るがすごろく場で量産できるため全員分確保可能。
このせいで、本来装備が少ないことがデメリットになって使いにくいはずだった武闘家・盗賊などのデメリットが消えてしまい、最強職になってしまっている。
GBC版以降のバージョンでは一品ものになってはいるが、それでも存在は大きい。

ちなみに「ひかりのドレス」という装備はFC版4から他シリーズにも何度も登場しているが、DQ3以外は全て「たまにマホカンタするだけの中堅無耐性装備」という微妙な代物。
どういう訳かDQ3でだけこんな頭の悪いぶっちぎり最強装備になっている。

これらの専用装備が強すぎるので、リメイク版以降のドラクエ3は男キャラを使う時点で縛りプレイ呼ばわりされる。
本作の女性キャラはいずれもデザイン面で人気が非常に高いので猶更でもある。
 

[職業]

  • 勇者?
    主人公専用の職業。常にパーティメンバー固定でありルイーダの酒場に預ける事ができない。その関係でバシルーラが絶対に効かない。
    MPを除いて全体的に高いステータスを持ち様々な呪文が使える。
    ただ呪文を覚えるレベルが専門職と比べやや遅く、序盤はレベルが上がりにくい。
    後半は「ライデイン」など本作初出となる強力な勇者専用呪文が使えるがMPが伸び悩むのも相まって燃費が悪いので前衛での肉弾戦が中心になる。
    鎧や兜も専用の装備が充実しているが、FC版では専用兜がないため後述の点からネタにされがち。リメイク版からは専用兜が用意された。
    光の鎧が女性専用装備の光のドレスに守備力で負けているが、殆ど差はなくこの勇者専用装備自体も非常に強力なのでリメイク版でも男性でやっていける数少ない…というかほぼ唯一の職業でもある。特に光のドレスの量産が不可能になったバージョン以降ではこの点は大きい。
    クリア後は自由に外せるようになるが、バシルーラも効くようになってしまうので注意。
    ちなみに女主人公の場合に限りリメイク版以降は専用イベントが追加されたりしている。
  • 戦士
    HPや力が高めでタフな戦闘のエキスパート?
    この時代には特技という概念がないので殴るか防御するかアイテムを使うかしかできないが、強力な武具を装備できるためアタッカー・タンクを担う。
    呪文が無いことで安心して先頭に並べられる*2

ただし足が遅いせいで素早さが低く、防具を着けないと守備力が低い。
(DQ3では防具無しの素の守備力は素早さを2で割った値になる)
成長は早いのでLvは上がりやすいがこの関係で装備代がかさみがちなのが難点。
一部の専用装備を除き勇者とは装備できるものが共通しているので、互いに融通し合うのも手だろう。
武闘家や(リメイク版では)盗賊が強力なので割を食いがちだが、安定性においては間違いなく高いため前衛候補や魔法職の転職先としては鉄板の選択肢ではある。
特に後者は転職直後のステータスの低さを強力な装備で補えるため、(リメイク版以降は中盤までの装備環境においては)武闘家に転職させるよりも早期に戦力として機能させやすい。
ちなみに女戦士は兜にビキニアーマー?という露出度の高い格好である。もっともこの時代ではよくあることだが。

  • 武闘家
    剣や斧は使わず自らの拳で立ち回るファイター。やはりこちらも殴るか防御するかアイテムを使うかしかできない。
    戦士と違いHPの伸びがあまり良くなく成長速度も普通で、防具も軽装の服類のみ。
    しかし素早さの伸びが良く、IIIのシステム上素早さの値の半分が守備力になる為、ある程度成長すればタンクとしても機能するようにはなる(呪文には弱いが)。
    装備できる武器は少なく、専用武器以外を装備すると逆に弱くなってしまうが、レベルアップすると会心の一撃の確率が上がるのでアタッカーとしては戦士と比べても遜色ない。
    最序盤こそ素手での戦いを余儀なくされてしまうものの、比較的早い段階で専用武器「鉄の爪」が購入できるので、最初さえ乗り切れば本領を発揮してくれるだろう。
    FC版はこれが事実上の最終装備になってしまうが*3
    戦士と比べ道中の打たれ弱さは否めないところではあるが、鍛えれば鍛えるほど装備に依存しない強さを発揮してくれる職業となっており、ついでにお財布にも優しい。但し、盾がほぼ装備できないため*4呪文やブレスに弱い。女武闘家はリメイクで加わった”マジカルスカート”や”光のドレス”で多少はマシになったが男武闘家は耐性防具が皆無なので装備の女尊男卑の影響をモロに受けてしまっている。
    この職業のみ外見が中華風のデザインになっている。
  • 魔法使い
    主に攻撃や補助の呪文を覚える?
    賢さとMPは高いが、それ以外は低めで装備できるものもあまり強くない。
    特にHPの低さは深刻で、一発で倒されてしまうこともよくある。極力最後衛にしておきたいところ。
    強力な攻撃呪文を使えるのは他シリーズ同様だが、本作では防御強化呪文「スカラ/スクルト」や攻撃力強化呪文「バイキルト」、その他「インパス」「トラマナ」「アバカム」といった探索に役立つ呪文も魔法使いが覚えたりする。
    僧侶とは使える呪文が完全に棲み分けされているので序盤はこの2職業を加えるのが鉄板。後半は戦士職にするか僧侶/賢者にするかはプレイヤー次第か。
    終盤は急激に素早さが伸び、武闘家の次に行動することが多い。
    男はテンプレのジジイ魔法使いであり、前述の通り友達の名前にするのはちょっと躊躇うかもしれない。
  • 僧侶?
    主に回復と補助呪文を覚える。
    魔法使いと比べHPや攻撃力がそこそこあり、装備も勇者ほどではないがある程度強いものを装備できるため打たれ強い。
    基礎的な回復呪文であれば勇者も使えるが、こちらは専門家だけあって幅広く使いこなせるため、旅の安定性UPに大きく寄与してくれるだろう。
    補助魔法は防御力を下げる「ルカニ/ルカナン」、魔法を封じる「マホトーン」など地味ながら切り札になるものも少なくない。
    攻撃系呪文は安定性が低いが、耐性が緩めに設定されており多くの敵に通しやすいという利点はある。
    女僧侶はオレンジ色の全身タイツに法衣を纏ったえらい攻めたデザインであり、40年近く経った現在でも色んな意味で人気。
  • 商人
    時々戦闘後にさらにゴールドを拾うことがある。また商人だけにアイテムを鑑定する能力も持つ。
    一応戦士職相当らしくHPや装備できる武具は戦士に近いのだが、本職ほどではないため見劣りしがち。
    商人専用装備は優秀ながら安価なものがあり成長もかなり早いため、転職前提で行くなら有用キャラになるだろう。
    リメイク版では差別化としてか後発作品の特技である「あなほり」「おおごえ」が追加された。
    デザインはアラビア風。

あるゲームクリアに必要な重要イベントの人柱要員でもある。
FC版ではそのイベントで外すと二度と戻ってこないので注意が必要(リメイク版以後はイベントを完遂すると戻ってくる)。

  • 盗賊
    SFC以降のリメイク版から登場。尤も”D&D”や”Wizardry”でもおなじみの職業であるため初代でも容量が許せば導入される予定だったらしい。
    比較的平均的な能力だが素早さが高い。そしてこの手のRPG作品では珍しく装備も優秀。
    とうぞくのはなにレミラーマとちいさなメダル?集めには欠かせない職業。
    レベル20で全ての特技を習得する為、最初に仲間→転職がオススメ。
    上記の通り素早さが高いとその分守備力もあがる為、星降る腕輪と組み合わせると戦士以上に堅くなる。”魔法の盾”や”ドラゴンシールド”双方を装備できる*5ので呪文&ブレス対策もばっちり。
    また、レミラーマというMP消費のある特技を覚える関係で、前衛職にもかかわらずMPが伸びる。本気で最強キャラを育成する場合はMPが成長する関係と装備で女性のこの職が最終職となることが多い。
    GBC版ではモンスタから他のアイテムをドロップしたり盗んだ時、モンスターメダルはドロップしない効果によりやや不憫になっている。

なお、DQ3では戦闘中に道具使用で特殊効果がある武器を道具使用できるのは「その武器を装備できる職」だけだが、SFC版のみ盗賊は勇者が装備可能で盗賊が装備できない武器でも盗賊は道具使用できるというバグがある。
そのため”雷神の剣”や”稲妻の剣”で呪文ダメージソースになることもできる。

  • 遊び人
    運のよさと成長速度が高い。
    が、他の能力は大したことがない上に戦闘中に勝手に遊びだすことがある。しかもFC版では遊び人にだけは転職できない(リメイク版以降可能になった)。
    公式公認の縛りプレイ専用職業ではあるのだが、遊び人に限りLv条件のみで賢者に転職することが可能となっている。
    ぶっちゃけその為に遊び人を連れまわすぐらいなら普通に攻略して魔法使いなどを賢者にした方が圧倒的に楽ではあるのだが、
    賢者は通常プレイでは複数人用意するのが難しいのでそういう場合に遊び人を起用するというのはありうる(特にリメイク版)。
    リメイク版ではモンスターを呼び寄せる「くちぶえ」の特技が追加されており、賢者にした後のLV上げ目的で起用するというのもありだろう。
    見た目は男はピエロ?、女はバニーガール?となっている。
  • 賢者
    僧侶と魔法使いの両方の呪文を覚え、どの能力値も低くなく、武器も強力なものを装備できる素敵職業。
    他職よりもレベルアップに必要な経験値が高いが充分な活躍をしてくれる。何よりカッコイイし可愛いし可愛い。
    最初から仲間にする事は出来ず、さとりの書を入手するか遊び人と根競べするかの2通り。
    さとりの書は転職可能になるタイミングの付近で1個はすぐに入手できるのだが、2個目の入手は非常に大変なため基本的には1人だけ賢者にすることになるだろう。

【世界観】

本作のワールドマップはアリアハンを除き、現実の地球の地形をモデルにしている。
アリアハンからスタートするので最初は分かりづらいが、歴史に詳しい人ならロマリアやポルトガに着いた時点で気づくだろう。
そういう世界の広がりを感じやすくなっているのも本作の魅力と言える。
ちなみにロマリアがイタリア(「ローマ+イタリア」でロマリア)、ジパングは日本、ノアニールはノルウェー、ポルトガはポルトガル、シャンパーニはフランス等に相当。
もちろん位置だけでなく国の文化や風習・世界史的素養もベースにし、一部には風刺も取り入れており、ニヤリとすること間違いなし。
なお、アリアハン大陸は伝説のムー大陸をモデルにしている。

以下、作品の核心を突く重大なネタバレ

実はバラモスを倒しても終わりではなく、地下にあるもう一つの世界「アレフガルド」へ乗り込み、真の元凶である大魔王「ゾーマ?」を倒すことになる。
ん? アレフガルド……? どこかで聞いたことのあるような地名……。
そう、DQ1の冒険の舞台となったあのアレフガルド。(といってもDQ1のFC版では作中にこの単語は登場せず、説明書に書いてあるのみ。)
DQ2で竜王の曾孫と出会ったあのアレフガルドである。
DQ1・DQ2をプレイした人なら、アレフガルドという単語を知らずとも地下世界に降りた直後のBGMで思う所がきっとあるはず。
(リメイク版では、FC版で容量の関係で実現しなかった街・ダンジョンのBGMも……)

そしてラダトーム、ひかりのたま、詩人ガライ、にじのしずく……。
ロト編をプレイした者ならではの数多くの既視感に襲われながら旅は進んでゆく。
旅路の果てに待ち受ける衝撃の事実、ロト伝説の真相は……。
是非その目で確かめてほしい。

ちなみにドラクエシリーズでは以後の定番となった「二つの世界」は本作が初出だったりする。

【FC版の話】

タイトル画面は真っ黒の背景に

DRAGON QUEST Ⅲ

の白文字のみで、BGMすらない。容量がどうしても足りず、タイトル画面を削るしかないと判断されたため。
あぶないみずぎとか水鉄砲イベントとか幽霊船BGMとか、他にいくらでも削れるところはありそうだが、堀井雄二としてはこだわりポイントだったのだろう。
しかし、この静かなタイトルが、逆に凄味を感じさせたという意見もある。
ここで序曲を流さずエンディングの祝賀会で流す*6ことで「そして伝説が始まった」という言葉をより引き立たせている、と解釈も出来る。

カセット内蔵のバックアップにより「冒険の書?」が採用されたのはここから。
「呪われた時の効果音」はDQ1から同じ物だが、「冒険の書が消えた時の効果音」との認知の方が上回るくらい皆のトラウマを植え付けた。
最大52文字だったDQ2の「復活の呪文?」。
もし本作をバックアップ無しの「復活の呪文」にすると……最大800文字くらい必要になるかも、という話。
2020年にはFC版初期ロムにて「りせっとをおさずに でんげんをきると ぼうけんのしょが きえてしまうばあいがあります!!」の表示後に
電源をON/OFFすると保護中のバックアップのメモリがグチャグチャになるバグの研究がなされ、話題となった。*7
再開時の所持アイテムなどのメモリは本体の機種(互換機など)や温度、電源を落とした時間などによって変わり、
メモリが優秀なものだと、ゲームスタート直後にレベルがカンストし、「にじのしずく」を手に入れ、ルーラの行き先にアレフガルドの地域が登録されていきなりゾーマの元に行くというRTAでの活用も可能。

本作は仲間キャラを任意で設定でき、基本的に勇者も含め特定のキャラが居ないと進行しないイベントは(イエローオーブ入手に関わる商人加入を例外として)ない。
なので基本の4人PTだけでなく勇者+仲間との二人旅や、勇者を早々に棺桶にぶち込んでの3人旅、そしてオルテガの後を追うかのような勇者一人旅が一応可能である。
ただし仲間キャラの数に応じた補正などは一切かからないので、正規の4人PTに比べると難易度は一気に上がる。
FC版でも勇者1人旅の達成例はあるが……途中のバラモスを倒そうが報酬は全くない上に、そこまでだけでもSFC版よりかなり難易度が高い。
ボスの能力値だけ見るとFC版の方が簡単そうに見えるが、互いの被ダメージ値や命中率の計算がFC版ではSFC版よりプレイヤー側が辛いのだろう。
あとFC版は敵のHPの設定の関係から自動回復100を持っているボスが多いのも理由である。(一人旅だと突破が極めて難しい) 
リメイク版ではバランスがややマイルドに調整され、2人旅ぐらいならどうにかなるので試してみるのも一興。一人旅の場合、バラモスを倒すと特別な報酬が貰えたりする。
 
開発途中で没になったアイテムに「しのオルゴール」と「ちいさなメダル」がある。
普通のプレイで入手は当然不可能だがバグ技で入手可。
ちいさなメダルはFC版IV?からの実装だが、本作で構想はあったらしい。
SFC版にはすごろく場と共に実装。
ちなみにしのオルゴールは、ゲームブックでは幽霊船を呼ぶ重要アイテムとして登場する。

【リメイク版】

社会現象を起こすほどの超ビッグタイトルということでリメイクも多いのだが、発売時期によって結構細かい違いがあったりする。
 

  • SFC版
    最初のリメイクということで、新職業の盗賊、すごろく場、性格設定など後発のリメイク作品群にも共通する大規模な改修が行われている。
    直前作がDQ6であるため、モンスターの攻撃アニメなども盛り込まれている。
    BGMはオーケストラアレンジをベースにしており、SFCというハードの性能を限界まで発揮した名曲の数々は今なお非常に評価が高い。
    バランスに関してはFC版よりは易しめになっているとの評が多く、盗賊やブーメランなどの新要素を活用しすぎるとぬるくなってしまうという意見も。
    総じて「SFC究極のドラクエ」というキャッチコピーに違わぬ名リメイクとして評されている。
  • GBC版
    ゲームボーイカラー専用タイトル。
    基本的にはSFC版をベース(BGMはFC版準拠)に追加要素が加えられており、バランス等も概ねそれに準ずる。
    通信機能を活かす前提のモンスターメダル、それを集めることで行ける更なる隠しダンジョンといった要素が追加されている。
    余談ではあるがキメラの翼にとある致命的なバグが存在し、初代ポケモンも真っ青なバグプレイが出来る作品でもある。
  • 携帯アプリ版
    SFC版をベースに、当時の携帯電話アプリで動かすための調整(モンスターのアニメ削除、すごろく場の削除、リメイク版の新規追加BGM削除など)が行われている。
    また、ドラゴンクエスト4以降の定番となっているAI戦闘システムも追加されている(「めいれいさせろ」も当然ある)。
  • Wii版
    本作のタイトルが『ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』である事から分かる通り、
    FC版とSFC版のロト三部作の全タイトルがこれ一本で楽しめる欲張りセットになっている。
    ドラクエ3についてはFC版とSFC版が収録されており、中断機能が新たに使用できる。
  • スマートフォン/3DS/PS4/Switch版
    SFC版からグラフィックなどを全て一新したリメイク版。グローバル展開もここから。
    といっても実際には携帯アプリ版をベースにグラフィックやサウンドなどを一新しているもので、
    AI戦闘などが継承された一方で、機器の性能向上で可能になっているはずのモンスターのアニメーション、すごろく場が無かったりする点まで継承してしまっている。
    BGMについても同様だが、「戦いのとき」「街の人々」「ラダトーム城」は復活している。
    いずれもベースがベースなだけにお値段が安く、気軽にプレイしやすいのは利点だろう。

そして 追記修正が はじまった!!


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*1 男性版スケベ性格はあるが、成長補正はデコボコで特に有用性は無い、それでも性格としては悪くない部類だったりするがセクシーギャルが強すぎるためあまりに不釣り合いであるのは言うまでもない
*2 FC版では戦闘コマンドが4つしかなく、先頭キャラが呪文が使える場合「たたかう・じゅもん・ぼうぎょ・どうぐ」からぼうぎょが削られてにげるに差し変わるため、防御ができなくなる。FC版DQ3には「ぼうぎょこうげき」の裏ワザがあるため、これを先頭キャラからやらせたい場合は先頭キャラを呪文を習得していないキャラにする必要がある。
*3 攻撃力は「黄金の爪」の方が高いが、FC版ではピラミッド外でもエンカウント率が激増する仕様になっており、実用性という面では難がある。しかもFC版で武闘家にマイナス補正がかからない武器はこの2種のみなので、ほとんどの場合鉄の爪を最後まで使い続けることになるだろう。
*4 FC版は皆無、リメイク版でも新規追加された盾のうち装備できるのは”おなべのフタ”と”風神の盾”のみ
*5 魔法の盾は武闘家以外の職業は装備できるが、ドラゴンシールドは勇者と戦士と盗賊のみ
*6 曲名は『ロトのテーマ』となっている。
*7 バグの発見自体は2007年にされており、似たバグのアダプタバグは2001年に発見。