札幌市営地下鉄南北線

Last-modified: 2024-05-17 (金) 23:15:52

登録日:2012-05-17 (木) 22:55:26
更新日:2024-05-17 (金) 23:15:52
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札幌市営地下鉄南北線とは、北海道札幌市北区にある麻生駅から南区にある真駒内駅を札幌市交通局繋ぐ路線である。

ラインカラーは(グリーン)。路線記号はN

▽目次

概要

札幌市営地下鉄では最初に開業した路線で、唯一の第三軌条方式である(東西線・東豊線は架空電車線方式)。

加速や乗り心地の良さ、騒音低減を目的として日本の地下鉄では史上初かつ唯一となるゴムタイヤ式となり*1、以降開業した札幌市営地下鉄の全線で採用されることとなった。

平岸~真駒内間は、かつて札幌から定山渓を繋いでいた私鉄「定山渓鉄道」の廃線跡を活用しており、このうち南平岸~真駒内間は地上区間となっている。
これは平岸から南は山が多く、建設費を圧縮するために高架化したと言われている。
さらに地上区間では雪害対策のためシェルターを採用しており、これは世界的にも珍しい。
ちなみに、シェルターの採用が決まる前には除雪作業用の車両が試作されたことがあり、こちらは交通資料館に保存されている。

2013年3月2日までに全駅へのホームドア設置が完了し、同年4月1日からワンマン運転を行っている。

運行形態

基本的には全線通しの運転だが、南車両基地入出庫の関係で麻生発自衛隊前行の列車が数本運転される。
過去には自衛隊前始発麻生行きの運転もあったが、現在は臨時列車のみ。
日中は7分間隔。

車両

前述した特殊な設計のため、全車両川崎重工(現:川崎車両)製である。

現在の車両

  • 5000形
    老朽化した2000形の置き換えと混雑緩和を目的として1995年に登場。
    南北線では初となる18m車で、札幌市営地下鉄および北海道の鉄道事業者では史上初となる片側4ドア車となった。
    東豊線に導入された7000系増備車に似たデザインとなっており、見た目はこれまでの車両の中で一番シンプルかつ無難なものとなっている。
    初期車と後期車では車内案内表示器に違いがあり、前者はLED案内表示器、後者は液晶ディスプレイが搭載されている。

過去の車両

  • 1000形・2000形
    1970年に登場。13.5m級の車体で、地下鉄では珍しい2ドア車である。
    車体も2両単位で変則的な配置の連接台車と、構造そのものがかなり特殊。
    登場時は2両編成を1000形、4両編成を2000形と称していたが後年全て2000形に編入された。後に中間車が増備されたが元の編成をそのままつなげて伸ばした編成もあり、1978年から1985年までの間在籍した第20編成に至っては2両編成の車両を4本つなげて走るというシュールな編成だった(その写真は交通資料館で見られる)。
    前面は中央に札幌市の市章を入れた貫通扉を配置し、左右はパノラマウィンドー、向かって正面右下に方向幕を入れるという他に類のないもので、その色もあって地元では「バッタ顔」と呼ばれていた。
    3000形・5000形の導入に伴い1985年から早くも廃車が始まり、1999年に運用終了。現在は最初に廃車となった1000形2両が自衛隊前駅の高架下にある交通資料館で保存されている。
  • 3000形
    北24条~麻生間延長開業用の増備分として1978年に登場した。
    当初は2000形の増備車として計画されたが、設計変更が多くなったため結局別形式となった。
    2000形と同じく13.5m級の8両編成で連接台車も踏襲しているが、外見は2000形に比べマイルドなものとなっている。
    落成当初は第1編成のみ正面の塗り分けが異なっていた。
    1990年までに5編成が増備されたが、地元民ですらあまり見かけないほどレア車両だった。
    老朽化およびホームドア設置に伴い、2012年3月25日限りで運行終了。
     

駅一覧

  • 麻生(N01)
    南北線の始発駅。「あそう」でも「あざぶ」でもない。
    正解は「あさぶ」だが、車掌によっては「あざぶ」と案内することがある。
    少し離れているが、学園都市線新琴似駅と徒歩連絡可能。…でもやっぱり頑張ってあと1駅伸ばして乗換駅にできなかったのかと思ってしまう。
  • 北34条(N02)
    周辺は住宅が多いが札樽自動車道の札幌北ICが近いせいか、小樽や新千歳空港行きのバスが発着する。
    読みは「きたさんじゅうじょう」。京都市の四条通(じょうどおり)が有名なので、北海道外の人は読み間違えるかもしれない。
    ちなみに「4条」「四条」を「よじょう」と読むのは札幌市に限らず北海道各地で見られるため、北海道弁の一つという見方もできる。
  • 北24条(N03)
    かつては起点駅であったため、0キロポストが設置されている。
    札幌市北区では一番栄えているとこ。
  • 北18条(N04)
    北海道大学(北大)最寄り駅のひとつで、北大を東西に貫く環状通の下に駅がある。
  • 北12条(N05)
    北大最寄り駅のひとつで、北大病院はここが最寄りとなっている。
    札幌駅からも徒歩圏内。
     
  • さっぽろ(N06)
    東豊線、JR函館本線?千歳線?・学園都市線(札幌駅)乗り換え。
    札幌中心市街地の北端になり、JR札幌駅の北口と南口では印象がかなり異なる。
    特に北口は北大正門の最寄り駅ともなっている。
    ちなみに地下鉄は南口側に駅がある。
  • 大通(N07)
    東西線?・東豊線乗り換え。少し離れたところに札幌市電「西4丁目電停」がある。
    札幌市役所・大通公園・アニメイト・メロンブックスに加え、後述するHTBの新社屋「さっぽろ創世スクエア」はここが最寄り駅。
  • すすきの(N08)
    札幌市電乗換え。道内最大の繁華街。なんと餃子の王将もあるよ!
    北海道では数少ないゴキブリ?多発地帯でもある。
  • 中島公園(N09)
    同公園の最寄り駅のひとつで、公園の北端に駅がある。
    周辺はホテルなど宿泊施設が多数集まる。
  • 幌平橋(N10)
    中島公園の南端に駅があり、同公園最寄り駅のひとつ。
    周辺は住宅街。
  • 中の島(N11)
    豊平川と精進川に挟まれた中洲地帯に駅があり、住宅や商店以外にリンゴ?園も残っている。
    あと、昔はラブホテル?も多かったとか。
  • 平岸(N12)
    大きい交差点付近に駅があるせいか、商業施設が比較的多めな地域。
    地下区間の末端駅で、ここから真駒内方面へ向かうと地上へ出る。
  • 南平岸(N13)
    1994年までの駅名は「霊園前」だったが、平岸霊園にあった火葬場の移転や「縁起が悪い」という地元住民の声の2つの理由により、駅名が変更された。
    水曜どうでしょう?』でおなじみ北海道テレビ放送(HTB)の旧本社最寄り駅で、近くにある平岸高台公園には2021年にどうでしょうを記念した園名碑が建立された。
  • 澄川(N14)
    札幌市南区の商業地帯。
    豊平川を挟んでいるが地下鉄では藻岩山の一番近くとなるため、山が結構大きく見える。
  • 自衛隊前(N15)
    南車両基地があるため、麻生始発自衛隊前行きが存在する。
    駅名のとおり自衛隊?真駒内駐屯地がすぐそこにあり、さっぽろ雪まつりが真駒内の会場で開催されていた時代は最寄り駅となっていた。
    また、近くには交通資料館があり、市電、バス、地下鉄の車両などが展示している。
     
  • 真駒内(N16)
    南区役所最寄り駅だが商店がない。旧五輪選手村を流用した団地があり、バスへ乗り換える利用者が多い。
    「真駒内はクマが出没する」と言われているが、出没エリアが山限定(定山渓あたり)のため、駅周辺にはまず出ない……と言われていたのに、近年は市街地にも出没するようになってしまった。
     

その他

  • さっぽろ駅の東豊線との乗り換え通路は東豊線側に向かって下る長いスロープになっている。以前は改札内通路と改札外通路が柵で仕切られた構造だったが、2017年に乗り継ぎ専用改札から出て30分以内に再入場すればいい方式に改められ、柵も撤去された。大通駅の通路は水平で改札を出入りする必要もないため、乗り換えはこちらの方が便利。
  • 真駒内~北24条駅間が開業する前、真駒内駅を発車した試運転列車がポイント部分で脱線し、シェルターへ激突する事故があった。
    運転士2名と、試乗客3人が負傷。車両の前頭部とシェルターが大破し大問題になったことがある。
    当時、完成検査を受ける前から市民を対象にした試乗会が頻繁に行われており、北海道運輸局から何度か中止指導を受けていた。
  • ・南北線真駒行き始発列車が宇宙生物により襲撃され、多数の死傷者を出す事件があった。その後謎の植物の出現により壊滅した。詳細はコチラ?

追記・修正宜しくお願いします。


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*1 日本国外ではパリやモントリオールでの採用例がある。