濡れ場

Last-modified: 2024-05-25 (土) 18:09:07

登録日:2011-05-02 (月) 18:54:08
更新日:2024-05-25 (土) 18:09:07
所要時間:約 6 分で読めます


▽コメント欄
Tag: 濡れ場 セックス ベッドシーン お色気 下ネタ 家族で見ると気まずさ爆発 弾道が1上がった 変態項目 昨夜はお楽しみでしたね 夜のテンション 限りなくアウトに近いアウト 死亡フラグ 時代劇 洋画 昼ドラ 創作



&color(foreground[,background]){text};{「あれ? もう来てたのか。待たせるつもりはなかったんだけどな」
「べ、別に心待ちにして2時間も前からなんて待ってないんだからね!」
「何のモノマネだそりゃ? ま、おかげで上映まで十分間に合うけど」
「”Glossy Black”だったっけ? あたし、CMとか見た事ないけど面白いの?」
「俺もよく知らないが、自称『映画通』な姉貴のお墨付きだとさ。あんまりアテにしないで、面白かったら儲けもの程度に期待しとこう」
「うん…」
「じゃ、行こっか。ポップコーン、お前も食うならLLサイズにするけど?」
『Oh! Fantastic! Marvelous! Great! God! Super! Ultimate!』
(あうう…また裸……///
(ふぅ………おのれ姉貴、この俺をたばかったな!)
 

濡れ場とは、平たくストレートに言うと何らかの媒体におけるセックス?の場面である。
オブラートに包んでマイルドに言うとベッドシーン。
歌舞伎における男女間の「濡れ事」を起源とする派生語であり、それが転じられて主に映像業界で用いられるようになり広まった。
そもそもの語源が、リアルだと汗やその他諸々の分泌物でズブ濡れになるからかどうかは定かでない。

洋画の場合、ヒューマンドラマを謳った名作であっても、どこかに最低一回は濡れ場に関連したシーンが挟まれる。
キッズ向けや娯楽に特化した超大作だとその限りではないが、ターミネーターでさえハードにジョン・コナーの作り方が紹介されていた。

日本では一昔前のサスペンス劇場や時代劇は世間全体の風紀が緩かった事もあり、なんならその辺のバラエティでも今では見れないくらい過激で刺激的な情事が盛りだくさんだった。
特に俗に言う昭和の『Vシネマ』や必殺シリーズ?(中期まで)などは「一発ヤッちまえばこっちのもんよ」的な理論を表現する為か、かなりの頻度で性描写が出てくる。
大抵は前貼りでシモをカバーしているが、現代でもたまに俳優と製作陣の了承の元でゴム付きとはいえ実際に本番でやっていたりする。
もうAVと大差なくねって?ごもっとも。

ちなみにその辺の性に奔放な欧米や韓国などでは、現代でも日本だとアウツな過激描写が結構な頻度で出てくる。

なんなら共演を通じて俳優同士が恋仲に発展し、生でヤるように女優からラブコールしたり、女優に魅了された男優が勝手に前貼りを外して入れたり*1、挙げ句は『お互いその気になったらノリでヤっておK(撮影はする)』と製作陣から直々の許可が取り付けられたりとやりたい放題。
しかも実際に出来ちゃった婚的な事例も多い。

 
なお、奥様御用達の昼ドラは現在でも結構エロスティックな濡れ場が多い。
ここ最近では安達祐実?十六夜アキ?の演者が淫らな台詞で男を誘う様がねっとりじっくりと描かれていた。

漫画界ではハードボイルドな劇画が流行し、規制も緩かった70年代から80年代中盤にかけては天下の『少年ジャンプ』でも割と多く描かれていた。
その後時代と共に、法律・自主ともに規制が厳しくなり、濡れ場はもっぱら青年誌の独擅場に。
少年誌では事前/事後だけ描いたり、サービスシーンは入浴やハプニングにされたりと、直接的な描写は控えられるようになった。仮に披露してしまったら、一部の団体やファンから顰蹙を買うこと請け合いである。
……が、そんなご時世でも四大誌はともかく『少年エース』や『ドラゴンエイジ』は一時期ネットでも話題になる濡れ場を載っけていた。
更に2010年前後からは主にマガジンが自重しなくなっており(この作品?とか)、少年誌と青年誌の境はいずこ……?と問いたくなる様相を呈している。言うまでもないが否寄りの賛否両論。

昔から少年漫画よりも少女漫画の方が奔放なのか、官能小説も尻尾を巻いて逃げ出すほど過激な描写がてんこ盛りである。
最近はさすがに表現が大人しくなってきたようだが、
少し前まで『少女コミック』が何かと取り沙汰される所以であった(あれは必要最低限の節度を越えていたので仕方ない)。
真面目に考えると、少年漫画より”愛”を主軸に据えたラブロマンスが殆どな作風からして、愛の営みが描かれやすいのは必然と言えるかもしれないが。
実は、かの名作ベルサイユのばら?も結構きわどい濡れ場が多かったりする。

アニメ界隈だと劇場アニメでは千夜一夜物語、TVアニメでは銀河旋風ブライガー?が初めて濡れ場を描いたと言われる。
夕方放送のアニメで濡れ場は絶滅危惧種だが、ガンダムSEED?に代表される通称”土6”は時間帯を弁えない事後的なシーンを幾度も放送した。案の定、非難囂々。

深夜帯でも流石に地上波では描写は抑えられ、AT-XやDVD・BD、有料ネット配信で黒塗り等の規制を外す形をとっている。
画面真っ黒でも限界をぶっちぎってしまい物議を醸したヨスガノソラ?なんて作品があったせいか、露骨な描写は放送版ではシーンごと外すパターンが殆ど。その分、18禁アニメもかくやという映像なことも珍しくなくなっているが……。
一方で、例えばガン×ソード?は(当時)放送できるギリギリを巧に攻めた描写をしている。その素晴らしさは君の目で確かめよう!

次第に強まる規制や批判を巧く回避する為に編み出されたのが、時を消し飛ばす朝チュン?と呼ばれる事後描写であったり、
あるいはサブリミナルのように”こういう事がありましたよ”と暗転した絵が挿入されるなどのパターンである。
CSギャルゲーはブラックアウトで「なかったことに」しているがバレバレ。

その他には、着崩れを直す姿や、どう考えてもそうとしか思えないシチュエーションを用意して、
はっきりとは明示はせずとも受け手の想像に任せる手法も確立された。
いざ追求されたらそ知らぬ顔で「違いますよ」と誤魔化す逃げ道であるが、試行錯誤した先人たちの不断の努力の賜物でもある。
ただし、これらに対しては「必要なのは結果じゃない。プロセスだ」と主張する者も存在する。
主人公とヒロインが結ばれた光景をちゃんと見届けたいとの想いや、単にHなシーンが見たい煩悩など理由は様々。
一方で、濡れ場を展開するという事はそのキャラクターの純潔が失われたという揺るぎない事実を突きつけ、
いわゆる”中古”にされたと嘆き悲しむファンも少なくはない。

余談だが、濡れ場を描く媒体の低年齢化が著しく進んだ時期があり、
なんと小学校低学年の女児からを対象にした『りぼん』で濡れ場が堂々と行われた作品があった。
それがアニメ化?もされた神風怪盗ジャンヌ?という漫画だとは口が裂けても言えない。
また、あるスーパー戦隊?でも日曜朝に非常にさりげなく行われた。
まあ、あれがないと鬼畜なエロゲーも真っ青な孕ませ展開?になってしまうので、救済措置としてどうしても必要だったが…。

男女が結ばれて幸せ一杯な濡れ場を演じたら、特に男性キャラクターは比較的高い確率で死亡フラグに直結しやすい。
理由は至極簡単で「恋人のお腹に子を残せる」という条件をクリアした為である。
カマキリのオスは生殖行為後、用済みとばかりにメスに喰い殺されるのは有名な話だが、それと似通ったものを感じなくもない。
”子供”という『希望』が残されているから、”退場”という『絶望』を迎えても問題なしと捉えられてしまうのだろうか。
もっとも、これが本当に救いようのない作品だと、さらなる悲劇のトリガーとして機能するケースもあり得る。

ホラー映画だと高確率で濡れ場の最中に死ぬ。濡れ場中に死ななくてもいずれ死ぬ。

「ただいまー。やい姉貴出てこい! ちょっとそこへなおれ!!」
「お帰りー。あらまぁ、すっきりどころかお怒りで」
「何だよアレ! 確かに内容自体は悪くなかったけどさ、帰り道あいつと気まずいの極致だったぞ!!」
「だってアンタたち、付き合って半年経つのにキスもまだでしょ? お姉様なりに奥手で意気地なしな弟へカンフル剤を投与しようかと。
  姉心あれば水心、押せば性の泉湧く……ヤる気を誘発させて、おつきあいを三歩くらい前進させてあげようと思って」
 
「何でキスもまだって知ってんだ…そして、それをお節介って言うの知ってたか? 大体、人に唆されてする事じゃないだろ」
「そりゃそうですともさ。でもね…あの子、結構不安がってたから。いつまでたってもアンタがなーんもしないから、
  ホントにアンタが自分を好きなのかどうか。そーいうの、わかるんだ。私も女だからね」
「………大事にしたいんだよ、あいつ。俺は俺で先の事はちゃんと考えてんだ。そーいうのは将来追記修正してから!」
「なら、その気持ちだけはちゃんとあの子へ伝えなさい」
「………………………どう? ”普段は飄々としてるけど実はキレ者な姉”ぽかった? ねぇねぇ?」
「オチを自分で付けんなよ」


△ページトップ
項目編集


この項目が面白かったなら……ポチッと 13 

コメント欄

▷ 表示する

*1 しかも相手の女優も"溜まっていた"ので満更でもなかったりするらしい