Jaegdtiger

Last-modified: 2016-08-21 (日) 19:51:24

解説

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  • 歴史
     主砲に12.8cm砲を搭載し、戦闘室前面装甲250mmと化物のような重駆逐戦車がヤークトティーガーである。12.8cm砲というと駆逐艦の手法にあたり、250mmの装甲厚は戦艦の舷側鋼帯に匹敵する。
     ヤークトティーガーの開発は意外に早く、ケーニッヒティーガーの開発が始まった1943年2月に、ほぼ同時に開発司令が発せられた。開発要領は、当時、クルップ社で開発中であった12.8cm対戦車・野砲両用砲を、ケーニッヒティーガーの車体に搭載して、あらゆる車両を撃破できる駆逐戦車を開発するというものであった。
     それまでもドイツ軍は数多くの駆逐戦車を開発していたが、ケーニッヒティーガーのような強力な車体をわざわざ駆逐戦車に流用するというのはあまりにもばかばかしかった。ただでさえ混乱している生産現場に、無用の混乱を引き起こしただけで、果たして戦局にいくらかの寄与をしたかどうかは怪しい。
     ヤークトティーガーの改造要領はこれまでのドイツ駆逐戦車と同じで、戦車車体の砲塔部分に固定式戦闘室を設けて、12.8cm砲を限定旋回式に搭載している。しかし、さすがに12.8cm砲は過大であり、車体を延長して戦闘室を確保している。
     戦闘室の装甲厚は、前面が250mm、側後面が80mmである。車体は戦車型のままだが、前面で150mmあった。
     手法は、12.8cmPaK44、55口径砲で、APCBC弾を移用して、初速845m/s、射距離1,000mで167mm、2,000mで148mmの装甲板を貫徹可能であった。
     生産は1944年7月から開始され、翌年の3月までに77両が完成した。本車をもって第653独立戦車駆逐大隊と第512独立重戦車大隊が編成された。部隊はアルデンヌ攻勢からドイツ本土の防衛戦に参加し、ルール地方で降伏した。

スペック

使い勝手などについてのコメント