コックピット/MFCD/TGP

Last-modified: 2013-03-31 (日) 22:54:45

ターゲッティングポッド(TGP)ページ

ターゲッティングポッドは夜間または日中においてターゲットの確認、追跡、指定する手段を提供する。映像モードには次の3つのモードがある:テレビのようなCharge Coupled Device (CCD)モード、ブラックホットモードおよびホワイトホットモードを持つ赤外線のForward Looking Infrared (FLIR)。

 

実際の全てのTGPシンボルとフィールドはディスプレイ上に白で表示される。

 

TGPの主なファンクションモードには、空対地(A-G)、空対空(A-A)およびスタンバイ(STBY)モードが含まれる。これらの各モードはまた、それぞれTGP設定の変更が行えるコントロールベージ(CNTL)を持ち、これによりTGPは8つの異なるTGPページで構成されている。

  • TGP OFF
  • TGP NOT TIMED OUT
  • A-Gページ
  • A-Gコントロールベージ
  • STBYページ
  • STBYコントロールベージ
  • A-Aページ
  • A-Aコントロールベージ
     

TGPの起動

TGPにアクセスするためにはページ選択OSB(OSB12~15)によりTGPを選択する。もし最初にAHCPのTGPパワーをONにセットせずTGPを選択した場合には、"TGP OFF"メッセージがTGP MFCDページ上に表示される。この状態では左上隅にズムーレベル/FOV、右上隅にセンサータイプ/レーダー高度が表示され(これらの詳細は後ほど記述される)、TGPセンサーの映像は表示されない。

TGP_NO_POWER.JPG

完全にTGPを起動する為にはAHCPのTGPスイッチをONにしなければならない。TGPが最初に起動されるとスタンバイページ表示され、"NOT TIMED OUT"メッセージがディスプレイ中央上部に60秒間表示される。これはFLIRセンサーをクールダウンさせるために必要な時間になっている。60秒後このメッセージは消え、映像を映すことが可能になり、スタンバイモードページが表示される。(実際は2分?)

TGP_COOL_DOWN.JPG
 

TGP共通要素

TGP_COMMON.JPG

いくつかのTGPページは、Attitude Reference Symbol (ARS)、ページ選択、およびデクラッター(DCLT)に加え、表示や機能等の共通要素をいくつか共有している。

  1. Field of View(FOV)
    各ページの左上隅に表示されるこのテキストフィールドは、TGPの現在のFOVとズームレベルを示している。このFOVはNarrow Field of View (NARO(狭い視野))またはWide Field of View (WIDE(広い視野))が選択でき、これらの視野はTGPのCCDやFLIRセンサーにより変化する。
    • FLIR FOV
      • WFOV 4度×4度
      • NFOV 1度×1度
         
    • CCD FOV
      • WFOV 3.5度×3.5度
      • NFOV 1度×1度
         
  2. TGPモードA-G
    OSB2が押されると空対地(A-G)TGPページに移動する。
     
  3. TGPモードスタンバイページ(STBY)
    OSB3が押されるとTGPスタンバイページに移動する。
     
  4. TGPモード(A-A)
    OSB4が押されると空対空(A-A)TGPページに移動する。
     
  5. センサータイプ
    左上隅に表示されるこのテキストフィールドには、TGPの現在の映像モードが表示される。これには以下の3つのオプションがある。
    • WHOT
      FLIRカメラを使用し、ホットオブジェクトを背景より明るい色で表示する。
       
    • BHOT
      FLIRカメラを使用し、ホットオブジェクトを背景より暗い色で表示する。
       
    • CCD
      CCDカメラは白昼用の電子光学カメラとして使用される。
       
  6. 高度(RADALT)
    センサータイプの下には、機体のAGL高度が10フィート単位に四捨五入されて表示される。
     
  7. ノースアロー
    ノースアロー(方位記号)はディスプレイの右上隅に表示される。このインジケーターは静止した"N"と、それに被さるように表示された常に北を指し示す矢印で構成される。またこの矢印と直角に交わるもう一つのラインは東西を表している。全てのラインは常に地表面を基準にする。
     
  8. 選択マスクシェイプ
    機体の積荷に応じて予測されるマスクゾーンがプリセットされる。これは"M(選択シェイプ文字)"で表される。このシミュレーションにおいてこのフィールドは変化しない。
     
  9. INSパフォーマンスレイティング
    INSをターゲッティングポッドのポインティングに用いる場合に、この値はINSデータの正確性を表す。このシミュレーションにおいてこのフィールドは変化しない。
     

スタンバイページ

TGP_STANDBY.JPG

TGPモードSTBY OSBによりスタンバイページにアクセスすることができる。TGPの起動時において、このページは最初に表示されるTGPモード画面になる。"NOT TIMED OUT"メッセージが消去された後、このページからは他の2つのTGPモード、スタンバイコントロールページ、ページ選択OSBのいずれかを選択し移動することができる。

  1. STBYコントロールページに移動(CNTL) (分岐OSB 1)
    スタンバイコントロールページに移動する。
     
  2. デジグネーター選択(LSR/IR/BTH) (ロータリーOSB 7)
    このロータリーによりデジグネーター(目標指示装置)の動作方法を決定する。
    • LSR  レーザー
    • IR  赤外線ポインター
    • BTH  レーザーおよびIRポインターの併用
       
  3. TGPサービス(SVC) (システムアクションOSB 18)
    この機能はTGPのサービスを許可する。これは機能しない。
     
  4. ズームファクター
    選択したFOV内でさらにズームイン/ズームアウトの調整が行える。このズームレベルは0Z(ズーム無し)から9Z(FOV内での最大ズーム)の間でディスプレイ左上隅に表示され、TGP FOV内の対象は0~9ズームの大きさで倍加される。
     

スタンバイコントロールページ

TGP_STANDBY_CTRL.JPG

STBYモードページでOSB1が押されるとSTBYコントロールページが表示される。このページでは追加の幾つかのオプションが変更できる。

  1. STBYモードページに戻る(RTN) (分岐OSB 1)
    スタンバイモードページに戻る。
     
  2. FLIRインテグレーション(INT HOT/COLD) (ロータリーOSB 16)
    この機能によりHOTまたはCOLD FLIRインテグレーション設定の選択が行える。しかしこれは機能しない。ロータリーは以下の2つで切り替わる。
    INT  INT
    HOT  COLD
     
  3. キャリブレーションの開始(START CAL) (システムアクションOSB 19)
    この機能によりTGPのセルフキャリブレーションを実行する。
     
  4. キャリブレーション方式(CAL SHOT/LONG) (ロータリーOSB 20)
    この機能によりキャリブレーションをロングで行うかショートで行うか決定する。このロータリーは以下の2つで切り替わる。
    CAL  CAL
    SHORT LONG
     

空対地(A-G)ページ

TGP_A_G.JPG

OSB2を押すことで表示されるA-Gモードページでは、共通要素に加え以下の要素が表示される。またA-Gモードが表示されると、TGPは最初に機体のゼロサイトライン(真正面)の150ミル下方を照準する。

 

1.A-Gコントロールページに移動(CNTL) (分岐OSB 1)

  • A-Gモードのコントロールページに移動する。
     

2.テスト表示(TST) (システムアクションOSB 5)

  • このトグルOSBによりディスプレイ下部にグレースケールテストバーを表示することができる。ただしこのオプションはCCDカメラ有効時には利用できない(ラベルが表示されずOSBも機能しない)。
     

3.LSSモードの起動(LSS) (システムアクションOSB 6)

  • OSB6が押されるとTGPはLaser Spot Search (LSS)モードが有効になる。このモードではFOVのインジケーターフィールドの"WIDE"や"NARO"の代わりに"WSCH"や"NSCH"が表示される。LSSモードでは中央のオープントラッキングゲートと共にクロスヘアが画面の四方まで伸びて表示される。
     
    LSSの動作が開始されるとTGPは追跡するレーザー指示を探し始める。この時"LSRCH"がディスプレイ中央下部に表示される。TGPがレーザーエネルギーの反射を捉えるとディスプレイ上の"LSRCH"表示が"DETECT"に置き換わり、加えてOSBラベルが"LSS"からレーザースポット追跡を表す"LST"に変化する。TGPの照準はその後自動的に捉えたレーザー反射に移動する。そして1秒後に"DETECT"表示が"LTRACK"に置き換わり、トラッキングゲートのサイズを測るボックスがレーザーエネルギースポットに重なって表示される。
TGP_LSS_DETECT.JPG
LSS DETECTEモード
TGP_LSS_TRACKING.JPG
LSS TRACKINGモード
 
  • "LTRACK"はLSSモードを終了するか、TGPがレーザーエネルギースポットを見失うまで表示され続ける。見失った場合には"NO LSR"とアイテムエリア[AとD]に一秒間表示され、その後システムはLSRCHモードに戻る。
     
    LSS/LSTモードを終了するには:
    • OSB6を選択する。
    • TGPトラックの実行
    • レーザーまたはIRポインターの選択
       
  • HUD上ではTGPダイアモンドがLSTの位置を表示する。
     
  • TGPがスレーブにされLSSモードが実行された場合、FOV設定はWSCHにセットされる。
     
    トラックモードでLSSが実行された場合、FOVはNSCHにセットされる。
     
  • LSS/LSTモードではOSB7は無効になりレーザーステータスフィールドは表示されない。
     

4.デジグネーター選択(LSR/IR/BTH) (ロータリーOSB7)

  • このロータリーによりデジグネーター(目標指示装置)の動作方法を決定する。
    • LSR  レーザー
    • IR  赤外線ポインター
    • BTH  レーザーおよびIRポインターの併用
       
  • このロータリーはまた、TGPがSOIの場合にレーザーモードトグルHOTAS機能(DMS Right Short)を使用することでも変更することができる。
     
  • トラックモードフィールドの右およびクロスヘアの隣には、選択中のデジグネータータイプが表示される。
    • L レーザー(AHCPのレーザースイッチがARM)
    • TL トレーニングレーザー(AHCPのレーザースイッチがTRAIN)
    • P IRポインター(AHCPのレーザースイッチがARM)
    • TP IRポインター(AHCPのレーザースイッチがTRAIN)
    • B レーザーおよびIRポインターの併用(AHCPのレーザースイッチがARM)
    • TB レーザーおよびIRポインターの併用(AHCPのレーザースイッチがARM)
       
  • これらはHUD上にも同じように表示されるが"T"は表示されない(すなわちAHCPのレーザースイッチがARMまたはTRAINのどちらでも"L"と表示される)。
     
  • この表示はデジグネーターの照射中に0.5秒間隔で点滅する。
     
  • 選択中のデジグネーターを照射するには:
    • LSR
      レーザーのみを照射するためには以下の状態が満たされる必要がある。
      • AHCP上のTGPスイッチがONにセットされていること
      • AHCP上のレーザースイッチがARMまたはTRAINにセットされていること
      • 機体が飛行中であること
      • レーザーコードが入力されていること
      • TGPの視線が機体で遮られていないこと
      • OSB7でLSRが選択されていること
         
  • IR
    IRポインターのみを照射するためには以下の状態が満たされる必要がある。
    • AHCP上のTGPスイッチがONにセットされていること
    • AHCP上のレーザースイッチがARMまたはTRAINにセットされていること
    • TGPがA-Gモードにセットされていること
    • OSB7によりIRが選択されていること
    • 機体が飛行中であること
    • TGPの視線が機体で遮られていないこと
       
  • BTH
    IRポインターとレーザーの両方を照射するためには以下の状態が満たされる必要がある。
    • AHCP上のTGPスイッチがONにセットされていること
    • OSB7によりBTHが選択されていること
    • 機体が飛行中であること
    • AHCP上のレーザースイッチがARMまたはTRAINにセットされていること
    • TGPの視線が機体で遮られていないこと
    • レーザーコードが入力されていること
       
  • マニュアルレイズおよびオートレイズ
    必要なレーザー照射状態が満たされると、レーザーは手動か自動のどちらかで照射することが可能になる。AHCPレーザースイッチのARMまたはTRAINモードにおいてレーザーは以下の様に動作する。
    • MANUAL
      ラッチがOFFにセットされている場合、レーザー照射ボタンが押されている間にのみレーザーが照射される。照射中は"L"が点滅する。
       
    • LATCHED
      ラッチがONにセットされた状態でレーザー照射ボタンが押された場合、レーザー照射ボタンがもう一度押されるまでレーザーが照射される。照射中は"L"が点滅する。
       
    • AUTOMATIC
      レーザー誘導爆弾のプロファイルでオートレイズにセットされている場合、レーザーは爆弾の誘導に自動で照射され、プロファイルのLS TIME設定から予想着弾時の4秒後まで照射され続ける。
       

5.距離と情報源

  • このフィールドには機体からTGPの照準地点までの直線距離が表示される。またその距離がどのように取得されているかも表示される。
    • AHCPのレーザースイッチがARMにセットされ、OSB7によりLSRまたはBTHが選択された状態でレーザーがアクティブな場合、全ての距離はレーザーによって算出される。この時、このフィールドには"L x"と表示され、この"x"にはターゲットまでの直線距離が海里で表示される。
       
    • レーザー測距が有効ではない状況でTGPがターゲットを追跡している場合、このフィールドには"T x"と表示され、この"x"にはTGP照準地点までの直線距離が海里で表示される。
       
    • レーザー測距が有効ではなく、またTGPがターゲットを追跡せず動かされている場合、このフィールドには"E x"と表示され、この"x"にはTGP照準地点までの直線距離が海里で表示される。
       

6.レーザーステータス

  • このフィールドの表示はAHCPのレーザースイッチに応じて変化する。
    デジグネーターAHCPレーザー設定フィールドの表示
    LASERARML
    LASERTRAINTL
    IR POINTERARMP
    IR POINTERTRAINB
    BOTHARMB
    BOTHTRAINTB
    デジグネーターが照射中の場合、TGPとHUDのこの表示は0.5秒間隔で点滅する。照射されていない場合は点滅しない。
     
  • TGPの視線が機体で遮られている場合、このフィールドのレーザータイプの右に"M"が表示される。遮られている状態ではレーザーは照射できない。
     

7.トラックモード

  • TGPがトラックモード(追跡モード)の場合、このフィールドにはそのモードのタイプが表示される。
    • AREA
      TGPは風景全体を追跡する。しかし特定のオブジェクトは追跡しない。もし視線を機体に遮られAREAトラックを維持できなくなった場合にはINR-Aモードに切り替わり、再び追跡可能になるとAREAトラックしていた位置に復帰する。
       
    • POINT
      TGPは特定のオブジェクト/ターゲットの追跡を開始し、その上に固定される。ターゲットが移動した場合でも追跡は継続する。POINTモードの追跡ではクロスヘアの中央にボックスが表示される。もし視線を機体に遮られオブジェクトを追跡できなくなった場合にはINR-Pモードに切り替わり、再び追跡可能になるとPOINTトラックに復帰する。
       
    • INR-A
      もしTGPがAREAモードで追跡中に視線を遮られた場合、Inertial Area (INR-A)が表示される。TGPは遮蔽物が無くなった場合に、見失ったエリアを再追跡しようと試みる。
       
    • INR-P
      もしTGPがPOINTモードで追跡中に視線を遮られた場合、Inertial Point (INR-P)が表示される。TGPは遮蔽物が無くなった場合に、見失ったポイントを再追跡しようと試みる。
       
    • INR
      Inertial (INR)モードの場合、TGPは地理的参照ポイントに固定されたままになる。
       

8.Field of View (FOV)インジケーター

  • この四隅のカッコはWIDE FOVの場合にのみ表示される。これはNARO FOVが有効にされた場合に表示される視界を表している。
     

9.ゲインおよびレベル選択(GAINまたはLVL) (ロータリーOSB 18)

  • FLIRがセンサーとして選択されている場合、このロータリーはGAINとLVLの二つの選択を持つ。CCDがアクティブセンサーにされている場合には、このOSB機能はディスプレイに表示されない。
     

10.クロスヘア

  • A-G TGPモードで表示される様々なクロスヘアにより、TGPの視線の中心を確認することができる。IRポインターが有効になっている場合はクロスヘアの端に直角に線が追加され、ポイントトラックモードではクロスヘアの中央にボックスが表示される。
TGP_CROSSHAIR.JPG
  • クロスヘアはTGPの視線が機体に遮られる5度以内の場合に一秒間隔で点滅する。
     

11.ゲインおよびレベルスケジュールコントロール (ナビゲーションOSB 19、20)

  • OSB18のゲイン/レベル選択に従い、ゲインまたはレベルを上下のナビゲーションOSBにより増減(1~8)することができる。
  • 現在選択中の設定値はOSB19と20の間に表示される。ゲイン設定の場合は"G"が後ろに加えられ(例:"3G")、レベル設定の場合は"L"が加えられる。
     

12.Situational Awareness Cue

  • SAキューは、機体の前後軸と一致するポッドの前後軸(ボアサイト)に関するTGPの現在の視線を表すシンボルとして表示される。このキューは小さな正方形で表され、下図の円の中で任意の場所に移動することができる。SAキューの位置が現在のTGPの視線を表す。
TGP_SAC.JPG
  • 視線の俯角(EL)はSAキューのディスプレイ中央からの距離で表される。
    • もしキューがディスプレイ中央にある場合、俯角は90°(ポジションD)
       
    • もしキューが上図の下に表示された円の縁に位置する場合(ポジションA、B、C)、俯角は0°(水平)
       
    • もしキューが上図に表示された円の縁とディスプレイ中央の中間点にある場合、俯角は45°
       
  • 方位角(AZ)はディスプレイ中央を機体とした場合の方位を表し、SAキューの位置がTGPの向いている方位を示す。
    • もしキューがディスプレイ中央の右、90°に位置する場合、TGPは機体の右、90°を向いている。
       
    • もしキューがディスプレイ中央の真下に位置する場合、TGPは機体の真後ろを向いている。
       
    • もしキューがディスプレイ中央の真上に位置する場合、TGPは機体の真正面を向いている。
       

13.ポイントトラックボックス

  • TGPがPOINTトラックモードの場合にオブジェクト/ターゲットを追跡するために十分なサーマルまたはビジュアルコントラストが検出された場合、追跡するオブジェクト/ターゲットを中心としてボックスが表示される。POINTトラックを見失った場合にはボックスの表示は消える。
     

14.グレースケールストライプ

  • OSB5が押されると、グレースケールテストストライプがディスプレイ中央下部に表示される。OSB5がもう一度押されるとテストストライプの表示は消える。この機能はFLIRがTGPのアクティブセンサーになっている場合にのみ利用できる。
     

15.フォーカス

  • クロスヘアの上には、グレースケール(OSB 5)が有効な場合にフォーカス値が表示される。
     

16.タイマー

  • ARSシンボルの上のフィールドにはズールータイム(グリニッジ標準時(GMT))が表示される。
     

17.ヤードスティック

  • クロスヘアの水平線の半分の長さに相当する地表の距離が表示される。
     

18.座標表示

  • 緯度/経度座標またはMilitary Grid Reference System (MGRS)座標のどちらかがA-Gモードのディスプレイ下部に表示される。この座標タイプはA-Gコントロールページから選択される。
     

A-Gコントロールページ

TGP_A_G_CTRL.JPG

TGP A-GモードページでOSB 1を押すとA-Gコントロールページが表示される。A-GモードコントロールページではA-Gモードページの追加のコントロールおよび表示機能が利用できる。

  1. A-Gモードページに戻る(RTN) (分岐OSB 1)
    A-Gモードページに戻る。
     
  2. フォーカスリセット(FOCUS RESET) (システムアクションOSB 6)
    このアクションの選択により焦点距離を調節する。
     
  3. 座標表示(LL、MGRS、OFF) (ロータリーOSB 7)
    A-Gモードのディスプレイ下部に表示される座標のタイプを決定する。
     
    OSB7ロータリーがLLにセットされている場合、クロスヘア中央の緯度/経度座標が上の行に"N/SXX XX.XXX E/WXXX XX.XXX"で表示される(例:"N31 17.186 W086 07.074")。
     
    OSB7ロータリーがMGRSにセットされている場合、クロスヘア中央のMGRS座標が上の行に"XXA BC YYYYY ZZZZZ"で表示される。この"XX"はゾーンナンバー、"A"はゾーンレター、"B"は列の文字、"C"は行の文字、"YYYYY"は偏東距離、"ZZZZZ"は偏北距離を表す。
     
    下の行にはクロスヘア中央の海抜高度(フィート)が表示される。
     
    OFFが選択された場合、座標および高度は表示されない。
     
  4. ラッチ(LATCH ONまたはLATCH OFF) (ロータリーOSB 8)
    ラッチ設定によりデジグネーター照射HOTASコマンド(Nosewheel Steering (NWS)ボタン)の動作を決定する。
    • OFFにセットされている場合、選択中のデジグネーターは照射ボタンが押されている間にのみ照射される。
       
    • ONにセットされている場合、照射ボタンが押されるとデジグネーターは照射を始め、もう一度押されるまで照射され続ける。
       
  5. ヤードスティックメトリック(METRIC、USA、OFF) (ロータリーOSB 9)
    このロータリーによりクロスヘア横の距離表示のON/OFF、およびその単位を切り替えることができる。
    • METRICが選択された場合、距離はメートルで表示される(例 "3M")。
       
    • USAが選択された場合、距離はフィートで表示される(例 "8FT")。
       
    • OFFが選択された場合、距離は表示されない。
       
  6. ゲインコントロール(MGCまたはAGC) (ロータリーOSB 10)
    この機能により手動または自動ゲインコントロールを選択することができる。機能なし。
     
  7. FLIRインテグレーション(INT HOT/COLD) (ロータリーOSB 16)
    この機能によりHOTまたはCOLD FLIRインテグレーション設定の選択が行える。しかしこれは機能しない。ロータリーは以下の2つで切り替わる。
    INT  INT
    HOT  COLD
     
    CCDがアクティブセンサーとして選択された場合、この機能は無効になる(ラベルが消えOSBも機能しない)。
     
  8. LSSコード(LSS) (データ入力OSB 17)
    スクラッチパッドを使用し、laser spot search (LSS)モード時にサーチされるレーザーコードを入力することができる。この値は1111~1788の範囲で入力され、千の位は常に"1"、下3桁は1~8の間でなければならない。入力した数値はLSS OSBラベルの下に表示される。もし無効な数値が入力された場合、エラーを示すWCNがディスプレイ中央に表示される。
     
  9. レーザーデジグネーションコード(L) (データ入力OSB 18)
    スクラッチパッドを使用し、レーザーデジグネーションコードを入力することができる。この値は1111~1788の範囲で入力され、千の位は常に"1"、下3桁は1~8の間でなければならない。入力した数値はL OSBラベルの下に表示される。もし無効な数値が入力された場合、エラーを示すWCNがディスプレイ中央に表示される。
     
  10. TGP Attitude Advisory Function 姿勢警告(TAAF) (データ入力OSB 20)
    スクラッチパッドを使用して姿勢警告の高度が入力できる。入力は0から65000の範囲で行い、もし0が入力された場合にはTAAFは無効になる。デフォルト設定は10,000フィートになっている(実際のデフォルトは0?)。TAAFは機体が設定した高度以下の状況で、ピッチ角が0度以下かつバンク角が75度以上の場合、またはピッチ角が-20度以下の場合に警告を表示する。この警告は両MFCD上に赤く反転した"CHECK ATTITUDE"を表示することで行われる。警告条件に合致しなくなるとこの表示は自動的に消える。
     
    入力された高度はTAAF OSBラベルの下に表示される。
    TGP_TAAF_WCN.JPG
     

空対空(A-A)ページ

TGP_A_A.JPG

OSB4(A-A)が押されるとA-Aモードページが表示される。A-Aモードは空対空オペレーション用に構成されている。

 

A-Aモードページが表示されるとTGPは最初に機体正面の41ミル下方を照準する。

  1. A-Aコントロールページに移動(CNTL) (分岐OSB 1)
    A-Aコントロールページに移動する。
     
  2. レーザーモード(CNBT ON/OFFおよびTRNG ON/OFF) (OSB 7)
    • もしAHCPのレーザースイッチがTRAINにセットされている場合、このラベルの上の行には"TRNG"と表示される。
       
    • もしAHCPのレーザースイッチがARMにセットされている場合、このラベルの上の行には"CMBT"と表示される。
       
  3. ゲインおよびレベル選択(GAINまたはLVL) (ロータリーOSB 18)
    FLIRがセンサーとして選択されている場合、このロータリーはGAINとLVLの二つの選択を持つ。CCDがアクティブセンサーにされている場合には、このOSB機能はディスプレイに表示されない。
     
  4. ゲインおよびレベルスケジュールコントロール (ナビゲーションOSB 19、20)
    OSB18のゲイン/レベル選択に従い、ゲインまたはレベルを上下のナビゲーションOSBにより増減(1~8)することができる。
     
    現在選択中の設定値はOSB19と20の間に表示される。ゲイン設定の場合は"G"が後ろに加えられ(例:"3G")、レベル設定の場合は"L"が加えられる。
     
    これらはFLIRがアクティブセンサーの場合にのみ表示される。
     

A-Aモード

A-Aモードが表示されると最初にA-Aボアサイトモードが有効になり、これは長さの伸びたクロスヘアで表される。

 

重要:TGP A-Aモードの場合、TGPの照準表示(ダイアモンドシンボル)はHUD上に表示されない。

TGP_A_A_DEFAULT.JPG

TGPクロスヘアはHOTASスルーコントロールを使用し動かすことができる。クロスヘアが動かされスルーモードが有効になるとクロスヘアは半分の長さになり、TGPカメラは動かされた方向に固定される。もう一度ボアサイトモードに戻すにはHOTASボアサイトコマンド(China Hat Aft Short)を使用する。クロスヘアを動かしていない間は"RATES"とディスプレイ上に表示される。

TGP_A_A_SLEW_RATES.JPG

有効な空中ターゲットがNFOVエリア(4隅のカッコで示される)を通過した場合、TGPはターゲットの捕捉を試みターゲット上に"+"(十字マーク)が表示される。ターゲットがNFOVエリアから外れるとこの十字マークは消える。(NFOV内でなくても捕捉される?)

TGP_A_A_TARGET_DETECT.JPG

その後にTMS Forward Short HOTASコマンド(ポイントトラックコマンド)が実行されると、クロスヘアはターゲットを中心に捉え、ターゲットの周りにそのサイズに応じたボックスが描写される。このモードでは"POINT"と表示される。POINTトラックを終了するにはTMS Aft Short HOTASコマンド(INRトラックコマンド)を使用する。

TGP_A_A_TARGET_TRACKING.JPG
  • RATES
    A-Aモードにおいてスルー機能ボタンが離されるとTGPは自動的にRATESモードが有効になる(トラッキングタイプフィールドに表示される)。
     
  • POINT
    A-Gモードと同様に、オブジェクトのポイントトラックを実行できる。
     
  • INR-P
    TGPがPOINTモードで追跡中に視線を遮られた場合、INR-Pが表示される。遮蔽物がなくなるとTGPは見失ったポイントの再追跡を試みる。
     

A-Aコントロールページ

TGP_A_A_CTRL.JPG

A-Aモードページで分岐OSB1(CNTL)が押されると、A-Aモードコントロールページが表示される。このページではA-Aモードの追加の設定が行える。A-Aモードページに戻るには分岐OSB1(RTN)を使用する。

  1. レーザーモード(CNBT ON/OFFおよびTRNG ON/OFF) (システムアクションOSB 7)
    • もしAHCPのレーザースイッチがTRAINにセットされている場合、このラベルの上の行には"TRNG"と表示される。このシステムアクションOSBを使用することで下の行のON/OFF表示を切り替えることができる。OFFにセットされている場合、レーザーの照射は行えない。
       
    • もしAHCPのレーザースイッチがARMにセットされている場合、このラベルの上の行には"CMBT"と表示される。このシステムアクションOSBを使用することで下の行のON/OFF表示を切り替えることができる。OFFにセットされている場合、レーザーの照射は行えない。
       
  2. ゲインコントロール(MGCまたはAGC) (ロータリーOSB 10)
    この機能により手動または自動ゲインコントロールの選択が行える。
     
  3. FLIRインテグレーション(INT HOT/COLD) (ロータリーOSB 16)
    この機能によりHOTまたはCOLD FLIRインテグレーション設定の選択が行える。ロータリーは以下の2つで切り替わる。
    INT  INT
    HOT  COLD
     
    CCDがアクティブセンサーとして選択された場合、この機能は無効になる(ラベルが消えOSBも機能しない)。
     

他のページでのTGPインジケーター

  • TAD
    TGPが動作中の場合、TADにはTGPの現在の照準地点を表すダイアモンドシンボルが表示される。
     
  • HUD
    TGPが動作中の場合、その動作状態がHUD上に表示される。
    • レーザーデジグネーション表示(L)
    • IRポインタデジグネーション表示(P)
    • レーザーおよびIRポインターの併用(B)
    • TGPシーカーヘッドポジションシンボル(ダイアモンドシンボル)
    • SOI表示(アスタリスク)
    • SPI表示(SPIロケーターライン)
    • ターゲットマスク(遮蔽)表示(M)
       
  • TAAF
    前述されたTAAF警告が発せられた場合、警告メッセージがHUDの中央下部に表示される。これは警告条件に合致しなくなると自動的に消去される。

コメント

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  • TGPの映像をCCDから赤外線画像モードにするにはどうすれば良いですか? -- rd? 2013-03-31 (日) 22:54:41