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Last-modified: 2009-03-23 (月) 13:48:56

一家の朝、居間でおこった
朝早く朝食作りのために降りてきたリンが仰向けに倒れたエリウッドと
それを黙って見つめたまま立ち尽くしたミカヤを発見した

リン「どうしたのよいったい?」
ミカヤ「……いや、どうしたもなにもないが?」
リン「その口調はアスタルテね」
アスタルテ「いかにも」
エリンシア「リン、おはよう。あら?ミカヤ早いのね」
アスタルテ「おはようございます。エリンシア殿」
エリンシア「あら、今日はアスタルテなのね。おはよう」
リン「エリンシア姉さん、朝早くなんだけど実は…」
エリンシア「まぁ、エリウッドが?」
リン「アスタルテ、なにがあったの?」
アスタルテ「いや、ただ『愛とはなんですか?、エリウッド殿私と愛し合いましょう』と訪ねただけだが…」

どたんっ!!
エリンシア「…まぁ」

アスタルテ「どうかしましたか?急にエリウッド殿みたいに倒れられて」
リン「あ、アスタルテ、急になにを言い出す気なの?」
アスタルテ「いや、ユンヌから『魔女っ子には愛が大切なのよ!特に必殺技は愛の力が源』といってたのだが、イマイチ私には愛の力とやらが分からんのだ。情報収集と実際に体験してみればわかると思ってな」
リン「ゆ、ユンヌ、あの子ったらアスタルテになにを吹き込むのよ」
エリンシア「で、私たちに聞きにきたのね」
アスタルテ「うむ、エリウッド殿はニニアンどのと愛し合ってる、とユンヌから聞いたし、シグルドの兄上はディアドラどのと…」
リン「なるほど、妹から急にそんなこと言われたらエリウッド、そりゃ倒れるわ。
ならロイとかセリスの方が堅物のエリウッドより役に立つと思うけど」
アスタルテ「…いや、彼等にも一応聞いてみたが役に立たなかった。
とりあえず、愛とやらの第一段階の体に衝撃が走るという『ひとめぼれ』とやらを実践してみたのだが
なぜか気絶してしまう上、逃げられ、さらに『どきどき』するという脈拍の変化もなかった」
リン「……(裁きを使ったのね)」
エリンシア「なるほど昨日ズタボロでロイとセリスが帰って来たのにはそんなことがあったのね」
リン「はぁ…、なんか勘違いしてるようだけど、愛ならミカヤやユンヌたちと一体の貴方ならわかるはずじゃない?」
アスタルテ「いや、それが、ミカヤには緑の…なんだか名前はしらんがそんなやつがいるし、
アスタテューヌ姉上にはエルラン、ユンヌにはアイ…ごほん、ごほん
なぜか咳が出る…、まぁとにかくいるにはいるのだが体は一体化してても肝心の魂(こころ)は別々なのだ」
リン「そうなの?(ユンヌの好きな人ってまさか…)」
エリンシア「困りましたわねぇ、私たちにも『愛』について上手く説明しにくいですし」