10-508

Last-modified: 2008-06-03 (火) 22:42:39

508 名前: いつもの朝 [sage] 投稿日: 2008/05/02(金) 01:03:07 ID:N1Y2T9VG
エイリーク「はあ……」
マルス  「ん、どうしたんですかエイリーク姉さん、溜息なんてついちゃって」
エイリーク「マルス……いえ、エフラム兄上とヘクトル兄上のことなのですが」
マルス  「二人が喧嘩して家が壊れたりエリウッド兄さんの胃痛が悪化するのが心配だって?」
エイリーク「どうして分かったんですか!?」
マルス  「まあ大体想像はつくし……」
エイリーク「そうですか……それで、どうにかして二人の喧嘩を止められないものか、と」
マルス  「アイク兄さんに仲裁してもらうとか」
エイリーク「……さらに被害が大きくなる想像しかできませんね」
マルス  「僕もですよ」
エイリーク「一体どうしたら……」
マルス  「ふむ……では、一つ試してみましょうか。エイリーク姉さんの能力を活かして」
エイリーク「わたしの……?」

 ~翌朝~

ヘクトル 「あーっ! エフラム、てめえ俺のエビフライ横取りしやがったな!?」
エフラム 「お前のも何も、早いもの勝ちだろう。自分ののろまを人のせいにするな。全く、これだからデブは……」
ヘクトル 「ハッ……! ロリコンがなんかいってやがるぜ」
エフラム 「何故この流れでそんな単語が出てくる!? 大体俺は断じてロリコンでは」
ヘクトル 「うっせーな。俺がデブなのは誤解だがお前のロリコンはガチだろ」
エフラム 「馬鹿も休み休み言え。俺の性癖は広い範囲で誤解されているが、他人から見たお前の体型に誤解の入り込む余地はない」
ヘクトル 「やんのかコラ!?」
エフラム 「お前こそ!」
ロイ   「やれやれ、今日も今日とて……」
シグルド 「ははは、二人とも元気だな」
リーフ  「寛容すぎだって……」
ミカヤ  「部屋からスリープの杖取ってくるわ」
エリウッド「お願いします……僕の胃に穴が開かない内に」
ヘクトル 「くたばれロリコン!」
エフラム 「死ねデブ野郎!」
マルス  (さ、出番ですよエイリーク姉さん)
エイリーク「……兄上」
ヘクトル 「なん……だ……」
エフラム 「え、エイリークが……」
二人   「泣いている!?」
エイリーク「ヘクトル兄上も、エフラム兄上も……もう、無意味な戦いはおやめください。
       私が毎朝毎朝お二人のいがみ合いにこうも心を痛めているということに、何故気がついてくださらないのですか。
       もしも妹である私を少しでも哀れに思ってくださるのなら、どうか武器を収めて行儀よく振舞ってくださいますよう……」
ヘクトル 「……」
エフラム 「……」
マルス  (二人が黙り込んだ……! さすがエイリーク姉さん、迫真の演技ですね)
エイリーク(少し恥ずかしいですが……これでお二人が喧嘩をやめてくださるのなら……!)
ヘクトル 「エフラム……」
エフラム 「ヘクトル……」
マルス  (おお、二人の手が近づいて……)
エイリーク(仲直りの握手を……!?)

二人   「死ねやコラァッ!!」

マルス  「うおぉ、壮絶なクロスカウンター!?」
ロイ   「凄い、コンマ一秒のズレもないよ……! ある意味息ピッタリ!」
エイリーク「ど、どうして……!?」
ヘクトル 「テメェ、ロリコンで家族に恥かかせてるだけでなく、可愛い妹まで泣かすとはどういう了見だこの性犯罪者!」
エフラム 「貴様こそデブで幅を取っておきながら、この上さらに家族に迷惑をかけるつもりかこの性根までぜい肉野郎!」
ヘクトル 「うっせー、エイリークを泣かせた罰はこの俺がキッチリくれてやらぁ!」
エフラム 「それはこっちの台詞だ!」
ロイ   「……喧嘩、さらに激しくなっちゃったねえ」
マルス  「ダメだこりゃ」
エイリーク「……はぁ……」