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Last-modified: 2008-07-05 (土) 12:06:42

704 名前: 新しい仲間が増えました [sage] 投稿日: 2008/05/14(水) 22:32:08 ID:OGINuS+2
紋章町商店街
エリンシア「ごめんなさいね、リーフちゃん。買い物の荷物持ちさせちゃって。」
リーフ  「気にしないでよ、お駄賃もらえるし。貰ったお金の分はすぐ働いてみせるよ!!・・・あれ?」
???  「いらっしゃいいらっしゃい!!新鮮な魚が安いよ安いよー!!」
エリンシア「魚屋さんですわね。最近できたのでしょうか・・・?」
???  「そこの綺麗なお姉さんも・・・あれ?リーフ様?」
リーフ  「あっ!!ロナン!ロナンじゃないか!!」
ロナン  「お久しぶりですリーフ様!!イスの村で別れて以来ですね!!」
エリンシア「リーフちゃんのお友達?」
リーフ  「うん、昔仲良かった友達で、漁師なんだ。こっちに引っ越してきたの?」
ロナン  「ええ。ちょうど商店街で店を出せるって言うんで、引っ越してきました。」
リーフ  「ロナンは凄腕の漁師なんだよ。」
ロナン  「朝に漁をして、すぐに店頭に並べてますから、新鮮ですよー。」
エリンシア「・・・ところでその弓は・・・?」
ロナン  「ええ、この弓で魚を捕るんですよ。」
リーフ  「すごいよねぇ。僕も初めて漁に連れて行って貰った時、弓であんなとり方をしたのを今でも忘れられないよ。」
ロナン  「ハハハ、そんなにほめないで下さいよ。」
エリンシア(猟師ならともかく、漁師なのに弓・・・一体どうやって・・・。)
リーフ  「ロナンのすごいところはそれだけじゃないよ。実は・・・って、何か来る?」
盗賊   「どけどけどけーーーー!!!!」
ヴォルツ 「待ちやがれこのひったくりヤロー!!!」
エリンシア「あらあら、ひろし先生。どうなさったんですか?」
ヴォルツ 「ヴォルツです。それより、ひったくりが出たんですよ!!」
リーフ  「今走り抜けていったヤツか・・・。」
ヴォルツ 「あの野郎何かカラクリがあるのか、この俺をもってしてもついていくのが精一杯だ。」
リーフ  「指にレッグリングをはめていましたからね・・・無理はないですよ。この抜け道から先回りしましょう。」
ヴォルツ 「よし、案内してくれ!!」
エリンシア「そうですわね。ぶっ飛ばして差し上げましょう。」
ロナン  「あっ!!僕も行きます!!母さん、店お願い!!」
705 名前: 新しい仲間が増えました [sage] 投稿日: 2008/05/14(水) 22:34:54 ID:OGINuS+2
リーフ  「大丈夫ですって。ほら、来た。」
盗賊   「げっ!!さっきの奴ら!!くそ、こうなったら力ずくで・・・!!」
ヴォルツ 「通ろうってか?・・・世界ひろしと言えども俺をやれるヤツはいねぇぜ?」
リーフ・ロナン「ひろしキター!!」
エリンシア「ひろし様のKINNIKUハァハァ・・・」
ヴォルツ 「おまえらやかましい!!」
盗賊   「隙アリ!!」
ヴォルツ 「そんな距離から剣を振り回したって・・・おわっ!!」
盗賊が剣を振り下ろすと同時に炎の玉が現れる。
リーフ  「あれは炎の剣!!気をつけて!!」
ヴォルツ 「これじゃうかつに近づけねぇな・・・。」
ロナン  「これくらいなら大丈夫ですよ。」
丸腰のまま歩み寄るロナン
盗賊   「バカかてめぇ?この炎弾が目に入らねぇか!!くらえ!!」
エリンシア「危ない!!」
しかし、次の瞬間・・・
ロナン  「この程度の魔力で、僕を倒せると思ったかい?」 パァン!!
ロナンの身体を包み込むかと思われたその炎弾はロナンがかざした右手に触れたとたん、霧のように散っていった。
ロナン  「今度はこっちの番だ。漁師の網ワザを食らえ!!」
盗賊   「うげっ!?な、なんだこれは!身動きが取れねぇ!!」
ヴォルツ 「こいつはスゲェ・・・あっという間に捕まえちまった・・・!!」
エリンシア「それより、手は大丈夫なのですか!?」
ロナン  「さすがにノーダメージとは行きませんでしたが、たいしたことなかったですよ。」
リーフ  「やっぱりその魔力の高さは相変わらずだね。ああ、勿論網術も。これがロナンのすごいところだよね。」
ヴォルツ 「おまえスゲェな。世界ひろしと言えども、あの魔法を食らって
      この程度なんて・・・ああ、リアクションしなくて良いからな。」
ロナン  「魔法は使えないんですけどね。なぜか身体に流れる魔力が高いみたいなんですよ。」
エリンシア「とにかく、傷の手当てをしましょう。手をお出しになって。」

ヴォルツ 「さて、警察に連絡しておいた。もうすぐ来るが、ここは俺が引き渡しておくわ。
      ああ、もちろんお前達のこともよく言っておくよ。」
エリンシア「ひろし様、ありがとうございます。」
ヴォルツ 「・・・ロナンだっけか?お前のこと気に入ったよ。今度からお前のトコの魚屋、ひいきにさせて貰うぜ、じゃな!」
ロナン  「ありがとうございます!!」
リーフ  「ねぇ、エリンシア姉さん。」
エリンシア「あらあら、私としたことが、夕飯の材料を買い忘れてましたわ。今日は・・・お魚にしましょうか。」
ロナン  「それでしたら是非うちで!!お姉さん美人だからお安くしますよ!!」
エリンシア「あらあらあらあら♪お上手ね♪」
リーフ  「さすが姉さん。また商店街に良い店が増えた・・・かな。」

ロナンがひったくりを捕まえたことは瞬く間に商店街中に知れ渡り、ロナン一家は温かく商店街に迎え入れられたそうな。

おしまい