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Last-modified: 2008-10-13 (月) 22:09:19

357 名前: 勇気の神様 1/3 [sage] 投稿日: 2008/08/04(月) 07:25:45 ID:8iRq5o0u
カチュア 「はぁ…せっかくの休日なのに…ひとりでさみしいなぁ…。わたしにもっと勇気があればなぁ…。
       そうしたらこんな日は…もしかしたら…マルス様とデ、デ、デート…とかできるかも…。はぁ…。
       あっ…あの後姿は…。まっ…ま・マ・マ・マルス様っ!」
マルス  「ん?やぁ、カチュアじゃないか。奇遇だね」
カチュア 「は、はい。こんにちはマルス様。
       あの…お1人のようですけど、今日はシーダ様やマリク様はご一緒ではないんですか?」
マルス  「うん。シーダは家の用事、マリクはウェンデル先生の手伝いでね。
       外に出てみたけど、やっぱり1人じゃツマラナイからもう帰ろうと思ってるんだ」
カチュア 「その…ご一緒してもよろしいですか?」
マルス  「いいよ、一緒に行こうか。…あれ、でもカチュアの家とは方向が違うよね。遠回りじゃないの?」
カチュア 「あっ…えっと…そのぅ…か、買い物をしようとと思いまして…」
マルス  「そっか、なら途中まで一緒だね。じゃぁ行こう」
カチュア 「ハイッ!よ、よろしくお願いします!」
マルス  「アハハ…、そんなにかしこまらなくてもいいって」

マルス  「…それでね……」
カチュア 「…ふふっ…マルス様ったら…(あぁ…しあわせ。この時間がいつまでも続けばいいのに…)」
マルス  「…だから…おっと、もうこんな所まで着ちゃったのか。時間が経つのがはやいなぁ」
カチュア 「あっ…(あの角で…もうお別れ…短い幸せだったな…)」
マルス  「う~ん…、ねぇカチュア、僕…付合ってはダメかな?」
カチュア 「えぇっ!?そ、そんな付合うだなんて…と、突然言われましても、こ、心の準備が…
       そ、それにマルス様にはシーダ様という方が…。 で…でも、その…」
マルス  「あ、ゴメン。別に買い物の邪魔をするつもりじゃなかったんだ」
カチュア 「えっ…買い物?」
マルス  「うん買い物。カチュアこれから行くんでしょ。一緒に行きたかったんだけどダメみたいだから…」
カチュア 「いいえ、大丈夫です!全然OKです!!のーぷろぶれむです!!!ぜ、ぜひ一緒に!」
マルス  「ホント?よかった。じゃぁ行こう」
カチュア 「はいっ!」

カチュア 「マルス様、そのぅ…ご一緒できるのは嬉しいのですが、お家はいいのですか?」
マルス  「大丈夫大丈夫。家に帰るよりもこうしてカチュアと一緒にいるほうが楽しいよ」
カチュア 「そ、そうですか…。あ、あの…わ、わたしも…」
マルス  「それでカチュアは何を買うんだい?荷物は僕が持つよ」
カチュア 「え、マルス様にそのようなことをして頂く訳には…」
マルス  「僕じゃ頼りないかな?僕だって男だから買い物の荷物ぐらいは大丈夫だよ」
カチュア 「そんな!マルス様は誰よりも頼りになるお方です!マルス様以上の人なんて私知りません!」
マルス  「そう?そこまで言われると照れるな~。でもありがと」
カチュア 「は…ハイ…。あ、今日の買い物は小物で荷物にはならないので大丈夫です」
マルス  「そっか。何を買うんだい?」
カチュア 「ハチマキです。天馬部の練習用に新しいのを買おうかなって」
マルス  「カチュアたち3姉妹はカッコイイからね。僕もトライアングルアタックのファンだよ」
カチュア 「ありがとうございます。すごく嬉しいです」
マルス  「うん。それじゃぁ目的地はスポーツ用品店だね。たしかあっちの方に…」
358 名前: 勇気の神様 2/3 [sage] 投稿日: 2008/08/04(月) 07:27:13 ID:8iRq5o0u
ドカーン!ドゴーン!!

カチュア 「キャッ、な、なんの音でしょうか?」
マルス  「誰かが暴れてるんだろうね。結構大きい音だから、大物が暴れてるのかもしれないな」
カチュア 「ええっ?それって大変なんじゃないですか」
マルス  「うん大変だね。でもこの紋章町ではよくあることだし気にすること無いよ。さ、行こう」
カチュア 「え…でも…」
マルス  「カチュアは心配性だな。多分ウチの兄さんあたりがどうにかするから大丈夫だよ。
       そんなのよりも買い物だよ。せっかくカチュアと一緒に楽しい時間過ごしてるんだからね」
カチュア 「わ、わたしと・・・。…そ、そうですよね、ふたりの時間が大切ですよねっ!」
マルス  「そうそう。で、お店は…あった、あそこだね。早速入ろう」
カチュア 「ハイ。では…」
マルス  「!? カチュア!危ないっ!!」
カチュア 「えっ?」

ヒューン…ズガシャーン!!! メキャメキャドガシャーン!

カチュア 「きゃああぁぁ………!」
マルス  「カチュアーーー!今助けるよっ!!」
カチュア 「えっ!? えっ!? ええっ!?」
       (マ、マルス様が…わたしの手を ギュッ てして、 グイッ て引っ張って…
        わ、私ったらマルス様の胸の中に ポスッ… てはいっちゃった…)
マルス  「くっ、もう少し離れよう。僕にしっかりつかまってるんだ」
カチュア 「は、ハイッ…(エッエッこれって…お姫様抱っこー!?…もうダメ…幸せすぎて死んじゃうかも…)」
マルス  「ここなら大丈夫かな。カチュア、大丈夫かい?」
カチュア 「・・・・・(マルス様の心臓の音が…。わたし…もうだめ。 ああ…、ミネルバ様…)」
マルス  「カチュア!?もしかしてどこか怪我したのか?」
カチュア 「いっいえ、大丈夫です!あの…こ、この格好は…」
マルス  「え?あぁゴメンね、咄嗟の事だったから。嫌な思いさせちゃったかな」
カチュア 「そんな!そんなことありません!………う、うれしかったです…」
マルス  「ん?何か言った?…それにしても一体何が落ちてきたのかな………って、あれは」

アイク  「やっと見つけたぞマルス。ずいぶん探したぞ」

カチュア 「マルス様の…お兄さん…?」
マルス  「アイク兄さんだったのか。突然でビックリしたじゃないか、彼女が怪我したらどうするのさ」
アイク   「む、すまん。時間がもったいなかったのでな。あんた怪我は無いか?」
カチュア 「はい、私は大丈夫ですけどお兄さんこそ大丈夫なんですか?すごい高いとこから落ちてきて…」
マルス  「アイク兄さんだし大丈夫だよ。…それで兄さん、僕を探してたって?」

アイク   「そうだ。町の騒ぎは知っているか?あれを止めるのにお前の力が必要なんだ」
マルス  「ああ、あれ。知ってるけど、べつに僕いなくても兄さんが居れば十分でしょ?」
アイク   「いや、俺でも今回の騒ぎを止めるのは骨が折れるんだ」
マルス  「兄さんが苦労するって、一体どんな騒ぎなの?」
アイク   「デギンハンザーとメディウスが喧嘩しているんだ。
       2人の争いだけならまだ良かったんだが、お互いに舎弟の竜も呼び出してしまってな。
       今では更に、喧嘩を止めようとしたヤアンやムルヴァなどの実力者まで混ざってしまってる」
マルス  「それはすごい集まりだね。でも兄さんなら大丈夫でしょ。僕は買い物をしたいんだよ」
アイク   「確かに俺も負けるつもりは無い。だが数が多いからな、全てを収めるには時間がかかる。
       その間に町に被害が拡大するのはまずいだろう、だからお前の力が必要だ。頼む」
359 名前: 勇気の神様 3/3 [sage] 投稿日: 2008/08/04(月) 07:29:10 ID:8iRq5o0u
マルス  「はぁ…、兄さんにそこまで言われちゃったら仕方ないな…。
       ごめんね、カチュア。残念だけど僕行かなくちゃいけないよ」
カチュア 「お気になさらないで下さい。あの…わたしに手伝えることはありませんか?」
マルス  「僕達で大丈夫だよ。カチュアは気にしないで買い物をしてよ。
       今度部活見に行くからさ、カッコイイところ見せてね」
カチュア 「ハッ、ハイ!がんばります!」
アイク   「マルスーまだかー、急げー」
マルス  「おっと、それじゃもう行くね。また学校で会おうね。バイバーイ!」
カチュア 「さようならーマルス様ー。どうかお気をつけてー!」

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カチュア 「はぁ…せっかく一緒にいられたのに…残念だなぁ…。やっぱりわたし、運悪いのかなぁ…。
       …ハッ、弱気になっちゃだめよカチュア!
       マルス様は、今度部活を見に来るっておっしゃってたわ。いいところ見せないと!
       神様…わたしに勇気を下さい………。  …さぁ買い物よ! ファイトわたし!」

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カチュア 「…あれ?お店…無くなってる。 瓦礫の山になってる。 …どうして?
       あ、そういえば…さっきお兄さんが降って来た場所って…そのときすごい音がしてたような…」

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カチュア 「お店…壊れちゃった…?ハチマキ…買えない…?マルス様に…いい所…見せられない…?」

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カチュア 「これって…わたしのフラグ…折れちゃったの…かな…」

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ミネルバ 「おやカチュア、こんなところに居るとは珍しい。どうした、帰らないのか?」
カチュア 「み、みねるばさまぁ~…」
ミネルバ 「どうしたのだ?そんな顔をして…」
カチュア 「うわ~~~ん。ミネルバさま~」
ミネルバ 「な、なんだ突然。いったいどうしたというんだ?」
カチュア 「フラグクラッシュされちゃいました」
ミネルバ 「ハァ?旗が…なんだって?」
カチュア 「あ~~~ん」
ミネルバ 「カチュア、泣いていては何も分からない…どうしたんだ?」
カチュア 「え~~~ん」
ミネルバ 「はぁ…、とりあえず家に帰ろう、みんないるから…な?」
カチュア 「うぁ~~~ん」
ミネルバ 「あぁ…もう…今日は一体何なのだ。マリアもパオラもエストもレナまで泣きついてくるし、
       今度はカチュアまで…。しかも皆揃って旗が壊れたとかなんとかって言ってるし…、どういうこと?
       そもそもどうして私の所に来るのだ? 私に言われてもサッパリ分からん…」
カチュア 「ふえぇ~~~ん」
ミネルバ 「はぁ…だれか私も助けてくれないかな…」