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Last-modified: 2011-05-30 (月) 22:47:54

ヘクトル 「おい…大丈夫か?」
エフラム 「……ああ…」

ピンポーン

エリウッド「まさか…また?」

竜幼女×8「がおー!」
エフラム 「お前達…」(8スレ301、328等参照)
ヘクトル 「なんだ、まだあいつらと遊んでたのかよ?」
エフラム 「ああ…何か妙に気に入られてな…それより今日はなんだ?」
竜幼女1 「がう!」

彼女達の内の一人が号令をかけると、残りの者が外から大人一人なら収まりそうな大きさの箱を
エフラム達の前に運んできた

エリウッド「これは…何だい?」
竜幼女2 「がおー」
エフラム 「チョコ…だそうだ」
竜幼女3 「がう、がう」
エフラム 「みんなで作ったから食べてくれと…わかった、いただこう…!?」
ヘクトル 「…ずいぶんデカイな」
エリウッド「そうだね…それより僕はなんでチョコに『足』が生えてるのかが気になるんだけど」
竜幼女4 「がうー!」
エフラム 「……バールをチョコでコーティングしたもの…だそうだ」
ヘクトル 「チョコじゃねえだろ!バール…いやバールのようなものじゃねーか!
エリウッド「…これ、食べるのかい?」

竜幼女×8(じい~…)

ヘクトル 「うわ…凄い見てる…」
エフラム 「…いただきます」

エフラム 「…く…ごふっ…」
エリウッド「だ、大丈夫かい?」
竜幼女5 「がう?」
エフラム 「…あ…ああ、美味かった…これは俺も来月に相応の物を返さなければならないな…」
竜幼女×8「がうー♪」
エフラム 「ぐはっ!?ま、待て!抱きつくのはいいが腹に突っ込んでくるのはやめ…ぐ…お…」
ヘクトル 「耐えろ、耐えるんだエフラム!」
エリウッド「頑張って!今吐いたら大変なことになるから!」

エリウッド「…本当に大丈夫かい?
エフラム 「…ああ、なんとかな…だが今日はもう何も口にしたくな…」

ピンポーン

ヘクトル 「…おい」
エフラム 「…大丈夫だ、俺は負ける戦いはしない」
ヘクトル 「ダメだな、これは…」
エリウッド「そうだね…チョコを食べることを戦いとか言ってるし…」

アメリア 「こんにちは!エフラム師匠!」
エフラム 「アメリアか、今日はどうした?」
アメリア 「えっと…これ、どうぞ!」
エフラム 「…チョコ…だな」
アメリア 「は、はい!師匠にはいつもお世話になってますから、そ…そのお礼と言うか…」
エフラム 「ああ…ありがとう…今食べてもいいか?」
アメリア 「…は…はい、どうぞ!」
ヘクトル 「おい…今食って大丈夫なのか?」
エリウッド「…いや、今勢いで食べないと今日はもう何も口に入らないよ」
エフラム 「では…いただきます」

大量の汗をかきながらも、エフラムは気力でチョコにかぶりつく

エフラム 「……………」
アメリア 「……………」
エフラム 「………く…っ…」
エリウッド「な、泣いてるー!?」
アメリア 「え?え!?あの、もしかして美味しくなかったですか?ご、ごめんなさい!
      私チョコ作ったの初めてで…無理に食べなくていいですから!」
エフラム 「…美味い」
アメリア 「…え?」
エフラム 「俺は今までチョコをこれほど美味いと感じたことは無い…この気持ちは言葉では表せない…
      涙も勝手に出てくるんだ…アメリア、ありがとう…」
アメリア 「…い、いえ…(そんなにうまく出来たっけ…)」
ヘクトル 「そんな美味そうに見えるか、あのチョコ?」
エリウッド「…まあ、その前に胃に入ってたのが食べ物と分類したくないものばかりだからね…」

アメリア 「じゃあ、私はこれで…」
エフラム 「ああ、今日はいいものを貰った。ありがとう」
アメリア 「い、いえ!とんでもないです!じ、じゃあ失礼します!」

ヘクトル 「帰ったな…流石にもう来ねえだろ」
エリウッド「そうだね…ああそうだ、今胃薬を…」
エフラム 「……目の前が…暗く…」

ドサッ

その言葉を発すると同時に、糸の切れた人形のように倒れこむエフラム

エリウッド「ああっ!もう限界だったんだ!」
ヘクトル 「頑張った!お前頑張ったよ!」
エフラム 「寒い…寒いんだ…なのに汗が止まらない…」
エリウッド「誰でもいい!レスト!レストを!」
ヘクトル 「早く、エフラムが死んじまう!」
エフラム 「もう…チョコは…いら…な…」

  終