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Last-modified: 2007-06-15 (金) 22:38:50

エイリーク「・・・・・(タタタタタ)」
???「(タタタタタ)」
エイリーク「・・・・・(ダッ)」
???「!!(ダッ)」

エイリーク「ハァッハァッ・・・(バタンっ)」
エリンシア「あら、おかえりなさい。どうしたのです?そんなに息をきらせて?」
エイリーク「いえ、その・・・」
セリス「何があったの?」
エイリーク「学校の正門を出てから・・・誰かがついて来ているのです・・・」
セリス「え?」
アイク「ストーカーか?」
エリンシア「演劇部の練習があるといっても夜道を一人で帰るのは危険ですわ」
アイク「まだこの周辺にいるかもな。ちょっと近くを見てくる」
セリス「それっていつごろからなの?」
エイリーク「一週間ほど前から・・・」
セリス「ちょっとタチが悪いね・・・心当たりはないの?」
エイリーク「いえ、何も・・・」
アイク「誰もいなかった。どうやら家を見張ってることはなさそうだ」
エイリーク「それでも気味が悪いです・・・」
マルス「とっ捕まえに行こうよ」
エリンシア「そんな。危険ですわ。相手が武器を持ってたら・・・」
マルス「アイク兄さんに同行してもらえば問題ないでしょ」
アイク「俺は別にいいが・・・」
セリス「どうしたの急に」
マルス「だって楽しそうじゃないか」
セリス「・・・でもどうやって捕まえるのさ?」
マルス「囮作戦だよ」
エイリーク「私が囮ですか・・・?」
セリス「でもそう簡単に捕まるかな?」
マルス「エイリーク姉さんだけが囮じゃないよ」
アイク「どういうことだ?」
マルス「エリンシア姉さ~ん(ゴニョゴニョ)」
エリンシア「ほ、本当に!?本当にセリスちゃんを女装させてもいいの!?」
セリス「えええええ!?」
アイク「(テンション上がってるな・・・)」
エリンシア「さ、そうと決まればセリスちゃん!!可愛く仕上げますからおとなしくしてなさい!」
セリス「うわあああぁぁぁ!」

~ルネス女学院前通り~

マルス「準備はいい?姉さん、セリス」
エイリーク「ええ」
セリス(女装中)「うん・・・」
エリンシア「やっぱり可愛いですわ・・・」
アイク「・・・本当にうまくいくのか?」
マルス「大丈夫だよ。作戦を確認しておくと、エイリーク姉さんとセリスが並んで歩く。相手が姿を現してできるだけ近づいてきたら
    セリスが飛び掛る。続いてアイク兄さんがとっ捕まえて決め。名づけて『三頭の竜?』作戦!」
セリス「どこかで聞いたことあるような作戦名・・・」
マルス「これはセリスが鍵だよ。頑張ってね」
セリス「・・・・・」

エイリーク「(セリス、大丈夫ですか?)」
セリス「(ちょっと歩きにくいけど・・・大丈夫だよ)」

物陰から二人を見張る三人

マルス「遠くからみると完璧に美少女二人組ってかんじだね・・・セリスのやつメイド喫茶でバイトでもできるんじゃない?」
エリンシア「やっぱりセリスちゃんは可愛いですわ・・・」
アイク「なかなか姿を現さないな・・・」

数分後二人の後ろに怪しげな影が・・・

エイリーク「(来た・・・)」
セリス「(ドキドキ・・・)」

マルス「(来た、あれだ)」
アイク「(よし・・・)」
マルス「(まだだよ兄さん。もっとひきつけてから)」

???「タタタタタタタタ」

マルス「今だっ!行け~セリス!」

セリス「うりゃっ!!」
???「うわぁ!」
セリス「・・・・ん?」

マルス「よし、兄さんゴー」
アイク「まかせろ(ダダッ)」

アイク「よくやったセリス。後は俺が・・・・って・・・こ、子供?」
ユアン「いって~・・・あ~あ、捕まっちゃった・・・」
マルス「(タタタ)どう?捕まえた?」
エリンシア「・・・この子がストーカーの正体ですか?」
セリス「うん。どうやらそのようだけど・・・」
アイク「おいガキ、何だってこんな時間にウロウロしてる」
ユアン「ガキっていうな!・・・ルネス女学院に通ってる綺麗なお姉さんがいたからさ、ちょっとここ最近あとつけてたんだ~」
エイリーク「・・・・・」
マルス「(このガキ・・・!)まぁ、コレに懲りたらもう女性の後ろをつけてくとこはやめておきな。最悪逮捕されるよ」
ユアン「は~い。新しい恋は積極的に行こうかな~」
エリンシア「新しい恋?」
ユアン「そう。ねぇ君!」
セリス「え?ぼ、僕!?」
マルス「(ああ、そういや女装してたんだ)」
エイリーク「(男だと分かっていないようですね・・・)」
エリンシア「(さ、さすがだわセリスちゃん・・・!)」
ユアン「ねぇねぇ名前なんていうの?学校は?あ、僕ユアンっていうんだ!よろしく!!」
マルス「・・・さて、一件落着っぽいし僕らは帰ろうか」
アイク「そうだな。正直呆れた・・・」
エイリーク「・・・そうですね」
エリンシア「じゃあセリスちゃん、先に帰っておきますわ」
セリス「えええええええ!?みんな酷いよ!!」
四人「じゃあね~」
ユアン「ねぇねぇ僕魔法が使えるんだよ!すごいでしょ!?お師匠様にも最近すごく良くなってきたって褒められるんだよ」
セリス「え・・・えっと・・・その・・・・・・・もう逃げちゃえ!!(ダダッ)」
ユアン「ああっ・・・・・つれないな~」

以後自分の女顔にコンプレックスを持ちはじめるセリスであった───

余談だがユアンは師匠に半端なく咎められたらしい・・・