20-23

Last-modified: 2011-05-30 (月) 21:56:48

~始めに~
 今作品は、キャラクターの性格を崩します。
 皆様方の想像図を壊したり、このスレを初めてみる人に悪印象をつけてしまう場合があります。
 まだ序章なので大丈夫ですが、第二章から危なくなります。
始めての方や影響されやすい方は、覚悟を決めてお読みください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・いいですね?では、投稿!

LOST MAN

ザザァァァァァァァ
 
とある森に降りしきる雨―――雨は止む気配を見せず、轟々と降っている。
時折鳴る雷は、激怒しているように光り、轟く。
雨に打たれる森の中に、裸の崖がある。
草も木も何もない、岩だけで構成された崖。
その崖の下に、蒼い髪の男性が一人倒れていた。
額には一筋の血が流れている。
 
???  (ここは・・・どこだ・・・?)
 
男の意識は朦朧とし、目は辛うじて開いているが、視界に入っているもの全てが歪み、霞んで見える。
 
???  (俺は・・・どうやら崖から落ちたようだな・・・)
 
男は立ちあがった。
だが、朦朧としてる意識の中で立とうとすれば、フラフラするのは当たり前。
すぐに倒れこむ。
 
???  (・・・なぜ・・・俺は崖から落ちたんだ・・・?)
 
思いつく理由は沢山ある。
脚を滑らして落ちた。崖が崩れて落ちた。誰かが故意に落とした。
・・・等、思いつくのは沢山あるが、この男はなぜ崖の上にいたのかさえ分からなかった。
 
???  (・・・俺は・・・誰だ?)
 
 
 序章 “失った男”
 
 
ヘクトル  「遅せぇな、アイク兄貴・・・」
エリウッド 「いつもは晩御飯までに帰ってくるのに・・・」
ミカヤ   「こうしてても仕方ないわ。アイクの事だからその内戻ってくるでしょ」
リーフ   「風呂でたよ~」
アルム   「は~い」
セリカ   「一緒に入りましょ、アルム」
アルム   「うん」
シグルド  「・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
エリンシア 「まぁ、シグルド兄様から負のオーラが」
エイリーク 「実際に見えるオーラって凄いですね」
ロイ    「それより今のやり取りで『KINSINは許さんぞー!!』の言葉が出なかったのに驚いたよ、僕」
マルス   「安心して、アルムとセリカが本当に入ろうとすれば出てくるから」
エフラム  「それを安心してどうする」

シグルド  「KINSINはdon't excuse!!」
マルス   「ほら出た」
ロイ    ∑「まさかの英語!?」
プルルル プルルル プルルル
セリス   「あ、電話だ」
リン    「私が出るわ」
タタタ・・・
エリンシア 「しかし、心配ですわ・・・もう仕事も終わってるはずですのに・・・やはり警察に捜索願を・・・」
エリウッド 「大丈夫だよ、エリンシア姉さん。アイク兄さんだって子供じゃないんだから」
エリンシア 「ですが・・・」
リン    「大変よ、皆!」
ロイ    「リン姉さん?どうしたの?」
リン    「アイク兄さん警察署にいるって!」
ヘクトル  「警察署ォ!?なんでまた・・・」
リン    「それがよく分からないんだけど・・・署に来てから詳しく話すって・・・」
エリウッド 「何をやらかしたのかな、アイク兄さん・・・ああ、胃が・・・」
シグルド  「では、私と姉上が行こう。アルム!セリカ!一緒にお風呂入っちゃいけませんからね!お兄ちゃん本当に怒りますよ!」
セリカ   「はいはい・・・」
エフラム  「夜道に気をつけて」
シグルド  「うむ。では、行ってくるぞ」
ミカヤ   「エリンシアも来る?心配なんでしょ?」
エリンシア 「いえ、台所の片付けもあるので・・・」
エイリーク 「それなら私がやっておきます」
エリンシア 「そう?・・・では、行きますわ」
 
~ベルン警察署~
 
ゼフィール 「お越しになりましたか」
シグルド  「! ゼフィール署長」
ミカヤ   「あの・・・弟が何か?」
ゼフィール 「うむ・・・イリアのペガサス保護区をウロウロしている所を巡査が発見しまして・・・」
エリンシア 「イリアですか?おかしいですわね・・・今日の仕事はリキアだと聞いておりましたが・・・」
ゼフィール 「それで署まで連行したのは良いのですが、少しばかり問題がありましてな・・・」
シグルド  「問題?」
ゼフィール 「まぁ言うより見たほうが早いですな・・・こちらへ」
 
~取調室~
 
コンコン
ゼフィール 「入るぞ」
マードック 「! ゼフィール署長」
ゼフィール 「どうだ、調子は」
マードック 「ダメですね・・・」

ゼフィール 「やはりか・・・」
シグルド  「あの、アイクはどこに?」
ミカヤ   「あ、居た居た」
アイク   「・・・」
シグルド  「アイク、一体何をしたのだ?」
アイク   「・・・」
ミカヤ   「アイク?」
 
アイク   「あんた達・・・誰だ?」
 
三人    「「「!!?」」」
ゼフィール 「ご理解戴けましたか?彼は今、記憶喪失になっているのです」
マードック 「周りの人達はおろか、自分の名前さえ思い出せない有様です」
シグルド  「そんな・・・バカな・・・」
ミカヤ   「車と正面衝突しても寧ろ車が吹き飛ぶ、あの頑丈なアイクが・・・」
エリンシア 「わ、私の事も、忘れて・・・?」
アイク   「・・・」コクリ
エリンシア 「・・・そん、な・・・」
ゼフィール 「先程精神科の医師に見せました所、頭部強打で“海馬”という器官が停止し、記憶が飛んだらしいです。ちゃんとした機械で調べたわけではありませんが・・・それ以外に考えられません」
シグルド  「アイクは、どこまで忘れてしまったのでしょうか?」
ゼフィール 「それは未だ分かりませんが、今の所は『自分』の事、『身内』の事、『友人』の事、『地域』の事を忘れてるとしか分かりません。お勧めするのは、精神科の病院に行き入院する事です」
ミカヤ   「・・・暫く、自宅で様子を見させてください」
ゼフィール 「分かりました」
 
~30分後・兄弟家~
 
マルス   「・・・なるほどね・・・」
リーフ   「記憶喪失って・・・マンガみたいな・・・」
ロイ    「でも本当に僕達のことまで忘れられてるよ・・・」
エフラム  「出会った瞬間『お前は誰だ』と言われた時はビックリしたがな」
ヘクトル  「俺なんざ出会った瞬間『お前はピザか』って・・・orz」
アルム   「僕は『む?気付かなかった、すまない。ところでお前は誰だ?』って二重の痛みが・・・orz」
リーフ   「いや僕なんて『お、葉っぱだ』・・・って一言だけだよ!?一言だけなのにすっごい重いよ!」
リン    「なんでリーフが葉っぱって呼ばれてるのは覚えてるんだろ?」
マルス   「完全な記憶喪失じゃないって事だね。穴だらけの紙みたいに、所々覚えてる部分があるんだよ、きっと」
セリカ   「まだ希望はあるって事ね」
エリウッド 「無くちゃ困るよ」
ミカヤ   「でも、アイクが記憶喪失になっただけでここまで被害が出るとは・・・」
ロイ    「アイク兄さんは元から歯に衣着せないタイプだしね・・・それに記憶喪失が加わったんだから家族にも容赦無いよ」
シグルド  「アイク、背中の剣も覚えが無いのか?」
アイク   「ああ・・・なんだ、この無駄に重い剣は」
リーフ   「わぁお、神剣に凄い事言ったよ」

アイク   「神剣?」
エイリーク 「それは神剣ラグネルと言いまして、昔オルティナという方が使用していた剣です」
エフラム  「振れば衝撃波がでるぞ(振るだけで出せるのか知らんが)」
アイク   「? こうか?」
ズドォン!コノヒトデナシー!蝶サイコー!
アイク   「む!すまん葉っぱ!お前に向けて振るつもりは無かった・・・本当にすまない・・・」
リーフ   「あ、あはは・・・葉っぱて・・・いいよ、もう慣れてるか・・・ら・・・(ガクッ)」
アイク   「葉っぱぁぁぁ!!」
マルス   「リーフにあそこまで優しくするアイク兄さんも珍しい・・・」
ロイ    「でも今の衝撃波、いつもよりデカくない?」
シグルド  「恐らく、記憶を無くした事でラグネルの御し方が分からなくなってしまったのだろうな・・・」
エフラム  「ではアイク兄上にしばらくラグネルを持たせてはいけないな・・・」
ミカヤ   「でも使い続けてれば思い出すかもしれないし・・・う~ん・・・」
エリンシア 「・・・」
セリス   「エリンシア姉さん、アイク兄さんが帰ってきてから元気無いね・・・」
アイク   「む?婦人、どうした?」
エリンシア 「ふ、婦人?」
アイク   「何か辛い事でもあったのか?」
エリンシア 「・・・うっ・・・」ポロポロ
アイク   「!?」
エリンシア 「だ、大丈夫ですわ・・・しばらく・・・部屋に居ますわ・・・」
リン    「姉さん・・・」
アイク   「・・・俺は、何か悪い事をしたのか?」
マルス   (・・・自分の大切な人が、自分を忘れてるんだもんね・・・)
シグルド  「(ピキーン)今、距離(自分から)北西1m40cm2㎜先の場所にKINSINの気配を感じ取った・・・」
ロイ    「細かっ!」
マルス   「機械ですかあなたは」
エリウッド 「とにかく、今日はもう遅いから寝よう。アイク兄さん、部屋は・・・分かるわけないか。ヘクトル、案内してあげて。僕は記憶喪失について調べてみる」
ヘクトル  「わぁった。兄貴、こっちだ」
アイク   「・・・先程は、すまなかったな」
ヘクトル  「・・・キニシテネーヨ・・・」
 
二人は居間を出て二階へ続く階段を上がって行った。
 
エリウッド 「・・・明日、アイク兄さんと一緒に工務店に行ってみるよ」
ヘクトル  「ああ」
エフラム  「記憶、戻ると良いな・・・」
エリウッド 「今はそれを望むばかりだよ」
 
~翌日、工務店~
 
グレイル  「なるほど、事情はお察ししました。その話には私等にも責任があります・・・目を離さなければ、こんな事には・・・」
エリウッド 「もう過ぎた事です、お気になさらず。それで、僕も仕事を見たいのですが、よろしいでしょうか?」

グレイル  「いいですぞ」
 
二人が話してる中、アイクは工務店を外から見ている。
 
アイク   「ここが、俺の仕事場か・・・」
エリウッド 「何か思い出した?」
アイク   「いや・・・ただ、懐かしい感じだ・・・」
グレイル  「アイク、なにか分からない事があったら言え」
アイク   「どうすれば記憶は戻る?」
グレイル  「・・・その事に関しては知らん」
アイク   「そうか・・・」
グレイル  「そろそろ仕事の時間だ・・・アイク、お前は無理するな」
アイク   「・・・いや、大丈夫だ、心配はない」
グレイル  「お前の事だから大丈夫だとは思うんだがな・・・一応、念を押しておく」
 
~工務店・居間~
 
ワユ    「あ、大将!おはよー!」
アイク   「・・・大将?」
イレース  「おはようございます・・・アイクさん・・・」
アイク   「・・・おはよう」
ワユ    「グレイルさんから聞いたよ!記憶喪失なんだって?」
イレース  「大変ですね・・・」
アイク   「・・・ええっと・・・名前は?」
ワユ    「あ、ゴメンゴメン。あたしはワユ」
イレース  「・・・イレースです・・・」
アイク   「ワユに、イレース・・・よし」
ワユ    「・・・なんか、寂しいな・・・」
アイク   「? どうした?」
ワユ    「ううん、何でも無いよ」
ミスト   「お兄ちゃん!」
アイク   「お兄ちゃん?」
ミスト   「お父さんから聞いたよ!記憶が無くなったって本当!?」
アイク   「あ、ああ・・・そうらしい」
ミスト   「私の事も忘れちゃったの!?」
アイク   「・・・すまない・・・」
ミスト   「・・・そんな・・・」
エリウッド 「ミストちゃん、アイク兄さんの記憶を戻す為に、協力してくれるかい?」
ミスト   「もちろんです!」
ワユ    「あのさ、大将、手合わせ出来る?」
アイク   「手合わせ?」
イレース  「アイクさんは・・・いつもワユさんと手合わせをしています・・・」
ミスト   「そうそう!思い出すかも!」
アイク   「・・・」

エリウッド 「じゃあ、はい、訓練用の剣」
ワユ    「よっし!大将、いっくよー!」
アイク   「!? ま、待て!」
アイクは慌ててワユを静止するが、それに応じるワユではない。
一応構えてはいるが、あっという間に剣を弾かれた。
 
ワユ    「・・・あ、あれ?」
アイク   「・・・」
ミスト   「・・・え?お兄ちゃんが・・・負けちゃった・・・?」
エリウッド 「ま、まさか・・・」
ワユ    「た、大将!?どうしたの!?」
アイク   「・・・剣の使い方が分からん・・・」
ワユ    「!!?」
ミスト   「え!!?」
エリウッド 「ちょ、ちょっと剣を振ってみて」
アイク   「こうか?」
ブォンッ
 
アイクは上から剣を下に振り下ろした。
その動きは素人の物ではなく、達人の物だった。
 
エリウッド 「・・・ちゃんと様になってる・・・」
ワユ    「一応体では覚えてるんだね。よし!じゃあもう1回!」
アイク   「!?」
ボガッ!
アイク   「うぐっ・・・!」
ワユ    「・・・大将・・・?」
エリウッド 「・・・体では覚えてても、頭が動かないんだ・・・」
ミスト   「嘘・・・剣の使い方まで・・・」
ワユ    「・・・」
アイク   「すまない・・・」
ワユ    「・・・謝らないでよ・・・大将が悪いわけじゃないんだから・・・っ」
アイク   「・・・?」
ダダッ
 
ワユは全力で走って行った。
アイクはただ、それを見守るだけ。
 
アイク   「・・・また、人を傷つけてしまったようだな・・・」
ミスト   「・・・お兄ちゃん、仕事に行こう」
アイク   「・・・ああ」

その日、ワユは1日中暗かった。
アイクはミストやセネリオやらを手伝いながら働いたが、一向に思い出す気配は無い。
~兄弟家・居間~
エリウッド 「・・・ってワケで、結局何一つ思い出す事は無かったよ」
ヘクトル  「まさか剣術まで忘れちまったとはな・・・」
ロイ    「・・・って事は“天空”も使えないのかな?」
エイリーク 「おそらく、そうなるでしょう」
ヘクトル  「よし、じゃあ明日は俺がアイク兄貴と散歩でもしてくる。明日はアイク兄貴も仕事休みだしな・・・」
エイリーク 「私も行きます」
エリウッド 「わかった。二人とも、頼んだ」
ロイ    「・・・うん?」
エリウッド 「どうしたんだい?ロイ」
ロイ    「なんか音がしない・・・?」
エリウッド 「音?」
ォン・・・ォン・・・ォン・・・ォン・・・
ヘクトル  「ホントだな・・・」
エイリーク 「庭から聞こえますね」
 
~兄弟家・庭~
 
ブォン!ブォン!ブォン!
アイク   「ぬん!むん!はぁ!」
ロイ    「アイク兄さん・・・」
エリウッド 「素振りしてる・・・」
エイリーク 「・・・いつものに兄上に戻った・・・ワケではないですよね」
ヘクトル  「素振りを見てるといつもの兄貴なんだがな・・・」
エリウッド 「きっと、アイク兄さんなりに記憶を戻そうとしてるんだね」

ブンッ!ブォオン!ブォン!
アイク   「ふん!せい!だぁ!」
 
 『だ、大丈夫ですわ・・・しばらく・・・部屋に居ますわ・・・』
 
ビュオンッ!ブブンッ!ブォン!
アイク   「ぬん!はぁ!せいやぁ!」
 
 『謝らないでよ・・・大将が悪いわけじゃないんだから・・・っ』
 
アイク   「・・・ッ!」
ブンッ!
ロイ    「! ラグネルを投げた!」
エリウッド 「もしかして・・・!」
タンッ
 
アイクはジャンプし、空を舞うラグネルを掴もうとした。
が―――。
 
スカッ
アイク   「む!?」
ドテンッ
ザンッ!
 
掴み損ねた。ラグネルは地面に刺さり、アイクは尻餅をついた。
 
アイク   「くっ・・・まだだ・・・!」
ヘクトル  「・・・体で覚えてても使えない奥義・・・歯痒いだろうな・・・」
エイリーク 「・・・明日こそ・・・記憶が戻れば・・・ヘクトル兄上、頑張りましょう!」
ヘクトル  「おう!」
 
 TO BE CONTINUED

~おまけ~
 
セリス   「『海馬』って?」
エリウッド 「えっとね、記憶って言うのは3種類あって、『エピソード』(思い出)と『手続き』(体が覚えた技術)と『意味』(人や物の名前)の3種類なんだ。ちなみにアイク兄さんはこの3種類の殆どの記憶が無いんだ。『手続き』の記憶がちょっとあるくらいかな?
まぁ、それは置いといて・・・視覚や聴覚から入った情 報を神経細胞のシナプス間で神経伝達物質のグルタミン酸が分泌される事で情報が伝わるんだ。
その情報を元に海馬は『エピソード記憶』を形成し、約2年間保存するんだ。同じ情報が繰り返し海馬に伝わると、その情報を大切な情報と脳が判断して、強く忘れ難い『意味記憶』や『手続き記憶』に変換されて大脳皮質や小脳に贈り 出すんだ。
でも、『海馬』で“ある現象”・・・まぁ転倒などによる外傷や極度のビタミン不足やアルコールの過剰摂取等だね。それが起きると、一過性全健忘・・・言い方を変えればスプレッディング・デプレッションが起きるんだ。それによってグルタミン酸が過剰分泌される。
でも、グルタミン酸は興奮性の強い物質だから、 過剰分泌されると受け手の神経細胞が死んでしまうんだ。
死んでしまうと海馬の機能は再生されずに永久に記憶できなくなっちゃうから、アデノシンっていう物質を分泌させる事によって防ぐんだ。
それによってグルタミン酸が抑えられると同時に海馬が一時的に機能停止を起こす場合がある。それがスプレッディング・デプ レッションなんだ」
セリス   「へぇ~、エリウッド兄さんって物知り!」
エリウッド 「調べたからね」
ヘクトル  「それを活かせりゃいいんだがな~・・・」
エリウッド 「そうなんだよね・・・調べた所でアイク兄さんの記憶が戻るわけで無し・・・かといって治療法なんて・・・はぁ・・・」
ドゴォン!
エフラム  「な、なんだ!?」
エイリーク 「2階からです!」
アイク   「すまん、ラグネルを振った瞬間衝撃波が・・・」
エイリーク 「兄上!?」
ヘクトル  「やたらにラグネルを振るなよ兄貴!」
リーフ   「うう・・・ぐっふぅ・・・コノ、ヒトデナシぃいいい~」
マルス   「リーフ!一体どうし・・・ああ、言わなくて良いよ。どうせアイク兄さんのラグネル衝撃波が直撃したんでしょ」
エリウッド 「記憶が無くなってもやる事は同じ・・・フフフ、蝶サイコー!!」
 
かくして、月は昇って行く。