20-327

Last-modified: 2011-05-31 (火) 03:06:02

327 :ラトナ様がみてる:2009/08/20(木) 16:45:07 ID:K6yIflY0
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「ごきげんよう」
「ごきげんよう」

ラーチェルは今日も挨拶を交わしつつ校舎へとむかう。
心なしか最近、女生徒同士で腕を組んで歩いてる姿をよく見かける。
そういえば先日図書室に行ったときなど、人目につかない場所でキスしている女生徒を見てしまった。
覗こうとしたわけではないのだが目が離せなかった。

ラーチェル「むぅ…最近どこもかしこもカップルが増えた気がしますわ…なのになぜわたくしと
      エイリークは進展がありませんのー!」
エイリーク「私がなにか?」
ラーチェル「うひゃあ!…もういきなり声をかけないでくださいまし!ビックリするじゃありませんの!」
エイリーク「ふふふ、ごめんなさい」
涼やかに笑うエイリーク。ラーチェルは胸の鼓動が高まるのを感じた。

ラーチェル「ああ…エイリーク…//////」
ターナ「はいはい、遅刻しないうちに学校行こうね」

328 :ラトナ様がみてる:2009/08/20(木) 16:46:19 ID:K6yIflY0
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ラーチェル「というわけで今週の土日、Wデートいたしましょう!」
ターナ「は?」

すっとんきょうな事を言い出すラーチェル。
今は昼休み、エイリークは部活の用事で席をはずしている。

ターナ「いったいなにが、~というわけなのかしら?」
ラーチェル「わたくし気づきましたの!待ってるだけでは何も進展しませんわ!
      やはり攻めあるのみですわ!」
ターナ「それでエイリークをデートに誘うってわけね、でも3人で遊びに行くのは今までもあったじゃない」
ラーチェル「まあ、それでは友達止まりですわ、あくまでもデートと遊びは違います!」
ターナ「はぁ…でもそれならなんでWデートなのよ、2人で行けばいいのに」
ラーチェル「物事には順序があります!いきなり2人っきりなんてわたくし恥ずかしくて…キャー//////」
ターナ「それで私にも来てほしいと……でもWデートならあと1人必要なんじゃ」
ラーチェル「もちろんエフラムですわ!」
ターナ「なっ////」
ラーチェル「いいですこと!途中で上手く別れてそれぞれ2人っきりになりますわよ!
      わたくしもターナもこれで晴れてカップル、恋愛成就ですわ!」
ターナ「で…でもエフラム鈍いし…私どうしたらいいか…」
ラーチェル「まあ、そんなこと言ってるから進展がないのですわ!ひたすら攻めて攻めて攻めまくるのみ!
      わたくし今回のデートで必ずエイリークとカップル成立してご覧に入れますわ!」
ターナ「す…凄い気合…わ、私だって負けてられないわ!絶対にエフラムをノーマルにするんだから!」

329 :ラトナ様がみてる:2009/08/20(木) 16:47:58 ID:K6yIflY0
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そこにひょっこりエイリークが戻ってくる。
ラーチェル「エイリーク!」
エイリーク「は、はい?」
がぶりよるラーチェル。ちょっと引いてしまうエイリーク。

ラーチェル「今度の土日、予定は空いてまして?」
エイリーク「ええ、空いてますけどなにか?」
ラーチェル「まあ、よかったですわ!それじゃあ4人でお出かけしましょう!海へ!」
エイリーク「う…海!?…いえその…私、海はちょっと…」
ラーチェル「まあ、ロストンのプライベートビーチだから心配いりませんわ!巨乳などおりません!」
エイリーク「本当ですか!それならば是非!…ああ…つまりそのビーチでは私たちでも巨乳ナンバー1になれるんですね」
ラーチェル「もちろんですわ!」

2人はこの時ターナの事を忘れている。

ラーチェル「というわけでエフラムも誘ってきて下さいませ!ホテルの空き部屋が4人分しかないので
      悪いけど他のご兄弟の方は招待できませんわ」
エイリーク「わかりました、兄上も誘ってみます」
ターナ「ドキドキ」

330 :ラトナ様がみてる:2009/08/20(木) 16:49:06 ID:K6yIflY0
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~兄弟家居間~

学校から帰ったエイリークはさっそくエフラムに話をしてみる。
居間ではミカヤとエリンシアが茶をすすっており、ヘクトルがゴロゴロしている。

エイリーク「…というわけでラーチェルからお誘いがあったのですけど」
エフラム「む…日曜日はミルラ達を市民プールに誘おうと思っているんだ…悪いが遠慮しよう」
エリンシア「エフラムちゃん!」
ミカヤ「だめよそんなの!」
エフラム「な…なにが駄目なんだ?」
ミカヤ「健全な高校生男子が、女の子から海で遊ぶお誘いを袖にして幼女とプールなんて
    みずからロリコンと告白してるようなものじゃない!」
エリンシア「そうですわ!ミルラちゃん達とは約束してるわけじゃないんでしょ!」
エフラム「し…しかしだな、ミルラ達プールに行きたがっていたから機会を見て連れてってやりたいんだが」
ミカヤ「次の機会になさい!」

その時ゴロゴロしながら煎餅をかじっていたヘクトルが口を開いた。
ヘクトル「あ~無駄だって、ロリラムの野郎はターナだのラーチェルだの同世代の女にゃ興味ねえんだから、
     なにしろロリコンだからな、市民プールでチキファミルラの浮き輪と女児用水着でも見てた方が幸せなんだろ」
エフラム「ピザ…どうやら命がいらんようだな…」
いつものパターンになりかける…その時エイリークが口を開いた。
エイリーク「兄上…今度ばかりはヘクトル兄上の言う通りです…」
エフラム「なっ!」

エイリークはホロホロと涙をこぼしていた。居間の全員が固まる。
エイリーク「兄上…私たちと海へ行くよりもミルラちゃん達と遊んでいたほうが楽しいんですね…
      兄上はいつも幼女のみなさんのことばかり…兄上なんて未成年者略取でベルン署に逮捕されればいいんです!」
そっとミカヤがエフラムに耳打ちする。
ミカヤ「エイリークもあなたと遊びに行きたいのよ」
それを受けてエフラムが口を開いた。
エフラム「…悪かったエイリーク、わかった今度の日曜は海に行こう。なにミルラ達とは次の機会に行けばいい」

その言葉にパッと微笑むエイリーク。エフラムは苦笑いするしかなかった。

331 :ラトナ様がみてる:2009/08/20(木) 16:50:18 ID:K6yIflY0
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~フレリア家ターナの部屋~

ターナが水着を並べて頭を抱えている。
ターナ「ううう…どれがいいかな…もっとこうエフラムのハートを鷲?みできるような…」
ヒーニアス「なんだ?どうかしたのか」
ターナ「お兄様!勝手に入ってこないでよ!」
だがそんなことを気にするヒーニアスではない。
ヒーニアス「む?水着か、夏だものな、よし!今年こそエイリークにスク水を着てもらうぞ!」
ターナ「お兄様…」
ヒーニアス「新スクもいいが、私としては旧スクの方が好みだ!
      エイリークのぺたんこ体系にぴったりフィットするはず!たまらん!よし、海かプールに誘おう。
      ターナ!エイリークの最近の予定はどうだ!空いてる日を教えろ!」
ターナ「お兄様なんかのために空いてる日はないわよ!」

ターナはむんずとヒーニアスの襟首を掴むと窓からほうり捨てた。ここは3階である。

アー!タスケテエイリーク!

ターナ「まったく!…でもエフラムはどういう水着が好みなんだろ…」
ポワポワと妄想する。
出てきたイメージはエフラムの周りに幼女トリオが女児用水着やスク水でじゃれている光景だった。
ターナ「……」
今度は自分がそれらの水着を着ているのを想像する。

ターナ「学校のプールならまだしも海で着てたら変態よね…あ~んどうすりゃいいの~!」

ターナは頭を抱えて床を転がるのだった。

332 :ラトナ様がみてる:2009/08/20(木) 16:51:15 ID:K6yIflY0
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~ロストン家ラーチェルの部屋~

ラーチェル「水着よし、着替えよし、歯ブラシよし、サンオイルよし…サンオイル…
      ああ、エイリークとぬりっこ…こう背中をさらしたエイリ-クの肌にわたくしの手が…  
      キャー!タマリマセンワー!//////////」
レナック「ああもうなにさわいでるんですか」
ラーチェル「乙女の独り言を聞くんじゃありませんわ!」
つ イーヴァルディ
レナック「アー!」
ドズラ「ガハハ!」

こうして夜は更けていくのだった。

続く