483 :エフラムVSアルム:2009/09/01(火) 18:26:07 ID:B1gl4XFh
エフラム 「アルム。ちょっといいか」
アルム 「なに、兄さん?」
エフラム 「お前に是非とも一度言っておきたいことがあるんだが」
アルム 「……セリカとのことかい?」
エフラム 「ほう。よく分かったな」
アルム 「分かるよ。今のエフラム兄さんの顔、説教するときのシグルド兄さんの顔そっくりだったもの」
エフラム 「そうか。ならば話は早い」
アルム 「でも聞き入れるつもりはないよ。僕はセリカが好きなんだ。たとえ兄妹だろうとなんだろうと」
エフラム 「違う。俺にはお前を咎めるつもりは一切ない」
アルム 「え?」
エフラム 「姉や妹を愛し守るのは兄としてあるいは弟として当然のことだ。
俺たちは家族の一員として、ミカヤ姉さんとエリンシア姉さんとエイリークとリンとセリカとセリスを守らねばならん」
アルム 「さすがエフラム兄さん、シスコンの鏡だね!」
エフラム 「よせ。俺などまだまだ。で、そこへ行くとお前はセリカばかりにべったりしすぎだ。他の姉妹のことももっと考えるべきだ」
アルム 「いや、それ言ったらエフラム兄さんだってエイリーク姉さんにべったりしすぎじゃ」
エフラム 「俺は他の姉妹に対してもいろいろと気を遣って行動している。何故かリンやセリスには嫌がられるが」
アルム (なるほど。他の姉さんたち相手のときも嫌がられる程度にはべったりしているんだな)
エフラム 「だがたとえ嫌がられようとも相手を守るのが兄というもの、弟というものだ。違うか?」
アルム 「うーん……でもなあ」
エフラム 「なんだ?」
アルム 「いや……僕としてはやっぱりセリカ一筋というか」
エフラム 「……他の姉妹を大切に出来んような冷たい男のことを、セリカはどう思うだろうな?」
アルム 「う……それを言われると」
エフラム 「まあともかく、もっといろいろ視野を広げろということだな」
アルム 「槍一筋の兄さんに言われても説得力が……」
エフラム 「それはそれ、これはこれ、だ。それに、セリカのことでも他の姉さんや妹たちにあれこれ気軽に相談出来た方がいいだろう。
その方が、俺たちも余計な気を回さなくて済む。お前たちは仲がいいようでいてたまに喧嘩したりするからな」
アルム 「兄さん……そこまで僕らのことを案じてくれるなんて……ありがとう、いろいろ考えてみるよ」
エフラム 「ああ、そうしろ。……これでよし、と」