21-282

Last-modified: 2011-06-01 (水) 22:57:00

282 :汚名返上:2009/10/09(金) 01:11:47 ID:gJpqkFPd

エフラム「何度も言うが俺はロリコンではない!」
ヘクトル「嘘でぇー!いつもようじょにかまってばっかいるくせに」

今日もエフラムとヘクトルは喧嘩する。それはいつもの事なので皆気にしない。
やがて喧嘩が収まり、エフラムは自室で荒い息を吐く。
エフラム「あのメタボめ!いい加減な噂で人を愚弄しおって!」
やがて気が静まってくると、エフラムも少し己を振り返った。
エフラム「俺はロリコンではない…世間が勝手にそう言っているだけなのだが…ううむ、
     さすがにこれほど誤解されるに至った自分の振る舞いにも反省すべき点があるのだろうか…」
自分としては幼い者を守り、世話してるだけのつもりなのだが…
しかしこれほど世間に誤解されてる事を思うと、さすがにどうにかせねばという気になってくる。
この間、ミルラ達を公園に連れて行ったとき、幼女の母親たちの警戒の視線を受けた。
それはまあ、気にならなかったのだが、母親に注意されたのだろう。
幼女の警戒の視線を受けたとき、さすがにどうにか誤解を解かねばと思うようになったのだ。
幼い者を守る男が、逆に幼女を不安にさせてはいけない。

エフラム「しかし、どうしたものかな…」
ミカヤ「簡単よ!」
エフラム「姉さん…いつの間に俺の部屋に…」
ミカヤ「細かいことはいいじゃない!それよりロリコンの名を返上したいなら、ロリじゃない女の子と付き合えばいいのよ!」
エフラム「し…しかしだな。俺はまだ色恋沙汰にかまける気にはなれんのだが」
ミカヤ「演技よ演技!相手の子にも頼んで、ロリコンの評判が消えるまで付き合ってもらうのよ!」
(そしてそのままうまいこと本当の恋人に…ああ、やっとエフラムを更正させるチャンスだわ!)
エフラム「だが、それでは相手に悪い」
ミカヤは机を叩いた。
ミカヤ「それじゃあいつまでたってもロリコン呼ばわりのままよ!」
エフラム「そ…そりゃそうかもしれんが…」
ミカヤ「ぐすっ…うう…エフラムが世間様からロリコンと思われて、やがて未成年者略取の冤罪で逮捕されるのを
    お姉ちゃんに黙って見過ごせっていうの…」
エフラム「そ…そこまで言うか…まぁ冤罪って言ってくれただけいいが…わかった!俺も男だ、家族に心配はかけられん」
こうしてエフラムは彼女の振りをしてくれる相手を探すことにした。

283 :汚名返上:2009/10/09(金) 01:13:11 ID:gJpqkFPd

とりあえず家にいてもそんな相手は見つからない。
街をぶらつきながら考える。
エフラム「とは言ったもののこんなことを頼める相手なんていないしな…しかもロリ扱いされない相手か…」
その時声をかけられた。
アメリア「あっ、こんにちは師匠、お散歩ですか?」
エフラム「ああ、そんな所だ。また近いうちに稽古つけてやろう」
アメリアはエフラムの槍の弟子である。時々稽古をつけているのだ。
エフラム(まてよ、アメリアに彼女役を頼んでみるか?…アメリアならロリの範囲には入らんしな)
自分の脳内の線引きと世間のそれとは違うのだが、エフラムはそれに気づかない。
エフラム(ううむ、しかし弟子を彼女という訳にもいかんな)

結局アメリアとは挨拶だけで別れた。
次に遭遇したのはターナとラーチェルである。
ラーチェル「あらこんにちはエフラム、何をしてますの?」
エフラム「いや、単に散歩していただけだ」
ターナ「それならこれから私たちと遊びにいかない?」
だがエフラムは既に沈思熟考中、ターナの言葉は聞こえていなかった。
エフラム(2人のどちらかに頼んでみるか?…しかしな、よく考えてみたら彼女の振りなんかさせたら、
     俺の彼女と誤解されてしまう。それは迷惑だろう。それにあんなバカでも一応は敵手だ。
     嫁入り前の妹に変な噂が立ってはヤツに申し訳がたたん)
エフラムはブツブツ言いながら立ち去った。
ターナ「…い…一体どうしちゃったのかしら?」
ラーチェル「殿方の考えることはよくわかりませんわねぇ」

284 :汚名返上:2009/10/09(金) 01:14:01 ID:gJpqkFPd

エフラム「そもそも男女7歳にして席を同じくせず!が基本だ…それ以前のミルラ達を守るのは問題ないはずなのに、
     なぜ一緒にいるだけでロリコン扱いなのだ…
     むしろ結婚まで考えていないにも関わらず色恋にかまけるほうが問題だと思うが…」
色々考えてみる。
そして出た結論は…

エフラム「世間の風潮のほうが間違っているのだ!こうなったら俺が世の中を啓蒙してくれる!」
思い立ったら行動は早い。エフラムはオグマやディーク、シャナン、黒い牙の仲間たちを集めて行動を起こした。
プラカードやタスキを作り、スピーカーを持って街頭演説を始める。
エフラム『ご通行中の諸君に物申す!我々は幼き者達を愛で守る同志達!決して幼女に害を加える者ではない!
     そも、諸君らにはこんな経験はないか!そこの通行中の方、あなたに幼い娘はいるか!』
中年男「い…いるけど…」
エフラム『いくつだ!?』
中年男「今年で4つになるけど…」
エフラム『その娘を日曜日に公園に連れて行った時に世間の目を感じなかったか!」
中年男「か…感じた…その日はたまたま妻に用事があって、俺が遊び相手になったんだが…
    家族連れだとなんでもなくても…俺だけだとなんか周りの奥さんたちの視線が微妙というか…」
エフラム『そうだ!世間はぱっと見でしか物を判断しておらん!父性愛と犯罪者の見分けもついておらんのだ!
     見る者が見れば我々と変質者の見分けくらいつくはずだ!』
青年「……そ…そうだ!俺だって年の離れた妹と散歩してたら警官に職質された!」
エフラム『ベルン署は我ら善良な者を監視してるヒマがあるなら、真の犯罪者をこそ捕らえるべきだ!
     そもそもこんな誤解が渦巻いているのは、男と幼女が一緒にいる=ロリコンなどという誤った風潮による!
     貴様らには幼女が嫌がっているかどうかすらわからんのか!』
シャナン『自ポ法改悪反対!』
オグマ『俺など幼い姉弟を助けたらロリコン&ショタコン呼ばわりだ!』
ジャファル『……ニノは俺が守る』
やがて人が集まり、騒ぎはどんどん大きくなっていった。

そうなると当然ベルン署が乗り込んでくる。
ゲイル「こらーっ貴様ら何をやってるかー!」
ミレディ「無届のイベントは許可されていないわ!」
ツァイス「今すぐ解散しろ!」

エフラム『バカ者!そもそも貴様らがロリコンを逮捕しないから、我々まともな者が警戒されるのだろうが!
     いや、貴様らなどあてにせん!俺たちは俺たちの手で幼女を守る!』
ゲイル「ロリコンは貴様らだろうが!」
ミレディ「かまわないわ、今すぐ逮捕を!」

285 :汚名返上:2009/10/09(金) 01:14:53 ID:gJpqkFPd

そこにミカヤが突っ込んでくる。
ミカヤ「エフラムのアホー!彼女つくれゆーたのになによこの騒ぎは!」
エフラム『男女7歳にして席を同じくせず!俺が嫁をもらうのは一人前になってからだ!』
ミカヤ「何時代の人間よこの若年寄!とにかくこの集会は解散!」

つ 暁光 レクスオーラ

エフラム『ぐわ!?』
ミカヤ「本当にすみませんねみなさん!弟にはよく言って聞かせますんで!」
ゲイル「あ…ああ、解散するならかまわんが…」
こうしてエフラムの啓蒙運動は収束した。

そしてエフラムはミカヤのキツいお仕置きを受け、普段の生活に戻っていった。
ミルラ「エフラム、遊んでください」
エフラム「ああ、なにをする?」

ミカヤ「…………」
結局ロリコンの誤解は解けなかったし、ミカヤの更正計画もおじゃんである。
マルス「まあ三つ子の魂百までもっていうしね、兄さんのロリはもう一生直らないね」
エリウッド「うう…胃が…身内に犯罪者が…」
ロイ「いやもうちょっと信じてあげようよ、本人は否定してるんだから」
マルス「じゃあ君はあの姿を見て、ノーマルだと思うのかいロイ?」
エフラム「なにっロリだと!?」
マルス「僕はロイって言ったんだけど」
エフラム「そうかすまん」
ロイ「………」

どうやら兄弟達の心配はまだつきなそうである。

終わり