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Last-modified: 2011-08-15 (月) 00:32:41

ナンナ「そろそろ夜も更けてきましたし、続きは明日にしましょうか」
リーフ「それはいいけど200冊も入ったダンボールどうするのさ?」
ナンナ「リーフ様が預かって下さい」
リーフ「えっ!? 家族に見られたら僕言い訳できないよ! エフラム兄さんもいるんだよ!?」
ナンナ「なら見られなかればいいでしょう。そもそも明日持ってこなきゃいけないんですよ。
    リーフ様は女の子に大荷物背負わせる気ですか? 文句言ってないでちゃっちゃと持ってってください」
リーフ「ううぅ……わかったよ」
ミランダ「………まぁ一晩隠せばいいんだし…」
サラ「リーフのお部屋穴ボコだらけだから目立つ気がするけどね」
ティニー「あ……あと…ちょ……と…ぽー………」
ミランダ「真っ白になった髪が灰色に!?」
ナンナ「どうやら復活しつつあるようです。私たちが必ず助けてあげますからね!」
ミランダ(困ってる者や目下の者には優しいのよね。なんだかんだいってナンナも親分肌よねえ。
     さすがカリスマっていうか…ついていこうって気になるわ)

リーフ「……ってなわけで帰ってきた……上手いこと玄関では誰にも会わなかったし、
   こうして僕の部屋の隅にでも置いておこう。
   壁の穴は新聞で塞いだから外からは見えないはずだ」
アイク「ぬうん!」
リーフ「あっーーー!!!!!ラグネルの衝撃で壁が吹っ飛んだっていうか僕に直撃したーーー!!!!
    コノヒトデナシー!!!」
アイク「すまん、素振りしていたら手元が狂った。俺もまだまだだな。明日にでも店から道具を借りてきて直しておこう。
    …? その箱はなんだ、食い物か?」
リーフ「食べられる物は入ってません」
アイク「そうか」

リーフ「ふうっなんとか誤魔化したけど、これはえらいこっちゃ…
    こんなん見られた日にはホモ扱い決定っていうか、痛いナルシストだ。
    …おねいさんには読んでほしいけどハァハァ」
エフラム「ばかもーん! 貴様まだ姉がどうとかほざいとるのか!
     男ならか弱い年下を守るべきだろうが!」
リーフ「うわぁ! 一番見られたくない人がキター!」
エフラム「ん、何の話だ?」
リーフ「な、なんでもないよ兄さん! それより兄さんと姉か妹の話をしたってどうせ平行線だし
    議論しても仕方ないよ! 僕はこれから宿題をするから出て行ってくれるかな?」
エフラム「なんだ、いつもなら姉の素晴らしさをわからせるとかいって反論してくるくせに…
     大体お前が宿題などするはずない、どうせエロゲだろうが…」
リーフ「もうそういうことでいいからとにかく出て行って!」
エフラム「ふん、どうせ姉もののゲームだろう…そうだ、お前がそれほど姉が素晴らしいというなら、一つ見極めてやる!
     さぁさっさとパソコンを起動しろ!」
リーフ「ちょ…なに口走ってるのさこの兄さん!? 後ろから見られてたらエロゲなんて出来ないよ!」
エフラム「見られるのがいやってのはうしろめたいからだろうが。世間に胸を張れることなら堂々とすればいい。
     俺は世間の誤解やベルン署の冤罪にも負けず、日の下を歩んでミルラやサラを守っているつもりだ」
リーフ「いや、それとこれとは話が違うし…つーか壁にこんな大穴開いてたらエロゲなんてできないって。
    女性の家族と同居してる場合、目立たず気づかれないように鑑賞する。
    これはエロゲオタやAVマニアのマナーだよ」
エフラム「そうかならばこの大穴は新聞で塞いでおく。音声はイヤホンを使えばよかろう。
     さぁお前の好きな姉ものを見極めた上で妹の素晴らしさをわからせてやる!」
リーフ「この人うざいよ…なんかセリスの気持ちがちょっとわかってきたよ…」
   (つーか早く出てってよ…このままじゃ僕×エフラム兄さんのBL同人の箱に気づかれちゃうじゃないか!)
サラ「あら兄様、リーフのお部屋にいたのね。なになに、パソコンで遊んでるの?
   私も混ぜてくれる?」
エフラム「こらリワープはいかんぞ、ちゃんと玄関から挨拶して入ってきなさい」
サラ「あら、私と兄様の仲じゃない」
  (下から見上げる&チキサインのコンボ+小さく首をかしげる)
エフラム「………………………親しき仲にも礼儀あり、だ。
     それとリーフはこれから宿題だそうだ。邪魔をしてはいかんから俺の部屋で遊ぼう」
    (サラ様を抱っこ)(内心:エロゲなんぞ見せるわけにはいかん、大体リーフの部屋には子供に見せられん物が多すぎる!)
サラ「そうね、それじゃあオトナのお医者さんごっこでもする?」
エフラム「ませたことを言うな。十年早い」
    (優しくデコピン)
サラ「あら、期待したくせに」
  (アイコンタクト)
  『リーフ、これは貸しにしといてあげる。今度私の靴にキスでもして返してね』
  (エフラム&サラ、部屋を出て行く)
リーフ「……た…助かった…しかしとてつもなく高い貸しになりそうだ…orz」

ミカヤ「エロ本チェーック!!!」
リーフ「うわぁミカヤ姉さん!?」
ミカヤ「いいことリーフ! いつもいつも言ってるけど春画なんて100年早いわ!
   そりゃ思春期だしお姉ちゃんだって若い頃は葛飾北斎や喜多川歌麿の春画を買ったこともあるけど、
   所詮は画なのよ! そんなものに入れあげるよりさっさと彼女を作りなさい!」
リーフ「大きなお世話だよ! 作れるものならもう作ってるさ!」
ミカヤ「あら、部屋の隅に置いてあるダンボールはなに?」
リーフ つ ワープ
ミカヤ「あ、ちょ…まだ話は…」(どっかに飛んでく)

リーフ「そんなこんなで一睡もできなかったよ…」
ミランダ「…狭い家で大家族って大変よね…」
ナンナ「苦労話をひけらかすのは男の器量を下げますよ? 
    大丈夫、なんの心配もなかったくらい言って回りを安心させるくらいの度量を持ってほしいもんです」
リーフ「いやいや、君にも原因があると思うけど」
サラ「それで残りはどうやってサバくの? 明日にはヒルダさん帰ってきちゃうって」
ティニー「あああああごめんなさいごめんなさいごめんなさい。売れ残り出してごめんなさい。
     おばさんから同人の描き方を教わったにもかかわらず不祥の弟子でごめんなさいごめんなさい!!!
     か、かならず壁際サークルになって同人ショップや通販ショップにも卸すようになりますから、
     ペン先くすぐりの刑は勘弁してくださあああああああいガクガクブルブル」
ミランダ「………どこから突っ込めばいいのかわからないわ…」
ナンナ「ティニーは仲間です、必ず助けてあげます!
    残り200を売る方法…」
サラ「学校の女子には大体売ったし、先生に目つけられちゃったから学校ではもう売れないわよ?」
ナンナ「これだけはやりたくなかったけど、最後の手段があります。今日は学校は早退しましょう」
ミランダ「え、いいの?」
ナンナ「単位はしっかりとってますし、なにより友達の方が大事だもの」
リーフ「ちょ…僕は君たちほど成績よくないんだけど…」
ナンナ「落第しない程度には勉強教えてあげます。それより急ぎますよ。さっさとその箱を持ってください!」
リーフ「重い…」

リーフ「そしてやってきたここは…」
ミランダ「…AKJ本部…」
ティニー「ぽー……えーけーじぇー…」
サラ「なにかしら…この中から怨念めいた狂愛を感じるわ」
ナンナ「はいちゃっちゃといくわよ」

ラケシス「ナンナ!? とうとうAKJに入る気になったのね!ヒャハーーー!!!!!」
ミランダ「…ふぁ…ファンキーなお姉さんね…」
ナンナ「はいはい姉さん鼻血を拭いてください…それはそうと今日は姉さん…いやAKJにお願いがあって参りました」
ラケシス「なにかしら?」
ナンナ「AKJの会員各位に、あなた達の同志ティニーの書いた同人誌を一部づつ買ってほしいのです」
ラケシス「…内容は?」
サラ「実物を見たほうがはやいわね、はい」
ラケシス「……」(無言でページをめくる)
ナンナ「いかがですか?」
ラケシス「……AKJは兄妹の愛を成就するための団体…世間では禁断とされる愛を真っ当することをこそ尊しとする以上、
     他の禁断の愛を否定するものではないわ。でもそれは兄妹の愛に反しない限りの話よ」
ミランダ「…というと?」
リーフ「僕は妹より姉のほうが…」
ラケシス つ ボルガノン アーコノヒトデナシー!
    「この内容だとエフラムとエイリークの愛が裂かれてしまうわ!
     そんな物を認めるわけにはいきません!」
ナンナ「ええ…私も姉さんがそう言うことを覚悟の上で参りました。
    ですがティニーは私たちの友達であると同時に、姉さんの同志でもあるはず。
    その窮地を救うためにも、ここはお力をお貸しください!」
ラケシス「………ナンナ…なんと言われようとAKJのルールは曲げられないわ…」
ナンナ「姉さん!」
ラケシス「だけど…AKJ会長としてではなく、一個人ラケシスとしてなら話は別よ…
     その箱は私の部屋に置いときなさい…小切手でいい?」
ナンナ「あ…ありがとうございます姉さん!」
ラケシス「ほかの会員には内緒よ。今度デート一回!」
ナンナ「ええ、どこへでも行っちゃいます!…でもホテルの部屋をとっとくのはなしですよ?」
ラケシス「ハァハァ…ってせっかくプラン立てたのにー!」
ナンナ「もう姉さんってば!」

ミランダ「…………私はどこに突っ込めばいいのよ…」
サラ「深い深ーい世界ね…」
リーフ「ねぇ…だれか僕にライブしてよ…まだ火が消えないよ…」
ティニー「売れ売れた…完売御礼ひゃはーーーーーーー!!!!!!!」
リーフ「あっティニーが復活した!」
ティニー「イェアー!!!!ありがとうありがとうみんな!」
ナンナ「ああ…よかったわ、よかったわねティニー!!!」
ティニー「ありがとうありがとうバンザーイ!!!」
サラ「バンザーイ!」
ミランダ「バンザーイ!!」
リーフ「バンザー……素直によろこべねぇ…」
   (でもラケシスさんの部屋に僕のあられもない姿の本が200冊も…ハァハァ)

後日談

ヒルダ「こないだの冬コミ、完売だったんだって?
    よくやったじゃないかティニー!
    なにかご褒美を考えないといけないねぇ」
ティニー「いえ、私なんてまだまだ…売り子のみんなが頑張ってくれたからです」
ヒルダ「さすが私の姪だ! こんどの日曜は久々に外食にでもつれってってやろうかねぇ」
ブルーム(その日はワシとの結婚記念日なんだが…覚えてないんだろうな…orz)
ティルテュ「うわ~~い、私はお子様ランチがいーなー♪」
ヒルダ「………たまにはあんたも娘の面倒をみなよ…いつも子供たちに面倒を見られてるじゃないか…」

リーフ「さぁ、僕はこれでイシュタルおねいさんの願いを適えた!
    これでフラグが…」
イシュタル「ありがとうナンナ、あなたのおかげでティニーが助かったわ」
ナンナ「いえ、ティニーは私にとっても友達ですし当然のことをしたまでです」
リーフ「………僕の苦労はいったい…orz」

終わり