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Last-modified: 2012-08-29 (水) 20:47:27

190 :アルム専用神器:2010/06/26(土) 14:40:28 ID:p+VmPdnZ

~兄弟訓練中~

アイク  「ぬぅん!」
アルム  「うわぁっ!」
リーフ  「はい、アイク兄さんの勝ち」
マルス  「伝説のラブラブアタックを駆使しても勝てないとは……さすがアイク兄さんだ」
エフラム 「だがアルムも相当やる。農作業で鍛えられた筋肉は伊達ではないな」
ロイ   「微妙な褒め言葉に思えるのは僕だけ?」
セリス  「……んー……」
リン   「どうしたのセリス、難しい顔して」
セリス  「ねえ、アルム」
アルム  「なに、セリス兄さん」
セリス  「はい、これ」
アルム  「……これ、僕愛用の鍬じゃないか」
セリス  「うん。やっぱりアルムにはこっちの方が似合うと思って」
リーフ  「そんなニコニコしながら……」
リン   「セリス……確かにわたしもそう思うけどね、剣より鍬の方が似合うって、戦士にとっては侮辱……」
アイク  「……! いや、待て」
リーフ  「え?」
アイク  「アルム。もう一度俺と手合わせしないか?」
アルム  「え。いいけど……じゃあ、剣を」
アイク  「いや、そのままだ。鍬のままで俺と戦え」
リーフ  「はぁっ!?」
ロイ   「ちょ、アイク兄さん、一体何を……」
アイク  「アルム」
アルム  「……分かったよ、兄さん」

 真剣な表情で向かい合う二人。ややあって、

リーフ  「始め!」
アイク  「ぬぅん!」
アルム  「! そこっ!」

 ガキィン、と重々しい音が鳴り響き、くるくると宙を舞ったのは……

ロイ   「!! ら、ラグネルが鍬に弾き飛ばされた……!?」
エフラム 「馬鹿な……!」
リーフ  「あ、アルムの勝ち!」

 呆然とする兄弟たちの前で、アイクは深い微笑みを浮かべ、

アイク  「やはりな」
セリカ  「どういうことなの……」
アイク  「それが一番、アルムの手に馴染む武器ということだ。
      アルム、お前、そいつでかなりの敵を屠ってきたんじゃないか?」
アルム  「そ、それはまあ……バレンシアじゃ、農作業中に襲ってくるゾンビやスケルトンやガーゴイルを
      鍬や鎌で撃退するのは一般常識というか日常風景だし」
リーフ  「バレンシアの村人YABEEEEEEEEEE!」
ロイ   「さすが魔戦士ループによる永久レベルアップを可能とした民族だね……!」
アイク  「これからはその鍬で世界最強を目指すがいい」
アルム  「これが僕の新たな可能性……でも、鍬は敵と戦うための道具じゃない、
      大地を耕すための道具だ……クッ、僕は一体どうしたら……!」
セリカ  「アルム……」

マルス  「新たな英雄譚が今始まる、か……僕らは歴史の分岐点に立っているのかもしれないよ、ロイ」
ロイ   「……なんかミラ神の加護を受けた聖なる鍬とか出てきそうな雰囲気だな……
      ん、どうしたのリン姉さん、険しい顔しちゃって」
リン   「……農耕民族めが……!」
ロイ   「変なフラグ立ってるーっ!?(ガビーン!)」