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Last-modified: 2012-08-29 (水) 20:59:01

230 :ラクチェの上達:2010/06/29(火) 00:19:07 ID:oiuEaqwm

ラーメンラクチェの設定をお借りしました
読みづらいかもしれません

準備中の立て札がかけられた流星軒、その店内。
ラクチェ「くぅ…皆して私のラーメンを不味い不味いって…。これでも上達してるんだからね!」
昨日も何も知らない初見さんが1人、彼女のラーメンの犠牲になった。命に別状はなかったようだが…
スカサハ「確かに盛り付けはマシになったし、まな板が入るのも減ったけど…」
アイラ「だが…やはりラクチェはまだまだだな。いつになったら厨房を任せられるのか。」
シャナン「いいかラクチェ。普通を極めろ。そうすれば、実力が後からついてくるのだ(フッ、決まった!)」
ラクチェ「え、あ…はい…」
アイラ(この弟もどうすればいいんだろうか…)

シャナンのでまかせ…「普通を極めろ」を真に受けたラクチェは、町をぶらぶらと歩いていた。
ラクチェ(普通…普通ってどういうこと…?)

マリータ「まいどあり~、今後ともごひいきに♪」
ラクチェ「あれ、マリータ?何してるの?」
マリータ「おぉ、ラクチェ。いやな、ここの牛丼屋のおっちゃんにちょっと店手伝って欲しいって頼まれたねん。」
ラクチェ(早い、安い、旨い、か…)
マリータ「何や、ラクチェも食べに来てくれたん?あ、友達やからって値引きとかは無いで。がっつり金取るから覚悟しいや~。」
ラクチェ「いや、そもそも私食べる気ない……あ、そうか!」
マリータ「ん?」
ラクチェ「分かったわ!ありがとマリータ!!」
マリータ「はい?」
ラクチェ「こうしちゃいられない…それじゃまたね!」
マリータ「え、ちょっ待っ…お礼言うんやったら食べってってぇなー!」

231 :ラクチェの上達…上達かコレ?:2010/06/29(火) 00:20:54 ID:oiuEaqwm

ラクチェ「ただいま!」
スカサハ「あ、おかえり。」
アイラ「…何かを掴んだ顔だな。」
ラクチェ「うん。新しいラーメンを考えたの。その、食べてもらっていいかな?」
アイラ「ふむ…いいだろう。作ってみろ。」
シャナン「私とスカサハの分もな。」
スカサハ「ゑ。」

厨房に立つラクチェ。
ラクチェ(牛丼屋を見て気づいた…あれは旨いんじゃない。不味くない普通の味なんだ。つまり、そこを極めて普通のラーメンを作ればいい。
流石シャナン様だ…作ったことはないけど、今の私ならどんなラーメンも作れる気がする…というか作る!)
ラクチェ「技に心をのせる…流星剣!」

ラクチェ「で、できました…」
出されたのは、見た目普通のラーメンである。
必死の特訓によって、盛り付けはある程度鍛えられている。
アイラ「見た目は及第点だな。…問題は味だ。」
スカサハ「で、では、いただきます。」
シャナン「う、うむ…」

ズズーッ

3人(こ れ は !)
アイラ(濃厚なのかあっさりなのか微妙なスープ!)
スカサハ(太麺なのか細麺なのか判断に困る微妙な太さの麺!)
シャナン(さらにその他諸々が織り成す微妙なハーモニー!)

ラクチェ「ど、どうかな?」
シャナン「…不味くは、ない…ないよな?」
スカサハ「うん…旨いよ…?」
ラクチェ「え!?ホントに!?」
アイラ「ああ…良いと思うぞ。(ふ、普通過ぎて何を言えばいいか分からん…)」
ラクチェ「~~~っ!やったぁー!!」

こうして「不味くはない、食べられる」をキャッチフレーズに流星軒裏メニューへと追加された普通ラーメン。その普通さが一部の人に大ウケしたりするのだが、それはまた別の話。