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Last-modified: 2012-09-01 (土) 01:58:39

148 :イリオスとオルエンの休日3 1/5:2010/07/28(水) 20:17:28 ID:mFVfA/eu

おお、新作がw相変わらず面白いですwGJ!
続き行きますねー

はぁ…釣れねぇ。女どころか魚まで俺を避けるか。せつないぞ。
右舷側じゃ子供達と楽しそうにオルエンがはしゃいでる。
それに対して俺はエフラムと仲良く左舷で仏頂面してる。
エフラム「…釣れそうか?」
いや、まったく手応えはないな。そういうあんたは?
エフラム「ダメだ。小さい雑魚はたまにかかるが大物はない。」
よく見るとまだ子供だな。こいつ、魚にまで子供に好かれるのか…
大人の魚達はむっさい男よりは可愛い子供や女に釣られたいんだろうな。
言っててせつなくなるのはなんでだろう…いや、言うな。
エフラム「しかし昨日といい今日といい縁があるな。」
まあだいたいプランが同じになるのは仕方がないさ。

そう、釣りに行くために港に行ったらまたこいつらと同じになった。
マルスはシーダの実家に行ってるらしいからいないけどな。
しかしあいつ彼女いたんだな…うらやましいぜ。
で、船で沖に出て男女に別れて釣り始めたらこれだ。

結局午前が終わっても俺とエフラムは全然釣れなかった。
ちなみにエフラムは雑魚を全てリリースしてた。
逆に女性陣は大漁でとっても幸せそうだ…あれ、目から汗が…
チキ「みてみて!チキがつったのー!」
ファ「ファもつったのー!」
ミルラ「……つれました。」
うん、こっちが悲しくなるからあまり見せ付けないでくれ。
見ろ、エフラムもどこと無くせつな…そうじゃないな。
オルエン「釣りは初めてだったけど楽しいかったわねー。」
うん、頼む。追撃とかやめて。もう俺のHPは1です…

とりあえず女性陣の釣った魚を俺が捌いて食べることにする。
くくく…今宵の包丁は血に飢えているぞ。昼だけど。
捌いた魚は刺身や焼いて食べる。うむ、みんな美味しそうに食べるな。
チキ「おいしー!」
ファ「おいしー!」
ミルラ「…おいしいです。」
そうか…昨今の子供は魚嫌いが多いらしいが問題なさそうだな。
ほら、慌てないでゆっくり食べな。まだあるから。
オルエン「イリオスって料理上手ね。今度教えて。」
いや、俺なんかよりももっと上手な人に聞いた方がいいぜ。
エフラム「………」ガツガツガツガツ
てめーは少しは味わって食いやがれ!料理人への侮蔑か?

昼食が済んだら次はダイビングだ。ここでエフラム達と別れる。
オルエン「私ダイビングって初めてなのよねー。」
俺は…一応経験してる。水中撮影もやったからな。
オルエン「そうなんだ。じゃあ何かあったら助けてね。」
ああ、何かあったらフレッドに殺されるから絶対助けるぜ。

149 :イリオスとオルエンの休日3 2/5:2010/07/28(水) 20:18:16 ID:mFVfA/eu

タリスの海の中は綺麗だった。それ以外に言うことは思い付かん。
オルエンは綺麗な物を見つける度にこっちに聞いてきたりしてくる。
ま、TV番組でいろいろ見たり勉強したから答えられたけどな。

ま、そんなこんなであっという間に夕方になっちまった。
ああ、明日にはもう帰るのか。もう少しいたかったぜ…
しかしオルエンのやつ、本当に楽しそうだったな。
ふと俺の隣をゆっくりと歩いているのオルエンを見る。
オルエン「ん?どうしたのイリオス?」
こいつのおかげだしな…また何かお礼するか。
イリオス「いや…楽しかったなって思ってな。ありがとよ。」
あれ?オルエンのやつ顔を赤くしてやがる。どうしたんだ?
オルエン「な、何でもないよ。ただちょっと嬉しかったの。」

そうか。ん……?今何か声がしなかったか?
オルエン「いや、私には聞こえなかったよ?」
・・ケテ!・・マタスケテ!
いや、子供の悲鳴だ!助けを呼んでる。行こう!
オルエン「え?ええ…」

ここか?女の子と男の子…をいかにも海賊って格好の奴が捕まえてる。
ん?よく見たら誰か倒れてるな…見たところ傭兵って感じだが。
ユミナ「オグマ!!しっかりしなさい!」
海賊「無駄だよ嬢ちゃん。不意打ちでスリープの杖を受けたからな。」
ユベロ「ぼ、僕達、どうなっちゃうの?」
海賊「身代金をたっぷりせしめたら貴族に売り付けるのさ。」
き、汚ねぇ…くそ、俺1人で取り返せるかわからな…い……が!?
く、急に眠気が…ま、まさか!?
チンピラ「兄貴、こいつらこんなところで盗み聞きしてますぜ。」
こいつは…昨日の…くそ…逃…げ……ろ………オ………

海賊「へ、便利だなこのスリープの杖は。」
チンピラ「兄貴、この嬢ちゃんもなかなかの上玉ですぜ。」
海賊「おう、3人を連れてアジトに帰るぜ。明日には大金が手に入る。」
チンピラ「この2人はどうしやす?」
海賊「殺しt…む、誰か来る。一旦帰るぞ。」
チンピラ「へい!」
海賊とチンピラは眠らせた3人を連れて海へと逃げ出した。
たまたま通り掛かったマルスによって俺達は起こされたが手遅れだった。

150 :イリオスとオルエンの休日3 3/5:2010/07/28(水) 20:18:56 ID:mFVfA/eu

くそ!オルエンがさらわれちまった。早く取り返さないと!
マルス「オルソンさん、落ち着いて。取り戻すにも場所がわからないと。」
わかってる!けど早くしねえと何をされるか…
俺が焦っていると馬に乗った爺さんがやって来た。
ジェイガン「わかりましたぞマルス様。あの洞窟に潜伏しております。」
マルス「あそこか…シーダは無事か?」
ジェイガン「はい、確認しました。」
…あの孤島か。確かに潜むには最適だな。
オグマ「くっ、一刻も早く取り戻さねば。」
マルス「今は島の人に頼んで船を用意してもらってる。」
くそ、そんなの待っていられるか!俺はあそこの舟で行くぞ!
マルス「無茶だ!1人で行くのは危険だ。」
わかってる…わかってるけど早くあいつを救いたいんだ。
オグマ「2人なら…大丈夫だろう。」
マルス「…わかった。ならこれを付けて行ってくれ。」
何だこれは?小型のインカムみたいだが…
マルス「無線機だ。急いで追い付くから近づいたら連絡を取ろう。」
ありがてえ、助かるぜ。
オグマ「よし、では急ごう。えーと、オルソンだったか?」
イリオスだ!!まあいい、行くぜ。
俺はオグマと共に海岸にあった舟で孤島に向かった。

ジェイガン「何故止めなかったのですか?」
マルス「あの2人を止めれるとは思わなかった。それに…」
ジェイガン「それに…?」
マルス「あの海賊は貴族相手に人身売買をしてるって噂もある。」
ジェイガン「なるほど、急いだ方が得策ってことですか。」
マルス「とりあえず僕達も急ごう。ジェイガンも戦闘の準備を。」
ジェイガン「は!」
マルス(……頼むよ、2人とも)

オグマ「着いたが…見張りがいるな…まだ気づかれてないが。」
ち、さすがに警戒してるな。だが1人なら任せろ!サンダー!
俺の唱えたサンダーによる雷光が、見張りの海賊に直撃する。
海賊は小さなうめき声をあげ、海へと転落していった。
オグマ「ほう、剣を持ってるからナイトかと思ったがマージナイトか。」
ああ、必死に貴族になるために鍛えたからな。とにかく行こう。
オグマ「ああ、俺が前衛で行く。お前は援護を頼む。」
了解。待ってろよオルエン!今助けに行くぜ!!

151 :イリオスとオルエンの休日3 4/5:2010/07/28(水) 20:20:44 ID:mFVfA/eu

オグマ「そこだ!」
海賊「うぐっ…」
すげえ…正規の型ではないがこいつ…できる。
突入した俺達はとにかく敵を蹴散らして進んでいた。
手斧持ちや弓兵は俺が、その他はオグマが倒して行く。
オグマの剣術は俺の知る王国剣術とはまったく違っていた。
剣の峰で敵を殴ったり、足で地面を蹴り上げ砂で目潰しをする。
こんなのは貴族様にはうけないわな…ただ確実に強い…
倒れた海賊の1人を無理矢理蹴り起こしオルエン達の居場所を吐かせる。
海賊「………うっ、誰が言うもの…ギャァァァア!!」
吐くつもりがないようなので左足を躊躇なく鉄の剣で刺す。
もう一度言う。さらってきた奴ははどこだ?次は右足を刺すぞ。
海賊「こ、ここの左奥です…ギャァァァア!!イテェ!!」
明らかに嘘って顔が見え見えだ。くそが。次は女にするぞ!
海賊「み、右だ!!本当だ!信じてくれよぉ!!」
オグマ、右の道だ。行くぞ。
オグマ「お前…そういうことを好む奴には見えないが気のせいか?」
普段の俺ならこんな拷問なんかしないけどな…今日の俺は本気だ。
今日だけは上品な貴族じゃなくて下劣な平民でいってやる。
オグマ「ふ、そうか。」
何故か嬉しそうな顔をしながら右の道の敵を斬り捨てるオグマ。
…こいつはどうするか…ってショックでちびって気を失ってやがる。
とりあえず傷薬塗って放置しておくか。
オグマ「おい、行くぞ!」

ガザック「くそ!敵はまだ倒せないのか?」
チンピラ「やつら、オグマとオルソンって噂ですぜ。」
ガザック「オグマ…あのオグマか!?」
チンピラ「はい…」
ガザック「くそ…寝ている隙に殺すべきだったか。オルソンは誰だ?」
チンピラ「FETVのスタッフです。」
ガザック「……強いのか?」
チンピラ「オルソンは平民でマージナイトですから珍しいです。」
俺の名前はイリオスだ!このチンピラ野郎!サンダー!!
チンピラ「ぐはっ…」
ガザック「く…貴様…」
オグマ「さらわれたユミナ達を返してもらおうか!」
ガザック「わかった………と言う訳無いだろ!死ねぇ!」
うわ、どこのラング将軍だこいつ。
ってオグマのやつあっさり避けて一撃で鳩尾に剣を叩き込んだな。
オグマ「安心しろ、峰うちだ。」
ガザック「くそっ…たれ…」
オグマ「ふ…不意打ちでなければ負けるものか。」
か、カッコイイ…って見取れてる場合じゃねえ!
オルエン!!無事か!?っていない!どこだ?
ガザック「馬鹿め…あの娘は今頃おかしらが…」

152 :イリオスとオルエンの休日3 5/5:2010/07/28(水) 20:22:07 ID:mFVfA/eu

とりあえず気絶したガザックの懐から扉の鍵を奪い牢屋を開ける。
中ではまだ眠っているユミナとユベロがいた。オルエンはいないか…
オグマ「2人とも大丈夫か?」
ユミナ「う…うーん…ここは?」
ユベロ「たしか僕たちは…あ、オグマさん!」
オグマ「よかった。無事だったか。」
オグマ、俺はまだオルエンがいるから行くぜ。先に逃げてくれ。
オグマ「しかしそれでは危険じゃ…」
子供連れて乗り込む方が危険だ。それよりも被害を減らしたい。
ま、最悪俺が死んでオルエンは売られる…が、まだマシだ。
オグマ「わかった…ならこれを持って行け!」
これは…銀の剣か…いいのか?
オグマ「ああ、脱出するなら鉄の剣で事足りる。」
すまない、ありがたく借りるぞ。そっちの嬢ちゃん達は魔法使えるか?
ユベロ「…ぼ、僕が使えます。」
ならサンダーも持って行け。オグマを助けてやれ。
ユベロ「…は、はい!」
オグマ「いいのか?お前は剣よりは魔法の方が…」
大丈夫、こんなにいい業物があれば事足りる。じゃまたな!
オグマ「オルs…いや、イリオス。死ぬなよ。」

ゴメス「くそ!まだ賊は殺せないのか!?」
海賊「ダメです!ぐわっ!」
よう、オルエンを返してもらおうか…
まさかと思うがオルエンに手は出してないよな?
ゴメス「安心しろ。あと少しってところで侵入しやがったからな…」
そうか…ならあとはお前さえ倒せば終わりだな。
ゴメス「く、部下はどうした!?」
あいつらなら地面にキスしてるぜ。全員気絶してる。
ゴメス「貴様…こんなことをして生きて帰れると思うなよ!」
それはこっちの台詞だ。貴様を倒してオルエンは返してもらう!
ゴメス「喰らいやがれ!!」
っと、いい踏み込みだ。危ないな…せいっ!
ゴメス「ぐっ…やるな…」
ち、浅いか…さすがに首領ともなると強いな。
ゴメス「もう少しで俺は金持ちになれたんだ!!貴様のせいで!」
踏み込みが甘い!怒りで戦っても当たるものか!てい!
ゴメスの突撃を左へ流しがら空きの顔面に回し蹴りを叩き込む。
ゴメス「ぐわっ!?」
さあ、もう勝ち目はない。大人しく降伏しろ!
ゴメス「まだだ!俺はまだ捕まる訳にはいかねえよ!」
あ、逃げた!?ま、待て!逃がすか!
逃げ出したゴメスを追い掛けるとゴメスは寝室らしき場所に逃げ込んだ。
ゴメス「……ぐっ、動くな!この女がどうなってもいいのか?」
な、しまった!?
ゴメスは眠っているオルエンの首に斧を突き付けていた…

終へ続く