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Last-modified: 2007-06-30 (土) 22:11:45

エリンシア 「ふぅ……。今日も皆を無事学校へ送り出したわ。さて、バアトルブートキャンプの隆々たる筋肉を眺めながら一息のブレイクタイムとしましょう」
ロイ 「うわああああっ!」
エリンシア 「相変わらずテカっていますわね。この強い弾力性を感じさせる質感は素晴らしいわ」
ロイ 「どう見てもどう考えても寝坊で遅刻だー! ああもう、姉さんどうして起こしてくれなかったんだよ!」
エリンシア 「バアトルの応援は最高ですわ。やる気を引き起こすというか……」
ロイ 「姉さん!」
エリンシア「……どうしたのロイ。忘れ物?」
ロイ 「寝過ごしたんだよ……ってそんな場合じゃない、早く支度しないと!」
エリンシア 「それは大変ね」
ロイ 「1限目が始まるのはちょうど10分後か……走ればなんとかなるかな」
エリンシア 「通販で買おうかしら」
ロイ 「今やるべき事を絞った末の優先事項は、順にトイレ、洗面歯磨き、着替え、持ち物チェックでよし! 朝食は学校で食べよう」
エリンシア 「ルキノとジョフレも実践してるらしいし……」
ロイ 「まずはトイレだ!」

 

 ガチャガチャッ

 

ロイ 「あ……開かない!」
アイク 「入ってるぞ」
ロイ 「ぐはっ! 思わぬ天敵が……! アイク兄さんのトイレは大抵長い。そして後はすこぶる臭い!」
アイク 「聞こえてるぞ」
ロイ 「いきなり出端を挫かれてしまった……。とりあえずトイレは学校で済ますとして、次の洗顔をしてしまおう」

 

 蛇口を捻る

 

ロイ 「水が……出ない?」
エリンシア 「困った事に、この地域は今日の午前中いっぱい断水らしいわ」
ロイ 「なんだって!」
アイク 「なんだと!」
ロイ 「そんな馬鹿な……朝方に断水? 有り得ない……」
アイク 「まずいな……これ流せないのか? たまらんぞ……」
ロイ 「しょうがない、着替えだ!」
エリンシア 「はい、制服一式よ」
ロイ 「ありがとう姉さん。用意がはかどったよ」
エリンシア 「さあ行くのよロイ! ダッシュダーッシュダッシュ!」
ロイ 「キックエーンドダッシュ!」
エリンシア 「燃えてー青春~」
ロイ 「違う、何で僕ノリノリなんだ、そうじゃない急がねば!」
エリンシア 「駆け抜けろ~♪」
ロイ 「いってきまーす!」

 

アイク 「……どうすべきか」

 

ロイ 「今のところタイムロスは無い。でも余裕は欲しいところだ、近道を通ろう」

 

 近道なはずの往来は繁雑に人で込み入っている

 

ロイ 「ななな何だよこの人だかりはっ!」
ヘクトル 「おーロイじゃねーか」
ロイ 「兄さん! これは一体……いや、どうしてここに」
ヘクトル 「なんと、あのバアトル&フィルがここに来訪してるんだぜ? 学校なんて行ってられっかよ」
ロイ 「僕が必死になってるのに兄さんは堂々とサボり……」
ヘクトル 「それにしてもすっげー人気だな」
ロイ 「どうでもいいからここを通らせて欲しい……遅刻してしまう」
ヘクトル 「おっ! どうやらバアトルがここでファンと共にエクササイズするらしいぜ」
ロイ 「朝からごきげんだね。てゆうか公道ジャックしていいのかなあ」
ヘクトル 「よしっ、俺もエクササイズするか!」
ロイ 「バアトルをトップにみるみる三角に形ができてゆく……!」
バアトル 「オーケイ! ヒアウィーゴ!」
ロイ「凄い……壮観だけど学校へ急ごう」

 

 人が邪魔で通れない!

 

ロイ 「なんでー!」
バアトル 「少年よ! 君も体を動かそう!」
ロイ 「いや、僕学校がありますんで、だけど何これスペース無いよ!」
バアトル 「ぶんぶんぶんぶん」
ヘクトル 「ぶんぶんぶんぶん」
ロイ 「やばい、本気で間に合わない! でも皆ぶんぶんしてて通れないっ!」
フィル 「グッジョブ! 皆さん素晴らしいです!」
ヘクトル 「結構ハードだなー。汗かいたぜ」
ロイ 「やっと終わった……?」
バアトル 「ワンモアセッ!」
ロイ 「orz」
ヘクトル 「あーあ、一限目始まっちまったな。せっかくだからロイもやろーぜ」
ロイ 「僕の必死の努力が……」
フィル 「せーの…」
バアトル&フィル 「ヴィクトリー!!」
ロイ 「負けた……くやしいっ……!」