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Last-modified: 2007-07-08 (日) 00:43:22

リーフ  「ふう……」
マルス  「はあ……」
ロイ   「あれ、どうしたの二人とも」
リーフ  「ああ、ロイか」
マルス  「うん……ちょっと、投資に失敗してね」
ロイ   「へえ。マルス兄さんがそういうので失敗するのは珍しいね」
リーフ  「そうなんだよ。絶対うまくいくと思ったのになあ」
マルス  「こんなことで読み違えるなんて」
ロイ   「うーん……一体何に投資したの?」
リーフ  「僕の経験を活かして、健康食品を開発したんだよ」
マルス  「Sドリンクをベースにね。ところが、これが少しも売れなくてねえ」
ロイ   「そうなんだ。ところで、その広告ってどんなの?」
リーフ  「これさ」
ロイ   「どれどれ……」

 

 トラキア驚異のメカニズム! 疲労知らずの体を作り上げましょう!
 SSS(スーパースペシャルスタミナ)ドリンク! これであなたもSSSランク!

 

ロイ   「……まあ、独特のキャッチフレーズ、と言っていいのかな、これは……で、『愛飲者の声』は……」

 

 ―貧弱なボーヤだった僕が、このドリンクのおかげでこんなにもムキムキに! 女の子にもモテモテです!

 

ロイ   「うわぁ、ありがちだなあ……ん? なんか、この『愛飲者』の写真見覚えが……」

 

   使用前(数年前の細いアイク)  

 

   使用後(現在のガチムチアイク)

 

ロイ   「って詐欺じゃないかこれーっ!! アイク兄さんがこんなんなったの薬のせいじゃないし!」
マルス  「失礼だな、宣伝のためにちょっと誇張しているだけさ」
ロイ   「いや、これはいくらなんでも……」
リーフ  「ああ、何がいけなかったんだろう……!」
マルス  「誰が見ても『どう見ても別人じゃねーかこれ』って言って信じてくれないんだよね」
リーフ  「おかげでドリンクの効果まで疑われる始末……」
ロイ   「まあ無理もないな……」
リーフ  「仕方がない、今回の事業は諦めるとしようか」
マルス  「そうだね。リセットボタンを押す気持ちで新たな計画を練ろう。
      よし、ロイ、余ったSSSドリンクはエリウッド兄さんにプレゼントすることにする。届けてくれないか」
ロイ   「ああ、なんかもうオチが見えてきたな……」

 

 ~一時間後~

 

エリウッド「オクレ兄さん!」
ロイ   「やっぱりね」