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Last-modified: 2013-11-07 (木) 00:21:39

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ロイ 「僕はあまり会ったことないからよく分からないんだけど、実際のところジョフレさんってどうなの、マルス兄さん」
マルス「おやおやロイ、まるで僕なら知っていると言いたげな口ぶりだね?」
ロイ 「実際知ってるんでしょ」
マルス「まあね。いや、あの人は凄いよ。揺らがなさ具合が」
ロイ 「揺らがなさ具合?」
マルス「そう。一回エリンシア姉さんの部屋を盗撮してKINNIKUグッズだらけの写真を送ったときがあったんだけどね」
ロイ 「何やってんの兄さん」
マルス「このぐらいで動揺するようじゃ、エリンシア姉さんの相手は務まらないさ」
ロイ 「自分が楽しみたいだけでしょ兄さんは」
マルス「まあ八割方はね」
ロイ 「相変わらずだなあ」
マルス「もちろん『エリンシア姉さんはガチムチ好みなのであなたみたいなヒョロ男には興味ありません』ってメッセージも添えたさ」
ロイ 「外道ここに極まれりか……で、返答は?」
マルス「『エリンシア様の嗜好のことは私もよく存じている。だがそれと伴侶選びとはまた別の問題だ。
    人生のパートナーというものは本人の好みだけではなく経済力や社会的立場、思想等あらゆる要素を踏まえて選び出されるもの。
    私はそういった数々の条件を踏まえた上でエリンシア様に選んで頂けたと自負しているし、そうである以上この写真は
    彼女が今も変わらず壮健であることを伝えてくれる以上の意味を持っていない。私にとってはむしろ喜ばしいことだ。
    何より私は恋人がテレビのアイドルに夢中になっていることを苦々しく思うような類の男ではない。心配ご無用である』」
ロイ 「全く揺らいでいない……!」
マルス「さらにその後、『こんなやたらとクドい返信を送ってくるのはあなたが動揺を隠そうとしている証拠ではありませんか』って送ったら」
ロイ 「なんでそんな刺々しいの兄さん。で、返事は?」
マルス「『私としては簡単な返事で済ませるか、あるいは無視しても良いと思ったのだが、
     姉のパートナーの男がどれ程の人物なのかと案ずる君の心情を慮って敢えて詳細に書いた次第である。
     私が今後こういったことで取り乱してエリンシア様を傷つけたり、あるいは君の家族に迷惑をかけるようなことはないので安心してほしい。
     私としても、、エリンシア様のそばに君のようなしっかりした弟がいてくれるというのはとても安心できる事実だ。
     赤の他人が頼む義理はないかもしれないが、今後もエリンシア様の身心を守って頂けるようお願いもうしあげる』」
ロイ 「大人な対応だ……マルス兄さんの意図完全に見抜かれてるし」
マルス「出番の少なさは謙虚さの表れだったってわけさ。
     ちなみに今後も鷹王と仲良くしている姉さんとか筋肉にハァハァしてる姉さんの写真を送ったけど
     『ありがとう、エリンシア様がお元気そうで安心した。今後も送って頂けると嬉しい』とかそういう返事が来ただけでした」
ロイ 「兄さんもしつこいね……」