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Last-modified: 2013-11-07 (木) 00:25:10

144 :ヤン→デレ 番外編:2010/12/06(月) 23:19:02 ID:iBaq7WNr

ここはノディオン邸の地下。もっとわかりやすくいうとAKJの本部である。

ラケシス、プリシラ、クラリーネはアイクに『ぬぅん!』された後、何度かエイリークを支援しようと
ちょっかいを出していたのだが、その度に『ぬぅん!』され、スタート地点(本部)に戻されていた。

クラリーネ「ラケシス会長、どうやらエイリークさんの問題は解決したようです」
ラケシス「そうですか。『S』だけでなくアイクさんまで我々の前に立ちはだかるとは。
        今後の対策を練らなければいけませんわね」
プリシラ「しかし、今回の一件は必ずしも我々にとって不利益なことばかりではありませんでした。
        この報告書をご覧ください」

ラケシスに手渡された報告書の中には、エフラムとエイリークが肩を寄せ合って相々傘をしている写真、
そのときにエイリークが頬を染めている写真などが添付されていた(撮影:AKJ工作員)。

プリシラ「ご覧ください。エイリークさんのエフラムさんへ向けるこの熱い視線!」
クラリーネ「素晴らしいですわ。まさしく兄に恋する妹の表情です!」
ラケシス「たしかに。エイリークさんは支援Aを超えて支援S……私達と同じ領域まで成長したようですね。
        今なら、規則12条1項に基づき特別会員になっていただけるかもしれません」(兄弟スレ13章『その名はAKJ』参照)
クラリーネ「そしてゆくゆくは、いまだにこのスレで成し遂げられたことのない、
          規則15条に基づく神会員の第1号にも……!」
プリシラ「さらに、未確認情報ながら、トラキアの竜騎士見習いのエダさんにも
        兄ディーンさんへの思慕の情があるとのこと」
ラケシス「それは良いお話。トラキア地方でさらに会員を増やせれば、
        我々の思想が世に認知される日も近づくでしょう」
プリシラ「お供いたします、会長」
クラリーネ「わたくしもですわ」
ラケシス「ありがとう。では最後に聖なる言葉を唱え、今日は解散といたしましょう。
        兄が嫌いな女子なんていません」
プリシラ「兄が嫌いな女子なんていません」
クラリーネ「兄が嫌いな女子なんていません」
ラケ・プリ・クラ「「「兄が嫌いな女子なんていません」」」

本人達のあずかり知らないところで、AKJは着々と陰謀を進めているのであった。

シグルド「KINSHINは許さんぞォーーーーー!!!!!」
ノイッシュ「ぎゃ~! 係長がまたいつもの発作を~!」
アーダン「落ち着いてください係長! 取引先の方がいらしてるんですから!」
アレク「まーたAKJがどっかでなんか企んでるんだろうなぁ」

信頼と実績のKINSHINセンサーを装備しているKINSHINの騎士シグルド。
彼の安息の日は、未だ来ない。

145 :ヤン→デレ 番外編2:2010/12/06(月) 23:21:25 ID:iBaq7WNr

エフラムとエイリークが相々傘で仲良く家路についている頃。

ふたりの一部始終を目撃してしまった少女がいた。

アメリア「あわわ……し、師匠~~」

翌日。紋章町のある児童公園。
そこでは5人の幼女のうち3人が深刻な表情で対策を練っていた。
試験が無事に終わり、なかなか結果も良かったので、勉強を見てもらった
エフラムにお礼を言おうと(そのついでに何かご褒美をもらえないかと)校門前で
待ち伏せしていたら、目撃してしまった衝撃の相々傘。
いてもたってもいられず、かといってどうしたらいいかも分からず、
気づいたときには、同士であり、ライバルでもあるミルラに招集をかけていた。
そうしたらチキとファもくっついてきて、さらにどこから聞きつけてきたのか、
サラまでやってきた(どういう情報網を持っているのだろうか)。
議題はずばり、『どうすればお兄ちゃん(兄様、師匠)を取り戻せるか』である。

アメリア「~~というわけなの。あたし、どうしていいかわからなくて……」
ミルラ「そ、そんな……エフラム、わたしじゃダメなんですか……」
サラ「これは予想外だったわね。まさか兄様がロリコンである以上に重度のシスコンだったなんて。
    こうなると、私達は不利ね」
アメリア「そ、そんなこと、まだわからないよっ! あたしたちだって師匠の妹みたいなものじゃない!」
サラ「たしかにね。でも同じ妹でも、義妹と実妹では大きな差があることは否定できないわ。
    AKJだって実妹との恋愛のほうが上って定義してるし。
    世の中には『義理だからいいんだ』って人もいるけど、どうやら兄様は違うみたい」
ミルラ「あぅあぅ……な、ならいっそのこと、エフラムとの支援会話のネタを流用して、
      お姉ちゃんキャラとしてリバイバルしてエフラムをお姉ちゃん萌えに……」
アメリア「メタ自重。しかもわけわかんないよ!」
ミルラ「わかんなくないです! 妹萌えも姉萌えも外国語に翻訳すれば
      シスコンなんですから、きっと両者には親和性が!」
サラ「コンプレックスを萌えと翻訳するのは違うんじゃないかしら」
アメリア「そんな冷静なツッコミはいいから! ミルラちゃん落ち着いて~~!!」

テンパるミルラ。それをなだめようとしつつも、自分もテンパっているアメリア。
ちなみにチキとファは砂遊び中。ミルラ達の議論は内容が斜め上すぎてわからないようだ。
そっちの方が健全だろう。
サラも珍しくポーカーフェイスを崩し、深刻な表情で考え込んでいる。
しかし、サラの悪女の頭脳は、今のアメリアとミルラのやり取りからヒントを得ていた。
サラ(『ロリコン<シスコン』では勝ち目はない。ならば……?)

146 :ヤン→デレ 番外編2:2010/12/06(月) 23:22:37 ID:iBaq7WNr

その時、サラに電流走る……っ!!

サラ「そうよ。この方法があったわ」
ミルラ・アメリア「えっ? 何かいいアイデアが!?」
サラ「ええ。フフフ、考えてみればなんてことないわ」

自信たっぷりに他の2人を見回すサラ。チキとファも、何事かと思ってとてとて寄ってきた。

サラ「たしかに、兄様が重度のシスコンであるなら、兄様の実の妹になれない以上、
    私達に勝ち目はないわ」
ミルラ「それはわかってます! それをどうにかするための会議じゃないですか!」
サラ「最後までお聞きなさい。たしかに私達が変わることはできない。
    だったら……兄様に変わってもらえばいいんじゃないかしら?」
チキ・ファ・ミルラ「Ω ΩΩ ナ ナンダッテー!!」
アメリア「その発想はなかったわ!」
サラ「兄様が重度のシスコンだというのなら、その前提を崩す。
    兄様に重度のシスコンを上回る、極度のロリコンになってもらえば、私達の優位性が復活するって寸法よ」

敗北感に包まれて重苦しい雰囲気だった会議の空気が一変した。
わかりやすくいうなら『これで勝つる!』という感じだ。

アメリア「じゃあ、あたしたちは今まで以上に師匠に甘えればいいんだよね?」
サラ「ええ。特に性的なアピールを欠かさずにね」
ミルラ「せ、性的って……///」
サラ「あら、兄様をエイリークに取られてもいいの?」
ミルラ「……っ! 頑張ります!!」
チキ「がんばるー!」(←わかってない)
ファ「おー!」(←同じく)
アメリア「は、恥ずかしいけど、やるぞー!」

こうして『エフラムに 極度のロリコンになってもらうための 幼女たちの団』
略してEKY団が結成された。

サラ(クスクス……兄様もこれから大変ね。でも私達を不安にさせたんだから、
    それくらいは我慢してもらわないと。さあ、面白くなりそうだわ)

EKY団が紋章町にどのような騒動をもたらすのか。
それは、今後のスレの流れ次第である。

エフラム「……っ!」
エイリーク「どうしました、兄上?」
エフラム「いや、なにか今すごい悪寒が……」

今度こそ終わり