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Last-modified: 2011-06-07 (火) 20:38:30

270 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 09:33:04 ID:GtuLAu9p
あらすじ
記憶喪失になったヘクトル、エイリーク、アルムによる喧嘩の飛び火を受け、エフラムまでも記憶喪失になってしまった!
当初の目的と反して増えて行く被害者!
事の発端であるアイクの記憶すら戻る気配は無し!
いい加減被害者を出すな!がんばれ!FE兄弟家!!

 第6章 “ラブファイター”

~3人が2階に上がってから10分弱~

ドロシー  『こんにちは、お昼のニュースです。先程の午後12時10分頃、竜王家最上階の個室より火の手が上がりました。その個室に居たと思われる黒竜王、デギンハンザー氏は依然行方が知れず、ベルン警察の捜査の下、全力で捜索中との事です』
セーラ   『大変・・・モグモグ・・・ねぇ・・・モグモグ・・・』
ドロシー  Σ『なんで昼御飯食べてるんですか!?あっちょっ、今はこの人映さないで!CM!CMお願いします!!』

マルス   「セーラさんもドロシーさんも相変わらずですねm9(^□^)プギャー」
エリンシア (というかセーラさんもよくTV局で採用されましたわね・・・)
エリウッド 「それにしても遅いな、3人とも・・・」
リーフ   「様子見に行くだけなのになんでこんな時間掛かるんだろうね?」
ミカヤ   「・・・しょーがない、私も2階に行ってみるわ」

ミカヤはスクッと立ちあがり、階段のある方へ歩き出す。
しかし、ミカヤはすぐに歩みを止める。
階段のほうから数人の足音が聞こえてきたからだ。
その階段から一番最初に顔を出したのは、リンだった。

リン    「・・・」
エリウッド 「あ、リン。上はどうだった?」
リン    「え、ええと・・・うん、予想通りと言えば予想通り・・・」
エリウッド 「・・・は?」
セリス   「・・・今のセリフが不吉にしか聞こえないのは僕だけ?」
ミカヤ   「私達も感じてるから大丈夫」

ちなみに、この一瞬は皆の心が一つになった瞬間である。
そんな皆の前に、気持ち悪い笑い声を上げて居間には言ってくる人物が来た。
・・・エフラムだ。

エフラム  「ヒャッハァ!ヒャーハハハァ!!」
エリウッド Σ「ええええええッ!!?」
エフラム  「あァ?どうしたよ兄貴ィ!今にも倒れそうな顔してんじゃねぇか!ギャハハハハハ!」
ミカヤ   Σ「性格が歪んだ!かなり歪んだ!」
セリス   「えっ、これなに!?どういうことなの!?」
アイク   「・・・まぁ、経緯を説明するとだ・・・」

~5分後~

271 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 09:36:42 ID:GtuLAu9p
エリウッド 「なるほど・・・それで記憶喪失、と・・・」
リン    「大体のことは教えておいたわ。兄弟の事とか身の回りの事とか・・・」
エフラム  「ギャハハハッ!よろしくなァ胃が脆弱な蝶サイコー兄貴よォ!!」
エリウッド (゚Д゚)・・・リン?ナニオシエタノカナ?
リン    「違う違う違う!それ教えたのマルスだから!」
リーフ   (でもあながち間違ってないじゃん・・・)
マルス   「やだなぁ、一から十まで全部教えたのリン姉さんじゃないですかぁ~」
エフラム  「そうだぜェ!ギャハハハハハハハァ!!」
リン    「教えてないって言ってんでしょ!?ってかアンタは悪ノリすなっ!!」
マルス   「アハハッ、何故だろう、今のエフラム兄さんとなら意気投合できそうだよ」
エフラム  「オウッ!俺もそう思うぜェ!ゲヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
リン    「黙ってろ己等ァ!!」(怒)
セリス   「うわぁ・・・なんだか凄いなぁ~・・・こ、怖くなってきちゃった・・・」

まぁ分からなくもない。
こうして次々に記憶喪失者が増えて行ってるのだから。
と、セリスの後ろにマルスがスススッと忍び寄り、囁く。

マルス   「一人・・・また一人と記憶を失っていく・・・」
セリス    ビクッ
マルス   「そして最後に残ったのは・・・一人だけ・・・そして 最 後 の 一 人 に 魔 の 手 が ・ ・ ・ !」
セリス   「うわああああん!!ごめんなさぁぁぁいぃ!!」(泣)←何故か泣いて謝る少年
ミカヤ   「こんな時に言ってる場合じゃないでしょうがッ!」
マルス   「気分を変えようとしただけですヨ」
ロイ    Σ「いやシャレにならないからね!?」
エリウッド (そうなるような未来を想像してしまった僕って・・・orz)

エイリーク 「ええい、口が悪いのが増えおって!最近の若者は礼儀を知らんのかぁ!」
ヘクトル  「そんなことないよぉ、元気出して!」
エフラム  「ヒャッハァ!口調なんざァクソくらえだァ!!楽しくやろうぜェ?ヒャッハハハァ!!」
アルム   「眩しい・・・部屋に引篭もりたい・・・」
アイク   「そんなでよく出て来れたな・・・」

リーフ   「どうする?どんどん悪化する一方なんだけど・・・」
ロイ    「このままじゃ本当にマルス兄さんが言ったみたいに・・・」
エリンシア 「シッ!そう言う事言ったらいけません!」
272 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 09:40:15 ID:GtuLAu9p
エイリーク 「武器を持てぃ!今こそ決別の時じゃあ!!」
エフラム  「おォ?やるってかァ?いいじゃねぇか!やってやるよォ!!ギャハハハハハハァァ!!」
ヘクトル  「喧嘩はよくないよーう!」
アルム   「部屋・・・部屋が恋しいよ・・・」
ミカヤ   「黙れ」つセイニー
記憶喪失一同「アッー!」

マルス   「はぁ~・・・こんな混沌としてたらあのメガミサマがなんて言うか・・・」
ロイ    「あれ?混沌と言えば・・・ユンヌさんはどうしたの?」
エリウッド 「ああ、それならリュシオンさんに預けてるよ」
ロイ    「え、いつの間に?というか何故?」
エリウッド 「実は僕も知らないんだけど・・・リュシオンさん曰く、セリカ名義で送られてきて『しばらくの間お預かりください』って手紙添えられていたらしいけど・・・」
ロイ    (またなんかやらかしたなユンヌさん・・・)
エリウッド 「そろそろ戻ってくる頃だと思うよ?いつまでも置いておかれるのも迷惑だって言ってたし」
ロイ    「どっちかって言うと戻って欲しくない気が・・・」
マルス   「ムリムリ!あのメダル(及び邪神)は円盤みたいに投げようと千尋の滝に突き落とそうと、ブーメランみたいに帰って来るんだから」
ロイ    Σ「怖っ!」

ピンポーン

エリウッド 「あれ、お客さんかな?」
ミカヤ   「こんな時に・・・誰かしら?」

タッタッタッタッ・・・

ガチャッ
ミカヤ   「はい、どちらさまで・・・」
ゼフィール 「・・・」ヌーン
ミカヤ   「ひぐっ・・・っ・・・っ・・・ゲホッゲホッ!!」
ゼフィール 「何故咽る!?」
ミカヤ   「仏頂面(+その他インパクト有り)がいきなり眼前に現れたら誰だって呼吸止まるわよ!!」
ゼフィール (そんなハッキリ言わんでも・・・)
ロイ    「なっ、なに、どうしたの?誰が来たの?」
リン    「あ、ゼフィール署長じゃないですか」
ロイ    「どうしたんですか?直接家に来るなんて珍しいですね」
ゼフィール 「ああ・・・まぁ、その・・・」
ロイ    「? なんで口篭もってるんですか?」
ゼフィール 「いや・・・その、なんだ・・・申し上げ難い事なんだが・・・」
ミカヤ   「なんですか?一体・・・」
ゼフィール 「・・・実は」「ハーッハッハッハッハッ!!」
リン    「!?」
????  「とうっ!!」
シュバッ
シュタンッ
273 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 09:40:55 ID:GtuLAu9p
????  「混沌としたこの町に、夢と希望を届ける為に、彼方の星からやってきた!」

????  「闇から光を守る為、悪から民を守る為、巨悪を討つ為やってきた!」

????  「か弱き民は私をこう呼ぶ・・・『退魔の貴公子』と!そう!我こそはっ!」

シグルド  「正義の味方、愛の戦士シグルド!今ここに推参したっ!!」
ロイ    「・・・は?」
シグルド  「やぁ、少年。僕はSIG-URD-5963星雲から悪を打ち倒す為に来た愛の戦士、シグルドだ!」
ロイ    「は・・・はぁ!!?」
リン    「ちょぉ!?シグルド兄さん!!?」
シグルド  「やぁ、お嬢さん。僕はSIG-URD-5963星雲から(ry」
リン    「いやいい!説明しなくて良いから!大体の流れは今までので分かってるから!!」
シグルド  「そうか!飲みこみが早くてが助かるぞ!さて、僕が来たからにはもう大丈夫!世を乱す巨悪はどこだ!?この愛戦士シグルドが成敗してくれる!」
ミカヤ   「・・・」
シグルド  「おおっ、そこの呆然と立ち尽くしたような顔をした君!なにか悩み事かな?相談なら、この愛戦士シグルドに言うといい!」
ミカヤ   「え、いいの?」
シグルド  「もちろん!悩み事なんて僕に掛かれば万事解決さ!」
ミカヤ   「嬉しいわ!じゃあ早速聞いてもらえる?」
シグルド  「いいとも!」

ミカヤ   「長 男 が う つ け に な っ た 事 だ よ ォ ォ ォ ォ ! !」ズドドォォォォッ!!

シグルド  「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!?」チュド-ン

~10分後~

ミカヤ   「それじゃ、どういうことになったのか説明してもらいましょうか?」
シグルド  ガクガク「コノヒトコワイコノヒトコワイコノヒトコワイ」ブルブル
ミカヤ   「黙れ」
シグルド  「・・・」
ゼフィール 「では、説明するとしよう・・・今から小1時間ほど前だ・・・」
リーフ   「小1時間・・・アイク兄さん達がバレンシアに行って戻ってきてからまだそんなしか経ってないんだ・・・」

※シグルドはアルムとセリカのKINSINを感知し、大声で『KINSINは排除だ』と大声で叫んでいた所を近所迷惑としてベルン警察署に連行されています。
274 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 09:41:42 ID:GtuLAu9p
セリス   「なんだか既に5時間以上経ってる感覚するけど・・・」
リーフ   「現実では既に1年以上経ってるけどね」
アイク   「? なんの話だ?」
リーフ   「ああいや、こっちのハナシ」
マルス   「それにしても、随分濃い1日だなぁ・・・」

~ゼフィールの回想、小1時間前、ベルン警察署~

シグルド  「・・・つまり私はKINSINを撲滅する為に日夜自分の業務を疎かにするほどKINSIN撲滅運動を続けていてるのですがかれこれ
数十年もそんな感じなのにKINSINは減るどころかネタキャラが増えるたびに増えてく一方なのでイヤ最近は増えもしなければ減りもしない
のですけど最近また活動を活発化し始めたので今まで以上に目を光らせてなければいけないので仕事してる暇が無いと言えば無いのですが
決して無いわけではなくただ単に業務より大事な行いを優先するので仕事が手に着かない事がしばしばあるんですよそのお陰でディアドラ
はアルヴィスに獲られちゃうし係長で止まっちゃってるし良い事無いんですけどでもそれでも自分の性(サガ)には逆らえないので度々仕事を
抜け出してはKINSIN撲滅運動をやってるんですけどどちらかというとAKJの方が何故か人数多いらしくてイヤこちらも同志を募れば居ると思うん
ですけど中々集まらなくて皆忙しいのかもしれませんけどそれを言ったら身を粉にしてる私なんかどうなんだといってやりたいもんで
すけどそれぞれ事情があると思うんで言わないのですけれど結局はAKJの勢力が多いのでまさに猫の手も借りたいくらいですけどラグズの方々
にやらせるのもどうかと思うのでそれも黙って―――」
ツァイス  「(ヒソヒソ)まだ終わらないのかな・・・事情聴取始めてからずっとこんな感じなんだけど・・・」
ミレディ  「(ヒソヒソ)15分以上喋りっぱなしで疲れないのかしらね」
ツァイス  「(ヒソヒソ)多分画面前の皆さん上の文章殆ど読み飛ばしてますよ」
ミレディ  「(ヒソヒソ)・・・何の話?」

~30分程後~

シグルド  「だから私はディアドラに誤解だと言ってるのにアルヴィスの奴が横槍入れて来てディアドラはそれに納得しちゃって溝は深まる
ばかりだし仕事だって係長の位すら危ういとの噂まで立っちゃうしどれもこれもKINSINのせいなのに苦労に反してそのAKJは減らないし
仲間は増えないし給料は増えないし私の財布の中身は火の車で帰りにビール一杯枝豆一莢すら買えないくらいの金欠だから今の位以上にならないと
私の懐は暖まらないしディアドラとの距離は遠ざかる一方だから頑張らないといけないのにそこに乱入してくるのがAKJの団体で恨みを
恨みで返すどころか倍返しでKINSIN騒動起こしまくるから仕方が無いので他の仲間にも連絡するんですけど仕事が支(ツカ)えちゃって手が
離せないとか言ってきてなら私の苦労は何なんだとか言いたいんですけどそんな事してる間にKINSINが侵攻しちゃうから文句を後回しに
してKINSIN撲滅運動に尽くすんですけどやっぱり金にならないしディアドラには誤解されてアルヴィスに獲られちゃうしの繰り返しだから
どうにかしなきゃとか考えてるんですけどどうにもならないのでストレス溜まる一方だから(超長すぎるので中略)というわけなんですよウワアアアアアアアアアアアアアン!!」

ツァイス  「・・・(シャカシャカ♪)」
シグルド  「・・・?」
ツァイス  「・・・あ、終わりました?(シャカシャカ♪)」←iPod
シグルド  「チクショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
275 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 10:00:17 ID:GtuLAu9p
ゲイル   「ゼフィール署長、一言どうぞ」
ゼフィール 「結論、『ストレス溜まってるから大声で発散している』」
シグルド  「そう・・・! そうなんですけど今までの説明を一言で説明されるというのもなんか嫌な感じがする・・・!」
ゲイル   「・・・まぁ、言いたい事はよく分かった」
シグルド  「ああ、やっと分かってもらえたか・・・」
ゲイル   「さぁ、裁判所に移動だ」
シグルド  「ち ょ っ と 待 て」
ゲイル   「なんだ、どうした」
シグルド  「全然分かってないじゃないですか!45分強に渡る私の説得の意味は!?それにちょっと騒いだだけでしょうが!」
ミレディ  「説得って・・・1:9の割合で殆どが愚痴じゃないの」
ゼフィール 「それに甘いぞ万年係長。例のあの『騒○おばさん』だって裁判沙汰になったんだからな」
シグルド  Σ「えぇ!?それと一緒!?そんな騒ぎなるほど大声出してたのか私は!?てか懐かしっ」
ミレディ  「みんなツッコまないだけで胸の内は『うるせーなあの万年係長が』とか思ってるのよ?」
シグルド  「だから出世できないのは私のせいじゃなくKINSINのせいであって・・・Σってなぜ万年係長なんてニックネームを知ってるんだ!?一部の人からしか言われた事無いのに!」
ツァイス  「多分紋章町の人全員が知ってますよ」
シグルド  Σ「マジで!?」
ゼフィール 「少なくともベルン署の者全員が熟知している」
シグルド  「熟知してるの!?そんな事知らんで良いのに!!」
ミレディ  「だって毎日毎日電車並の大声出してたらそりゃ話題にもなるわ」
シグルド  「そんな大声出してたの!?それに気付かない私って一体!!?」
ゼフィール 「正確には電車が通った時の鉄橋の下のソレだな」
シグルド  「そんなインフォいらんですよ!!」
ツァイス  「過去最大の大声はロケット並でしたよ。どこで発したのか知りませんけど結構響き渡りました」
シグルド  「そんな大声出てたまるかァ!!」
ゼフィール 「とにかく、裁判沙汰になるほど大声を出したのだお前は。諦めろ」
シグルド  「嘘でしょ!?本気ですか!?」
ゼフィール 「私の顔が冗談を言うように見えるか?」
シグルド  Σ「ごもっとも!」
ゲイル   「さぁ、これから竜に乗せて運ぶぞ」
シグルド  「いやだよ~~~~~~~~。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。・゚・。=Ξ( つДT)」
ツァイス  「あっ、万年係長が逃げた!涙ちょちょぎらせながら逃げた!」
ミレディ  「捕まえなきゃ!」
ゲイル   「む、あそこにいるのは・・・」

マードック 「声が甘い!!もっと張り上げろ!!」
見習警官A 「イエッサー!」
マードック 「気合いを入れろ!!この町の連中はそんな気合いで捕らえられるほど甘くは無いぞ!!」
見習警官B 「イエッサー!!」

ゼフィール 「丁度良い所に居るな。マードック!そいつを捕まえろ!」
マードック 「槍の振り方はそうじゃない!そんな細かい動きを槍に追求するな!」
ツァイス  「ダメだ、聞いてない・・・」
マードック 「だからもっと豪快に振って大丈夫だ!そう、こんな感じで大きく振れ!」
ブォンッ!
シグルド  「ひでぶっ!!?」ズガンッ!!
マードック 「・・・うん?」
シグルド   ピクピク ピクピク
276 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 10:03:04 ID:GtuLAu9p
~FE兄弟家・居間~

マルス   「なっ、何てことだ・・・シグルド兄さんまで・・・!」
ゼフィール 「・・・心中をお察しする・・・」
マルス   「ロイ並にツッコミが鋭いなんて・・・!」
ロイ    Σ「そっち!?どうでもよくないソレ!?」
マルス   「何を言ってるんだねロイ君!ツッコミは君のアイデンティティじゃないか!ツッコミをしないロイなんてただのフラグメイカーなんだよ!?」
ロイ    Σ「なんか兄さんが僕の個性を語り出した!っていうかフラグメイカーってなに!?」
リン    「話を曲げるなバッキャロウ」つパイルドライバー
マルス   「アッー!」ズドムッ

シグルド  「友情!努力!!勝利!!!この3つがあれば我等に恐れるものは無い!行くぞ!世界を救う為にいざ飛び立つのだ!」
エイリーク 「うむ!その話し乗った!」
アルム   「部屋に引篭もりたい・・・」
ヘクトル  「まぁまぁ、たまには外に出て遊ぼうよ!」
エフラム  「ギャッハハハ!俺様が遊んでやろうかァ!?」

エリウッド 「とうとう大黒柱まで記憶喪失になっちゃったね・・・」
ミカヤ   「最悪なんですけど・・・このままじゃ家族全員養えないわよ?」
リン    「というか何故全員本来の性格と違うの・・・?」
リーフ   「恐らくそれは今世紀最大の謎」
マルス   「その謎は来世に任せるとしましょう。頑張れ来世!」
ロイ    「論点違う上になんで来世に思いを馳せてるの!?」

エフラム  「だっしゃああ!!」
アルム   「いたぃ・・・っ」
エフラム  「なんだァその屁みてェな叫び声はァ!!頼むからよォ・・・身の毛がよだつ程の叫び声ェ!!聞かせてくれよォオオ!!」

リーフ   「こっ、怖ッ! エフラム兄さんが怖すぎるよコレ!?」
エリウッド 「しかもアルムに当たってる・・・」
マルス   「まぁこれは『災難だったね』としか言いようが無いね」
セリス   「助けないの?」
マルス   「いつも通りの事だし、なんとかなるでしょう」

シグルド  「そんな事させるものか!!か弱き民は私が守る!!」
エフラム  「いいぜぇ誰だってェ!! 肉を斬る感触!ツンとくるような血の臭い!ありったけの悲鳴を聞かせろやァァァァア!!」
シグルド  「うおおおおおおおお!!」
ガギィン!!

リーフ   「な、なんか真剣勝負になってるんですけど!?」
マルス   「それもいつもの事でしょう?」
ロイ    Σ「『いつもの事』で済ませて良いんだ!?」
エリンシア (慣れって恐ろしいですわね~・・・)
277 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 10:05:50 ID:GtuLAu9p
シグルド  「ふんっ!はっ!!」
ビシッ!ドカッ!
エフラム  「いってェえ~!やりやがったなァァァァァア!!?イヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
シグルド  「うぬぅ・・・手応えを感じると言うのに・・・なんだ、こいつのテンションは・・・!」
エフラム  「いいぜェ・・・もっとだァア!!」
シグルド  「貴様!悪魔の類か!」
エフラム  「知るかってんだァ!!」
ガッギィン!
シグルド  「ぬぐぅっ!」
シグルド  (先程のより槍の一撃が重い・・・!)

ミカヤ   「いつまでやってんだ」つセイニー
2人    「アビャアアアアアアアアアアアアアア!!?」

~5分後~

ミカヤ   「とりあえずシグルドはエフラムと接触禁止。あとエイリークとアルムも接触禁止」

エフラム  「・・・ケッ・・・」プスプス
シグルド  「ぐぬぅ・・・不本意ではあるが、平和の為だ・・・」プスプス
エイリーク 「ワシとてこんなヤツの相手などしたくないわい!」
アルム   「部屋・・・部屋・・・部屋・・・部屋・・・」ブツブツ ブツブツ

ミカヤ   「ったくもう・・・油断も隙もない・・・」
エリウッド 「・・・あ、あれ?ヘクトルは?」
アイク   「ああ、外に遊びに行くといって出ていったぞ」
ミカヤ   Σ「外出させんなァァァァァァ!!!!」

~数十分後~

ミカヤ   「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ぜぇ・・・や、やっと捕まえた・・・」
ヘクトル  「うぇ~ん、外で遊びたいよぉ~」
リン    「黙ってろオカマヤロウ」
リーフ   「・・・それにしても、様変わりしたヘクトル兄さんがサザさんに見つかった時はどうしようかと思ったけどね・・・」
マルス   「うん。リン姉さんが“筋肉ドライバー”キメてくれなかったら変な噂立ちまくりだもんね」
ロイ    「サザさん大丈夫かな・・・記憶喪失になってないかな・・・ていうかこのパターンは記憶喪失になってるよ絶対・・・」
マルス   「まぁもし記憶喪失になってたら、今度から彼の名前は『サザエ』で通そう」
ロイ    Σ「サザさんかわいそ!」

278 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 10:12:43 ID:GtuLAu9p
リーフ   「あれ?アイク兄さんは?」
ミカヤ   「え?」
セリス   「あ、ホントだ、居ないね」
マルス   「まだどっかで探してるのかな?」
エリンシア 「でしたら連絡を・・・」
リン    「いや、今のアイク兄さんてケータイ使える?て言うか持ってる?」
エリウッド 「そういえば、使ってるのを一切見た事ない気が・・・」
ミカヤ   「そりゃそうよ、買った覚え無いもの」
マルス   「え?うっそだぁ~、僕アイク兄さんのケータイ見た事ありますよ?」
ロイ    「うん、僕も見た事あるよ」
ミカヤ   「は?・・・他の人のケータイじゃなくて?」
マルス   「いやいや、ちゃんとオーナー情報見て確認しましたよ」
リン    「じゃあ買った覚えの無いケータイをなんでアイク兄さんが持ってるわけ?」
エリンシア 「・・・買ってもらった・・・とか?」
リーフ   「だ、誰が?」
エリンシア 「・・・さぁ・・・?」
リン    「誰が買ったか知らないケータイを使うアイク兄さん・・・なんか怖い・・・」
エリウッド 「架空請求とか来た時とかどうしてるんだろう・・・心配で胃が・・・」
ミカヤ   「甘いわエリウッド、あのアイクが巻きこまれないわけ無いのよ。血ヘド吐く事になるのはこれからなんだから、これくらいで胃に穴空いてちゃ早死にするわよ」
エリウッド (´;ω;`)ソンナァ・・・
マルス   「既にこの兄弟の中で早死にしそうな人NO.1ですけどね」
リン    「バカ!」
マルス   「ヘブシッ!?」バキャンッ
ロイ    (・・・もしかしたら、あの人じゃないかなぁ・・・?)

サナキ   「くちゅんっ」
279 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 10:16:50 ID:GtuLAu9p
~その頃アイク~

アイク   「・・・ここはどこだ?」

ここは町から少し離れた所にある森の中。
なぜ『遊びに行く』と言って出て行ったヘクトルを探して遊ぶ道具も何も無い森へと入ったのか疑問だ。
アイクは記憶を失ったと同時に土地鑑も忘れてしまったのだろう。
しかしそれを差し引いても森の中は無いだろう。
記憶を失って方向音痴と言うスキルを手に入れるとは、皮肉な話である。

アイク   「・・・いかん、迷子になってしまったようだ・・・」

一人ボヤいてみるが、する音は風に靡く草木と小鳥のさえずりのみ。
迷子になったと言う事を改めてアイクは理解すると、深い溜息を吐いた。
『こうしてても仕方が無い、とにかく歩いてこの森を抜けねば』
そう思った矢先、己のポケットから振動が伝わってくる。
なんだろう、と、その振動するポケットを探ってみると、蒼いスライド式のケータイが現れた。
画面には『マルス』と書かれた文字と、数時の羅列だった。
だがアイクはコレの正体が分かっていない。
どうやらケータイの使い方はおろか、ケータイという存在すら忘れてしまったようだ。
頭にハテナを二つ三つ浮かべながら、表示される『マルス』と数時の羅列を見つめ続ける。
そうすること30秒。
ようやくアイクはこれをどのように開くのかが分かった。
スライド式ケータイとは、その名の通り画面部スライドしてボタン部を出す。
使っている人も多いであろう、そのケータイを右手に持ち、画面部の右下を親指で弾く。
 力 を 込 め て 。

バキャンッ!
ヒュ~
ボスンッ
アイク   「む?」

アイクとは、勉学以外の様々な方面で活躍するとてもハイレベルな男性だ。
過去に数人を己の指に乗せて耐えた事がある程の剛の者でもある。
そんな彼の親指が放つ(なぜか)力を込めた一撃(?)に普通のケータイが耐えられるはずも無く、画面部は宙を飛行してから草叢の中へと突っ込んで行った。

アイク   「・・・画面部が飛んで行ってしまった・・・脆いな、この機械」

耐えられるはずが無かろうに。
逆パカを考えた人もこの行為には唖然とするだろう。
アイクは軽く溜息を吐くと、ポイとその辺に捨てるわけにもいかないと判断し、残されたボタン部のみのケータイを、元のポケットへとしまった。
『一応飛んで行った頭のほうも探すか』と画面部の飛んで行った方向に向ってアイクは歩き出す。
280 名前: LOST MAN [sage] 投稿日: 2011/02/04(金) 10:25:24 ID:GtuLAu9p
と、彼は自分の真上を滑空する大きな鳥を発見する。
『あれは鷲か?鳶か?』と自問自答を数秒間繰り返すうちに、大きな鳥はアイクの存在に気付く。
普通、鳥が人間の存在に気付いた所で何をしようともしないが、この鳥は別だった。
なんとアイクの存在を認めるや否や、シューッと羽音をたててアイクの元へと向ってくる。
突然の鳥の行動に、アイクは一瞬だけではあるが呆気にとられてしまう。
その一瞬が、アイクにとっては大きなミスだと感じられた。
大きな鳥は、もう3秒もすればこちらへと到達する。
『3秒もあれば』と思うだろうが、相手は外敵を見てから向ってくる度胸のある鳥だ。
少なくとも気性は荒いと判断できる。
ならばこちらに向ってくるのは狩りになれている鳥だと推測できる。
引き換え、こちらは記憶を失った大柄な男性。的になりやすいのだ、この体格は。
しかも鳥などと言う規格外も良い所の相手・・・鳥との交戦経験などあるはずが無い。
おまけに唐突の出来事故に、心構えが出来ていない。
終いには(元々はヘクトルを探すという目的で外出した為)丸腰と来た。
狩りに慣れた空の戦士と、記憶を失い構える事も出来ない戦士の戦い・・・そういう図式になる。
だがそれでもアイクは人間で、屈強な戦士だ。
鳥に遅れをとるなどあるはずも無い。
ただ、鷲の爪はただ触れただけで肉を引き裂く鋭さを持ち、翼で打たれればバットで殴られたのと同じ衝撃を伴い、嘴はいかなる肉をも啄ばむと聞く。
あの鳥も同じようなものだとするなら・・・腕の一本くらいは覚悟するべきだろう。
だが、その3秒間で巡らされたアイクの心配も、杞憂に終わる事となった。
その大きな鳥は、アイクのすぐ傍で降り立ったのだ。
アイクは『何をする気だ』と肩を強張らせた瞬間、大きな鳥は人へと姿を変えた。

ヤナフ   「アイクか!!?」
アイク   「む?あんたは・・・?」

いきなり自分の名前を呼ばれ、『知り合いか』と判断するが、そんな当の本人にお構いなく大きな鳥だった者―――ヤナフはアイクへと詰め寄ってくる。
かなり息が上がっているようで、詰め寄りながらでも『はぁ、はぁ』という息遣いが聞こえてくる。
そしてアイクの目の前に立ち、縋るような思いをしたような顔でアイクにこう告げる―――。

ヤナフ   「セリノスの森で鷹王と鷺の方々が・・・!!」

 TO BE CONTINUED