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Last-modified: 2011-06-02 (木) 20:59:06

224 名前: FEOn-line 第1章 旅立ちのロイ 1/3 [sage] 投稿日: 2011/03/15(火) 22:48:21.05 ID:A0YceIka
~あなたも好きなジョブで戦おう~
FEOn-line、君も今すぐゲームセンターで登録だ

ロイ「何ですか、これは?」
休日に家でのんびりしていたロイは息を切らせて訪ねてきたルーテの応対をしていた。
ルーテ「最近街中で流行りのゲームです。ですが…怪しいのです」
ロイ「怪しい?どうして?」
ルーテ「普段からゲームをやらない人…ラグズまでやっているのです」
ロイ「…そんなことよく調べたね」
ルーテ「もちろん優秀ですから」
ロイ「で、どうしてうちに?アスレイさんとかもいるじゃない」
ルーテ「ダメです、数時間前に消息を絶ちました。というかミイラ取りがミイラになりました」
ロイ「…なるほど。じゃあ兄さん達を呼んで…って誰もいないの?」
ルーテ「…残念ながらみんなもゲームの毒牙に」
ロイ「…仕方ない、僕達もやりに行くしかないね」
こうしてロイの電脳世界での冒険は始まった――

ロイ「うわ、すごい人数がアクセスしてるみたいだね」
ルーテ「この装置を頭のヘッドギアに繋げるとできるみたいです」
ロイ「げ、登録に500Gもかかるんだ…今月のお小遣ギリギリだよ」
ルーテ「はい、使ってください。依頼料代わりです」
ロイ「ありがとうございます。では始めましょうか」
ロイが装置をヘッドギアに接続すると頭の中に響くような声がした。
と同時に目の前が真っ暗になり、自分の姿しか見えなくなった。
「我はこの電脳世界の主。そなたが望む姿は……これだな」
ロイの身体が一瞬煌めく、ロイが自身の身体を見ると……
ロイ「…うわ、昨日読んだ漫画の主人公っぽくなってる」
「気にいただけただろうか?」
ロイ「…え、ええ。まあ」
「なら次にそなたが望む職業を選ぶがいい」
ロイの目の前にパネルが現れ、画面に様々な職業が表示される。
ロイ「…うーん、この漫画の主人公はやっぱり剣使いだし剣士かな」
「剣士…そなたがなりたいのは剣士なのだな?」
ロイ「はい、お願いします」
「よかろう。では最後にそなたの名前を教えてくれ」
ロイ「名前は…ROIでいいや」
「剣士ROI、そなたの名前はROIでいいな?」
ロイ「大丈夫です」
「うむ、では今からそなたは剣士ROIだ」
次の瞬間、ロイは剣を身につけた状態で草原に立っていた。
ロイ「…どこだろう?ルーテさんはいないのかな?」
辺りを見回すと横に槍を持った少女がいた。頭の上に天馬騎士Ruteと表示されている。
ロイ「あの…すいません」
ルーテ「…剣士ROI、ロイ君ですね。私です、優秀なルーテです」
ロイ「ですよね。それはともかくどうしますか?」
ルーテ「とりあえず兄弟の皆さんやアスレイ君を探しま…敵です!」
ルーテが叫んだ直後、草むらから数匹のモンスターが現れた。
225 名前: FEOn-line 第1章 旅立ちのロイ 2/3 [sage] 投稿日: 2011/03/15(火) 22:49:14.81 ID:A0YceIka
ロイ「えーと、とりあえず戦うんですよね?」
ルーテ「はい、とりあえず武器を抜いてください」
言われた通り腰にある剣を抜き、構える。
ロイ「あれ?構えたのにコマンド表みたいなのは出ないの?」
ルーテ「いつの時代のゲームですか。今時のオンラインゲームは常に動くんですよ」
ロイ「そうなのか…よ、よーし。行くぞ!」
モンスターにいつも通りの動きで剣を突き刺す。するとモンスターは溶けて消えていった。
ロイ「消えた?あ、倒したのか。次は?」
ロイが次に備えて身構える、しかしその前にルーテの槍が2匹のモンスターを貫いていた。
ロイ「ルーテさん、すごいですね。槍なんて使ったことないですよね?」
ルーテ「優秀ですから。それはともかく街を目指しましょう。情報収集の基本ですから」
ロイ「わかりました」

ロイ達が草原にある道を進んで行くと小さな町が見えた。
町に入るとそこには様々なキャラがいろいろな話をしていた。
ロイ「うわ、本当にいろんな人がプレイしているんだな」
ルーテ「とりあえず皆さんの情報を聞いてみましょう…きっと特徴がありますよ」
ロイ「すいません、人を探しているんですが…」
ロイは近くにいた騎兵Lilyと表示された少女に話し掛けた。
Lily「人探し?でも私も始めたばかりだからわたらないわよ?」
ロイ「そうなんですか…ありがとうございます」
ロイはお礼を言って立ち去ろうとする。するとLilyはロイを呼び止めた。
Lily「あ、あのさ…私も連れとはぐれちゃって人を探してるのよね。よかったら私も連れていってくれないかしら?」
ロイ「え、えーと…どうしますかRuteさん?」
ルーテ「構いませんよ。よろしくお願いしますLilyさん」
Lily「ありがとう!よろしくね」
ロイ「とりあえず僕達もいろんな人に話してみよう」
Lily「オッケー!私の連れはたぶん斧使いと剣使いよ」
ロイ「僕達は…いっぱいいるから噂を集めてみよう」

Ill「あん、噂?知らねえよ。俺は貴族になるために稼いでんだ、邪魔すんな」
Lala「うーん、私の愛しい勇者様はどこかしら?それはともかく傷薬買う?」

ロイ「うーん、あんまり有益な情報は手に入らなかったね」
ルーテ「仕方ありません。とりあえず次の町に行きましょうか。ならその前に装備を買いましょう」

親父「いらっしゃい、そちらの嬢ちゃんは天馬騎士みたいだがペガサスはいらないのかい?」
ルーテ「売っているんですか?」
親父「いや、ペガサスは扱ってねえな。ただ、南の森に馬と一緒にいるって話だぜ」
ロイ「なるほど…ならまずは南の森に行こう。Lilyさんも馬が手に入るかも」
Lily「そうね、お願いするわ」
ルーテ「じゃあ行きましょう」
226 名前: FEOn-line 第1章 旅立ちのロイ 3/3 [sage] 投稿日: 2011/03/15(火) 22:50:10.30 ID:A0YceIka
ロイ「ここか…ペガサスには僕は近づけないから待ってるよ」
Lily「そうね、私はあっちにいる馬を捕まえてくるわ」
ルーテ「じゃあ私はペガサスを捕まえてきます」
ロイ「行っちゃった。しかしこのゲームいつまでやるんだろう…」
????「このゲームは終わらない…」
ロイ「誰だ!?」
????「貴様らは永遠に我の支配下なのだ…くくく」
ロイ「くっ、なら無理矢理…ってヘッドギアに触れない!?」
????「無駄だ、既にお前の身体はこのゲームに乗っ取られている」
ロイ「なにっ…」
????「せいぜいこのゲームを楽しむのだな」
ロイ「待て!…ダメか、もう聞こえない」
ルーテ「お待たせしました。素直ないい子を手なずけました」
Lily「私も」
ロイ「…よし、みんな行こう。次の町はどっち?」
Lily「ここから東の方向ね」
ロイ(きっと…きっと兄さんや姉さん達なら助けてくれるはず。行こう、みんなを探しに)

第2章に続く…