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Last-modified: 2012-08-23 (木) 19:25:59

マルス「あ~、よく寝た」
そう言って、伸びをしながら家の中を歩いていく
目を庭にやると、リンがいた。
マルス「おはよう、姉さん」
リン「あら、マルス、おはよう」
マルス「何してるの?」
リン「何って、体操よ、見ればわかるでしょ」
マルス「朝早くから凄いね」
リン「早いって言っても、もう9時過ぎでしょ、あんたが遅いだけ」
マルス「他のみんなは?」
リン「さぁ?でも、みんな用事があるって言って出かけて行ったわよ。
あ、でも、リーフはコミケって言うんだっけ?に行くって、わざわざ宣言したわね
例の、3人だか4人だかの女の子達と一緒にね、朝から鼻息荒くて気持ち悪いったら」
マルス「確かに、今日は男性向け18禁がメインだけど、年齢アウトだし
そもそも『あの』女の子達と一緒で、まとも見て回れるなんて思ってんのかな?w」
リン「ま、何でもいいけど、鼻血の処理を自分でやってくれるならねwところで、マルス、朝ごはん食べる?」
マルス「うん、姉さん、まさか作ってくれるの?」
リン「そうよ、私もちょっと食べたいしね」

60 :助けて!名無しさん!:2011/08/14(日) 11:33:00.27 ID:ysWDQiam

2人で台所へ向かう
マルス「僕はコーヒー飲むけど、姉さんは何飲むの?」
リン「ミロ」
マルス「ミロ?!ミロなんてまだあったの!?っていうかミロを作者意外で飲んでる人初めて見たw今時の若い子知らないんじゃないの?姉さんは本当に現代の女の子ですか?」
リン「うっさいわね、好きなんだからいいでしょ!」
そう言いながら、手早くピーマンを千切りにしていくリン
次に、パンにマスタードとバターを塗って、ベーコンとピーマンを乗せ
最後に上からチーズを振りかけ、後は焼けば終わりだ
リン「何枚食べるの?」
マルス「2枚でいいや、姉さんは食べないの?」
リン「私は、これがあるから」
そう言って、袋を見せられる
『クリームブラン黒胡麻味』と書いてある
マルス「それって、前にドラッグストアで98円で投売りされてた奴だよね・・・」
リン「そうよ」
マルス「他のクリームブランはそんな値段じゃなかったのに、何でそれだけ安くなってるんだと思う?」
リン「さぁ?私は、好きだからありがたいとしか思わなかったけど」
マルス「売れないからだよ!在庫余っちゃってるんだよ!黒胡麻を売ってる所あんまり無いよ、それだけ置いてないって所もあるw
何でそんなマイナーなものばっか好きなの?」
リン「ホントうるさいわね、あんた、私が何を好きになったっていいでしょ!
そんなに文句言うなら、パンあげないわよ!」
マルス「パンあげないわよ!って、小学生じゃないんだから、姉さん・・・」

61 :助けて!名無しさん!:2011/08/14(日) 11:34:13.34 ID:ysWDQiam

そんなやりとりをしているうちに、パンが焼きあがる
久しぶりに食べるピザトーストは、美味しかった
マルス「ピザっていうとさ・・・」
リン「何?へクトルの事?」
マルス「酷っ!?僕、まだ何も言ってないよ!」
リン「あんたの事だから、図星でしょ、ロクな事考えてないわね」
マルス「まぁ、そうだけど、でも、真面目な話少しは痩せた方がいいよね」
リン「ヘクトルは筋肉も充分あるんだけどね、ま、そりゃアイク兄さんやエフラム兄さんみたいに、細身だけど筋肉が付いてる方がかっこいいと思うけど」
マルス「姉さんは、何で体鍛えてるの?」
リン「私?私は・・・、特に理由は無いわ、もう日課みたいなものだし、体動かすのも好きだしね・・・」
嘘をついた、実は理由がある。
マルス「まぁ、確かに姉さんは、全然太ってないもんね」
リン「油断すると、マズいけどね」
マルス「そうなの?」
リン「そうよ」
マルス「でも、姉さんが太ってたなんて記憶に無いけど」
リン「あ~、男の子は、そんな事すぐに気付かないだろうけど」
苦笑いするリン、一つ目の理由は、他の姉妹の存在
ミカヤはともかく、エリンシア、セリカ、エイリークは同姓の目でみても
羨ましいプロポーションの持ち主だ、比べられるに決まってる
負けたくない、ずっとそう思ってきた

62 :助けて!名無しさん!:2011/08/14(日) 11:35:28.33 ID:ysWDQiam

何となく、黙ってしまう2人
黙々と食事を続ける
マルス「静かだね」
リン「変な事しようとしたら、返り討ちにしてやるわよ」
マルス「あ、あのねぇ、姉さん、僕の事なんだと思ってるの?」
リン「かわいい弟に決まってるじゃない」(物凄く小さい声で)
思い出すのは、もう、ずっと前の事
まだリンが小さかった頃で、マルスが生まれたばかりの頃
当時から、リンはマルスが可愛かったし、マルスもリンによく懐いていた
いつでも一緒にいたが、たまに、他の男兄弟に冗談半分で、マルスと引き離される事があった
リンは、本気で抵抗したが、小さい事もあり、やはり腕力では適わない
ならば、負けない様に、マルスを側に居させる為に、自分を鍛えようと思ったのだ
・・・誤算だったのは、その弟が全然可愛くなくなってしまった事だが
マルス「えっ?何て言ったの?」 
リン「何でも無いわ、生意気な奴だって言ったの」
マルス「うーん、そうかぁ・・・、じゃ、改めるよ、っていうか、今日は大人しいね」
リン「あんたが突っかっかってこなけりゃ、私だって何もしないわ」

63 :助けて!名無しさん!:2011/08/14(日) 11:36:08.55 ID:ysWDQiam

マルス「はは、言われてみればそうだね・・・、じゃあ、いつものお詫びと言うわけじゃないけど、今日は二人で出かけない?」
リン「出かけるって、何処へ?」
マルス「さぁ、どこでもいいよ、姉さんが行きたい所であれば」
リン「・・・後でなんか要求されそうだし止めておく・・・」
マルス「もう、本当に信用無いな、しないって何にも」
リン「本当でしょうね?」
マルス「本当だって、嘘ついたら、アイク兄さんに言いつけていいよ」
リン「そう、そこまで覚悟してるならいいわ、べ、別に予定無いし、行ってあげるわよ
仕方ないわね、感謝しなさい!」
マルス「はぁ~、台詞だけツンデレでもね・・・」
リン「あれ、これじゃダメ?」
ぺロっと舌を出して、苦笑しながら聞いてくるリン
マルス「姉さんの魅力は、そういう所じゃないからね」
リン「へぇ~、じゃあ、何処が魅力的なのかしら?」
マルス「ちゃんと話すから、早く出かけようよ、先に待ってるから」
リン「うん、あんたのエスコートに期待してるわ」
マルス「お任せあれ!」

この日、2人は数年ぶりに一緒に出かけました
とても仲の良いカップルに見えましたとさ。