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Last-modified: 2012-09-02 (日) 22:10:59

18 :アンナさんがいっぱい 1/4:2012/06/02(土) 09:32:35.52 ID:jQPALFzc
アンナ「紋章町商店街『アンナのデパート』へようこそ! 毎日特売日だからたくさん買い物していってね(はぁと)。
    あ、武器や魔道書は入り口の受付に預けていってね」

―1階・食品売場―
アンナ   「1階はみんなの食卓を彩る食品売場よ。毎日産地直送採れたての野菜、魚、お肉が届くのが自慢ね。
       ちなみに今日は『バレンシアのおいしい水』がお買い得。ケースで買うともっとお得よ」
アイク   「食い物といえば、やはり肉だな」
ヘクトル  「やっばこう脂身がコッテリのってる肉がいいよな」
エフラム  「脂身は苦手だ。脂肪の少ない鶏肉が一番いい」
クロム   「おっ、熊の肉があるじゃないか。山羊や羊の肉もいいな」
アルム   「兄さんたち、もう少し野菜も食べようか?」
エリウッド 「エリンシア姉さん、僕たちは上の階で自分たちの買い物済ませてくるから。アルム、ロイ、エリンシア姉さんの
       手伝い頼むよ」
アルム・ロイ「「はーい」」
エリンシア 「うふふ、それでは早速、アルムちゃん! ロイちゃん! タイムセールへGO~!」

―2階・婦人服売場―
アンナ  「2階は婦人服売場よ。服以外にも化粧品にバックに靴に小物に装飾品と女の子に必要な物はこのフロアに
      ぜーんぶ揃ってるから、自分なりのコーディネートを楽しんでってね」
ルキナ  「この赤と黒のまだら模様のキャミソールなんかどうでしょう?」
セレナ  「却下よ」
ルキナ  「それではこの黄色と紫のドクロが散りばめられたブラウスは……」
セレナ  「却下」
ルキナ  「こちらのオレンジの下地に『あいらう゛聖王』とプリントされたシャツなんて素敵だと思うのですが……」
セレナ  「あーっ、もうっ! それ着てあたしの横歩いたら絶交だからねっ! やっばりあたしが選ぶ!」
エイリーク「この乳がっ! この乳があああああっ!」グワシッ! ムギュウウウ!
リン   「いだだだだぁっ!? ちょっとエイリーク姉さん痛いってばぁっ!」
セリカ  「姉さんたち、試着室で何やってんのよ……?」
クロム  「…………」
マルス  「クロム兄さん、婦人服売場をガン見してどうしたんですか?」
クロム  「お、俺は別に下着売場を見ていたわけではないぞっ!?」
マルス  「……僕は『下着売場』なんて一言も言ってませんよ?」
19 :アンナさんがいっぱい 2/4:2012/06/02(土) 09:33:28.54 ID:jQPALFzc
―3階・紳士服売場―
アンナ  「3階は紳士服売場よ。紳士服といってもカジュアルからビジネス、冠婚葬祭用の礼服まで幅広く取り揃えてあるから
      用途に合わせて利用してね」
シグルド 「さて、夏用のスーツを仕立てるか。アイク、クロム、お前たちも社会人なんだから一着ずつ持っておきなさい」
アイク  「俺はほとんど着る機会がないと思うが」
クロム  「俺も勤め先で制服が支給されてるから、まず着ないな。会社までは私服だしな」
シグルド 「黙らっしゃい! とにかく一着あると色々便利だから、仕立てていきなさい!」
アイク  「シグルド兄さんがそう言うなら」
クロム  「確かにいざ必要という時に無いのは困るな」
リーフ  「…………」
マルス  「あ、いたんだ、リーフ。神妙な顔してどうしたんだい?」
リーフ  「この人でなしー。いや、アイク兄さんがスーツ着て出かけたら、その日のうちにボロボロになりそうだなって」
マルス  「そういうことはもう少し小声で言おうか?」
エリウッド「もう聞こえてるよ……あいたたた」

―4階・家具家電売場―
アンナ  「4階は家具家電売場よ。寝具から冷蔵庫、テレビその他生活に必要な小さな雑貨も全てこのフロアで買い揃える
      ことができるわ。本と文房具も取り扱ってるから、是非寄っていってね」
リーフ  「えーと、外付けハードディスクは……」
マルス  「さて、新しいルーターでも……」
リーフ  「ルーター? 今のところ無線LANは必要ないんじゃない?」
マルス  「今は、ね。でも、そのうち家にパソコンが増えたら必要になる。増える予定なんてないけど、一応ね」
アイク  「む……二人が何の話をしているのか、さっぱりわからん」
マルス  「人間、得手不得手がありますから。アイク兄さんがわからないことは、僕たちに任せてください」
アイク  「ほう、言うようになったな」ゴツンッ!
リーフ  「あいたっ!? 何で僕っ!? もう少し手加減してよ、この人でなし……っ!」
アイク  「充分力を抜いたつもりだったが、痛かったか。すまんな」
エリウッド「あぁ、あったあった。探してた参考書」
エイリーク「私も探していた辞書が見つかりました」
ヘクトル 「ふぁ~あ。急に眠くなってきたぜ……」
エフラム 「こいつらは動かんからな……つまらん」
20 :アンナさんがいっぱい 3/4:2012/06/02(土) 09:34:15.43 ID:jQPALFzc
リン  「あ、この少女漫画、最新刊出てたんだ」
セリカ 「……ミラ様。ヘクトル兄さん、エフラム兄さん、リン姉さんが無事に進級できますように……」
シグルド「う~ん、薄型液晶テレビかぁ……」
クロム 「シグルド兄さん、迷ってるんだったら買ってみたらどうだ? いつまでもブラウン管テレビというわけには……」
シグルド「お前たちが壁に穴を開けたり、家を壊さなければ即買いなんだが……う~ん……」
クロム 「それは、その……すまない……」

―5階兼屋上・催事場―
アンナ 「5階は屋上と繋がっていて、毎週違うイベントを開催してるわ。どんなイベントを開催してるかは、チラシまたは
     ホームページを見てね。今週はマミーランドから等身大マミー君が数量限定アイテムの即売会に来てくれたわ」
セリス 「あっ! あれはマミーランドでも手に入れるのが難しい『マミー君KINNIKUムキムキバージョン』!」
セリカ 「……今まで姿が見えないと思ったら、ここにいたのね。ていうか、何あの人形? 『マミー君』なの?」
セリス 「うん、人気出ないだろうってことでそんなに数多く作られてなくてね、でもそこがマニアに受けちゃって
     なかなか手に入らないんだ。今日も売り切れちゃったみたい」
セリカ 「……そ、そーなんだ」
セルジュ「あら、ごきげんよう、セリス。あなたも来ていたのね」
セリス 「あ、こんにちは、セルジュ。その手に持ってるのって……!」
セルジュ「えぇ、『マミー君KINNIKUムキムキバージョン』よ。ミネルヴァちゃんが飛ばしてくれたおかげでゲットできたわ」
セリス 「いいなぁ……『屍兵ドラゴンゾンビバージョン』なら持ってるんだけど……」
セルジュ「セリス、今何て?」
セリス 「え? いいなぁって」
セルジュ「その後よ」
セリス 「『屍兵ドラゴンゾンビバージョン』なら……」
セルジュ「これとその『屍兵ドラゴンゾンビバージョン』、交換してもらえないかしら?」
セリス 「えっ!? でも全然価値が違うから、セルジュに悪いよ!」
セルジュ「いい、セリス? 金銭的な価値は問題じゃないのよ。心がどれだけ欲しているか、なの。少なくとも私の中では
     『屍兵ドラゴンゾンビバージョン』の方が価値は上なのよ」
セリス 「……うん、わかった。セルジュがそう言うなら」
21 :アンナさんがいっぱい 4/4:2012/06/02(土) 09:35:06.76 ID:jQPALFzc
セルジュ「ふふ、わかってもらえて嬉しいわ。じゃあ、はい、これ。先に渡しておくわね。後日、お家に伺うわ」
セリス 「ありがとう、セルジュ。必ず取りに来てね」
セルジュ「えぇ、もちろんよ。それでは、ごきげんよう」
セリカ 「……わからない。私、時々セリスがわからないわ……」
セリス 「まぁ、自分でも変な趣味してるかなぁってたまに思うけど」
セリカ 「……自覚あったんだ。それにしてもあのセルジュって女の人、エリンシア姉さんに雰囲気が似てるわね。
     あの手のタイプは怒ったら絶対怖いわよ」

―1階・デパート出入口―
アンナ   「今こちらの『メンバーカード』に登録してもらうと、次回のお買い物のポイントが倍になって大変お得よ。
       このチャンスを見逃さないで、ぜひ利用してね」
エリンシア 「えぇっ……と、マルスちゃん?」
マルス   「買い物の額に応じてポイントが貯まって、そのポイントを次の買い物の時に使うことによって値引きができます。
       作っておいて損はしませんよ」
エリンシア 「そういうことでしたら……ありがとう、マルスちゃん。私、カードとかよくわからないから、助かったわ」
マルス   「どういたしまして。ところで、アンナさん」
アンナ   「何かしら?」
マルス   「今この場に五人のアンナさんがいて、各フロアにも複数のアンナさんがいたわけですが」
アンナ   「うんうん」
マルス   「一体、何人姉妹なんですか?」
アンナさんズ「「「「「さあ?」」」」」

終わり

おまけ
―兄弟家―
ミカヤ「ふぅ、やっぱり十六人分の衣替えは大変だわ……ちょっと休憩っと」
ユンヌ「ねぇ、ミカヤ~。アイクの古着ちょ~だい(はぁと)」
ミカヤ「ダ・メ(はぁと)」ニッコリ つ【メダリオン】
ユンヌ「最っ高にかわいい笑顔いやあああああっ! 何でミカヤが持ってるのおおおおおっ!?」シュルルルル……ポンッ!
ミカヤ「マルスが置いていったのよ。現れるとしたらこっちだろうって」
ユンヌ「読まれてたっ!? あんの腹黒おおおおおっ!」

今度こそ終わり