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Last-modified: 2012-09-07 (金) 00:27:47

246 :助けて!名無しさん!:2012/06/08(金) 22:56:41.86 ID:r9qGwXa9
『セルジュの弱点を探せ!』

セネリオ「…それで、皆さん揃って僕に何の御用ですか?」
ワユ「いやいや、あたしらがこうして揃ってくるんなら要件はわかるでしょー?」
レテ「う、うむ。流石にお前も知っているとは思うのだが…」
セネリオ「なるほど、アイクとセルジュさんの件ですか」
ミスト「さすがお兄ちゃんの参謀!」
イレース「(もうすぐお昼ご飯の時間なんですけど…)」
サナキ「その通りじゃ! そこでおぬしに知恵を借りたいと思ってのう」

セネリオ「…何故僕がその件に関して知恵を出さなければならないのですか?」
ミスト「え!? だ、だってほら…ねぇ」
ワユ「ほ、ほら、ララベルさんの時とか公然だったり影からだったりいろりろ工作してたじゃん!」
セネリオ「確かにそのとおりですが、それはアイクが嫌がっていたり
     自分では対処しきれないからです」
レテ「つ…つまり?」
セネリオ「アイクが特に困っていたり迷惑に思っていないのであれば
     別に僕が口出しするような問題ではありません」

ティニー「ちょ──っと待ったー!!!!」
サナキ「うおッ!? おぬしは腐リージ家の! 一体どこから湧いて来おった!?」
ティニー「ふっ…女性陣に関してはどうでもいいわ…でもセネリオさん! あなたは本当にそれでいいの!?」
セネリオ「…どう言う意味ですか?」
ティニー「アイクさんの相手といえばセネリオさん!! セネリオさんの相手といえばアイクさん!!
     つまりアイ×セネ!! これは紋章町どころか宇宙の真理なのよ!?
     そのあなたがそんなことを言っていてはダメ!!
     さあ、その聡明な頭脳でもって邪魔な年増女を排j」
セネリオ「…何か勘違いをされているようですが僕がアイクに対して抱いているのは
     忠誠心であって恋愛感情等ではありません。」
ティニー「そんな! いえ、これはつまりツンデレの変形バージョンね!! ということは心の奥底では…!」
セネリオ「…レクスカリバー」
ティニー「キャー! このひとでなしー!!!!」

ミスト「(お兄ちゃんとは違う意味でセネリオって女の子にも容赦ないわよね…)」
セネリオ「…そういうわけですので特に僕からあの二人に対して干渉する理由も必要性もありません」
サナキ「うっ…そ、そうか…」
レテ「我々にはもう諦める事しかできないということか…」
ワユ「ハァ…八方塞がりだね」
イレース「(どうしましょう…お腹が空いてきました)」

セネリオ「…僕から干渉するつもりはありませんが、今まで皆さんの行動に対して干渉を行なった事もありますし
     参考になるかはわかりませんが、セルジュさんの略歴をまとめた資料なら提供しましょう」
ミスト「え!? 調査してたの!?」
セネリオ「当然です。アイクと付き合いのある人間が叩けばホコリが出たり脛に傷のあるような人物で
     それによってアイクが迷惑を被るようならそれは問題ですから。
     資料をとってきますので少々お待ちください」

レテ「さ、さすがはセネリオ。これにより何らかの突破点が見つかるかもしれん」
サナキ「うむ、敵ながらあれだけの人物じゃ。裏社会との接点やら黒い噂などもあるかもしれん!」
ワユ「でもさ…そういうのがあったらセネリオが真っ先に対応してるんじゃない?」
イレース「…ですね」

セネリオ「お待たせしました、詳細すぎてどうでもいい情報を含めた資料の方は量が多過ぎるので
     これが簡略にまとめたものです」
サナキ「き、来た!! どれどれ…?」

247 :助けて!名無しさん!:2012/06/08(金) 22:57:05.13 ID:r9qGwXa9
アイクの交友人物データその○○ 『セルジュ』

  家系
  
  代々ヴィオール家に仕えてきた由緒正しい騎士の家系  

  主な学歴  

  ヴィオール領立高等女子学校主席卒業
  ヴァルム国立大学次席卒業
  ヴィオール家に仕える傍ら魔物や飛竜の生態研究にて大学院で博士号取得
  
  主な取得資格
  
  ヴァルム神龍聖拳 免許皆伝及び伝承者資格取得
  ヴァルム流一斧流 免許皆伝取得
  大陸メイド協会認定 特A級クラス
  他多数資格取得

  主な経歴
  
  ・愛竜であるミネルヴァはセルジュが9歳の時に単身飛竜の谷に赴き一騎打ちの末愛竜にしたとの伝説あり
  この時の武器は素手とも杖とも言われるが、一騎打ちで勝利したことは事実である模様。

  ・ヴァルム神龍聖拳における最年少の伝承者であると共に、ヴァルム流一斧流歴代最年少の皆伝取得者でもある。

  ・中等部~高等部~大学3年までの間、ヴァルム武術大会のそれぞれの無手、武器両部門で9年連続優勝
  大学4年時は年齢制限が解けたため大会無差別級に参加し総合優勝。

ミスト「…えーと」
イレース「……」
ワユ「……なにこれ?」
レテ「というか大陸メイドなんとかってなんだ…?」
セネリオ「いわゆる家事全般を含めたメイドとしての能力を審査する大陸間を超えた審査基準機関です。
     1級でいわゆるメイド長としての資格が認められると言われています。
     その上にF~Aランクが存在しますがそれは本人の向上心
     悪く言えば自己満足の努力とでも言うべきランクですね。
     ちなみに特Aは全大陸を含めても5人といないそうです」
サナキ「こ、こんな完璧超人がおるか──!!!!」
セネリオ「事実なのですから仕方ないでしょう」
248 :助けて!名無しさん!:2012/06/08(金) 22:58:04.51 ID:r9qGwXa9
ワユ「なにこの洞窟を抜けて外に出たと思ったらそこは断崖絶壁でした、みたいな感情」
サナキ「あ、諦めるでない! 諦めたらそこで試合終了じゃ!!」
レテ「サナキ…気持ちはわかるが我々にはもう…」
イレース「…あの…ちょっとよろしいでしょうか…?」
セネリオ「なんでしょうか?」
イレース「…この経歴のミネルヴァさんの下りなのですが…なぜ斧ではなく杖なのでしょう…?」

レテ「む、言われてみれば確かに妙だな? 確かに斧歩兵としてならバトルシスターなのだから
   杖も使えるとは思うのだが…」
セネリオ「もともと彼女はシスター希望だったそうですが、魔力の才能には乏しく
     斧の道を極めることを決断した、との証言がありますね」
サナキ「そ、それじゃ!!」
ワユ「え! な、何!?」
サナキ「確かにセルジュは完璧超人に見える…じゃが奴には決定的な弱点があるのじゃ!!」
イレース「…それは…一体…?」
サナキ「アイクと歩む道においては事故や怪我はつきもの…しかしその時薬だけでは限界があろう。
    そしてセルジュは杖は使えても魔力の低さによってアイクを癒しきることができないのじゃ!!」
ミスト「な、なるほど!!」

~サナキ的妄想~

アイク「クッ…不覚だ。かなりの大怪我をしてしまった」
セルジュ「大丈夫アイク!? 今私が杖で回復してあげるわ! 
     あぁなんてこと! 私の魔力ではあなたの傷を癒しきれないわ!!」
サナキ「待たせたのうアイク! いまわたしがそなたの傷を癒してやるぞ!!」

パァァァァァ

アイク「助かったサナキ…礼を言うぞ」
セルジュ「アイクの傷ひとつ直せないなんて私は恋人失格ね…サナキちゃん、あなたには完敗だわ」
アイク「ありがとうサナキ…お前は命の恩人だ、よければこれからもずっと俺を癒してくれないか?」
サナキ「ア、アイク…! いきなりそんな…///」

ミスト「サナキさ~ん! サナキさ~ん!!?」
サナキ「ハッ!? い、いかんいかん我ながらあっちの世界に飛ぶところじゃった…」
レテ「ティッシュ持ってきたぞ、さっさとその溢れ出る鼻血を吹け」
サナキ「す、すまぬ! しかしこれなら我々にも勝利の目が出てきた!!」
ワユ・レテ「え~と…私たちは?」
イレース「…あなたたちはいい友人でしたが…あなたたちが杖を使えないのが悪いのですよ…
     と赤い少佐が言っていました…」
ワユ・レテ「orz」

サナキ「ではゆくぞミスト、イレース! かの者からアイクを奪還するのじゃ!!」
ミスト「おー!!」
イレース「(そのまえにお昼ご飯を…あ…目眩がしてきました)」
ワユ「ちょ、ちょっと待ってよ! あたしらも見に行くよ! ほらレテ!」
レテ「あ、あぁ。わかった」

ダダダダダダダダ

セネリオ「……致命的な問題に気づいていないようですがこれ以上は僕の役目ではありませんし
     特に教える義務もないですね。さて、資料を片付けるとしましょう」
249 :助けて!名無しさん!:2012/06/08(金) 22:58:40.29 ID:r9qGwXa9
サナキ「む!? 丁度訓練中のようじゃ! これは好都合!!」

ヴィオール家の庭ではミネルヴァにまたがったセルジュとアイクが戦っていた。

セルジュ「相変わらず手強いわね…でも今日はこれで終わりにさせてもらうわ!!」
アイク「!?」

ブン!!

セルジュがトマホークをアイクに勢い良く投げつける。
それをかわしたアイクだが武器を放ったセルジュはそのままアイクに接近する。

アイク「なにっ!?」
セルジュ「ミネルヴァちゃん!」
ミネルヴァ「グワァァァァァァァ!!」

セルジュの合図と共にミネルヴァがアイクにブレスを吐き出す。
そして戻ってきたトマホークがアイクの背中へ正確に迫る。

アイク「……おおおおおぉぉぉぉ!!」
セルジュ「なっ!?」

回避を余儀なくされたと思われたアイクが背を向けてミネルヴァのブレスに飛び込む。
そしてブレスに焼かれる痛みに耐えながら迫ってきた斧を叩き落とし
そのまま返す刃でセルジュの喉元に剣を突きつけた。

アイク「俺の…勝ちだ…」
セルジュ「ふうっ…いくらマムクートのブレスに比べたら威力が低いとは言っても
     竜のブレスに正面から飛び込むような人見たことないわ…」
アイク「これが初めてというわけでもないしな、それに初手であんたの不意を付かなければ
    あのままだとジリ貧になって負けていた」
セルジュ「確かに驚かされたわ。でも次からは通用しなくてよ?」
アイク「ああ、俺も次はまた別の手で戦うだろう」
セルジュ「ふふ…さすがね。さて、それじゃまずは火傷の手当をしましょうか」
アイク「かまわん、放っておけばそのうち治るだろう」
セルジュ「そういうわけにはいかないわ、でもこの火傷の広さだと薬じゃ足りないわね。
     仕方がないわ、杖を取ってくるから少し待っていてね?」
アイク「そういえばあんたはバトルシスターでもあるから杖も使えるんだったな」
セルジュ「ええ、ただ私は魔力が低いからシスターからの叩き上げみたいにはできないけれどね」
アイク「あんたにも苦手なものがあるんだな」
セルジュ「ふふ、前にも言わなかったかしら? 私だって万能じゃないのよ。じゃあちょっと待っててね」
アイク「ああ」

サナキ「き、聞いたか皆! やはりセルジュは魔力が低いのじゃ」
ミスト「これはいけるかも…!!」
イレース「(お腹が減りすぎて倒れそうです…)」
レテ「格差社会ェ…orz」
ワユ「一緒に泣こうか」
サナキ「ではミスト、イレース。杖の準備は良いな?」
イレース「…はい」
ミスト「バッチリよ!」
サナキ「む、セルジュが戻ってきたな。ではセルジュがアイクに杖を使ったら突撃じゃ!」

セルジュ「おまたせ」
アイク「ああ、すまんな」
セルジュ「うふふ、気にしないで。じゃあ今杖を使うから動かないでね?」
アイク「わかった」

250 :助けて!名無しさん!:2012/06/08(金) 22:58:56.52 ID:r9qGwXa9
サナキ「よし…では突n」

セルジュ「リカバー!!」

サナキ・イレース・ミスト「………あるぇ?」

アイク「完全に治ったな、すまん。しかしなるほど、リカバーなら魔力に関係なく完全回復ができるな」
セルジュ「ええ、私じゃライブやリライブを使ってもあまり効果がないのよ」
アイク「だが苦手なものを放置せずにそこまで使いこなせるようになるとは…やはりあんたはすごいな」
セルジュ「ふふっ、そういう風に言われると照れるわね。
     でも魔力が低いからといって自分に出来ることを減らすのは嫌だもの。できる努力はするわ」
アイク「そういうところは俺も見習わなければならんな。次から俺も斧も使うようにしてみよう
    手本になる人物が目の前にいることだしな」
セルジュ「あら、でもあなたはグレイル店長から斧の手ほどきも受けているのではなくて?」
アイク「ああ、だが店長の技だけではなくあんたの技も吸収すれば
    剣だけではなく斧でも高みに登れる、そんな気がする。頼めないか?」
セルジュ「ふふ、そういう事なら断る理由はないわ」
アイク「そうか、礼を言う」
セルジュ「それじゃお昼にしましょうか、でも今日はヴィオール様もセリスちゃんもいないから少し寂しいわね」
アイク「そういえばそうだったな」
セルジュ「じゃああそこにいるカワイイ見学者さんたちもお誘いしましょうか」

ワユ「げ、見つかってたよ」
レテ「ど、どうする?」
サナキ「こ、ここで逃げると完全に不審者じゃしな…あれ」
ミスト「あ、あれ?イレースさんは?」

イレース「…あ、あのお腹が空いて倒れそうなんです…」
アイク「というか何やってたんだお前ら」

他4人「ちょっとー!!!」

セルジュ「うふふ、今日はお客様の多い日ね。それじゃご馳走するかわりに
     お料理の手伝いをお願いしようかしら」
アイク「なんだかよくわからんがすまんな」
セルジュ「ふふ、気にしなくてもいいわよ」

セネリオ「杖レベルをAまで上げればリカバーが使えるので回復量に関しては特に問題にはなりません。
     セルジュさんの場合本人が強いのでリブロー等で離れて回復する必要もありませんしね。
     それにしてもひどい有様です」

終わり