自転車泥棒を追え!
~朝の1シーン~
エリンシア「ではシグルド兄様、お気をつけて」
シグルド 「ああ、じゃあ行ってくるよ。」
いつものように、仕事へと向かう長兄シグルド。
セリカ 「よし邪魔な奴は消えた!さてといつもの」
アルム&セリカ 「ラブラブ(*・∀・)人(・∀・*)ターイム開始・・・」
シグルド 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
セリカ (ったく、いなくなったフリして聞き耳立ててたのね・・・)
シグルド 「私の自転車が・・・自転車がない!!!!」
一同 「エ?」
シグルド 「おかしいな・・・・昨日も乗って帰ってきたのに・・・」
アルム 「最近自転車の盗難が多発してるっていうからね。
それに、シグルド兄さんの自転車って割と新しかったし。」
エリンシア「カギはちゃんと掛けたのですか?」
シグルド 「いや、カギは自転車のカゴに入れっぱなしだったんだ」
一同 (ちょ、それって「是非盗んじゃって下さい」って言ってるようなものでは)
セリカ 「いっつも私達にはカギの事でギャーギャー怒る癖に、
自分がカギを掛けてなかったんだもん。自業自得よ。」
アルム 「っていうか、シグルド兄さんこれで自転車盗まれたの3回目だよね」
シグルド 「グッ・・・・お、お前達だって!!!たまーに
カギ掛けてない時だってあるじゃないか!!!」
セリカ 「だって私達、兄さんと違ってまだ一回も自転車盗まれた事無いもの。」
アルム&セリカ「ねー☆」
シグルド 「(´;ω;`)」
エリンシア「まあ駅とかに乗り捨ててある可能性もありますから。
まだ無くなった、と考えるのは早いですわ。」
エリンシア「今日は私の自転車(ママチャリ)をお貸ししますから、
帰ってきてから駅まで探しに行きましょう?」
シグルド 「ああ、私のアルヴィス3号・・・」
アルム 「ちょ、兄さん自転車になんて名前を」
~紋章駅前~
エイリーク「それでね、ヘクトル兄様ったら・・・」
ラーチェル「あら、エイリーク。あちらにいるのは
貴女のご家族ではありませんの?」
エイリーク「え・・・?」
ラーチェルが指差した先(駐輪場)には、半泣きで何かを探しているシグルドを始めとした兄弟家の面々。
セリス 「やっぱり無いよ、兄さん・・・」
シグルド 「くそー・・・・」
エリウッド「ああ、確か前のも盗まれて買い直したばっかりなのに・・・
自転車なんて安い買い物じゃないのに・・・・胃が・・・・・」
シグルド 「うう・・・ごめんよ皆・・・」
エイリーク「皆さん、一体どうしたのですか?」
マルス&セリス「あ、おかえりなさい姉さん」
セリカ 「シグルド兄さんの自転車が ま た 盗まれたのよ。」
エイリーク「えっ!・・・本当ですか!?」
セリカ 「ええ。もう探したって見つかりっこ無いんじゃないの?
きっと今頃転売されて海の向こうよ。」
シグルド 「う、海の向こう・・・orz」
エイリーク「転売?」
マルス 「うん、外国じゃ自転車は高く売れるからね。自転車専門の泥棒もいる位だし」
アルム 「この辺で有名な盗賊団と言えば・・・・ダンディライオンとリフィス団だね。」
マルス 「ダンディライオンがウチみたいな貧乏一家から盗む訳ないし・・・
リフィス団が怪しいな・・・」
シグルド 「うう・・・ごめんよ貧乏で・・・」
セリカ 「謝る前に自転車なんか盗まれないようにして無駄な支出を減らしなさいよ」
シグルド (´;ω;`)
セリカ 「フフン」
アルム (セリカ・・・表情がいつになく嬉しそうだ)
エイリーク「ひどい・・・人から物を盗むなんて・・・」
ラーチェル「エイリーク!!貴女も当然、そう思いますわよね!?
人の物を奪ってまで私腹を肥やす悪の者には、
そう!正義の鉄槌が必要ですわ!!!」
(エイリークの両手をしっかと握り締めるラーチェル)
ラーチェル「2人で力を合わせて、憎き悪の使徒を懲らしめようではありませんか!!!!」
エイリーク「は、はい!!!」
~つづく~