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Last-modified: 2007-10-10 (水) 21:07:06

帰ってきたアイク

 

数年前の話。

 

ロイ  「そういえばさぁ…」
ヘクトル「ん?」
ロイ  「帰ってこないよね……アイク兄さん。」
ヘクトル「もう一年になるんじゃねえか?」
リン  「無口なんだけど,なんかこう……いないと賑やかさに欠けるのよね。」
ロイ  「ミカヤ姉さんなんか心配しすぎで寝込んじゃうし。」
ヘクトル「そういや逆にエリウッドは最近体調いいな。食費のアイク兄の占める分が浮いたから。」
リン  「あの体型であんたの倍は食べるんだから凄いわよね。」
ロイ  「あ,それで思い出した。僕おつかい頼まれてたんだ。行ってくるねー。」

 
 

ロイ 「えっと,かぼちゃとボーレさんもとい豆腐とにんじんと……ん?」

 

ふと近くの人気のない通りに目をやると賊に絡まれているょぅじょの姿が。

 

サナキ 「な……なんなのじゃおぬしらは!」
ローズ 「ねぇマギー。この子ってたしかベグニオン何とかって言う大会社の社長の娘か何かだよね。」
マギー 「そうだね。ローズ。身代金たっぷり取れるね。」

 

ロイ  (……!!ょぅじょが悪者に捕まりそうになってる!!)

 

サナキ 「無礼者め!娘か何かなどではなく私が社長本人じゃ!」
ローズ 「マギー,今の聞いた?社長本人だって。」
マギー 「なら尚更いいね。どれくらいお金くれるのかな。」
サナキ 「い……いい加減にせぬとシムベリンを打つぞ……!」
ローズ 「うわ,この子怖いよマギー。」
マギー 「そうだねローズ。心細いからみんなを呼ぼうか。」

 

ぞろぞろと集まってくる大勢のならず者たち。

 

サナキ 「………くっ!卑怯者が!」

 

ロイ (どうしよう,あの子を助けなきゃ!!でも……あんな大勢の奴ら相手……)

 

???「待て!!」

 

マギー 「ん,僕らの邪魔をするのは誰?」
サザ 「暁の団のサザだ!その子は俺が護る!」

 

ロイ(あ………サザさん……無理はしないほうが……)

 

ローズ 「サザ?知ってる?マギー。」
マギー 「うん。確か大器晩成持ってるのにクラスチェンジ出来ない地雷の人だよ。」
サザ  「退いたほうがいい……三年前の俺とは違う……(ババババ) 」
ローズ 「ぐっ」
マギー 「うわっ」
ローズ 「どうしようマギー,結構強いよこの人。」
マギー 「次のでやられちゃうよ,ローズ。」
サザ  「とどめだ!!」

 

       瞬 殺 !

 

ロイ「出た。奥義瞬殺(笑)」

 

ローズ 「あれ,まだ動けるよ僕たち。」
マギー 「そうだね。今のうちにやっつけよう。(ドカドカギタギタ)」
サザ  「致命傷ってのかな……」

 

ロイ (……今度こそ僕が立ち向かわないと……!!い,いくぞ……!!)

 

ロイが飛び出そうとした次の瞬間,筋骨隆々の大男がサナキに駆け寄って抱きかかえる。そして剣を一振り。

 

??? 「むぅん!!」

 

ロイ (うわっっ!!何あの人凄っ!!一発で5,6人吹っ飛ばした!!って言うかそうこう言ってるうちに
    敵あの気持ち悪い双子だけになっちゃったし!)

 

??? 「どうして俺の前に立った……」
ローズ 「立ってないよ!そっちから近づいてk アッー!!」
マギー 「ひどいよローズ僕を置いていかn アッー!!」遙か彼方に飛んでいく双子。

 

??? 「大丈夫か?」
サナキ 「う,うむ……それにしても久しぶりじゃな……」
??? 「ああ,ちょっと修行に長いこと出てたもんだからな。」

 

ロイ (なんだろう……僕あの人知ってる気がするんだよね……でもあんなガチムチな人知り合いにいないし……)

 

サナキ 「そうか……それはそうと……さっきの礼に……ちゃ,茶でも一緒に……ど,どうじゃ?」
??? 「いや。礼はいい。それに茶よりは肉がいい。」
サナキ 「(´;ω;`)」

 

ロイ (間違いない……!!この空気嫁な感じ,どこかで………あ……こっち向いた……って……あの顔は……)

 

アイク 「……ん……ロイ?ロイか?随分久しぶりだな。」
ロイ  「……ぇ………ぁぇぉぅぃぁぇ……ァ……ア……アイク兄さん?!!!!!!!」

 
 

兄弟家 居間

 

ロイ   「……と言うわけでアイク兄さんが帰ってきたんだよ。本当だよ。この人はアイク兄さんなんだからね」
アイク 「みんなしばらく見ないうちに随分大きくなったな。」
アルム 「うん,アイク兄さん程じゃないよ」
リン  「なんていうか第三次成長期?」
  #br
マルス 「正直最初見た時ゴリラかと」
アイク 「そうか」

 

ニア そうび

 

   ラグネル     --
 ニア ブラザーアーチⅢ 50

 

マルス  「ってこの葉っぱが言ってました☆」
リーフ  「な……!ちょぅゎゃm こ,この人でなしー!」
アイク  「冗談だ。相変わらずだなお前達。」
ロイ   「兄さんもそのガチムチっぷり以外は相変わらずだね。」
リン   「ああ,そういえば本当に逞しくなったわよね兄さん。」
ロイ   「その服一年前出てった時は結構ブカブカだったのに今じゃ破けそうだもんね。
      胸のあたりとかパッツンパッツン。」
マルス  「Cぐらいあるんじゃない?」
リン   「何馬鹿言ってんのあんた。………!?どうしたのエイリーク姉さん顔色悪いわよ!!」
エイリーク「……いえ……大丈夫です……その……ちょっと用事を思い出したので出かけてきますね……」
リン   「……………」
リーフ  「兄さんがそんなにガチムチになるから」
アイク  「俺が悪いのか?」

 

ガラッ

 

エリンシア「何か楽しそうな話してるような気がして飛んで来ました」
アイク  「エリンシア,久しぶりだな。」
エリンシア「……………!!……アイク……っ!!アイク,アイク!!」
リーフ  「エリンシア姉さん大喜び」
マルス  「じょふれしょーぐん涙目」
エリンシア「アイク……!!もっと顔をよく見せて!!」
リン   「とか言いつつ服を剥いでる姉さんマジ自重」

 

ガラッ

 

ミカヤ  「ただいまー。今日も占ってきましたよーって……………ア,アイク……?」
アイク  「………ただいま。姉さん。」
ミカヤ  「………こ……こ……このこの大馬鹿弟がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」レクスオーラ乱射。
ロイ   「ああっ,さっき災難を逃れたリーフ兄さんやっぱりとばっちりに!!」
リーフ  「こ,この人でなしー!」天井破って天高く吹っ飛んでいく
マルス  「なんで感動の再会にレクスオーラ?!」
ミカヤ  「あ,あたしはもう本当に心配したんだから!!あたしに黙って出てっちゃうし連絡は無いし
      ………今日でもう一年近くになるのよ?!」
アイク  「………すまなかった。自分の納得がいくまで帰りたくなかったんだ。」
ミカヤ  「本当に………本当に…………も,もう帰って来ないんじゃないかって………」
アイク  「姉さん……」
ミカヤ  「………アイクが帰ってきて………本当に……嬉しいよ………」
アイク  「もう泣かないでくれ。俺は何度修行に出たって必ず最後にはこの家に帰ってくる。
      こんな心配性な姉さんを放って何処かに行ってしまえるわけないだろう?」
ミカヤ  「アイク……もう……!!馬鹿!!」
アイク  「すまんな馬鹿で。」

 

ヒューン ドサッ(さっきふっ飛んでったリーフ落下)

 

リーフ  「ぐはっ……この人でなしー………」
ロイ   「ここで雰囲気を破ってまさかのリーフ兄さん落下」
マルス  「マジ空気嫁」
リーフ  「え,何一体何があったのさ!!」
アイク  「どうでもいいが腹減ったな。」
ロイ   「ああまた流れが戻った」

 

ガラッ

 

エリウッド「今月も家屋倒壊は0。エフラムやヘクトルの器物損壊はあるけど家計も徐々に良くなってきたな。
      胃薬の数も減らせてきたしこの状態が続けば蝶サイコー………ん?」
アイク  「元気そうだな,エリウッド。」
エリウッド「あばばばばばばばばばばばばばばばb」
ロイ   「ああっ!最近順調だった兄さんの体調が一瞬のうちにどん底に!!」
アイク  「それにしてもロクな物食えなかったせいで本当に腹が減って」
エリウッド「………ぐはっ……お,おかえり兄さん……兄さんが帰ってきて凄く嬉しいよ……嬉しいけど……
      厳しい修行の日々を思い出して……少し……食事量を抑えてくれると………もっと嬉しいな……」
ズガァァァァン!! ドゴォォォォォン!!(アイクの腹の音)
アイク  「すまん。無理だ。」
エリウッド「うん,そうだよね無理だよね自分でも無理って分かってるのに希望を持ってしまうこの愚かさ」
ミカヤ  「エリウッド……不憫な子。」
マルス  「でもこれが正常な状態の辺り我が家の日常は異常」

 

そしてアイクのいる刺激的な日常に戻る兄弟家であった。